JIS C 8284:2019 電気アクセサリ―家庭用及びこれに類する用途のケーブルリール | ページ 2

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可とうケーブルをもつ完全ユニットを形成し,分解するとケーブルリールがその後の使用を損なうよう
にプラグ及びコンセントをケーブルリールの製造業者が固定した構造のケーブルリール(12.5参照)。
3.7
可触部(accessible part)
標準試験指で触れることができる部分。
3.8
着脱式(の部分)[detachable (part)]
一般用工具を使用せずに取り外すことができる(部分)。
3.9
沿面距離(creepage distance)
二つの導電部間の絶縁物の表面に沿った最短経路。
3.10
空間距離(clearance)
二つの導電部間の最短路に張ったひもに沿ったそれらの導電部間の距離。
3.11
温度過昇防止装置(thermal cut-out)
異常動作状態で自動的にスイッチを切るように意図した,使用者による調整の装置をもたない温度感知
制御装置。
3.12
電流遮断装置(current cut-out)
異常動作状態で自動的にスイッチを切るように意図した,使用者による調整の装置をもたない電流感知
装置。
3.13
引外し自由機構(trip-free mechanism)
リセット機構によって断路を阻止及び禁止することができず,過度の温度又は電流の持続に対して接点
の開路阻止及び閉路保持を行うことができないように設計された機構。
3.14
非自己復帰形(の温度過昇防止装置又は電流遮断装置)[non-self-resetting (thermal or current cut-out)]
ケーブルリールに取り付けられた専用の装置に直接作用する,手動行為によってしかリセットできない
(温度過昇防止装置又は電流遮断装置)。
3.15
基礎絶縁(basic insulation)
感電に対する基礎的保護を与える危険な充電部の絶縁。
3.16
付加絶縁(supplementary insulation)
基礎絶縁が故障した場合に感電に対する保護を与えるために基礎絶縁に加えて使用する独立した絶縁。
3.17
二重絶縁(double insulation)
基礎絶縁が故障した場合に感電に対する保護を与えるために基礎絶縁と付加絶縁とで構成する絶縁。

――――― [JIS C 8284 pdf 6] ―――――

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3.18
強化絶縁(reinforced insulation)
二重絶縁と同等の感電に対する保護を与える単一の絶縁システム。
3.19
締付ユニット(clamping unit)
適正な接触圧力を確保するために必要な部分を含めて,導体の機械的締付及び電気的接続に必要な端子
部分。
3.20
端子(terminal)
単数又は複数の締付ユニットと絶縁物(必要な場合)とで構成した1極の導電部。
3.21
接続装置(connecting device)
機器のベースに固定した,又は機器の一部を形成する,1以上の端子からなる1以上の導体を電気的に
接続するための装置。
3.22
終端接続部(termination)
外部導体が再使用できない電気的接続装置。絶縁していても絶縁していなくてもよい。
3.23
故意に作った弱い部分(weak point)
この規格への適合を損なうおそれのある状態の発生を防ぐため,過負荷又は異常状態の下で電流を遮断
することを意図した,意図的に弱いリセット不可能な部分。ケーブルリールのその後の使用を損なうこと
なく,この部分の交換はできない。
注記 このような部分は,要素部品,又はケーブルリールに組み入れられた抵抗器,コンデンサ,温
度ヒューズなどの要素部品の一部であってもよい。
3.24
延長コードセット(cord extension set)
一つのプラグ及び1個又は複数の可搬形コンセントを取り付けた1本の可とうケーブルで構成する組立
品。
注記 “プラグ”という用語は,プラグ及びヒューズ付きプラグを含む。“コンセント”という用語は,
スイッチ,ヒューズなどを組み込んだコンセントも含む。
(出典 : IEC 60884-2-7:2011 Amendment 1:2013の3.12)

4 全般規定

  ケーブルリールは,通常の使用状態で性能に信頼性があり,使用者及び周囲に対する危険を生じるおそ
れがない設計及び構造でなければならない。
適否は,規定する全ての関係する試験を実施して判定する。

5 試験に関する一般的注意

5.1   この規格に基づく試験は,形式試験とする。
6.3 b)によるケーブルリールは,ケーブルリールに表示された着脱式可とうケーブル付きの状態で試験す

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る(7.3.2参照)。
5.2 特に規定のない限り,試験は,提供された3個の試験品について行う。
20.1の試験において,故意に作った弱い部分が動作しない最も高い電流を決定するために,追加の試験
品が必要になる場合がある。
特に規定のない限り,ケーブルリールの部品は,関連する規格の要求事項に基づいて試験する。
5.3 特に規定のない限り,試験は,この規格の項目順に1535 ℃の周囲温度で実施する。疑義のある場
合,20±5 ℃の周囲温度で試験を行う。
5.4 特に規定のない限り,3個の試験品について全ての試験を実施し,全ての試験に合格すれば要求事項
に適合している。
試験品のうち1個だけが組立又は製造欠陥のためにある試験に合格せず,それが設計上のものでない場
合には,別の試験品セットを用いてその試験及びその試験の結果に影響を及ぼした先行試験を繰り返し,
その後の試験も規定の順序で行い,試験品セットの試験品全てが要求事項に適合しなければならない。

6 分類

  ケーブルリールは,次のように分類する。
6.1 使用方法によって
− 可搬形
− 固定形
6.2 可とうケーブルの巻き付け方によって
− 手動形
− 自動形,例えば,スプリング式又はモータ駆動式
6.3 可とうケーブルの接続方法によって
a) 非着脱式可とうケーブルをもつケーブルリール
1) 再結線可能
2) 再結線不可能
b) 着脱式可とうケーブルをもつケーブルリール
6.4 感電に対する保護等級によって
− 通常保護(例えば,8.1.1に適合するもの。)
− 強化保護(例えば,8.1.2に適合するもの。)
6.5 JIS C 0920による水の有害な浸入に対する保護等級によって
6.6 過度の温度に対する保護によって
− 温度過昇防止装置及び/又は電流遮断装置内蔵
− 故意に作った弱い部分内蔵

7 表示

7.1   ケーブルリールには,次を表示しなければならない。
− 定格電圧(V)
− 電源の性質の記号
− 製造業者又は責任を負う販売業者の名称,商標又は識別記号
− 形番(カタログ番号でもよい。)

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− IP20よりも高い場合,水の浸入に対する保護等級の記号
注記 保護等級は,JIS C 0920に基づいている。
− 完全巻取状態及び完全引出状態についてコンセントに接続できる最大負荷をワット(W)で示し,電
圧をボルト(V)で補足する。
例 “1 500 W−230 V可とうケーブル完全巻取,3 000 W−230 V可とうケーブル完全伸張”
7.2 記号を用いるとき,記号は,次による。
− 電流 A
− 電圧 V
− ワット W
− 交流
− 中性線専用 N
− 接地側極 N又はW
− 接地
− 完全巻取ケーブルリール
− 完全伸張ケーブルリール
− JIS C 0920による保護等級 IPXX
注記1 機器の構造によって形成される線は,表示の一部とはみなさない。
注記2 交流及び接地の記号の詳細については,IEC 60417を参照。
注記3 IPXXの文字Xは,関係する数字に置き換える。最初の文字Xは,この規格の場合,最小が
2である。
7.3 6.3 a) 1)及び6.3 b)に従って分類するケーブルリールは,次のとおり表示しなければならない。
7.3.1 6.3 a) 1)に従って分類するケーブルリールは,次による。
− 中性線専用を意図する端子は,文字“N”で表示しなければならない。
− 接地用端子は,保護接地用の記号(IEC 60417-5019:2006-08)で表示しなければならない。
− 可とうケーブルの断面積,形番及び長さを示す表示は,はっきりと見える場所に表示しなければなら
ない。
− 接地側極を意図する端子は,文字“N”又は“W”で表示しなければならない。
これらの表示は,可とうケーブルを交換するときに,容易に読めるように表示しなければならない。ま
た,ねじ,取外しできるワッシャ又は導体を接続するときに容易に取り外すことができる他の部分に表示
してはならない。
7.3.2 6.3 b)に従って分類するケーブルリールの場合,延長コードセットの特性(可とうケーブルの断面
積,形番及び長さ,並びにプラグ及び可搬形コンセントの定格電流及び形番)は,はっきりと見える場所
に表示しなければならない。
これらの表示は,通常使用において,容易に読めるようにコードリールの表面に表示しなければならな
い。また,ねじ,取外しできるワッシャ又は容易に取り外すことができる他の部分に表示してはならない。
注記 これらの表示は,延長コードセットの複数の形番を含んでもよい。
7.4 7.1に規定する表示は,ケーブルリールが通常の使用状態ではっきりと見えなければならない。また,
7.2に記号を規定している場合には,記号によって表示するか,又は日本語で表示しなければならない。

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さらに,水の浸入に対する保護等級を示す記号及び最大負荷は,はっきりと識別できるように表示しな
ければならない。はっきりと識別できるようにするには,拡大文字の使用,対照的な色,下線,別の行に
配置するなどによって達成することができる。
故意に作った弱い部分を備えているケーブルリールに対し,製造業者は,最大負荷を超えているときに,
ケーブルリールのその後の使用を損なうかもしれないことを使用者に知らせなければならない。
この情報は,製品の上に,ある場合は包装材の上にも表示しなければならない。
7.5 表示板又はラベルを使用する場合には,それらを確実に固定しなければならない。この規格の全て
の試験の後に,表示が容易に識別できなければならない。また,ラベルが角又は縁で丸まったり,がれ
そうになってはならない。
7.17.5の要求事項に対する適否は,目視検査及び7.6の試験によって判定する。
7.6 表示は,耐久性がなければならない。また,拡大せずに正常視力又は矯正視力で容易に判読できな
ければならない。
適否は,目視検査及び次の試験によって判定する。
試験は,手で水に浸した布切れを使用して15秒間,次いで石油溶剤に浸した布切れを使用して更に15
秒間,表示をこすって行う。
注記1 押印,成形,加圧,又は彫刻による表示については,この試験は行わない。
注記2 用いる石油は,脂肪溶剤ヘキサンで,芳香族成分が体積分率で最大0.1 %,カウリブタノー
ル値が29,沸点約65 ℃,乾点約69 ℃,比重が約0.7 kg/Lとする。石油の代替として,n-
ヘキサンを85 %以上含有する試薬等級のヘキサンを用いてもよい。

8 感電に対する保護

8.1   ケーブルリールは,ケーブルリールが通常の使用状態にあるとき及び工具を使用せずに取り外すこ
とができる部分を取り外したときに,充電部が触れることのできない設計でなければならない。
適否は,目視検査及び必要な場合には8.1.1の試験によって判定する。感電に対する強化保護をもつケー
ブルリールについては,8.1.2の試験も適用する。
これらの試験は,ケーブルリールが完全巻取状態で最大負荷に対応する電流を周囲温度20±5 ℃で1時
間通電した直後に行う。
8.1.1 図1に示す標準試験指を10±1 Nの力であらゆる可能な位置に当てる。電圧40 V以上50 V以下の
電気表示器も,該当する部分との接触を調べるのに使用する。
要求事項に対する適合性に影響しそうなエラストマ又は熱可塑性材を使用するケーブルリールについて
は,周囲温度を35±2 ℃にして,ケーブルリールの試験を繰り返す。
この追加の試験中に,標準試験指と同一寸法で無関節の試験指の先端で,ケーブルリールのエラストマ
又は熱可塑性材部分に75 Nの力を1分間加える。絶縁物が変形するとケーブルリールの安全性が損なわれ
るおそれのあるあらゆる場所に上記の電気表示器をもつ試験指を使用する。
この試験中に,安全性を確保する寸法が明らかに変わるほどケーブルリールが変形してはならない。ま
た,充電部に触れることができてはならない。
+ Nの力を加えて試験を行う。鋼線の端は,ばりがあっ
図2に規定する真っすぐな剛性鋼線で10.1
8.1.2 0
てはならず,かつ,その長手方向に対して直角でなければならない。
鋼線が外郭に入らない場合,又は鋼線が外郭に入ったとしても外郭内の充電部に触れない場合には,保
護は十分であると判断する。

――――― [JIS C 8284 pdf 10] ―――――

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JIS C 8284:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61242:1995(MOD)
  • IEC 61242:1995/Amendment 1:2008(MOD)
  • IEC 61242:1995/Amendment 2:2015(MOD)

JIS C 8284:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8284:2019の関連規格と引用規格一覧