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とができてはならない。
b) 接地接続が損なわれてはならない。
適否は,9.7に規定する試験によって判定する。
21 機械的強度
21.1 ケーブルリールは,適切な機械的強度をもたなければならない。また,通常の使用で予想される手
荒な取扱いに耐えられる構造でなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
a) 総質量が2.5 kg以下の可搬形ケーブルリールの場合,21.2及び21.3の試験。
b) 総質量が2.5 kgを超え30 kg以下の可搬形ケーブルリールの場合,21.2及び21.4の試験。
c) 総質量が30 kgを超える可搬形ケーブルリールの場合,21.2及び21.5の試験。
d) 固定形のケーブルリールの場合,21.2の試験。
e) ねじ形グランドが付いたケーブルリールの場合,21.7の追加試験。
21.2 図4に示すばね式衝撃試験器で,衝撃エネルギーを1 Jとして,ケーブルリールに打撃を与える。
試験器は,器体,打撃部材及びばね式リリースコーンという三つの主要部分で構成する。器体は,箱,
打撃部材ガイド,リリース機構及びそれらにしっかりと固定した全ての部分からなる。この組立品の質量
は,1 250±10 gである。打撃部材は,ハンマ頭部,ハンマシャフト及びコッキングノブからなる。この組
立品の質量は,250±1 gである。
ハンマ頭部は,半径10 mmの半球面をもち,ロックウェル硬度HR 100のポリアミド製である。
リリースコーンは,質量が60 gで,コーン用ばねは,リリースジョウが打撃部材を解放する点にあると
きに約5 Nの力を出す。リリースメカニズムスプリングは,リリースジョウを係合位置に保持するのに十
分な力を出すように調整する。
打撃部材を解放するのに必要な力は,10 N以下にする。ハンマシャフト,ハンマ頭部及びハンマばねの
調整手段の設定は,ハンマ頭部の先端が衝撃面を通る約1 mm前にハンマばねがその蓄積エネルギーの全
てを解放するものとする。
衝撃前の最後の1 mmの移動については,打撃部材には摩擦があってはならない。また,運動エネルギ
ーだけをもち,蓄積エネルギーをもたない自由に移動する質量でなければならない。さらに,衝撃面を通
過後,打撃部材は,更に8 mm以上にわたり妨害なしに自由に移動できなければならない。
リリースジョウがハンマシャフトの溝でロックするまでコッキングノブを引いて試験器をコックする。
供試点の表面に対して垂直方向にリリースコーンを試験品に押し付けて打撃を加える。
圧力をゆっくりと高めるとコーンが戻ってリリースバーに接触する。そのときリリースバーが動いてリ
リース機構を作動させ,ハンマが打撃を加える。
試験品全体をしっかりと支え,コンセント,信号ランプ及びこれに類するものがリール構造と一体の場
合には,それらを含めて外郭のあらゆる弱そうな箇所に3回打撃を加える。くぼみへの取付けによる保護
を行っておらず,通常の使用で打撃にさらされる部分にも打撃を加える。
水の有害な浸入に対し保護していない可搬形ケーブルリールについては,−5 ℃でこの項の衝撃試験を
行う。
IPX4以上のIP等級をもつ可搬形ケーブルリールは,−15±2 ℃でこの細分箇条の衝撃試験を行う。
規定の温度に達するまでケーブルリールを冷蔵庫に入れておき,冷蔵庫から取り出して1分以内に試験
を行う。
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21.3 ケーブルリールを結果が最も厳しくなる方法で高さ0.75 mからコンクリートの床へ10回落下させる。
この試験中,可とうケーブルの全長をリールに巻き付けておく。
21.4 ケーブルリールを0.75 mの運搬ハンドル高さからコンクリートの床へ10回落下させる。この試験中,
可とうケーブルの全長をリールに巻き付ける。
注記 “運搬ハンドル高さ”という用語は,床から通常ケーブルリールを短距離運搬するのに使用す
るケーブルリールのハンドルまでの垂直距離を意味する。
21.5 通常の位置のケーブルリールをコンクリートの床へ最も不利となる方向に,ただし,同一方向の転
倒は3回以下として,10回転倒させる。
この試験中,可とうケーブルの全長をリールに巻き付ける。
21.6 21.221.5の試験の後,感電に対する保護が影響を受けてはならず,また,ケーブルリールの安全性
に影響する又はケーブルリールがその後の使用を損なうような損傷を受けてはならない。特に,次による。
− コンセント及び電気的接続部が緩んだり,損傷したりしてはならない。
− カバー又は外郭に肉眼で見える亀裂があってはならない。
− 絶縁物製の絶縁隔壁又は他の部分の有効性が損なわれてはならない。
仕上がり時の損傷,沿面距離又は空間距離に影響しない小さなへこみ及び感電又は湿気に対する保護に
有害な影響を与えない小さな欠けは,無視する。
注記 正常視力又は矯正視力で拡大せずには見えない亀裂,並びに繊維強化成形品及びこれに類する
ものの表面の亀裂は,無視する。
21.7 ねじ形グランドは,通常の使用で生じる機械的応力に耐えなければならない。
適否は,次の試験によって判定する。
ねじ形グランドにパッキンの内径以下で,その内径に最も近い自然数に等しい直径の円柱金属棒を取り
付ける。
その上で,適切なスパナで表7に規定するトルクを1分間かけてグランドを締める。
表7−グランドの試験トルク
円柱金属棒の径 トルク
N・m
mm 金属グランド 成形材製グランド
14以下 6.25 3.75
14を超え 20以下 7.50 5.00
20を超えるもの 10.00 7.50
この試験の後,試験品のグランド及び外郭がこの規格に不適合となるような損傷を受けてはならない。
22 耐熱性
22.1 ケーブルリールは,十分な耐熱性をもたなければならない。
適否は,22.2及び22.3に規定する試験によって判定する。それらの試験は,ケーブルリールのケーブル
を完全引出状態にして行う。
22.2 ケーブルリールを温度100±2 ℃の恒温槽に1時間入れる。
この試験中にケーブルリールがその後の使用を損なう変化を示してはならない。また,充電部が露出す
るほど封止用コンパウンドが流れ出してはならない。
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この試験の後,試験品をほぼ室温まで冷却させる。
次いで,図1に示す標準試験指で5 N以下の力を加える。充電部との接触があってはならない。
この試験の後も,表示が判読できなければならない。
注記 この規格への適合が損なわれない限り,封止用コンパウンドの変色,膨れ又は僅かな変形は,
無視する。
22.3 絶縁物製の外部部分,充電部及び接地回路部分(ある場合)を所定位置に保持するために必要な絶
縁物製の部分について,図5に示す試験器でボールプレッシャ試験を行う。
供試部分の表面を水平位置に置き,その表面に対して直径5 mmの鋼球を20 Nの力で押し付ける。
試験品を恒温槽に入れる前に,ボールプレッシャ試験器を規定の試験温度まで上げる。
箇条19の試験中に測定した関係する部分の温度上昇値に40±2 ℃を加えた温度か,又は70±2 ℃の温
度か,いずれか高い方の温度の恒温槽で試験を行う。充電部及び接地回路部分(ある場合)を所定位置に
保持するのに必要な絶縁物の部分については,温度を125±2 ℃とする。
ボールを1時間後に試験品から外し,試験品を冷水に浸して10秒以内にほぼ室温まで冷却する。ボール
によって生じたへこみの直径を測定し,その直径は,2 mm以下でなければならない。
23 ねじ,通電部及び接続部
23.1 電気的又はその他の接続部は,通常の使用で生じる機械的応力に耐えられなければならない。
電気的接触圧力を伝達するねじは,金属にねじ込まなければならない。
適否は,目視検査並びに接触圧力を伝達するか又はケーブルリールの取付け及び接続を行うときに操作
するねじ及びナットについては,次の試験によって判定する。
ねじ又はナットを次のとおり締めて緩める。
− 絶縁物製のねじ部とかん(嵌)合するねじの場合,10回。
− ナット及び他のねじの場合,5回。
絶縁物のねじ部にねじ込むねじは,毎回,完全に取り外して再挿入する。
端子ねじ及びナットを試験するときには,10.3.1に規定する最大断面積の銅線又はケーブルリール附属
の可とうケーブルの断面積と同等の断面積の導体を端子に入れる。
試験は,適切な試験用ドライバで,表2に規定するトルクをかけて行う。
ねじ又はナットを緩めるたびに,導体を動かす。この試験中,端子が緩んではならず,かつ,ねじの破
損又はねじ部,ワッシャ,圧力板若しくはドライバで回すことができなくなるような頭溝の損傷といった,
ねじ形接続部のその後の使用を損なうような損傷があってはならない。
注記1 ケーブルリールの取付け及び接続を行うときに操作するねじ及びナットには,端子ねじ又は
ナット,組立ねじ,カバー固定用ねじ及びこれに類するものが含まれる。
注記2 試験用ドライバの刃の形状は,ねじの頭に合致することが望ましい。
注記3 ねじ及びナットは,急激な力を加えずに締める。
注記4 カバーの損傷は,無視する。
注記5 使用者が緩めそうなねじは,係留することが望ましい。
23.2 絶縁物製のねじ部とかん合し,ケーブルリールの取付け及び接続を行うときに操作するねじについ
ては,ねじ穴又はナットへの正しい差込みができなければならない。
適否は,目視検査,測定及び手による試験によって判定する。
注記 正しい差込みに関する要求事項は,例えば,固定するべき部分にねじを案内する,めねじのく
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ぼみ又は先導ねじ部を除去したねじの使用によって,斜めにねじを差し込むことが防止される
場合には,適合している。
23.3 電気的接続部は,予想される絶縁物の収縮を補償するだけの弾力性が金属部にある場合を除き,接
触圧力がセラミック,純マイカ,又は同等に適した特性をもつ他の材料以外の絶縁物を通じて伝わらない
設計でなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
注記 寸法の安定性に関して材料が適切かどうかを考慮する。
23.4 電気的及び機械的接続部の役目をするねじ,ナット及びリベットは,緩んだり,回転しないように
ロックしなければならない。
適否は,目視検査及び手による試験によって判定する。
注記1 スプリングワッシャは,十分なロックを行うことができる。
注記2 リベットについては,非円形の軸部又は適切な切欠きで十分である。
注記3 加熱時に軟化する封止用コンパウンドは,通常の使用でねじりを受けないねじ接続部につい
てだけ十分なロックを行う。
23.5 接地用端子を含む端子の通電部は,ケーブルリールに生じる条件の下で意図する使用に適切な機械
的強度,電気伝導率及び耐食性をもつ金属製のものでなければならない。
適否は,目視検査及び必要な場合には,化学分析によって判定する。
注記1 許容温度範囲内及び通常の化学汚染状態で使用するときの適切な金属の例は,次のとおりで
ある。
−銅
− 冷間圧延シートでできた部材は58 %以上,その他の部材は50 %以上の銅を含む合金
− 13 %以上のクロム及び0.09 %以下の炭素を含むステンレス鋼
− JIS H 8610による電気亜鉛めっき鋼で,次の値以上のめっき厚さをもつもの
・ IPコードIPX0のアクセサリの場合,5 μm(ISOのサービスコンディションナンバ1)
・ IPコードIPX4のアクセサリの場合,12 μm(ISOのサービスコンディションナンバ2)
・ IPコードIPX5及びIPX6のアクセサリの場合,25 μm(ISOのサービスコンディショ
ンナンバ3)
− JIS H 8617による電気ニッケル・クロムめっき鋼で,次の値以上のめっき厚さをもつも
の
・ IPコードIPX0のアクセサリの場合,20 μm(ISOのサービスコンディションナンバ2)
・ IPコードIPX4のアクセサリの場合,30 μm(ISOのサービスコンディションナンバ3)
・ IPコードIPX5及びIPX6のアクセサリの場合,40 μm(ISOのサービスコンディショ
ンナンバ4)
− JIS H 8619による電気すずめっき鋼で,次の値以上のめっき厚さをもつもの
・ IPコードIPX0のアクセサリの場合,12 μm(ISOのサービスコンディションナンバ2)
・ IPコードIPX4のアクセサリの場合,20 μm(ISOのサービスコンディションナンバ3)
・ IPコードIPX5及びIPX6のアクセサリの場合,30 μm(ISOのサービスコンディショ
ンナンバ4)
23.6 機械的に摩耗するおそれのある通電部は,電気めっきした鋼製であってはならない。
湿潤状態では,電気化学的に大きな差を示す金属は,相互に接触させて使用してはならない。
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適否を判定する検査は検討中。
注記2 ねじ,ナット,ワッシャ,締付板及び同種の端子部分に対しては,この項の要求事項は適用
しない。
23.7 通電部の接続に転造ねじ又は切削ねじを使用してはならない。通常の使用で接続部を外す必要がな
く,各接続に2本以上のねじを使用する場合には,接地接続を行うのに転造ねじを使用することができる。
23.8 可とうケーブルを接続又は交換するために使用者がねじを外す必要がある箇所には,切削ねじを使
用してはならない。
23.9 ケーブルリールの取付け及び接続を行うときに操作するねじは,亜鉛又はアルミニウムといった軟
質のものや,クリープしがちな金属製であってはならない。
23.10 可とうケーブル又は他の部分を交換するときに外すねじは,それを金属ねじに交換すると充電部
と接地した部分又は可触金属部との間の絶縁を損なうおそれがある場合には,絶縁物製であってはならな
い。
23.7から23.10の要求事項に対する適否は,目視検査によって判定する。
23.11 通常の使用で滑り作用を受ける接点は,耐食性をもつ金属製でなければならない。
適否は,目視検査によって判定し,疑義のある場合,化学分析によって判定する。
24 沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離
沿面距離及び空間距離は,表8に規定する値以上でなければならない。
表8−最小沿面距離及び空間距離
単位 mm
箇所 ケーブルリールの定格電圧
250 V以下 250 Vを超え440 V以下
沿面距離 空間距離 沿面距離 空間距離
a) 異極の充電部間 3 3 4 3
b) 充電部と次の部分との間
1) 接地極又は接地した可触金属部 3 3 4 3
2) 強化絶縁又は二重絶縁によって充
電部から隔離した可触金属部 6 6 8 6
3) 機能絶縁(機器の適切な機能にだけ
必要な導電部間の絶縁)によって充 3 3 4 3
電部から隔離した他の金属部
c) 可触金属部と付加絶縁によって可触金属
部から隔離した他の金属部との間 3 3 4 3
注記 この表は,個別の規格を満たさなければならない部品には適用しない(箇条13参照)。
適否は,測定によって判定する。
試験品のケーブルリールを使用して,適切な可とうケーブルを取り付けて測定を行う。固定形ケーブル
リールは,10.3.1に規定する最大断面積の固定配線ケーブルを使用して配線する。
絶縁物製の外部部分の溝穴又は開口部を通しての距離は,可触面と接触した金属はくまで測定する。
図1の試験指と同一寸法の無関節試験指でコーナ及びこれに類するものには金属はくを押し込むが,開
口部には金属はくを押し込まない。
注記1 沿面距離に対する幅1 mm未満の溝穴の寄与は,その幅に限定される。
――――― [JIS C 8284 pdf 30] ―――――
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JIS C 8284:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61242:1995(MOD)
- IEC 61242:1995/Amendment 1:2008(MOD)
- IEC 61242:1995/Amendment 2:2015(MOD)
JIS C 8284:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.120 : 電気付属部品 > 29.120.99 : その他の電気付属部品
- 29 : 電気工学 > 29.060 : 電線及びケーブル > 29.060.01 : 電線及びケーブル一般
JIS C 8284:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC60695-2-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
- JISC60695-2-11:2016
- 耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
- JISC8282-1:2019
- 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
- JISC9730-2-9:2010
- 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置―第2-9部:温度検出制御装置の個別要求事項
- JISH8610:1999
- 電気亜鉛めっき
- JISH8617:1999
- ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
- JISH8619:1999
- 電気すずめっき