JIS C 8842:2013 固体酸化物形燃料電池単セル及びスタックの発電性能試験方法 | ページ 5

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C 8842 : 2013
附属書A
(参考)
有効燃料利用率の計算方法
A.1 有効燃料利用率の計算方法
発電性能試験において,流量fa(l/min)でアノードガスを供給すると仮定する。アノードガス組成(xi)
分析の結果から,アノードガス中の燃料成分j(j=H2, CO, CH4, ···, CpHqOr)のモル分率をxj(%)とした場合,
各成分の流量fj(l/min)は,式(A.1)によって計算できる。
xj
fj fa (A.1)
100
アノードガスが全て燃料電池内で電池反応に消費されることを仮定したときにアノードガスの組成及び
流量から理論的に計算する電流Itheory(A)は,式(A.2)によって計算できる。
101 325
Itheory F nj fj 71.74 nj fj(A.2)
.8314 51273.15 60 1 000 j j
ここに, F : ファラディ定数。96 485 C/mol
nj : 1分子の燃料成分jが酸化されるときに関与する電子数
式(A.3)式(A.6)から求めた各燃料成分に対するnjを表A.1に示す。一般化した燃料成分CpHqOrの場合,
nj=4(p+q/4−r/2)となる。
H2+O2−→ H2O+2e− (A.3)
CO+O2−→ CO2+2e− (A.4)
CH4+4O2−→ CO2+2H2O+8e− (A.5)
CpHqOr+2(p+q/4−r/2) O2−→ pCO2+q/2H2O+4(p+q/4−r/2) e− (A.6)
表A.1−代表的な燃料成分のnj
燃料成分 nj
(燃料成分1分子の酸化反応に関与する電子数)
H2 2
CO 2
CH4 8
CpHqOr 4(p+q/4−r/2)
各セルの実際の出力電流の合計を kIとすると,有効燃料利用率Uf(%)は,式(A.7)から計算できる。
k
Ik
k
Uf 100 (A.7)
Itheory
A.2 有効燃料利用率の計算例
有効燃料利用率の計算例を,次に示す。
a) アノードガス組成を分析する場合 アノードガス組成分析の結果,組成xiが表A.2のようになったと

――――― [JIS C 8842 pdf 21] ―――――

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C 8842 : 2013
仮定する。アノードガス流量fa=0.500 l/minのとき,燃料成分H2,CO,CH4の流量fjはそれぞれ,0.281
l/min,0.047 l/min,0.003 l/minとなる。次に,各nj fjを求め足し合わせると,
njfj =0.680 l/minが
j
得られる。式(A.2)から,Itheory=71.74×0.680=48.8 Aとなる。このガスを単セルに供給し,単セルの
出力電流が39.0 Aになった場合, kI=39.0 Aとなる。したがって,有効燃料利用率は,式(A.7)か
k
ら,Uf=39.0/48.8×100=80 %と計算される。
表A.2−アノードガス組成例,並びに組成例から計算される流量fj及びnj fj
ガス種 xi fj nj fj
% l/min l/min
(モル分率) (計算値) (計算値)
(仮定値)
H2 56.1 56.1/100×0.500=0.281 2×0.281=0.562
H2O 27.1 − −
CO 9.3 9.3/100×0.500=0.047 2×0.047=0.094
CO2 7.0 − −
CH4 0.5 0.5/100×0.500=0.003 8×0.003=0.024
fa=0.500 l/minと仮定。
b) アノードガス組成を分析せず,アノードガス組成を供給するガスの組成・流量などから計算する場合
アノードガス組成を分析せず,アノードガス組成を供給するガスの組成・流量などから計算する場合
の例を次に示す。
1) 2,H2Oを用いてアノードガスを発生させる場合 H2及びH2O流量をそれぞれ制御し,3 %加湿水
素をアノードに供給すると仮定する。単セル試験時のH2流量がfj=0.300 l/min(NTP),出力電流が
32.3 Aのとき,式(A.2)からItheory=71.74×(2×0.300)=43.0 A,
kI=32.3 Aとなる(表A.3)。よっ
k
て,有効燃料利用率は,式(A.7)から,Uf=32.3/43.0×100=70 %と計算できる。
表A.3−アノードガス組成例及び理論電流Itheoryの計算例
ガス種 xi fj Itheory
% l/min A
(モル分率) (計算値) (計算値)
(仮定値)
H2 97.0 0.300 71.74×(2×0.300)=43.0
H2O 3.0 0.009 −
fa=0.309 l/minと仮定。
2) 都市ガス13A,H2Oを用いてアノードガスを発生させる場合 発電性能試験時の都市ガス13Aの組
成及び流量が表A.4のときの有効燃料利用率の計算例を示す。都市ガス組成と流量からfj及びnj fj
を計算すると,
njfj =3.608 l/minが得られる。よって,Itheory=71.74×3.608=258.8 Aが得られる。
j
このガスを直列10セルスタックに供給したと仮定し,各セルの出力電流が18.1 Aの場合, kI=
k
10×18.1=181.0 Aとなる。したがって,有効燃料利用率は,Uf=181.0/258.8×100=70 %と計算でき

――――― [JIS C 8842 pdf 22] ―――――

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C 8842 : 2013
る。
なお,この計算方法は,都市ガス,灯油などの多成分混合物燃料の,組成又は平均分子式が必要と
なるので,試験中又は試験前後にこれらを把握しておく必要がある。
表A.4−都市ガス13Aの組成例,並びに組成例から計算される流量fj及びnj fj
ガス種 xi fj nj fj
% l/min l/min
(モル分率) (計算値) (計算値)
(仮定値)
CH4 89.0 89.0/100×0.400=0.356 8×0.356=2.848
C2H6 6.5 6.5/100×0.400=0.026 14×0.026=0.364
C3H8 3.0 3.0/100×0.400=0.012 20×0.012=0.240
C4H10 1.5 1.5/100×0.400=0.006 26×0.006=0.156
都市ガス流量は,0.400 l/minと仮定。

――――― [JIS C 8842 pdf 23] ―――――

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C 8842 : 2013
附属書B
(参考)
有効酸素利用率の計算方法
B.1 有効酸素利用率の計算方法
発電性能試験において,流量fC(l/min)でカソードガスを供給すると仮定する。カソードガス中の酸素
のモル分率をxO2(%)とすると,酸素の流量fO2(l/min)は式(B.1)から計算できる。
xO2
fO2 fC (B.1)
100
カソードガスが全て燃料電池内で電池反応に消費されることを仮定したときにカソードガスの組成及び
流量から理論的に計算される電流Itheory(A)は,式(B.2)から計算できる。
101 325
Itheory F nO2 fO2 2870. fO2 (B.2)
.8314 51273.15 60 1 000
ここに, F : ファラディ定数。96 485 C/mol
nO2 : 1分子の酸素が還元されるときに関与する電子数
この電子数は式(B.3)で示すように,nO2=4である。
O2+4e−→ 2O2− (B.3)
各セルの実際の出力電流の合計を kIとすると,有効酸素利用率UO2(%)は,次の式から計算できる。
k
Ik
k
UO2 100 (B.4)
Itheory
B.2 有効酸素利用率の計算例
カソードガス流量fcが1.50 l/min=で,組成が表B.1のとおりと仮定する。この場合,fO2=0.314 l/min=
及びItheory=90.1 Aとなる。次に,単セル試験時の出力電流が27.0 Aとすると, kI=27.0 Aとなる。し
k
たがって,有効酸素利用率は,式(B.4)から,UO2=27.0/90.1×100=30 %と計算される。
表B.1−カソードガス組成例及び理論電流Itheoryの計算例
xi fO2 Itheory
% l/min A
ガス種
(モル分率) (計算値) (計算値)
(仮定値)
O2 20.95 20.95/100×1.50=0.314 287.0×0.314=90.1
N2 79.05 − −
fc=1.50 l/minと仮定

――――― [JIS C 8842 pdf 24] ―――――

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C 8842 : 2013
附属書C
(参考)
ユニットの構成例
図C.1にこの規格が対象とするセル/スタックユニットの構成例を示す。
荷重(力)印加点
電流引出点
カソードエンドプレート
(セパレータ) 温度測定点
カソード集電体
カソードガス供給口
セル
電圧測定点(+)
アノード集電体
電流引出点
アノードエンドプレート
電圧測定点(−) (セパレータ)
アノードガス供給口
荷重(力)印加点
図C.1−この規格が取り扱う単セルユニットの構成例
この構成例の場合,アノードガス及びカソードガスは,それぞれアノードエンドプレートとアノード集
電体の接触面とのアノードエンドプレート中心部,及びカソードエンドプレートとカソード集電体の接触
面とのカソードエンドプレート中心部から供給される。アノード集電体及びカソード集電体がそれぞれア
ノードガス流路及びカソードガス流路を形成し,アノードガス排気口及びカソードガス排気口は,それぞ
れアノード集電体及びカソード集電体の円周部となる。

――――― [JIS C 8842 pdf 25] ―――――

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JIS C 8842:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8842:2013の関連規格と引用規格一覧