この規格ページの目次
4
C 8943 : 2009
図2−I-V特性曲線の測定回路の一例
c) バイポーラ電源及び電子抵抗負荷は,連続的又はステップ状に変化させる。その電圧の範囲は,短絡
電流付近から開放電圧までとする。
d) バイポーラ電源及び電子抵抗負荷をステップ状に変化させる場合,電圧・電流のサンプリング遅延時
間は,被測定太陽電池セル・モジュールの時定数の4倍以上とする。
e) ガラス基板の多接合太陽電池では,測定誤差を最小にするため,セル周辺部の非発電部分は,黒色板
などで遮へいし,発電部以外に照射された光の回り込みを防ぐ。
なお,バイパスダイオード及び逆流防止ダイオードは,通常,取り外す。ただし,取り外すことのでき
ない場合は,短絡電流又は開放電圧は外挿して求める。
6.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) ソーラシミュレータを点灯し,放射照度が一定になるまで放置する。
b) 二次基準要素セルを試験面上で,ソーラシミュレータの光軸と±5°以内になるように置く。
c) 二次基準要素セルのセル温度を25±2 ℃にする。
d) 光を照射し,被測定太陽電池セル・モジュールの各層の要素セルに対応する二次基準要素セルすべて
の短絡電流Iscを4.1 b) で定めた放射照度になるようにソーラシミュレータを調整する。直径5 cm以
上の太陽電池セル(角形の太陽電池セルでは,対角線の長さが5 cm以上)を測定するときには,測定
に使用する面積内で,少なくとも中央部及び周辺部4か所の放射照度を測定し,その平均値をもって
――――― [JIS C 8943 pdf 6] ―――――
5
C 8943 : 2009
放射照度とする。
e) スペクトルミスマッチ誤差が,±1 %以内であることを確認する。
f) 二次基準要素セル及び被測定太陽電池セル・モジュールの面を,±5°以内で同一平面上に設置する。
g) 被測定太陽電池セル・モジュールのI-V特性曲線及び温度を測定する。
h) 測定中,随時,二次基準要素セルで放射照度を測定し,4.1 b) の値であることを確認する。また,ス
ペクトルミスマッチ誤差が±1 %以内であることを確認する。
7 測定データの処理方法
7.1 測定データの補正
箇条6で測定したデータは,必要な場合には,7.2に示す補正式によって基準状態へ補正する。
ただし,次のa) 及びb) を満足する場合は,補正を行わなくてもよい。
a) 被測定太陽電池セル・モジュール温度が,25±2 ℃の範囲にあるとき。
b) 放射照度が,1 000±10 W/m2の範囲にあるとき。
7.2 補正式
直線補間の方法によって,次の温度補正及び照度補正を行い,基準状態のI-V特性曲線へ補正する。た
だし,放射照度E1は950 W/m2以上とし,放射照度E2は1 050 W/m2以下とする。また,どの条件において
も各二次基準要素セルで測定された基準要素セル校正値比は,箇条5 f) に示す値でなければならない。
a) 温度補正1 放射照度(E1)の条件で,温度が異なるI-V特性を二つ測定する(図3の1,2)。二つの異
なる温度T1,T2における短絡電流値をIsc1,Isc2とし,それぞれのI-V特性上の電圧値,電流値を(V1, I1)
及び(V2, I2)とする。ただし,I2=I1+(Isc2−Isc1)となるようにI1及びI2を選ぶ。これらによって,式(2)
及び式(3)を用いて,T3 (=25 ℃)のときのI-V特性上の電圧値及び電流値(V3, I3)を計算する(図3の5)。
b) 温度補正2 放射照度(E2)の条件で,a) と同様に温度が異なるI-V特性を二つ測定する(図3の3,4)。
この二つのI-V特性から,a) と同様に,T3 (=25 ℃)のときのI-V特性に換算する(図3の6)。
c) 照度補正 温度補正で求めた二つのI-V特性(図3の5,6)上の電圧値,電流値を(V1, I1)及び(V2, I2)
とする。ただし,V2=V1となるようにV1及びV2を選ぶ。これらによって,式(4)を用いて照度E3のと
きのI-V特性上電圧値及び電流値(V3, I3)を計算する(図3の7)。
T3 T1
V3 (I3 )
V1 (I1 ) V2 (I2 )
V1 (I1 (2)
T2 T1
なお,式(2)のI1,I2及びI3は,次の条件を満たす値とする。
T3 T1
I3 I1 (I2 I1 ) (3)
T2 T1
E3 E1
I3 (V) I1 (V) I2 (V) I1 (V (4)
E2 E1
――――― [JIS C 8943 pdf 7] ―――――
6
C 8943 : 2009
図3−直線補間法の説明図
7.3 各パラメータの算出方法
短絡電流(Isc),開放電圧(Voc),最大出力(Pm),最大出力動作電圧(Vpm),最大出力動作電流(Ipm),曲線因子
(FF),太陽電池セル・モジュール変換効率(η),電圧規定電流(Iv)及び電流規定電圧(Vi)を,JIS C 8913の6.4
(各パラメータの算出方法)によって算出する。
JIS C 8943:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.160 : 太陽エネルギー工学
JIS C 8943:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC8910:2001
- 一次基準太陽電池セル
- JISC8912:1998
- 結晶系太陽電池測定用ソーラシミュレータ
- JISC8913:1998
- 結晶系太陽電池セル出力測定方法
- JISC8941:2009
- 二次基準多接合太陽電池要素セル
- JISC8942:2009
- 多接合太陽電池測定用ソーラシミュレータ
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8113:1998
- 照明用語
- JISZ8120:2001
- 光学用語