JIS D 1012:2005 自動車―燃料消費率試験方法

JIS D 1012:2005 規格概要

この規格 D1012は、車輌質量 3 500kg以下の自動車のシャシダイナモメータ上での燃料消費率試験方法について規定。

JISD1012 規格全文情報

規格番号
JIS D1012 
規格名称
自動車―燃料消費率試験方法
規格名称英語訳
Automobiles -- Rate of fuel consumption test methods
制定年月日
1954年5月22日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

43.060.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
自動車 I 2020, 自動車 II 2020
改訂:履歴
1954-05-22 制定日, 1957-05-20 確認日, 1960-05-20 確認日, 1963-05-15 確認日, 1964-03-01 改正日, 1967-02-01 確認日, 1970-02-01 確認日, 1973-02-01 確認日, 1976-02-01 確認日, 1976-07-01 改正日, 1979-04-01 確認日, 1983-03-01 改正日, 1988-06-01 確認日, 1994-09-01 改正日, 1997-03-20 改正日, 2002-03-20 確認日, 2005-03-20 改正日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS D 1012:2005 PDF [51]
                                                                                   D 1012 : 2005

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人自動車技
術会(JSAE)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS D 1012:1997は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS D 1012には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)実路における燃費試験方法
附属書2(参考)車載風向風速計方式の走行抵抗測定方法
附属書3(参考)直接回帰法の計算式
附属書4(参考)シャシダイナモメータで測定した転がり抵抗の補正方法
附属書5(規定)シャシダイナモメータ試験における走行抵抗の計算方法
附属書6(規定)シャシダイナモメータの設定負荷調整方法
附属書7(参考)ホイールトルク法から惰行法への目標走行抵抗置換方法
附属書8(参考)燃料流量計取付要領
附属書9(規定)ガソリン及び軽油の水素炭素原子数比及び酸素炭素原子数比の簡易算出方法
附属書10(参考)米国及び欧州の燃費算出方法
附属書11(参考)日本の10・15モード走行方法

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS D 1012 pdf 1] ―――――

D 1012 : 2005

pdf 目 次

ページ

  •  1. 一般事項・・・・[1]
  •  1.1 適用範囲・・・・[1]
  •  1.2 引用規格・・・・[1]
  •  1.3 定義・・・・[1]
  •  2. 走行抵抗測定方法・・・・[2]
  •  2.1 要求測定精度の許容差・・・・[2]
  •  2.2 路上での走行抵抗測定・・・・[2]
  •  2.3 ベンチ法による走行抵抗測定・・・・[10]
  •  3. シャシダイナモメータの走行抵抗設定方法・・・・[12]
  •  3.1 要求測定精度の許容差・・・・[12]
  •  3.2 試験準備・・・・[12]
  •  3.3 負荷の設定・・・・[12]
  •  3.4 走行抵抗測定及び負荷設定の記録・・・・[15]
  •  4. 燃費試験方法・・・・[15]
  •  4.1 試験準備・・・・[15]
  •  4.2 車両及び燃費測定機器の接続方法・・・・[16]
  •  4.3 試験方法・・・・[16]
  •  4.4 燃費の算出・・・・[19]
  •  附属書1(参考)実路における燃費試験方法・・・・[25]
  •  附属書2(参考)車載風向風速計方式の走行抵抗測定方法・・・・[29]
  •  附属書3(参考)直接回帰法の計算式・・・・[31]
  •  附属書4(参考)シャシダイナモメータで測定した転がり抵抗の補正方法・・・・[33]
  •  附属書5(規定)シャシダイナモメータ試験における走行抵抗の計算方法・・・・[37]
  •  附属書6(規定)シャシダイナモメータの設定負荷調整方法・・・・[39]
  •  附属書7(参考)ホイールトルク法から惰行法への目標走行抵抗置換方法・・・・[41]
  •  附属書8(参考)燃料流量計取付要領・・・・[42]
  •  附属書9(規定)ガソリン及び軽油の水素炭素原子数比及び 酸素炭素原子数比の簡易算出方法・・・・[43]
  •  附属書10(参考)米国及び欧州の燃費算出方法・・・・[44]
  •  附属書11(参考)日本の10・15モード走行方法・・・・[46]

――――― [JIS D 1012 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
D 1012 : 2005

自動車−燃料消費率試験方法

Automobiles-Rate of fuel consumption test methods

1.

1. 一般事項

   あああ

1.1 適用範囲

 この規格は,車両質量3 500 kg以下の自動車のシャシダイナモメータ上での燃料消費率
(以下,燃費という。)試験方法について規定する。実路における燃費試験方法については,附属書1(参
考)に示す。ただし,二輪車には適用しない。

1.2 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS D 0102 自動車用語―自動車の寸法,質量,荷重及び性能
JIS D 1030 自動車―排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法
JIS K 2202 自動車ガソリン
JIS K 2204 軽油
JIS K 2240 液化石油ガス(LPガス)
JIS K 2249 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
JIS K 2254 石油製品―蒸留試験方法
JIS K 2255 石油製品―ガソリン―鉛分試験方法
JIS K 2258 原油及び燃料油―蒸気圧試験方法―リード法
JIS K 2261 石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法
JIS K 2265 原油及び石油製品―引火点試験方法
JIS K 2280 石油製品―燃料油―オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法
JIS K 2283 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
JIS K 2536 石油製品−成分試験方法
JIS K 2541 原油及び石油製品―硫黄分試験方法

1.3 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS D 0102によるほか,次による。
a) 走行抵抗力 惰行法又はベンチ法で求められる,エンジン以外の摩擦損失を含む走行抵抗。
b) 走行負荷トルク 駆動輪に装着されたホイールトルクメータで測定される,トルクメータ後流側の駆
動系損失も含む走行時の抵抗トルク。
c) 走行抵抗 前述のa)及びb)で規定するものの総称。
d) 空気抵抗 車両が空気の中を進むことによって受ける抵抗。走行抵抗を車速の2次の式で表す場合に,
車速の2次項がこれに当たる。
e) 転がり抵抗 駆動系,車軸及びタイヤが回転することによって生じる抵抗。走行抵抗を車速の2次式
で表す場合に,車速の1次項及び定数項がこれに当たる。
f) 基準車速 シャシダイナモメータで設定走行抵抗の再現度を検証する車速。

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D 1012 : 2005
g) 測定点車速 走行抵抗を測定する車速。基準車速と一致させることが望ましい。
h) 標準大気条件 走行抵抗を換算するための標準状態。次の値とする。
1) 気温 T0 = 20 ℃
2) 大気圧 P0 = 100 kPa
3) 大気密度 ρ0 = 1.189 kg/m3
4) 風速 0 m/s(無風)
i) 大気測定固定局 試験路脇にあって,試験中の最も代表的な風向及び風速が測定される地点に設定さ
れた風向・風速測定装置。
j) ローラ表面換算力 シャシダイナモメータで測定されたトルクをローラ半径で除して,ローラ表面の
接線方向の力に換算したもの。
k) シャシダイナモメータ設定負荷 シャシダイナモメータに付加される走行抵抗。
l) 回帰走行抵抗 複数測定点の走行抵抗データを用いて最小二乗法により2次回帰された式から計算さ
れる走行抵抗。
m) 係数設定式シャシダイナモメータ 走行抵抗を表す関数の係数をもって設定する方式のシャシダイナ
モメータ。
n) 多点設定式シャシダイナモメータ 走行抵抗を複数の車速点の走行抵抗力をもって設定する方式のシ
ャシダイナモメータ。
2.
2.走行抵抗測定方法
あああ

2.1 要求測定精度の許容差

 試験における測定精度の許容差は次のとおりとし,各試験項目を測定する
機器は,当該機器の製造業者の定める取扱要領に基づいて整備・校正されたものでなければならない。
a) 車速 : ±0.5 km/h又は±1 %のいずれか大きい値
b) 時間 : ±20 ms又は±0.1 %のいずれか大きい値
c) ホイールトルク : ±3 N・m又は±0.5 %のいずれか大きい値
d) 風速 : ±0.3 m/s
e) 風向 : ±3°
f) 気温 : ±1 ℃
g) 大気圧 : ±0.3 kPa
h) 車両質量 : ±10 kg
i) タイヤ空気圧 : ±5 kPa
j) 空気抗力係数と前面投影面積の積(SCd) : ±2 %
k) シャシダイナモメータローラ速度 : ±0.5 km/h又は±1 %のいずれか大きい値
l) シャシダイナモメータローラ表面換算力 : ±10 N又はフルスケールの±0.1 %のいずれか大きい値

2.2 路上での走行抵抗測定

2.2.1  路上試験における要求事項
2.2.1.1 試験時大気条件
2.2.1.1.1 風速 大気測定固定局において測定される平均風速は5 m/s以下とし,横風成分は3 m/s以下と
する。

――――― [JIS D 1012 pdf 4] ―――――

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2.2.1.1.2 気温 135 ℃とする。
2.2.1.2 試験路条件 試験路は直線とし,表面は平坦,かつ,乾燥した舗装路面で,路面粗さは通常の路
面を代表したものでなければならない。路面こう(勾)配は,進行方向には±1 %とし,また,3 m離れ
た任意の2点間のこう配は,進行方向のこう配に対して±0.5 %とする。また,横方向のこう配は1.5 %
以下とする。
2.2.2 試験準備
2.2.2.1 車両の準備
2.2.2.1.1 車両の状態 車両及びタイヤは,試験目的に応じた慣らし走行を事前に行う。ただし,タイヤ
の溝の深さは新品の50 %以上とする。特別の理由がない限り,試験車は製造業者の定める正常な状態と
する。すなわち,タイヤ空気圧,ホイールアライメント,車高,駆動系及びホイールベアリングの潤滑,
ブレーキ引きずりなどの調整を適正に行う。路上試験の間は,車両のエンジンフード,窓,空調システム,
前照灯などのカバーは閉じる。空調スイッチはオフ状態とする。車両質量は,運転者,測定機器を含めて,
試験目的に応じた状態に調整する。
2.2.2.1.2 タイヤ空気圧の調整 試験路とタイヤ空気圧調整場所との気温差が5 ℃以内の場合には,指定
空気圧に設定する。気温差が5 ℃を超える場合には,次の方法を採る。
a) タイヤ空気圧を指定空気圧より10 %程度高い空気圧に設定して,4時間以上ソーク(soak)する。
b) 試験直前に,ソーク場所においてタイヤ空気圧を指定空気圧まで下げて合わせる。その際,空気圧調
整場所及び試験路の気温をもとに,次の空気圧分を付加して合わせる。
Pt 8.0 (TsoakTamb )
ここに, Pt : タイヤ空気圧の付加量 (kPa)
Tsoak : 車両が保管された空気調整を行う場所の気温 (℃)
Tamb : 試験路の気温 (℃)
2.2.2.1.3 測定機器の装着 すべての測定機器,特に車両の外側に装着される物については,車両の動き
への影響が最小になるように装着する。
2.2.2.1.4 車両の暖機 試験に先立ち,最も高い基準車速以下の車速で適切な暖機走行を行う。通常は,
代表的な車速(例えば,10・15モード試験を目的とした場合には,60 km/h。)で30分間程度走行する。
2.2.3 惰行による走行抵抗測定 惰行による走行抵抗式の求め方は,多点回帰法及び直接回帰法による。
参考 このほか,車載風向風速計を用いて測定した相対風向風速データ及び惰行時の車速データを同
時に数学的に処理して走行抵抗を補正する方法があり,これについては附属書2(参考)に示
す。
2.2.3.1 多点回帰法
2.2.3.1.1 測定点車速の選定 走行抵抗曲線を車速の関数として求めるために,最小4点の走行抵抗測定
点車速を選択する。測定点車速の最大値と最小値は,シャシダイナモメータ上で走行抵抗値を検証すると
きのすべての基準車速を内包するように選ぶ。測定点車速の間隔は,10 km/hとする。また,最低の測定
車速は,20 km/h以上とする。

――――― [JIS D 1012 pdf 5] ―――――

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JIS D 1012:2005の関連規格と引用規格一覧