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D 3633-2 : 2007
附属書A
(規定)
試験装置の噴射量測定システムの
形式試験及び現地試験のための試験方法
(本体の箇条9参照)
序文
この附属書は,試験装置の噴射量測定システムの形式試験及び現地試験のための試験方法について規定
する。
A.1 形式試験
A.1.1 計画
形式試験は,試験装置の噴射量測定システムについて実施し,A.1.2.10又はA.1.2.11による6筒燃料噴
射ポンプを用い,試験装置製造業者の提供する試験装置許容運転領域(図A.2参照)に基づき,表A.1に
示す条件で運転しなければならない。
表A.1
試験 1 2 3 4 5
速度
500 3 000a) 3 000a) 500 1 200
(min−1)
呼び噴射量
(mm3/ストローク 20 20 150a) 300a) 300a)
/シリンダ)
注a) 測定点が試験装置の許容運転領域外の場合には,噴射量については許容運
転領域の境界値の95 %以内,また,速度については100 %以内で測定し
なければならない。
A.1.2 装置(図A.3及び図A.4参照)
A.1.2.1 ガラス製メスシリンダ1
体積膨脹係数が既知のもので1),容量は2 L以上,目盛の正確度は±2 cm3以内(又は,12 L間で
±2 cm3以内であることを示す検査成績書がある。),目盛部の長さは400 mm以上,最小目盛は20 cm3 以
下のもの。
注1) 例えば,ナトリウム−アルミニウム−けい酸塩(耐熱ガラス) : 9.6×10−6 / ℃
ナトリウム−カルシウム−けい酸塩 : 28×10−6 / ℃
A.1.2.2 ガラス製メスシリンダ2
体積膨脹係数が既知のもので,容量は500 cm3 以上,目盛の正確度は±0.5 cm3 以内(又は250500 cm3
間で±0.5 cm3 以内であることを示す検査成績書がある。),目盛部の長さは250 mm以上,最小目盛は5 cm3
以下のもの。
A.1.2.3 開放容器
A.1.2.1及びA.1.2.2の代替品(推奨しない。)。試験油量を質量で測定するためのもので,A.1.2.1及び
A.1.2.2と同じ正確度まで,質量測定によって試験油の体積を測定できるもの。
――――― [JIS D 3633-2 pdf 11] ―――――
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A.1.2.4 温度計
1585 ℃の範囲で±1 ℃以下の精度で試験油の温度を測定できるもの。
A.1.2.5 手動開閉計数器
最小19 999回まで測定可能なデジタル表示のもの。
A.1.2.6 コンタクトブレーカ又はこれに代わるセンサ
試験装置と接続し,測定期間内の噴射ポンプの回転回数を数えるために前項の計数器を駆動する。
A.1.2.7 密閉噴霧容器(個数 3個)
用いるポンプに適合した,JIS D 3636,JIS D 3637-1,JIS D 3637-2及びJIS D 3638に規定の試験用イン
ジェクタが,改造又はアタッチメントなしに用いることのできるもので,吐出された試験油を受けて低圧
フレキシブルチューブに放出するもの。
内部燃料たまりの容量は,試験用インジェクタ装着状態で525 cm3,試験油の出口は,実質的に内部
燃料たまりの最高点にあり,低圧フレキシブルチューブへの出口に付けるアダプタの内径は,3.5 mm以上
のもの。
A.1.2.8 低圧フレキシブルチューブ
試験油が浸透しない材質で,内径が4±0.5 mm,硬度が50 IRHD以下のもの。
A.1.2.9 吐出口(3個)
各低圧フレキシブルチューブ(A.1.2.8参照)の端部に装着する金属製の管。
長さが5060 mm,内径が4 mm,外径が6 mm以下のもの。
A.1.2.10 1号燃料噴射ポンプ
すべての試験装置に用いる(詳細仕様は,表A.2参照。)。
形式は,6筒のカム軸付き列形噴射ポンプで,次の要件を満足するもの。
a) 安定した特性をもつ。
b) 調速機なし。
c) 任意の位置で燃料調節棒を固定できる。
d) 60°間隔の噴射順序が1-5-3-6-2-4 である。
表A.2
1号燃料噴射ポンプ 2号燃料噴射ポンプ
最大許容速度
3 000以上 1 200以上
(min-1)
コントロールラック位置が
7080 %での噴射量 150 300
(mm3/ストローク/シリンダ)
カム形式 偏心カム 接線カム
A.1.2.11 2号燃料噴射ポンプ
150 mm3/ストローク以上の最大能力をもつ試験装置に用いるが,最大噴射量を300 mm3/ストローク/シリ
ンダに制限する必要はない。
詳細仕様については,表A.2参照。
A.1.2.12 余剰試験油の回収容器
外部メスシリンダを収容するために平底であり,試験油を試験装置のタンクに戻す構造(図A.3及び図
――――― [JIS D 3633-2 pdf 12] ―――――
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A.4には示していない。)とする。
A.1.3 準備
A.1.3.1 事前準備(図A.3及び図A.4参照)
A.1.3.1.1 適合する噴射ポンプ,噴射管及び試験用インジェクタを取り付ける。試験油としては,ISO 4113
に規定する校正用試験油又はJIS K 2204に規定する2号軽油を用いる。
注記 ISO 4113に規定する校正用試験油とは,噴射装置を調整するために作られた特別の鉱物油で,
密度,動粘度などを規定しているほか,臭気を取り除くため,及び/又は泡立ち,劣化,腐食,
磨耗などを防止するための添加剤を加えているものである。
A.1.3.1.2 “始動”操作を行うと,噴射ポンプ1回転につき1回の割合で計数器(A.1.2.5)の作動が始ま
り,“停止”操作を行うと計数が停止するようにコンタクトブレーカ又はセンサ(A.1.2.6)を取り付ける。
A.1.3.1.3 試験装置用インジェクタ保持器から,ポンプの1,2,3シリンダ用のインジェクタを取り外す。
これらの各インジェクタに“A”の識別マークを付け,残りのものに“B”の識別マークを付ける。それぞ
れのインジェクタ及び噴射管は,ポンプの該当するシリンダに一致させ,いずれの試験油回収システムを
用いるときも,試験の間はインジェクタに同一識別文字を付けておく。
A.1.3.1.4 “A”の試験用インジェクタから,試験装置の噴射量測定システムのために設けているダンパ又
は噴霧デフレクタをすべて取り外す。インジェクタを密閉噴霧容器(A.1.2.7)に取り付け,更に各シリン
ダの噴射管を再度連結する。
A.1.3.1.5 フレキシブルチューブ(A.1.2.8)を各密閉噴霧容器に取り付け,チューブの長さを次のように
して切断する。すなわち,各チューブの端に吐出口(A.1.2.9)を付け,一緒にして外部メスシリンダの縁
から約10 mm離してつり下げたときに,急角度の曲がり,逆U字曲がり又はねじれがなく,落ち勝手の
ままにする。これらの機能をもち,計数器の始動・停止制御と同期した機械装置を取り付けてもよい。
A.1.3.2 準備運転
A.1.3.2.1 試験装置製造業者の推奨条件(噴射量及び速度を除く。)でポンプを運転する。速度及び噴射量
は,試験実施計画(A.1.1参照)によって設定する。
A.1.3.2.2 最小15分間,又はデータが安定しない場合は,安定するまで延長して,Bグループのインジェ
クタについて定期的に噴射量を読み取る。
A.1.3.3 A.1.1の計画試験実施時のポンプ噴射量測定
試験装置に7ライン以上の測定装置がある場合には,任意の6ラインを選んで形式試験を実施する。
A.1.3.3.1 外部メスシリンダの使用
a) 中断を含め,試験条件を変更した後は,読取り前に準備運転手順(A.1.3.2)に従う。
b) 試験油をメスシリンダに吐出し始める前に,その都度内部をアルコールで洗い,乾燥させる。
c) 計数器(図A.3参照)の“始動”ボタンに指を置き,フレキシブルチューブ吐出口をメスシリンダの
縁から離して保持する。一挙動で吐出口をメスシリンダの上に振り出し,同時にボタンを押す。ボタ
ンが“停止”であること以外は同様の方法で測定を終了する。表示された回数を記録する。
d) メスシリンダには常に最大容量の少なくとも90 %まで試験油を満たす。
e) メスシリンダを水平面に立てる。
f) 視差に注意してメニスカス(湾曲した液面)の底面でメスシリンダ内の試験油体積を読み取る。最後
のけたは,最も近い整数とする。
g) 試験油体積を読み取った後,直ちに温度計でメスシリンダ内を十分かくはんし,温度計を適切な深さ
まで入れ,試験油の温度を読み取る。
――――― [JIS D 3633-2 pdf 13] ―――――
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h) 試験油体積,温度及び回転回数(C,tC 及びNC)を試験記録用紙に記録する(図A.6参照)。
A.1.3.3.2 試験装置の噴射量測定システムの使用
a) 中断を含め,試験条件を変更した後は,読取り前に準備運転手順(A.1.3.2)に従う。一連の読取りの
第1回目を行う前に,測定システムの条件を整えるために,必ず事前読取りを行う。
b) 試験装置製造業者の取扱説明書で,次に示すような例,及び/又はその他の例について特別な測定手
順を推奨された場合には,試験の目的を果たすためポンプ試験計画,その他について,ここに示す説
明に優先してこれらに従う。
1) 測定するポンプ噴射量
2) 用いるメスシリンダの大きさ(サイズ)
3) 測定時のストローク回数
4) メスシリンダの目盛を読み始めるまでに待つ静定時間
5) 再度読み取るまでに待つ排油時間
c) 試験装置説明書にb) の1)3) までのような推奨がない場合には,実用に供されるすべての大きさに
ついて,メスシリンダ又は他の形式の測定用容器の容量の約30 %まで,及び約90 %までを試験油で
満たす2種類のストローク回数について測定を行う。
d) メスシリンダの容量の90 %まで試験油で満たすに必要なストローク回数が,1 000回以上となってし
まう場合には,1 000ストロークを採用する。
e) 100ストローク回数でメスシリンダ容量の30 %以上になる場合には,100ストロークを採用する。
f) もしストローク回数が一つだけ規定されていれば,すべての試験にそのストローク回数を採用する。
g) 静定及び排油時間について推奨がない場合には,それぞれ15秒及び30秒とする。
h) すべてのメスシリンダについての正確な体積の読取りが必要なければ,準備運転中にメスシリンダ中
の液体温度を測定する。同一試験番号において,その後の読取りに対しては温度計を取り外す。
i) 試験記録用紙(図A.6参照)に読取値を記入する。
A.1.3.4 試験油の膨脹係数 拿 図A.5参照)の設定
A.1.3.4.1 60 ℃以上の温度の試験油を2 Lの外部メスシリンダ(A.1.2.1)にほぼ一杯に満たす。A.1.3.3.1
のe),f) 及びg) に従って体積及び温度を測定する。温度計は,メスシリンダ側壁につり下げておき,取
り出さない。
A.1.3.4.2 試験油の温度が約5 ℃下がってから,温度計をメスシリンダ側壁につり下げたまま,再度体積
を読み取り,直ちに温度計でかくはんして温度を読み取る。温度計をメスシリンダから取り出したり,他
の物をメスシリンダ内に入れたりしてはならない。温度が約20 ℃に下がるまでこの手順を操り返す。
A.1.3.4.3 温度の読みに対する体積の読みを打点する。各点を直線で近似させ,試験油の体積膨脹係数β
を与える係数( 拿 懿 を計算する。
A.1.3.5 計算式
A.1.3.5.1 真の値 V(mm3/ストローク/シリンダ)
V=103C [1+ 愀 tC−t0)+戀 40−tC) ] / 3NC
注記 真の値は,本体4.8参照。
A.1.3.5.2 指示値 G(mm3/ストローク/シリンダ)
G=103ΣR [1+ 戀 40−tR) ] / 3NR
A.1.3.5.3 総合誤差 e(%)
e=100 ( GAGB /VAVB 1)
――――― [JIS D 3633-2 pdf 14] ―――――
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A.1.3.5.4 ばらつき 囿 %)
囿 100(Vmax−Vmin) / Vmax
100(Gmax−Gmin) / Gmax
A.1.4 手順
A.1.4.1 1号噴射ポンプを選定する(A.1.2.10)。
A.1.4.2 A.1.2に規定する他の適切な器具を用いて,A.1.3.1に規定する事前準備を設定する。
A.1.4.3 試験装置を始動し,ポンプ製造業者の指示する供給圧力に設定し,8.2に示した温度に設定する。
A.1.4.4 実施する試験順序(A.1.1参照)に従って,ポンプの速度及び噴射量を規定値に設定する。ポンプ
のコントロールラックが正しく固定されていることを確認する。測定に適したメスシリンダの大きさ及び
ストローク回数を選定する[A.1.3.3.2のa) g) 参照]。
A.1.4.5 A.1.3.2に規定する準備運転の手順を実施する。
A.1.4.6 第1段階(図A.3参照)
外部メスシリンダヘのAグループインジェクタの噴射量Cの総量を読み取る(A.1.3.3.1参照)。
75 mm3/ストローク/シリンダまでの噴射量に対しては500 cm3のメスシリンダ(A.1.2.2)を用い,それ以
上の噴射量に対しては2 Lのメスシリンダ(A.1.2.1)を用いる。ポンプの回転回数NCは,2 000回以上と
する。選んだ試験装置メスシリンダ(又は他の測定用容器)のBグループのインジェクタのそれぞれの噴
射量Rをメスシリンダが一杯になる間に3回連続して読み取る(A.1.3.3.2参照)。もし一杯になるまでに
連続して3回読み取れない場合には,外部メスシリンダがいったん一杯になった後に,測定回数を3回と
する。試験記録用紙に読取値を記録する(図A.6参照)。
A.1.4.7 A.1.4.6を更に2回繰り返す。 算し,0.5 %以上の場合には 算する。もし
以上の場合には,その試験装置の噴射量測定システムに関係のない領域で不安定状態がある可能性がある。
A.1.4.8 第2段階のための測定システムの組替え(図A.4参照)
Aグループのインジェクタを密閉噴霧容器から取り外し,その試験装置の測定システムに必要なダンパ
又は他の噴霧デフレクタをインジェクタに再組み付けし,それらのインジェクタを試験装置のインジェク
タ保持器に取り付ける。Bグループのインジェクタを試験装置のインジェクタ保持器から取り外し,測定
システム用のダンパ又は噴霧デフレクタを取り外し,それらのインジェクタを,先ほどの密閉噴霧容器に
取り付ける。インジェクタ及びその噴射管が噴射ポンプの前と同じシリンダに接続されていること,及び
A.1.3.1.3の要求事項が守られていることを確認する。
A.1.4.9 第2段階
“Aグループ”を“Bグループ”に置き換えて,試験条件や手順については一切変更せずに,A.1.3.2.2,
A.1.4.6及びA.1.4.7の試験を繰り返す。結果を試験記録用紙に記入する(図A.6参照)。
A.1.4.10 第3段階―結果の解析
A.1.3.5のそれぞれの公式に従って試験記録用紙(図A.6参照)の必要な計算を行う。計算結果,すなわ
ち,V,G及びばらつきδを解析用紙(図A.7参照)に記入する。
A.1.4.11 形式試験は,少なくとも噴射量測定システムの一つの容量(例えば,メスシリンダの場合は一つ
のメスシリンダ)に関して,A.1.3.3.2のb) 及びc) の要求事項から必要な試験に加えて,ここに示したす
べての試験を含んでいなければならない。
A.2 現地試験
A.2.1 適用
試験装置は,形式試験(A.1参照)の一部として,この試験に合格しなければならない。この試験は,
――――― [JIS D 3633-2 pdf 15] ―――――
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JIS D 3633-2:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4008-2:1983(MOD)
JIS D 3633-2:2007の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 3633-2:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD3633-1:2007
- 自動車―燃料噴射ポンプの試験―第1部:動的条件
- JISD3633-3:2007
- 自動車―燃料噴射ポンプの試験―第3部:試験の適用及び手順
- JISD3636:2003
- 自動車―ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験―ピントル形校正用ノズル
- JISD3637-1:2003
- 自動車―ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験―第1部:校正用ノズル及びホルダアッセンブリ
- JISD3637-2:2003
- 自動車―ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験―第2部:オリフィス板の流量測定
- JISD3638:2005
- 自動車―ディーゼル機関用燃料噴射装置の試験―校正用インジェクタ
- JISK2204:2007
- 軽油