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E 3801-1 : 2018
附属書A
(参考)
用語の補足
A.1 一般
この附属書は,本体の用語について,定義及び内容に関する補足説明を記載する。
A.2 ルート
ルート “進路”という用語には,“列車又は車両の移動のためにあらかじめ定めた通りみち”を意味す
る場合と,“列車などの運転の安全が確保された通りみち”を意味する場合とがある。この規格では,曖昧
さを避けるため“進路”という用語は用いず,前者の意味合いを表す用語として“ルート”を定義し,後
者を指す場合には“安全を確保したルート”と表現することとした。
A.3 ルート構成要素
ルートの始端から終端までの区間は,必要に応じて複数のルート構成要素区間に分割されるが,この場
合には車両接触限界及び過走・流れ出しに対する側面防護を考慮する必要がある。
図A.1に,分岐箇所でルートを分割する場合の例,及び車両接触限界を考慮したルートの例を示す。
ルートA始端 ルートB始端
ルートA始端 ルートA
ルートA ルートB始端
ルートA終端
ルートA終端
ルートB終端
ルートB終端
ルートB
分岐に隣接する区間は,てっ査条件に関わるため,適切な長さとなるよう考慮する。
a) 分岐箇所でルートを分割する場合の例
図A.1−ルート区間分割及びルート区間設定の例
――――― [JIS E 3801-1 pdf 16] ―――――
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E 3801-1 : 2018
ルートC始端
ルートC始端 ルートC 車両接触限界を支障する区間
車両接触限界を支障する区間
ルートC ルートC終端
ルートC終端
構成要素区間b
構成要素区間b
構成要素区間a
構成要素区間a
ルートD始端
ルートD始端
ルートD
ルートD
ルートD終端
ルートD終端
ルートCは車両接触限界までの構成要素が使用中の場合には設定できない。構成要素区間a,bのように分割す
ると,列車がaを抜け切った時点でルートCを設定することができる。a,bを一つの構成要素区間 (a+b) とする
と,列車がbの先の転てつ器を抜け切るまでa+bが使用中となって車両接触限界を支障し,ルートCが設定可能
となるまでに時間がかかる。
b) 車両接触限界を考慮したルートの例
: 区間
: 区間 : 交差・分岐
: 交差・分岐 : 車両接触限界標識
: 車両接触限界標識 : 列車
: 列車
図A.1−ルート区間分割及びルート区間設定の例(続き)
A.4 係員
係員には,運転士,運行乗務員及び運行係員があり,それぞれの担務は次のようなものである。
a) 運転士と運行乗務員とは表A.1に示す機能を担務する係員であり,それらを総称して乗務員という。
b) 運行係員は次の業務を行う係員をいう。
1) 列車の運転整理に関する業務
2) 信号機及び転てつ器の取扱い並びに車両の入換業務
A.5 自動化の程度(GOA)
自動化の程度(以下,GOAという。)は,列車運転の基本機能を人(乗務員)及びシステムへのいずれ
に割り当てるかによって決定される。この割当は,システムの運用方法と大きく関わる要素となる。この
ため,この規格では自動化の程度を鉄道事業者が指定することとした。
参考までに,IEC 62290-1での,自動化の程度に対する人(乗務員)及びシステムへの列車運転の基本
機能の割当を,表A.1に示す。GOA3以上はこの規格の対象外であるが,GOA3以上へアップグレードす
る場合に,GOA2以下の機能について,この規格の一部又は全部を適用できる。また,例えば自動列車制
御装置(以下,ATCという。)を用いたGOA1線区内で,一部のエリアだけ自動列車運転装置が導入され
GOA2となる場合も想定できることから,同一列車に,エリアに応じたGOAを適用してもよいこととし
た。
――――― [JIS E 3801-1 pdf 17] ―――――
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E 3801-1 : 2018
表A.1−自動化の程度に対する列車運転の基本機能の割当
列車運転の基本機能 自動化 自動化 自動化 自動化レ 自動化レ車上の係員名称と
レベル レベル レベル ベル3 ベル4 担務
0 1 2 乗務員
運転士 運行
GOA0 GOA1a) GOA2 GOA3 GOA4
乗務員
列車走行の ルートの安全確保 × ○ ○ ○ ○ □ −
安全確保 列車間隔の安全確保 × ○ ○ ○ ○ □ −
速度の安全確保 × × ○ ○ ○ □ −
列車運転 加速制御及び減速制御 × × ○ ○ ○ □ −
走行路の 障害物との衝突回避 × × × ○ ○ □ −
監視 軌道上の人間との衝突回避 × × × ○ ○ □ −
旅客乗降の 旅客ドアの制御 × × × ×/○ ○ □ □
監視 車両間又はプラットフォーム × × × ×/○ ○ □ □
と列車間での旅客障害の回避
出発制御 × × × ×/○ ○ □ □
列車操作 運転の起動・停止操作 × × × × ○ □ □
列車状態の監視 × × × × ○ □ □
緊急状態の 列車診断の実施,発火・発煙 × × × × システム □ □
検知と管理 の検知,脱線検知,列車統合 及び/又
性不良の検知,緊急状態への は指令所
対処(連絡/避難,監視) 係員
注記 ×=人(乗務員)への割当(システムへ割り当ててもよい。),○=システムへの割当
□=係員の担務機
注a) EC規格では日本のATCは,GOA1に含まれる。 能(一部をシステム
が行ってもよい。)
A.6 方向の表現
A.6.1 ルートに関する方向
ルートは長さと方向をもつ。図A.2にルートに関する区間と方向を例示する。
ルート始端(の)内方
ルート始端(の)外方 ルート内
ルート
(長さと方向をもつ)
ルート(の)始端 ルート(の)終端
図A.2−ルート区間分割及びルート区間設定の例
A.6.2 列車の移動する方向
列車の移動する方向には次の表現を用いる。
1) 列車運転方向 : 列車の運転計画に定められた運転方向
2) 列車進行方向 : 列車が移動する方向
――――― [JIS E 3801-1 pdf 18] ―――――
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E 3801-1 : 2018
附属書B
(参考)
相互運用性,互換性及び両立性
B.1 一般
この附属書は,相互運用性,互換性及び両立性の概念を記載する。
B.2 相互運用性
a) 同一GOAでの製造業者が異なる場合の相互運用性[6.1 a)] 相互運用性の概念図を図B.1に示す。
− ある製造業者のJRTC列車は,異なる製造業者の地上装置の区間でも走行できる。
− 二つの異なる製造業者によるJRTC列車を併合運転できる。
WS−X WS−X WS−X
JRTC列車−X JRTC列車−Y X-Y併合列車
− 地上装置は製造業者に関係なく,共通の指令所装置と接続できる。
OCC−X
WS−Y WS−X WS−X WS−Z
− JRTC列車は,製造業者の異なる地上装置の境界を通過できる。
WS−Y WS−X WS−X WS−Z
JRTC列車−X JRTC列車−Y
OCC : 指令所装置 WS : 地上装置 **−X : 製造業者Xの装置
図B.1−相互運用性の概念図
b) RTC線区における異なるGOA間での相互運用性[6.1 b)] 上記のように同一のGOAでの相互運
――――― [JIS E 3801-1 pdf 19] ―――――
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E 3801-1 : 2018
用性をもたせるが,6.1 b) に述べるようにJRTCでは,同一線区内で異なるGOAエリアを許容してい
ること及び異なるGOAの複数の線区間で相互に乗入れを行う場合などが想定されるため,相互に共
通な自動化レベルの最も高いGOAで動作できることを要求事項とした。共通GOA内での相互運用性
は,6.1 a) に示すとおりである。
c) RTC線区と隣接する非JRTC線区との間の相互運用性[6.1 c)] 非JRTC線区からJRTC線区への
進入及び進出に関しては,境界を正確に識別する能力,進入前のJRTC機能のチェック,非JRTC車
のJRTC区間への進入の防止,JRTC区間進入及び進出の運転士への通知など,種々の要求事項が挙げ
られるが,これらは鉄道事業者ごとの運転取扱いなどに基づき要求事項とされるべき内容であり,各
鉄道事業者が定めるものとした。
d) 相互乗入れを行う場合の相互運用性[6.1 d)] 鉄道事業者の異なる隣接するJRTC区間においては,
各々には6.1 a) に示す相互運用性をもつが,アーキテクチャなどが異なりそのままでは相互乗入れが
できない場合がある。その場合は,鉄道事業者間で協議し,合意した上で要求事項を定める必要があ
る。
B.3 互換性
JRTCは,幾つかのサブシステム,サブコンポーネントなどで構成される。このため,JRTCに互換性を
もたせるためには,どの構成要素の単位において互換性をもたせるのか決定する必要がある。しかし,こ
の構成要素の単位は鉄道事業者によって要求レベルが異なることが想定されるため,この規格では互換性
のための要求事項は鉄道事業者が定めることとした。図B.2に,互換性の概念図を示す。
図に示すように,同一の機能的インタフェース仕様(FIS : Functional Interface Specification),フォーム
フィット機能的インタフェース仕様(FFFIS : Form-Fit Functional Interface Specification)によって設計され
ることによって,異なる製造業者の構成要素と取替えが可能となる。
OCC−X OCC−X
FIS・FFFIS FIS・FFFIS
WS−X WS−X WS−X WS−X WS−X WS−Y
FIS・FFFIS FIS・FFFIS
無線 OBC 無線 OBC
装置 −X 装置 −Y
−X −X
OBC : 車上制御装置
図B.2−互換性の概念図
B.4 両立性
JRTCの導入を考えたとき,新線でない限り既存システムが存在する。このため,既存システムからJRTC
――――― [JIS E 3801-1 pdf 20] ―――――
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JIS E 3801-1:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS E 3801-1:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISE3013:2001
- 鉄道信号保安用語