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E 3801-1 : 2018
への移行を容易に行える必要があるが,両立性をもたせることによって可能となる。この規格では,既設
システムの種類も多岐にわたるため,両立性に関する具体的要求事項は一概に定めることが困難であり,
鉄道事業者によるものとした。
図B.3に,既存システムとの両立性による移行・更新の図を示す。移行期においては,JRTCの地上設備
及びJRTC列車は,既設システム列車の運行に影響を与えず,かつ,JRTC列車は既設システムから影響を
受けずに運行が可能なことを示す。
なお,移行期におけるJRTC列車と非JRTC列車との混在運行に関する具体的要求事項は,この規格の
対象外である。
既設システム
既設システム列車 既設システム列車
既設システムによる列車運行
既設システム JRTC
既設システム列車 JRTC列車
両立性による既設システムとJRTCシステムでの列車運行(移行期)
撤去
既設システム JRTC
JRTC列車 JRTC列車
JRTCシステムによる列車運行(システム更新完了)
図B.3−両立性によるシステム移行・更新図
――――― [JIS E 3801-1 pdf 21] ―――――
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附属書C
(参考)
機能の留意事項と実施例
C.1 一般
この附属書は,一部の機能について留意事項及び実施例を示す。
C.2 列車編成方向の決定[7.3.2.3 b)]
運転台が選ばれたときに,その運転台が路線の起点方にあるのか終点方にあるのかシステムは判別でき
なければならない。
編成の方向が,路線の起点に対して変化しない場合は,編成の使用が開始された時点で,どの運転台が
どちら方にあるか決まるため,編成方向は同一の既定値でよい。
しかし,図C.1に示すようなデルタ線などでは,列車が駅S1からS2及びS3を経由してS1に戻る場合,
S1に戻ってくると,運転台のAとBとの位置が逆になっていることが分かる。駅S1で運転台Aが選択さ
れたとして,運転台がどちらを向いているのか一意に決まらないことになる。
このように,編成の方向が路線の起点に対して変わる可能性がある場合は,選択した運転台がどちら方
にあるのかを,システムが正確に把握できる機能をもたなければならない。
制御エリアX
終点 起点
S2
路線K 路線L
起点
終点
B A
S1 S3
A B
起点 終点
路線M
図C.1−編成方向が変わる例
C.3 踏切制御による速度制限の決定(7.3.2.5)
踏切通行の遮断のためのブレーキパターン作成の一例を図C.2に示す。ブレーキパターンの作成タイミ
ングは,あらかじめ登録された位置に列車が接近したときなどである。このブレーキパターンの消去は,
踏切の遮断が確認できたときに行うが,もし踏切の遮断が確認できなければ,列車はブレーキパターンに
従って踏切道手前に停止することを基本とする。ただし,この規格では具体的なパターンの形状及び作成・
消去条件は規定していない。
――――― [JIS E 3801-1 pdf 22] ―――――
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E 3801-1 : 2018
速度
最大許容速度
現在速度
踏切通行の遮断のためのブレーキパターン 踏切未遮断時の
停止限界
図C.2−踏切前停止のブレーキパターンの例
C.4 保安制御のためのブレーキパターンの決定[7.3.2.6 c)]
ブレーキパターンは,出力するブレーキの違いから非常ブレーキパターンと常用最大ブレーキパターン
とに分類できる。保安制御上必須となるのは,非常ブレーキパターンであり,常用最大ブレーキパターン
は乗客の乗り心地及び運転士の負荷軽減を目的にして用意される。このため,常用最大ブレーキパターン
が用意された場合,通常はこれによってブレーキ制御を行う。
参考までに,7.3.2.6 a) で規定する列車走行時の停止限界に対する各パターンの作成の考え方の例を,図
C.3に示す。非常ブレーキパターンは,速度0となる位置を停止限界又はその外方に余裕距離をとった位
置として,非常パターン減速度βeによって,空走時間Teを加味して作成する。列車速度が非常ブレーキパ
ターンを超えた場合には,直ちに非常ブレーキが出力され,列車は停止限界までに停止する。常用最大ブ
レーキパターンは,速度0となる位置を非常ブレーキパターンの速度0となる位置から一定距離Dp外方の
位置として,常用最大パターン減速度βnによって,空走時間Tnを加味して作成する。列車速度が常用最
大ブレーキパターンを超えると,常用最大ブレーキが出力される。また,常用最大ブレーキパターンと非
常ブレーキパターンとの最高速度が同じであると,僅かな速度超過であっても非常ブレーキによる列車停
止が発生するので運転上好ましくない。このため,図から分かるように常用最大ブレーキパターンの最高
速度は非常ブレーキパターンのそれより低く設定される。
なお,車両の条件,線路の条件,気象条件などによって期待する減速度が確保できない可能性があると
き,それらを考慮した上で各ブレーキパターンを作成することがある。
――――― [JIS E 3801-1 pdf 23] ―――――
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E 3801-1 : 2018
常用最大ブレーキパターン
非常ブレーキパターン
速度 減速度βn 減速度βe
列車速度V
空走距離V×Tn 空走距離V×Te
停止限界
パターン間隔Dp
図C.3−停止限界パターンの作成例
次に,7.3.2.4で規定する安全な速度の確保に関する制限に対する各パターン作成の考え方の例を,図C.4
に示す。
ブレーキパターンは,空走時間を加味した上で速度制限開始位置を通過するように作成する。次に,速
度制限開始位置からは制限速度での一定速度パターンを作成し,列車速度がこれを超える場合はブレーキ
を出力する。
ブレーキパターン
速度
減速度βe
空走距離V×Te
列車速度V
制限速度
制限速度開始位置
図C.4−制限速度パターンの作成例
最後に,7.3.2.5 b) 及び7.3.2.6 b) で規定する他の制約条件に対する各パターンは,基本的に上記の停止
限界パターン及び速度制限パターン並びにこれらの組合せで作成できると考えられる。例えば,線路閉鎖
時には線路閉鎖位置外方に停止限界が発生すると考えれば,図C.3の停止限界パターンで対応が可能であ
る。
――――― [JIS E 3801-1 pdf 24] ―――――
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E 3801-1 : 2018
C.5 分割及び併合時の安全確保[7.3.6 a)]
列車を併合する場合,被併合列車の端部位置まで併合列車を接近させるので,7.3.2.3 f) で規定する安全
な列車間隔に関する停止限界での保安制御余裕距離を通常以下にして併合列車を制御する必要がある。こ
のような,保安上極めて精密な制御を行う場合には,システムに任せることなく運転士及び運行係員によ
って行うことも考えられる。いずれの方法を選択するかは,鉄道事業者の判断によるべきであるので,こ
の規格では,この機能の要求事項を鉄道事業者が定めるものとした。
なお,参考までに,システムで列車の併合機能を制御する場合の,併合パターンの作成方法の例を,図
C.5に示す。併合パターンは,併合列車の速度が,被併合列車の在線位置の後端であらかじめ定められた
安全上の所定速度V1以下となるようにブレーキパターンを立ち上げる。ブレーキパターンはあらかじめ定
められた併合用速度V2の頭打ちとする。
速度
併合パターン
併合用速度V2
安全上の所定速度V1
被併合列車在線位置の後端
図C.5−併合パターンの作成例
C.6 列車運行の監視及び管理(7.4)
7.4の列車運行の監視及び管理機能を中心としたJRTCの代表的な全体機能ブロックの例を,図C.6に示
す。ここでは,図1に挙げているJRTC以外の主要なシステムとのインタフェースも示した。電力管理シ
ステムについては,現状の国内システムで,列車運行の監視及び管理機能とのインタフェースをもつ事例
は見られないため,具体的な機能との関連は示していないが,将来的には,運用区域内でのけん(牽)引
電源のオン・オフ制御,回生ブレーキ制御,列車の加速などを制限するなどの機能を実現するためのイン
タフェースをもつことが考えられる。
――――― [JIS E 3801-1 pdf 25] ―――――
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JIS E 3801-1:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS E 3801-1:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISE3013:2001
- 鉄道信号保安用語