JIS E 4207:2019 鉄道車両―台車―台車枠強度設計通則 | ページ 2

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E 4207 : 2019
表2−動荷重条件
区分 種類 荷重条件 適用(例)
上下方向 負担質量の振動による力 N WZ 1 : (0.20.5)×W a) −
取付部品の質量の 側ばり取付部品 WZ 2 : (12)×Lp b) ブレーキ部品
振動による力 N 横ばり取付部品 WZ 3 : (310)×Lp b) 主電動機,駆動装置
端ばり取付部品又はWZ 4 : (510)×Lp b) ブレーキ部品
側ばり先端取付部品 排障器
雪かきh)
WZ 5 : (0.20.4)×La c)
駆動力によって駆動装置受に作用する力f) 歯車箱つり受
N 減速機支え受
WZ 6 : p d)×f e)
ブレーキ力によってブレーキ装置受に作用 ユニットブレーキ,ディ
する力 N スクブレーキ
上下動ダンパ受に作用する力 N WZ 7 : ダンパ特性による力 軸ばねダンパ
アンチローリング装置受に作用する力 NWZ 8 : アンチローリング装置特
アンチローリング装置
性による力 軸受部
左右方向 WY 1 : (0.20.4)×W a)
負担質量の振動による力及び遠心力による −
力N
左右動ストッパ受に作用する力 N 左右動ストッパゴム
WY 2 : WY 1から空気ばねなどが
負担する分を減じた力
取付部品の質量の振動による力 N WY 3 : (24)×Lp b) 主電動機,ブレーキ部品
左右動ダンパ受に作用する力 N WY 4 : ダンパ特性による力 左右動ダンパ
前後方向 負担質量の振動による力 N WX 1 : (0.20.4)×W a) −
けん引力による力 N WX 2 : (0.20.4)×La c) −
取付部品の質量の振動による力 N WX 3 : (13)×Lp b) 主電動機,ブレーキ装置
ブレーキによる力 N WX 4 : p d) −
ねじり カント逓減などによるねじり変位 mm 1台車の対角車輪位置で,水平 −
に対する変位を与える。
δT g) : 1015
注a) 台車枠にかかる静的な力[式(1)]。はりの場合は[式(2)]。
b) 取付部品の質量による静的な力(質量×重力加速度)
c) 軸重 : 台車に組み込まれる輪軸一対から軌道(レール)にかかる力
d) 制輪子押付力
e) 制輪子と車輪踏面及び/又はブレーキライニングとブレーキディスクとの摩擦係数
f) 具体的な力の大きさは,車輪とレールとの間の接線力をWZ 5とした後,採用する駆動装置などの減速比,支
え位置などを考慮に入れて算出する。
g) δT : 車輪位置における変位
h) 雪かき取付け部には,雪かきの振動による力に加えて排雪時だけ発生する排雪抵抗による力を加える。

6 強度設計条件

6.1 一般

  “はり”の場合は,WをWBに置き換える。
荷重記号の添え字は,上下方向,左右方向及び前後方向でそれぞれZ,Y及びXとする。

6.2 応力計算

  応力計算は,台車枠に静荷重及び動荷重をかけた場合の応力を,力の種類ごとに計算し,平均応力及び
変動応力に区分して合成する。応力の合成方法は,次による。
a) 平均応力 平均応力は,静荷重の種類ごとに算出した複数の応力の代数和とする。ただし,片振りと
なる動荷重がある場合の平均応力は,その荷重による応力の1/2を静荷重による応力に加えたものと

――――― [JIS E 4207 pdf 6] ―――――

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する。
b) 変動応力 変動応力は,動荷重による応力を合成したものとし,式(3)による。
2 2 2 2
a 1 2 3 n (3)
ここに, σa : 変動応力(MPa)
σ1,σ2,σ3,···,σn : 動荷重の種類ごとの計算応力(MPa)
ただし,踏面ブレーキの制輪子押付力と摩擦力のように同期して発生する力による応力については,
個別に二乗して加算すると過小評価となる場合があるため,先に各々の力による応力の代数和を求め
た後それを二乗して加算する方法とする。
なお,片振りとなる動荷重による応力がある場合は,その1/2の応力を用いて合成したものとし,
式(4)による。
2
2 2 2 i 2
a 1 2 3 n (4)
2
ここに, σa : 変動応力(MPa)
σ1,σ2,σ3,···,σn : 動荷重の種類ごとの計算応力(MPa)
σi : 片振りとなる動荷重による計算応力(MPa)

6.3 許容応力

  許容応力は,図1の応力限界図の限界内とする。
σB : 材料の引張強さ(MPa)
σo : 材料の降伏に対する許容応力(MPa)
σw1σw3 : 疲れ許容応力(MPa)
図1−応力限界図
主な材料の引張強さ(σB),降伏点(σs)及び疲れ許容応力(σw1σw3)は,表3による。

――――― [JIS E 4207 pdf 7] ―――――

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表3−主な材料の引張強さ,降伏点及び疲れ許容応力
単位 MPa
材料の種類
SM400A SM490YA
項目 SM400B SM490YB
STKM13A STKM13B STKM18B SC450
SMA400AW SMA490AW
SMA400BW SMA490BW
材料の引張強さ(σB) 370 440 400 490 490 450
材料の降伏点(σs) 215 305 235 355 315 225
材料の降伏に対する
185 260 205 305 270 190
許容応力(σo)
疲れ 母材(σw1) 125 140 135 155 90
許容 溶 仕上げる
110 90
応力 接 場合(σw2)
止 仕上げない
端 場合(σw3) 70

7 構造設計条件

7.1 形状及び材料

  形状及び材料は,次による。
a) 形状 台車枠の形状は,側ばり及び横ばりを主要部材として構成し,必要に応じて,端ばり,中ばり,
附属品取付座などを設ける。
b) 材料 材料は,通常,次による。
JIS G 3106のSM400A,SM400B,SM490YA又はSM490YB
JIS G 3114のSMA400AW,SMA400 BW,SMA490AW又はSMA490BW
JIS G 5101のSC410,SC450又はSC480
JIS G 5102のSCW410,SCW450又はSCW480
JIS G 3445のSTKM13A,STKM13B又はSTKM18B
なお,この箇条に記載のない材料についても,受渡当事者間で協定して使用することができる。

7.2 構造設計及び溶接継手の設計に関して考慮する事項

  台車枠の構造及び溶接継手を設計するときに考慮すべき事項は,附属書Aを参考にする。

7.3 管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図による評価方法例

  管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図による評価方法例を,B.2に示す。

7.4 溶接ルート部及び部材の裏側に存在する溶接部の疲労強度の評価方法例

  過去の台車枠の損傷事例に基づき,溶接ルート部及び部材の裏側に存在する溶接部の疲労強度を表面側
の応力で評価する方法が提案されている。この方法による評価は走行試験を行って応力測定した場合に限
られるが,参考に,その評価方法例を,B.3に示す。

8 剛性設計条件

8.1 曲げこわさ及びねじりこわさ

  曲げこわさ及びねじりこわさの定義及び計算方法は,次による。
a) 上下曲げこわさは,上下方向に力をかけた場合,着力点でのたわみから,式(5)によって算出する(図

――――― [JIS E 4207 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
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2参照)。
v
Kv (5)
Wv
ここに, Kv : 上下曲げこわさ(mm/MN)
Wv : 上下方向力(MN)
δv : 上下方向たわみ(mm)
図2−上下曲げこわさ
b) 左右曲げこわさは,左右方向に力をかけた場合,着力点でのたわみから,式(6)によって算出する(図
3参照)。
2δL
KL (6)
WL
ここに, KL : 左右曲げこわさ(mm/MN)
WL : 左右方向力(MN)
δL : 左右方向たわみ(mm)
a) b)
図3−左右曲げこわさ[a),b)は台車構造によって選択]
c) ねじりこわさは,ねじり力を加えた場合,着力点のたわみから,式(7)によって算出する(図4参照)。
S
KT (7)
WS 2l
ここに, KT : ねじりこわさ[mm/(MN・mm)]
WS : ねじり力(MN)
2l : 台車軸距(mm)
δS : たわみ(表2のδTを軸ばね位置へ換算した値)(mm)

――――― [JIS E 4207 pdf 9] ―――――

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図4−ねじりこわさ

8.2 ねじり剛性

  ねじり剛性は,ねじり軸の方向によって,次のa)及びb)の2種類とする。
a) レール方向の軸回りのねじり剛性 レール方向の軸回りのねじり剛性は,式(8)によって算出する(図
5参照)。
4b2WS
KX (8)
S
ここに, KX : レール方向の軸回りのねじり剛性(N・m/rad)
2b : 左右側ばり間隔(m)
WS : ねじり力(N)
δS : たわみ(m)
S
b
φ : X軸回りのローリング角(rad)
2
図5−レール方向の軸回りのねじり剛性
b) まくらぎ方向の軸回りのねじり剛性 まくらぎ方向の軸回りのねじり剛性は,式(9)によって算出する
(図6参照)。
2
4l WS
KY (9)
S
ここに, KY : まくらぎ方向の軸回りのねじり剛性(N・m/rad)
2l : 台車軸距(m)
WS : ねじり力(N)
δS : たわみ(m)

θ : Y軸回りのピッチング角(rad)

――――― [JIS E 4207 pdf 10] ―――――

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