この規格ページの目次
14
E 5004-5 : 2007
表7−直流ヒューズリンクの遮断容量試験用パラメータ
パラメータ 試験責務I 試験責務II 試験責務III
試験電圧(平均値)a) 1.1×ヒューズの定格電圧b)
時定数 表8による
I3=5×(In±20 %)
I4=“a”形ヒューズリンクの場合の最低
推定電流 I1+5 %0 % I2
遮断容量又は“g”形ヒューズリンクの場
合の協約溶断電流で,+20 %0 %
電流遮断後に引き続いて,
試験(回復)電圧を維持す 30秒 30秒 30秒
る時間c)
注a) 現実には,試験電圧及び回復電圧は等しい。
b) 電車線から給電されるヒューズリンクの試験電圧については,表2参照。
c) 有機材料を含むヒューズリンクに対しては,回復電圧を維持する時間は5分に増やす。
注記 列車暖房回路の保護を目的とした定格電圧が直流3 000 V用のヒューズには,50 Hz及び16-2/3
Hz交流電源の試験電流による追加試験は要求しない。その理由は,交流電源を列車暖房回路に
使う場合,例えば,交流50 Hz用は1 500 Vに,交流16-2/3 Hz用は1 000 Vに下げた電圧を採
用しているためである。
交流用ヒューズの遮断容量試験は,1 000 V以下のヒューズはJIS C 8269-1:2000を参照し,1 000 Vを超
えるヒューズはIEC 60282-1を参照する。
9.3.4.3.3 試験回路
図C.1に推奨する試験回路の接続図を示す。試験回路は,校正用取外し可能なリンクAを用いて,表8
に示す指定の推定電流及び時定数となるように調整する。
表8−試験回路の時定数
推定電流IW 時定数
kA ms
IW ≦ 5 30±3 a)
5 < IW < 25 20±2
IW ≧ 25 10±1
注a) 試験回路のインダクタンスは,50 mHを超えてはならない。
大きな時定数値が必要な場合には,受渡当事者間で協定して規定することができる。
試験を行う場合には,電磁力が試験結果に影響しないように,物理的な配置に配慮する。
遮断試験中は,少なくとも次の項目について,オシログラフ,シンクロスコープなどにより波形を記録
する。
a) 短絡電流
b) 回路短絡から動作までの間の供試品のヒューズリンク両端間の電圧。
c) アーク電圧。高速オシログラフなどによるアーク電圧の記録は,過電圧のピーク値を求めるために必
要である。アーク発生中に,定常時の回路電圧(回復電圧)を超えて生じる過電圧を示す代表的なグ
ラフを図D.2及び図D.3に示す(3.2.7参照)。
――――― [JIS E 5004-5 pdf 16] ―――――
15
E 5004-5 : 2007
9.3.4.3.4 試験手順
a) 電流,電圧及び時定数の数値についての試験回路の校正は,オシログラフなどで得た波形を用いて次
のように行う。
1) ヒューズリンクを無視できる抵抗値のリンクに置き換えて,推定電流を調整した試験回路。試験回
路の推定電流は,ヒューズリンクの遮断時間より長い時間にわたって供給する。
2) ヒューズリンクを抜き取って試験電圧を調整する。
b) 図C.1に示す試験回路に,ヒューズリンクを挿入した実際の試験は,回路投入用スイッチを投入して
行う。
c) 溶断時間中に(9.3.4.3.2参照)低電圧を用いる場合には,試験電流は±5 %の範囲内の一定値を維持
する。
d) 1分を超える溶断時間に対しては,連続して試験電流を調整してもよい。電流設定中にヒューズリン
クのエレメントが過負荷にならないように,校正目的の調整中には,ヒューズリンクを校正用取外し
可能なヒューズリンクと置き換えてもよい。
e) 0.5秒未満の時間に対しては,電流及び溶断時間はオシログラフなどを使用して測定する。これより長
い時間に対しては,電流計及びストップウォッチによって測定してもよい。
遮断動作後,表7に示す時間中に,ヒューズリンクの接触部間に維持される電圧が回復電圧である。
f) 回復電圧は,遮断試験中に記録した波形から求める(図D.2及び図D.3を参照)。
推定電流値は,校正期間中(図D.1参照)に記録した波形及び遮断試験中(図D.2及び図D.3参照)
に記録した波形との比較によって,決定する。
g) アークの発生が,電流のピーク値(図D.3参照)となる前の場合には,推定遮断電流値は,校正中(図
D.1のA2参照)に記録した電流のピーク値に等しい。一方,アークの発生が,電流のピーク値(図
D.2のA1参照)の後に生じるときには,推定遮断電流値は校正中に記録したアーク発弧開始の時点に
対応する電流の瞬時値に等しい。
h) 電流の時定数は,電流が回路を流れ始める瞬間から,ピーク電流値の0.632倍に達した瞬間までの時
間間隔として求める(図D.1参照)。
9.3.4.4 時間−電流特性の検証
時間−電流特性の検証については,JIS C 8269-1:2000の8.4.3.3.1(時間−電流特性)を参照する。
I5,I6及びI7の3電流値は,電流I1,I2,I3及びI4によってカバーされない領域の溶断時間−電流特性を検
証する方法で選択する(9.3.4.3参照)。
9.3.4.5 耐振動及び耐衝撃能力の検証
耐振動試験及び耐衝撃試験は,JIS E 4031に規定された方法によって行う。
これらの耐振動試験及び耐衝撃試験を行う前に,同一の供試ヒューズで温度上昇試験を行う(9.3.4.1参
照)。
耐振動試験及び耐衝撃試験後に,再度の温度上昇試験を行い,規格に準拠した性能であることを検証す
る(表4参照)。つまり,この試験で最終的に得られた温度上昇値は,耐振動試験及び耐衝撃試験の前に行
った温度上昇試験結果よりも,5 K又は5 %(いずれか大きいほうの範囲内にある)を超えていてはなら
ない。
この試験は,同形ヒューズリンク中の最小電流定格の特定のヒューズで行う。
9.3.4.6 挿入及び抜取性能
ヒューズベースのヒューズリンク挿入接触部は,100サイクルのヒューズリンクの挿入及び抜取試験に,
――――― [JIS E 5004-5 pdf 17] ―――――
16
E 5004-5 : 2007
機械的及び電気的に接触特性が劣化せずに耐えるものとする。
この試験の前に,同一の供試品ヒューズで温度上昇試験を行う(9.3.4.1参照)。
ヒューズリンクの挿入及び抜取試験後に,再度の温度上昇試験を行い,規格に準拠した性能であること
を検証する(表3参照)。つまり,この試験で最終的に得られた温度上昇値は,ヒューズリンクの挿入及び
抜取試験の前に行った温度上昇試験結果よりも,5 K又は5 %(いずれか大きいほうの範囲内にある)を
超えていてはならない。
この試験は,同形ヒューズの中の最大電流定格をもつ特定のヒューズで行う。
9.3.4.7 耐電圧の検証
この試験は,完備したヒューズで行う。この試験は,ヒューズの片側の端子と取付け板との間及び補助
接触部を装備している場合には,端子と補助接触部との間に試験電圧を印加する。試験電圧の値について
は,JIS E 5004-2:2006の9.3.3.3(絶縁特性)を参照する。
9.4 性能上の要求に対する検証のための受渡試験
9.4.1 一般
各ヒューズリンクについて,次の受渡試験を行う。
a) 両端間の抵抗測定(9.4.2参照)
b) 質量の測定
各ヒューズベースに対して,耐電圧の検証(9.3.4.7参照)を行う。
9.4.2 抵抗測定
ヒューズリンクの内部抵抗は,周囲温度(20±5)℃の場所で,定格電流の10 %以下の測定電流で測定
する。測定は,適切な抵抗測定方法を用いて行う。
測定した数値と製造業者が規定した抵抗値との差が20 %を超えていなければ,測定結果は合格とする。
抵抗値は,試験成績書に記録する。
――――― [JIS E 5004-5 pdf 18] ―――――
17
E 5004-5 : 2007
附属書A
(規定)
温度上昇測定用の試験回路の接続
序文
この附属書は,温度上昇測定用の試験回路の接続について規定する。
A.1 温度上昇測定用の試験回路
温度上昇測定用の試験回路の接続は,図A.1による。
試験するヒューズリンク又はヒューズは,少なくとも1 000 mmの導線を接続して温度を測定する。
単位 mm
F : ヒューズリンク又はヒューズ
図A.1−温度上昇測定用の試験回路の接続
――――― [JIS E 5004-5 pdf 19] ―――――
18
E 5004-5 : 2007
附属書B
(参考)
“a”形ヒューズ及び“g”形ヒューズの時定数特性の比較
序文
この附属書は,“a”形ヒューズ及び“g”形ヒューズの時定数特性の比較を示しているものであって,規
定の一部ではない。
B.1 時定数特性の比較
“a”形ヒューズ及び“g”形ヒューズの時定数特性の比較を,図B.1に示す。
図B.1−“a”形ヒューズ及び“g”形ヒューズの時定数特性の比較
――――― [JIS E 5004-5 pdf 20] ―――――
次のページ PDF 21
JIS E 5004-5:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60077-5:2003(MOD)
JIS E 5004-5:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.120 : 電気付属部品 > 29.120.50 : ヒューズ及びその他過電流保護装備
JIS E 5004-5:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISE4001:2011
- 鉄道車両―用語
- JISE4031:2013
- 鉄道車両用品―振動及び衝撃試験方法