JIS G 0203:2009 鉄鋼用語(製品及び品質)

JIS G 0203:2009 規格概要

この規格 G0203は、主として圧延,鋳造又は鍛造された鋼の用途別製品及び品質に関する主な用語及び定義について規定。

JISG0203 規格全文情報

規格番号
JIS G0203 
規格名称
鉄鋼用語(製品及び品質)
規格名称英語訳
Glossary of terms used in iron and steel (Products and quality)
制定年月日
1984年10月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.77, 77.140.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021, 熱処理 2020
改訂:履歴
1984-10-01 制定日, 1990-01-01 確認日, 1995-06-01 確認日, 2000-11-20 改正日, 2006-01-20 確認日, 2009-04-20 改正日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS G 0203:2009 PDF [33]
                                                                                   G 0203 : 2009

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 分類・・・・[1]
  •  4 番号,用語及び定義・・・・[2]
  •  4.1 鋼の種類,溶鋼,粗鋼及び鋼片・・・・[2]
  •  4.1.1 鋼の種類・・・・[2]
  •  4.1.2 溶鋼,粗鋼及び鋼片・・・・[4]
  •  4.2 鋼材(形状別・製造法別)・・・・[6]
  •  4.2.1 鋼材・・・・[6]
  •  4.2.2 鋼板及び鋼帯・・・・[6]
  •  4.2.3 表面処理鋼板及び鋼帯・・・・[7]
  •  4.2.4 鋼管・・・・[7]
  •  4.2.5 形鋼・鋼矢板・・・・[8]
  •  4.2.6 棒鋼・線材・・・・[9]
  •  4.2.7 鋳鍛造品・・・・[10]
  •  4.3 鋼材(用途別)・・・・[11]
  •  4.3.1 一般加工用・・・・[11]
  •  4.3.2 構造用・圧力容器用・・・・[13]
  •  4.3.3 土木・建築用・・・・[14]
  •  4.3.4 鉄道用・・・・[15]
  •  4.3.5 鋼管(配管用・熱伝達用・構造用・特殊用途)・・・・[15]
  •  4.3.6 線材・線材二次製品・・・・[16]
  •  4.3.7 機械構造用炭素鋼・合金鋼・・・・[19]
  •  4.3.8 特殊用途鋼(ステンレス鋼・耐熱鋼・工具鋼・クラッド鋼)・・・・[19]
  •  4.3.9 電気用材料・・・・[22]
  •  4.4 材質及びその他の品質・・・・[22]
  •  4.4.1 化学成分・材質・・・・[22]
  •  4.4.2 表面処理・表面仕上げ・・・・[25]
  •  4.4.3 形状・寸法・・・・[27]
  •  4.4.4 その他・・・・[29]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 0203 pdf 1] ―――――

G 0203 : 2009

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の
審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによって,JIS G 0203:2000は改正され,
この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 0203 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
G 0203 : 2009

鉄鋼用語(製品及び品質)

Glossary of terms used in iron and steel (Products and quality)

序文

  この規格は,鉄鋼製品の用語を広範に定義する規格として1984年に制定された。その後,前回2000年
の改正では,主として各種用途別の鋼材及び材質の用語に限定する大幅な改正がなされた。これは,鋼製
品の定義に関する国際規格ISO 6929:1987,Steel products−Definitions and classificationが,形状別及び製造
法別の鋼材を規定しているため,ISO 6929に整合した規格としてJIS G 0204を制定し,この規格はISO
規格と対応しない各種用途別の鋼材及び材質の用語規定とした経緯による。
しかし,市場取引を円滑に行うためには,関連する用語を広範に規定し,国内の実態にあった内容とす
ることが求められた。そのため,今回の改正では,形状別及び製造法別の鋼材,及び材質を含めた規格に
全面的に改正した。

1 適用範囲

  この規格は,主として圧延,鋳造又は鍛造された鋼の用途別製品及び品質に関する主な用語及び定義に
ついて規定する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS R 6010 研磨布紙用研磨材の粒度

3 分類

  鉄鋼用語(製品及び品質)の分類は,次による。
a) 鋼の種類,溶鋼,粗鋼及び鋼片
1) 鋼の種類
2) 溶鋼,粗鋼及び鋼片
b) 鋼材(形状別・製造法別)
1) 鋼材
2) 鋼板及び鋼帯
3) 表面処理鋼板及び鋼帯
4) 鋼管
5) 形鋼・鋼矢板
6) 棒鋼・線材

――――― [JIS G 0203 pdf 3] ―――――

2
G 0203 : 2009
7) 鋳鍛造品
c) 鋼材(用途別)
1) 一般加工用
2) 構造用・圧力容器用
3) 土木・建築用
4) 鉄道用
5) 鋼管(配管用・熱伝達用・構造用・特殊用途)
6) 線材・線材二次製品
7) 機械構造用炭素鋼・合金鋼
8) 特殊用途鋼(ステンレス鋼・耐熱鋼・工具鋼・クラッド鋼)
9) 電気用材料
d) 材質及びその他の品質
1) 化学成分・材質
2) 表面処理・表面仕上げ
3) 形状・寸法
4) その他

4 番号,用語及び定義

    注記1 用語の読み方が紛らわしいものは,用語の下に読み方を丸括弧“( )”で示す。
注記2 最右欄の対応英語は,参考である。また,鋼製品の対応英語では,“steel”の単語は,あえて
省略しているものもある。

4.1 鋼の種類,溶鋼,粗鋼及び鋼片

4.1.1 鋼の種類

 番号        用語                                定義                           対応英語(参考)
1101 純鉄 炭素その他の不純物元素が,非常に少ない鉄。 pure iron
不純物元素の限界についての明確な区分はないが,炭素含有率
0.02 %程度まで純鉄と称されている。
注記 電解鉄,アームコ鉄,カーボニル鉄及び還元鉄は,純鉄とし
て取り扱われている。
1102 電解鉄 鉄塩水溶液の電解によって得られる純鉄。 electrolytic iron
通常,含有される不純物元素は,炭素0.005 %以下,けい素
0.005 %以下,マンガン0.005 %以下,りん0.004 %以下,及び硫
黄0.005 %以下である。
1103 鋼 steel
鉄を主成分として,一般に約2 %以下の炭素と,その他の成分
を含むもの。
1104 炭素鋼 carbon steel
鉄と炭素の合金で炭素含有率が,通常0.02約2 %の範囲の鋼。
少量のけい素,マンガン,りん,硫黄などを含むのが普通であ
る。便宜上,炭素含有量又は硬さ(強度も含まれる。)によって炭
素鋼は,更に次のように分類される場合がある。
炭素含有量による分類 : 低炭素鋼,中炭素鋼,高炭素鋼
硬さによる分類 : 極軟鋼,軟鋼,硬鋼

――――― [JIS G 0203 pdf 4] ―――――

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G 0203 : 2009
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1105 合金鋼 alloy steel
鋼の性質を改善向上させるため,又は所定の性質をもたせるた
めに合金元素を1種又は2種以上含有させた鋼。
合金元素の含有率の基準はISO 4948-1と若干異なるが,関税協
力理事会(Customs Co-operation Council)の分類では化学成分が次の
数値以上の鋼をいう。
単位 %
合金元素 含有率 合金元素 含有率 合金元素 含有率
Al 0.3 Mn 1.65 W 0.3
B 0.000 8 Mo 0.08 V 0.1
Cr 0.3 Ni 0.3 Zr 0.05
Co 0.3 Nb 0.06 その他 0.1
Cu 0.4 Si 0.6 (S,P,C,
Pb 0.4 Ti 0.05 Nを除く)
便宜上,合金元素含有率の多少によって,高合金鋼又は低合金
鋼ということもある。
1106 超合金 super alloy
鋼の耐食性又は耐熱性を改善するため,合金元素を多量に添加
し,鉄の含有率が,約50 %以下となっている合金。ニッケルクロ
ム鉄合金などがある(JIS G 4903及びJIS G 4904参照)。
1107 リムド鋼 rimmed steel
鋼塊鋳造による鋼の分類であり,鋳型(インゴットケース)内
で溶鋼中の酸素と炭素とが作用して一酸化炭素を発生し,溶鋼が
特有の沸騰かくはん(攪拌)運動(リミングアクションという。)
をしながら凝固した鋼。脱酸剤としてフェロマンガン,少量のア
ルミニウムなどを加えて造った鋼。
表層部は清浄であるが,表層以外には偏析がある。
1108 キャップド鋼 capped steel
鋼塊鋳造による鋼の分類であり,未脱酸の溶鋼を鋼塊用鋳型(イ
ンゴットケース)に注入後,間もなく脱酸剤を加えるか,又は鋼
塊用鋳型にふたをし,リミングアクションを早めに強制的に終了
させ,内部を静かに凝固させた鋼。
前者をケミカルキャップド鋼,後者をメカニカルキャップド鋼
という。キャップド鋼は表層部をリムド鋼のような清浄なものと
するとともに内部をセミキルド鋼のような偏析の少ない状態と
し,かつ,気泡によって収縮孔を相殺しようとしたものである。
1109 セミキルド鋼 semi-killed steel
鋼塊鋳造による鋼の分類であり,脱酸剤としてフェロマンガン,
フェロシリコン,アルミニウムなどの適量を添加して,リムド鋼
とキルド鋼の中間程度の脱酸を行った鋼。
凝固進行に伴って,若干の気泡を発生させ,凝固による収縮孔
を少なくしたものである。

――――― [JIS G 0203 pdf 5] ―――――

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JIS G 0203:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 0203:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISR6010:2000
研磨布紙用研磨材の粒度