この規格ページの目次
4
G 0431 : 2009
力量レベル(NDTレベル1又はNDTレベル2)を記した資格記録書を発行しなければならない。資
格記録書の発行は,雇用主の製造設備内において特定のNDT業務を行う権限(すなわち,作業をす
る許可)を与えるものである。この資格記録書は,その個人が,資格記録書を発行した雇用主に雇用
されているか,又は雇用主との契約をしている期間だけ有効である。
g) 資格記録書発行までの資格付与の活動は,文書で手順を規定しなければならない。
5 資格レベル
5.1 一般
この規格によって資格付与されるNDT技術者は,実施するNDT業務ごとに二つの資格レベル(NDTレ
ベル1又はNDTレベル2)の一つに分類されなければならない。
二つの資格レベルは,NDT業務内容及び責任の程度などによって5.2及び5.3に定義される。
5.2 NDTレベル1
NDTレベル1の資格を付与された技術者(以下,NDTレベル1技術者という。)は,NDTレベル2の資
格を付与された技術者(以下,NDTレベル2技術者という。)又は認証されたレベル3の監督の下,NDT
指示書に従いNDTを実施する力量をもっていなければならない。資格に規定される力量の適用範囲内で,
NDTレベル1技術者は,雇用主によって次のことを行う権限が与えられている。
− NDT装置の調整
− 試験の実施
− 文書化された基準に従った試験結果の記録及び分類
− 結果の報告
NDTレベル1技術者は,使用するNDT方法又は技法の選択及び結果の評価を行ってはならない。
注記 この規格の中で,NDTレベル1技術者及びNDTレベル2技術者を総称して技術者という。
5.3 NDTレベル2
NDTレベル2技術者は,資格付与されたNDT方法の規定された手順に従ってNDTを行う力量をもって
いなければならない。NDTレベル2の資格に規定する力量の適用範囲内で,雇用主によって次のことを行
う権限が与えられている。
− 使用するNDT方法のNDT技法の選択
− NDT方法及び技法の適用限界の決定
− NDTの技術基準,規格,仕様書及び手順書を解釈し,実際に作業環境に適用できる試験指示書にする
こと。
− 装置の調整及び検証
− 試験の実施及び監督
− 適用する技術基準,規格,仕様書に従って試験結果を解釈し評価すること。
− NDT指示書の作成
− NDTレベル2以下のすべての作業の実行及び監督
− NDTレベル2以下の技術者の指導
− NDTの結果を整理し報告すること。
6 雇用主による資格付与の要求事項及び手順
資格試験団体は,雇用主によって権限を与えられ,かつ,認証されたレベル3を通して,箇条7及び箇
――――― [JIS G 0431 pdf 6] ―――――
5
G 0431 : 2009
条8に従って,NDTレベル1及びNDTレベル2の申請者の資格付与をしなければならない。申請者が資
格付与されるとすぐに,雇用主は,資格記録を発行しなければならない(図1参照)。
注記 レベル3は,雇用主の常雇い雇用者である必要はない。
7 資格付与要求事項
7.1 一般
申請者は,資格試験の前に,次の視力及び訓練の要求事項を満たしていなければならない。さらに,資
格付与の前に経験が要求される。
7.2 視力の要求事項
a) 申請者は,次の要求に従い,視力が適合していることを証明する文書を提出しなければならない。
1) 近方視力は,30 cm以上離れて,片側又は両側及び矯正又は無矯正のいずれかで,少なくともTimes
Roman N4.5又はこれと同等の文字(4.5ポイントのTimes New Romanの文字の高さは,1ポイント
当たり1/72インチ又は0.352 8 mm)が,読み取れることとする。
2) 色覚は,雇用主によって指定されたNDT方法に用いる色間のコントラストが十分に識別できるこ
ととする。
b) 資格付与後,近方視力及び色覚の検査は,毎年実施し,雇用主によって検証されなければならない。
7.3 訓練
a) 申請者は,雇用主によって承認された資格試験団体の要求に従って,資格付与を受けようとするNDT
方法及び資格レベルの訓練コースが完了していることの証明を提出しなければならない。
b) 附属書Aに訓練コースの内容の手引きを示す。
c) 資格付与のために,申請者が実施する訓練の最低期間は,適用するNDT方法ごとに表1に規定する。
表1−最低訓練期間a)
NDT方法 NDTレベル1(時間)b) NDTレベル2(時間)b), c)
ET 40 64
FT 40 64
MT 16 24
PT 16 24
RT 40 80
UT 40 80
注a) 1.1に示した異なる鉄鋼製品のNDTで,規定のNDT技能及び知識は,
申請者の能力が十分となるように,訓練プログラムをこれらの規定
された要求に適合するように構築すべきである。
b) 訓練時間には,実技及び理論の両方を含む。
c) DTレベル2を直接受験する場合は,NDTレベル1とNDTレベル2
の合計の時間を適用する。
7.4 経験
a) 経験は,資格試験の前,又は合格後に習得される。経験を証明する文書は,雇用主によって確認され,
資格試験団体に提出される。
b) 資格試験合格後に経験が求められる場合には,試験の結果は,2年間有効としなければならない。
c) 必要な最少経験期間は,表2に規定する。
――――― [JIS G 0431 pdf 7] ―――――
6
G 0431 : 2009
表2−最少経験期間
NDT方法 経験(月)a), b), c)
NDTレベル1 NDTレベル2
ET 3 9
FT 3 9
MT 1 3
PT 1 3
RT 3 9
UT 3 9
1.1に規定する鉄鋼製品のNDTで,自動及び半自動での試験が主な場合には,これらの装置
の日常の調整を含めるようにしなければならない。
注a) 作業経験の月数は,週40時間(月176時間)又は法令の業務週に基づいて計算する。週
40時間を超える業務については,合計時間に基づいて計算してもよい。ただし,文書で
証明しなければならない。
b) 作業経験は,この規格で規定する二つ以上のNDT方法について同時に取得したこととし
てもよいが,合計経験期間の減少してよい割合は,次による。
− 二つのNDT方法 : 各方法の合計要求期間の25 %
− 三つのNDT方法 : 各方法の合計要求期間の33 %
− 四つ以上のNDT方法 : 各方法の合計要求期間の50 %
申請者は,合計経験期間の短縮を行うすべての場合で,資格を得ようとするそれぞれ
のNDT方法で,少なくともこの表の50 %以上であることを示さなければならない。
c) DTレベル2に対しては,この規格では,経験期間は,NDTレベル1のものとは別に必
要なものとする。NDTレベル1の経験がなく,直接NDTレベル2の資格を得ようとする
場合には,経験期間は,NDTレベル1とNDTレベル2の合計が要求される。
8 資格試験
8.1 一般
資格試験は,一般試験,専門試験及び実技試験によって構成され,所定のNDT方法を対象とするもの
でなければならない。資格試験団体は,各試験の最大時間を定めなければならない。時間は,問題数及び
難易度を考慮して,申請者が,それぞれの試験を完了し得るものとする。
8.2 試験内容
8.2.1 一般試験
一般試験は,権限が与えられている資格試験団体の最新の一般試験問題集から予測不可能な方法で選ば
れた問題だけとする。申請者に課せられる多項選択問題の最少設問数を表3に示す。
指標として,多項選択問題の一つ当たりの時間は,3分以内にするのがよい。
国の規制がない限り,放射線透過試験に対しては,放射線の安全に関する試験を追加しなければならな
い。
資格試験団体の手順によって,放射線透過試験は,次のいずれかによる。
a) 線及びガンマ線
b) 線
c) ガンマ線
――――― [JIS G 0431 pdf 8] ―――――
7
G 0431 : 2009
表3−最少設問数(一般試験)
NDT方法 設問数
NDTレベル1及びNDTレベル2
ET 40
FT 40
MT 30
PT 30
RT 40
UT 40
8.2.2 専門試験
この試験は,資格試験団体によって作成された当該NDT技法に関する専門的な問題から選択される。
最少設問数を表4に示す。
表4−最少設問数(専門試験)
NDT方法 設問数
NDTレベル1 NDTレベル2
ET 20 20
FT 20 20
MT 20 15
PT 20 15
RT 20 20
UT 20 20
8.2.3 実技試験
この試験は,当該NDTレベルに応じて要求される,鉄鋼製品のNDT試験を実施し,試験結果の情報を
記録及び解析する申請者の能力を検証するために,次の文書類によってなされなければならない。
a) DTレベル1 : NDT指示書
b) DTレベル2 : NDT指示書,仕様書,NDT基準及び規格
NDTレベル2に対しては,申請者は,NDTレベル1に対するNDT指示書を作成する能力を示さなけれ
ばならない。
資格試験団体は,評価対象のNDT方法に対して,実技試験には,少なくとも二つ以上の試験片を選択
し,使用しなければならない。訓練及び製造に用いた試験片を使用してはならない。
資格試験団体は,すべての試験片を確実に識別し,試験片の中の特定の不連続部を検出するために用い
た装置の調整などを含む記録原簿を保持しなければならない。
8.3 試験の実施
すべての試験は,雇用主の責任の下に実施されなければならない。
申請者は,試験中に試験規則の不遵守,不正行為,不正行為のほう(幇)助,又は詐欺的行為があった
場合には,1年間は,試験を受けることができない。
試験内容は,資格試験団体によって承認されなければならない。試験は,資格試験団体によって,監視
及び評価されなければならない。
試験官は,資格試験団体によって作成又は承認された手順に従って試験の採点を行う責任がある。
――――― [JIS G 0431 pdf 9] ―――――
8
G 0431 : 2009
資格試験は,次によって構成される。
− 申請者が,適格であることの検証(視力,訓練時間,経験月数)。
− 一般試験,専門試験及び実技試験。ただし,専門試験及び実技試験には,鉄鋼製品の製造に適用され
ている所定のNDT方法を包含していなければならない。
この規格の要求のもとで,資格試験団体は,JIS Z 2305又はこれに相当するNDTレベル1及びNDTレ
ベル2技術者に対して,8.2の一部の資格試験(一般試験及び専門試験の一部)を免除する権限をもつ。
資格試験は,申請者が,関連する製造工程の欠点の種類,NDT試験装置の知識があり,要求されるNDT
業務を行う能力のあることを確認するために,特に同一製品の異なる種類及び/又は寸法に対して実施さ
れなければならない。
“資格”及び“資格記録”は,それぞれの鉄鋼製品(鋼管,鋼板など)を特定しなければならない。
8.4 採点
一般試験は,申請者が,後に他の鉄鋼部門の資格を得ようとする場合に,一般試験を繰り返さなくても
よいように,専門試験と分けて採点しなければならない。すなわち,ある鉄鋼製品から他の製品に職場を
変わる技術者が,鉄鋼製品のすべての分野で一般試験の有効性を維持できるようにするためである。
なお,合成点Nは,次の式で算出する。
− NDTレベル1の場合 : N=0.25 ng+0.25 ns+0.50 np
− NDTレベル2の場合 : N=0.30 ng+0.30 ns+0.40 np
ここに, ng : 一般試験の点数
ns : 専門試験の点数
np : 実技試験の点数(一般及び専門)
実技試験の採点の項目及び配分については,附属書B参照。
資格付与のためには,申請者は,各試験で70点(70/100)以上及び合成点Nで80点(80/100)以上で
なければならない。
8.5 再試験
資格付与に必要な点数に達しなかった申請者は,不合格となった試験に対して,最初の試験から30日以
降,1年以内に再試験を2回まで受けてよい。資格試験団体は,資格試験団体が認める追加の訓練が行わ
れた場合には,更に短期間で再試験を行うことを認めてもよい。
2回目の再試験で不合格となった申請者は,新たな申請者として,手順に従って資格試験を受けなけれ
ばならない。
9 資格記録
9.1 一般
資格試験の結果に基づき,雇用主は,資格付与することを公表し,資格記録を発行しなければならない。
9.2 資格記録の内容
資格記録には,次を含む。
a) 技術者の氏名
b) 資格付与した日付
c) 資格が失効する日付
d) 資格のNDTレベル
e) DT方法
――――― [JIS G 0431 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS G 0431:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/FDIS 11484.2:2008(MOD)
JIS G 0431:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.040 : パイプライン部品及びパイプライン > 23.040.10 : 鉄管及び鋼管
- 03 : サービス.経営組織,管理及び品質.行政.運輸.社会学. > 03.100 : 経営組織及び管理 > 03.100.30 : 人的資源の管理(人事管理)
JIS G 0431:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ2305:2013
- 非破壊試験技術者の資格及び認証