JIS G 1327-4:2010 フェロボロン分析方法―第4部:アルミニウム定量方法 | ページ 2

4
G 1327-4 : 2010
1 mLを指示薬として加え,0.01 mol/L EDTA2Na溶液(5.2.12)を,溶液の色が紫紅から淡黄又は無色にな
るまで滴加する。
5.4.5 滴定
滴定は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料中のアルミニウム含有率2 %(質量分率)未満の場合
1) 5.4.4で得た溶液に酢酸アンモニウム溶液(50 g/L)を加え,pH計を用いてpHを2.93.1に調節す
る。溶液を90 ℃以上に加熱し,直ちに指示薬としてCu-PAN溶液(5.2.15)2,3滴を加え,溶液の
色が黄になるまで0.01 mol/L EDTA2Na溶液(5.2.12)を滴加し,更に,その約1 mLを過剰に加え
た後,0.01 mol/L EDTA2Na溶液(5.2.12)の使用量を記録する。
2) 溶液を再び90 ℃以上に加熱し,直ちに0.01 mol/L 銅溶液(5.2.13)で滴定し,溶液の色が黄から微
紅に変わる点を終点とし,0.01 mol/L銅溶液(5.2.13)の使用量を求める。
b) 試料中のアルミニウム含有率2 %(質量分率)以上の場合
1) 5.4.4で得た溶液を200 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めた後,溶液を
表2の規定に従って,ビーカー(500 mL)に分取し,水で液量を約100 mLとする。
表2−試料溶液の分取量
試料中のアルミニウム含有率 分取量
%(質量分率) mL
2以上 5未満 100
5以上 9未満 50
9以上 12以下 25
2) 酢酸アンモニウム溶液(50 g/L)を加えてpH計を用いてpHを2.93.1に調節する。溶液を90 ℃
以上に加熱し,直ちに指示薬としてCu-PAN溶液(5.2.15)2,3滴を加え,溶液の色が黄になるま
で0.01 mol/L EDTA2Na溶液(5.2.12)を滴加し,更に,その約1 mLを過剰に加えた後,0.01 mol/L
EDTA2Na溶液(5.2.12)の使用量を記録する。
3) 溶液を再び90 ℃以上に加熱し,直ちに0.01 mol/L銅溶液(5.2.13)で滴定し,溶液の色が黄から微
紅に変わる点を終点とし,0.01 mol/L銅溶液(5.2.13)の使用量を求める。

5.5 空試験

  5.4.1 a) ではかりとった試料中の鉄量とほぼ同じ量の鉄(5.2.8)をはかりとってビーカー(300 mL)に
移し入れる。以下,5.4.1 b)5.4.5 a) 又はb) の手順に従って,試料と同じ操作を試料と並行して操作する。

5.6 計算

  計算は,次のいずれかによる。
a) 試料中のアルミニウム含有率2 %(質量分率)未満の場合 試料中のアルミニウム含有率を,次の式
によって算出する。
V2 F1 V3 F2 V4 F1 V5 F2 .0000 269 8
Al 100
m
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
V2 : 5.4.5 a) 1) で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使用量(mL)
F1 : 0.01 mol/L EDTA2Na溶液のファクター
V3 : 5.4.5 a) 2) で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量(mL)
F2 : 0.01 mol/L銅溶液のファクター

――――― [JIS G 1327-4 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
G 1327-4 : 2010
V4 : 5.5で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使用量(mL)
V5 : 5.5で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量(mL)
m : 試料はかりとり量(g)
b) 試料中のアルミニウム含有率2 %(質量分率)以上の場合 試料中のアルミニウム含有率を,次の式
によって算出する。
V2 F1 V3 F2 V4 F1 V5 F2 .0000 269 8
Al 100
v1
m
200
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
V2 : 5.4.5 b) 2) で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使用量(mL)
F1 : 0.01 mol/L EDTA2Na溶液のファクター
V3 : 5.4.5 b) 3) で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量(mL)
F2 : 0.01 mol/L銅溶液のファクター
V4 : 5.5で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使用量(mL)
V5 : 5.5で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量(mL)
m : 試料はかりとり量(g)
v1 : 5.4.5 b) 1) で分取した試料溶液及び空試験液の量(mL)

6 原子吸光法

6.1 要旨

  試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,未分解残さをこし分けて二硫酸ナトリウムで融解した後,塩酸に
溶解してろ液に合わせる。溶液に過塩素酸を加え,加熱して白煙を発生させて塩酸及び硝酸を除去した後,
溶液を原子吸光光度計のアセチレン・一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,アルミニウムの吸光度を測定す
る。

6.2 試薬

  試薬は,次による。
6.2.1 塩酸(1+4,1+10)
6.2.2 硝酸
6.2.3 過塩素酸
6.2.4 ふっ化水素酸
6.2.5 硫酸
6.2.6 硫酸(1+1)
6.2.7 混酸(塩酸1+硝酸3) 使用の都度,調製する。
6.2.8 鉄 純度が99.9 %(質量分率)以上で,アルミニウム含有率が0.02 %以下のもの。
6.2.9 二硫酸ナトリウム
6.2.10 鉄溶液(Fe : 17.5 mg/mL) 鉄(6.2.8)8.75 gをはかりとって,ビーカー(500 mL)に移し入れ,
過塩素酸50 mLを加え,加熱して鉄を分解した後,引き続き加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。放冷
した後,温水約200 mLを加え,加熱して塩類を溶解する。常温まで冷却した後,溶液を500 mLの全量フ
ラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.2.11 アルミニウム標準液(Al : 1.00 mg/mL) アルミニウム[純度99.9 %(質量分率)以上]1.00 g
をはかりとってビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸15 mL及び硝酸5 mLを加え,加熱
して分解した後,過塩素酸10 mLを加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。放冷した後,温水約5 mL

――――― [JIS G 1327-4 pdf 7] ―――――

6
G 1327-4 : 2010
を加え,加熱して塩類を溶解する。常温まで冷却した後,溶液を1 000 mL全量フラスコに水を用いて移し
入れ,水で標線まで薄める。

6.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,1.0 gとする。

6.4 操作

6.4.1  試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れる。
b) 少量の水で湿らせた後,時計皿で覆い,混酸(6.2.7)20 mLを少量ずつ加え,激しい反応が終了した
ら,穏やかに加熱して分解する。時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,加熱して液面に皮
膜を生じるまで蒸発させる。塩酸(1+4)20 mLを加えて可溶性塩類を溶解し,溶液をろ紙(5種B)
を用いてろ過し,塩酸(1+10)で十分に洗浄する。ろ液及び洗液をビーカー(300 mL)に受け,主
液として保存する。
c) 未分解残さを,ろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れる。ろ紙を乾燥した後,徐々に加熱して
ろ紙を灰化する。放冷した後,硫酸(1+1)1,2滴を加えて残さを湿らせる。ふっ化水素酸約1 mL
を加えて加熱し,二酸化けい素及び硫酸を揮散させた後,加熱して乾固する。二硫酸ナトリウム約2 g
を加え,白金のふたをして加熱し,700800 ℃で融解する。残さが残る場合は,るつぼを放冷した後,
数滴の硫酸を加え700800 ℃に加熱して再び融解する。放冷した後,るつぼに塩酸(1+4)10 mL
を加え,加熱して融成物を溶解する。るつぼのふたを水で洗ってふたを取り除いた後,溶液をb) で
保存した主液の入ったビーカーに水を用いて移し入れる。
d) 過塩素酸10 mLを加え,砂浴上で加熱して過塩素酸の白煙を発生させ,結晶が出始めるまで濃縮する。
放冷した後,温水約30 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して可溶性塩類を溶解する。常温まで冷却し
た後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移
し入れる。
e) 鉄溶液(6.2.10)40 mLを加え,水で標線まで薄める。
なお,試料中のアルミニウム含有率が1 %(質量分率)以上の場合には,このe) の操作は行わず
に,次のf) の操作を行う。
f) d) で得た溶液を水で標線まで薄めた後,溶液を表3の規定に従って,100 mLの全量フラスコに分取
し,更に,鉄溶液(6.2.10)を表3の規定に従って加え,水で標線まで薄める。
なお,試料中のアルミニウム含有率が1 %(質量分率)未満の場合には,このf) の操作は行わな
い。
表3−溶液の分取量及び鉄溶液の添加量
試料中のアルミニウム含有率 溶液の分取量 鉄溶液(6.2.10)の添加量
%(質量分率) mL mL
1.0以上 5.0未満 20 32
5.0以上 12.0以下 5 38
6.4.2 吸光度の測定
6.4.1 e) 又はf) で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した原子吸光光度計のアセチレン・一酸化二窒
素フレーム中に噴霧し,波長309.2 nm又は396.2 nmにおけるアルミニウムの吸光度を測定する。

――――― [JIS G 1327-4 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
G 1327-4 : 2010

6.5 空試験

  鉄(6.2.8)0.7 gをはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れる。以下,6.4.1 b)6.4.2の手順に従っ
て,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.6 検量線の作成

  数個の100 mLの全量フラスコに鉄溶液(6.2.10)40 mLずつとり,アルミニウム標準液(6.2.11)010.0
mL(アルミニウムとして010.0 mg)を段階的に加え,水で標線まで薄める。この溶液の一部を,原子吸
光光度計のアセチレン・一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,波長309.2 nm又は396.2 nmにおけるアルミ
ニウムの吸光度を試料溶液と並行して測定し,得た吸光度とアルミニウム量との関係線を作成し,その関
係線が原点を通るように平行移動して検量線とする。

6.7 計算

  計算は,次のいずれかによる。
a) 6.4.1 e) の操作を行い,6.4.1 f) の操作を行わなかった場合 試料中のアルミニウム含有率を次の式に
よって算出する。
A1 A2
Al 100
m
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のアルミニウム検出量(g)
A2 : 空試験液中のアルミニウム検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
b) 6.4.1 e) の操作を行わず,6.4.1 f) の操作を行った場合 試料中のアルミニウム含有率を次の式によっ
て算出する。
A3 A4
Al 100
v2
m
100
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
A3 : 試料溶液中のアルミニウム検出量(g)
A4 : 空試験液中のアルミニウム検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
v2 : 6.4.1 f) で分取した試料溶液及び空試験液の量(mL)

7 ICP発光分光法

7.1 要旨

  試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,未分解残さをこし分けて二硫酸カリウムで融解した後,水に溶解
してろ液に合わせる。溶液をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧して,アルミニウムの発
光強度を測定する。

7.2 試薬

  試薬は,次による。
7.2.1 塩酸(1+10)
7.2.2 ふっ化水素酸
7.2.3 硫酸
7.2.4 硫酸(1+1)

――――― [JIS G 1327-4 pdf 9] ―――――

8
G 1327-4 : 2010
7.2.5 混酸(塩酸1+硝酸3) 使用の都度,調製する。
7.2.6 鉄 6.2.8による。
7.2.7 二硫酸カリウム
7.2.8 鉄溶液(Fe : 40 mg/mL) 鉄(7.2.6)8.0 gをはかりとってビーカー(500 mL)に移し入れ,塩酸
(1+6)100 mLを加え,硝酸30 mLを数回に分けて添加し,分解する。反応が穏やかになったら加熱し
て鉄を分解する。常温まで冷却した後,200 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め
る。
7.2.9 アルミニウム標準液(Al : 100 最一 アルミニウム[99.9 %(質量分率)以上]1.00 gをはか
りとってビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(2+1)30 mLを加え,加熱して分解する。
常温まで冷却した後,溶液を1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液
(Al : 1 000 最一 とする。この原液50 mLを,使用の都度,500 mLの全量フラスコにとり,塩酸(2
+1)8 mL加えた後,水で標線まで薄める。

7.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,表4による。
表4−試料はかりとり量
試料中のアルミニウム含有率 試料はかりとり量
%(質量分率) g
0.05以上0.5未満 1.0
0.5以上 12以下 0.20

7.4 操作

7.4.1  試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,水約20 mLを加える。
b) 時計皿で覆い,混酸(7.2.5)10 mLを加え,溶液を約10分間加熱して試料を分解する。放冷した後,
水約10 mLを加える。ろ紙(5種B)を用いてろ過し,塩酸(1+10)で数回洗浄する。ろ液及び洗液
はビーカー(300 mL)に受け,主液として保存する。
c) 未溶解残さを,ろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れる。ろ紙を乾燥した後,徐々に加熱して
ろ紙を灰化する。放冷した後,硫酸(1+1)1,2滴を加えて湿らせる。ふっ化水素酸約1 mLを加え
て加熱し,二酸化けい素及び硫酸を揮散させる。二硫酸カリウム約1 gを加え,白金のふたをして加
熱し,700800 ℃で融解する。残さが残る場合は,るつぼを放冷した後,数滴の硫酸を加え700
800 ℃に加熱して再び融解する。
d) 放冷した後,るつぼに水1020 mLを加え,加熱して融成物を溶解し,溶液をb) で保存しておいた
主液の入ったビーカーに水を用いて移し入れ,更にるつぼのふたを水で洗って洗液を主液に合わせる。
e) 常温まで冷却した後,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,鉄溶液(7.2.8)20 mL
を加えた後,水で標線まで薄める。
なお,試料中のアルミニウム含有率が0.5 %(質量分率)以上の場合には,このe) の操作は行わず
に,f) の操作を行う。
f) d) で得た溶液を常温まで冷却し100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めた
後,表5の規定に従って,100 mLの全量フラスコに分取し,更に鉄溶液(7.2.8)を表5の規定に従っ

――――― [JIS G 1327-4 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS G 1327-4:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1327-4:2010の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1301:2016
フェロアロイ―分析方法通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則