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G 3106 : 2015
SM570の炭素当量及び溶接割れ感受性組成は,次による。
なお,炭素当量の適用は,焼入焼戻しの鋼材とする。
a) 炭素当量は,式(1)によって,10.1の溶鋼分析値を用いて算出し,その値は,表3による。
Mn Si Ni Cr Mo V
Ceq C (1)
6 24 40 5 4 14
ここに, Ceq : 炭素当量(%)
表3−炭素当量
厚さ mm 50以下 50を超え 100以下 100を超えるもの
炭素当量 % 0.44以下 0.47以下 受渡当事者間の協定による。
b) 受渡当事者間の協定によって,炭素当量の代わりに溶接割れ感受性組成を適用してもよい。この場合
の溶接割れ感受性組成は,式(2)によって,10.1の溶鋼分析値を用いて算出し,その値は,表4による。
Si Mn Cu Ni Cr Mo V
PCM C 5B (2)
30 20 20 60 20 15 10
ここに, PCM : 溶接割れ感受性組成(%)
表4−溶接割れ感受性組成
厚さ mm 50以下 50を超え 100以下 100を超えるもの
溶接割れ感受性組成 % 0.28以下 0.30以下 受渡当事者間の協定による。
6.2 熱加工制御を行った鋼板の炭素当量及び溶接割れ感受性組成
受渡当事者間の協定によって熱加工制御を行った鋼板の炭素当量,及び受渡当事者間の協定によって炭
素当量の代わりに適用する溶接割れ感受性組成は,次による。
a) 炭素当量 炭素当量は,6.1の式(1)によって,10.1の溶鋼分析値を用いて算出し,その値は,表5に
よる。
表5−炭素当量
単位 %
種類の記号 SM490A SM490YA SM520B SM520C
SM490B SM490YB
SM490C
適用 50 mm以下 0.38以下 0.40以下
厚さa) 50 mmを超え 100 mm以下 0.40以下 0.42以下
注a) 厚さ100 mmを超える鋼板の炭素当量は,受渡当事者間の協定による。
b) 溶接割れ感受性組成 溶接割れ感受性組成は,6.1の式(2)によって,10.1の溶鋼分析値を用いて算出
し,その値は表6による。
――――― [JIS G 3106 pdf 6] ―――――
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G 3106 : 2015
表6−溶接割れ感受性組成
単位 %
種類の記号 SM490A SM490YA SM520B SM520C
SM490B SM490YB
SM490C
適用 50 mm以下 0.24以下 0.26以下
厚さa) 50 mmを超え 100 mm以下 0.26以下 0.27以下
注a) 厚さ100 mmを超える鋼板の溶接割れ感受性組成は,受渡当事者間の協定による。
7 機械的性質
7.1 降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び
鋼材は,10.2の試験を行い,その降伏点又は耐力,引張強さ及び伸びは,表7による。ただし,表1の
注b) によって受渡当事者間で協定した鋼板の降伏点又は耐力,引張強さ及び伸びは,表JA.2による。ま
た,辺が40 mm未満の形鋼及び幅が40 mm未満の平鋼の降伏点又は耐力,引張強さ及び伸びは,表JB.1
による。
7.2 シャルピー吸収エネルギー
厚さ12 mmを超える表8に示す鋼材は,10.2の試験を行い,そのシャルピー吸収エネルギーは表8によ
る。この場合,シャルピー吸収エネルギーは,3個の試験片の平均値とし,JIS G 0404の9.6(組試験の結
果の評価)によって判定する。
8 形状,寸法,質量及びその許容差
鋼材の形状,寸法,質量及びその許容差は,JIS G 3192,JIS G 3193及びJIS G 3194による。この場合,
鋼板及び鋼帯のカットエッジの場合の幅及び鋼板の長さの許容差は,特に指定がない限りJIS G 3193の許
容差Aによる。
9 外観
鋼材の外観は,JIS G 3192の箇条9(外観),JIS G 3193の箇条7(外観)及びJIS G 3194の10.(外観)
による。
なお,SM570の鋼板の溶接補修は,事前の受渡当事者間の協定による。
10 試験
10.1 分析試験
分析試験は,次による。
a) 一般事項及び分析用試料の採り方 分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404
の箇条8(化学成分)による。
b) 分析方法 溶鋼分析方法は,JIS G 0320による。
――――― [JIS G 3106 pdf 7] ―――――
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G 3106 : 2015
表7−降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び
種類の記号 降伏点又は耐力 引張強さ
伸び
N/mm2 N/mm2
厚さa) 厚さa) 厚さa) 試験片 %
mm mm
16を 40を 75を 100を 160を
超え 超え 超え 超え 超え 100を超え mm
16 40 75 100 160 200 100以下 200以下
以下 以下 以下 以下 以下 以下
SM400A 245 235 215 215 205 195 400510 400510 5以下 5号 23以上
SM400B 以上 以上 以上 以上 以上 以上 5を超え 16以下 1A号 18以上
SM400C − − 16を超え 50以下 1A号 22以上
40を超えるものb) 4号 24以上
SM490A 325 315 295 295 285 275 490610 490610 5以下 5号 22以上
SM490B 以上 以上 以上 以上 以上 以上 5を超え 16以下 1A号 17以上
SM490C − − 16を超え 50以下 1A号 21以上
40を超えるものb) 4号 23以上
SM490YA 365 355 335 325 − − 490610 − 5以下 5号 19以上
SM490YB 以上 以上 以上 以上 5を超え 16以下 1A号 15以上
16を超え 50以下 1A号 19以上
40を超えるものb) 4号 21以上
SM520B 365 355 335 325 − − 520640 − 5以下 5号 19以上
SM520C 以上 以上 以上 以上 5を超え 16以下 1A号 15以上
16を超え 50以下 1A号 19以上
40を超えるものb) 4号 21以上
SM570 460 450 430 420 − − 570720 − 16以下 5号 19以上
以上 以上 以上 以上 16を超えるもの 5号 26以上
20を超えるものb) 4号 20以上
注記 1 N/mm2=1 MPa
注a) 形鋼の場合,鋼材の厚さは,試験片採取位置の厚さとする。
b) 厚さ100 mmを超える鋼材の4号試験片の伸びは,厚さ25 mm又はその端数を増すごとに,この表の伸びの
値から1を減じる。ただし,減じる限度は,3とする。
――――― [JIS G 3106 pdf 8] ―――――
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表8−シャルピー吸収エネルギー
種類の記号 試験温度a) シャルピー吸収 試験片
℃ エネルギー 及び
J 試験片採取方向
SM400B 0 27以上
SM400C 0 47以上
SM490B 0 27以上
SM490C 0 47以上 Vノッチ
SM490YB 0 27以上 圧延方向b)
SM520B 0 27以上
SM520C 0 47以上
SM570 −5 47以上
注a) 受渡当事者間の協定によって,これらの試験温度より低い温度で試
験を行う場合は,その試験温度に置き換えてもよい。
b) 受渡当事者間の協定によって,圧延方向と直角方向での試験を行う
場合には,注文者の承認があれば,圧延方向試験を省略してもよい。
10.2 機械試験
10.2.1 一般事項
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,供
試材の採り方は,JIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類とする。
10.2.2 試験片の数
引張試験片及び衝撃試験片の数は,次による。
a) 引張試験片の数 引張試験片の数は,次による。
1) 鋼板及び平鋼 同一溶鋼に属し,最大厚さが最小厚さの2倍以内のものを一括して一組とし,引張
試験片を1個採取する。ただし,一組の質量が50 tを超えるときは,引張試験片を2個採取する。
この場合,鋼板1枚で50 tを超えるときは,引張試験片の数は,鋼板1枚から1個とする。
2) 鋼帯及び鋼帯からの切板 同一溶鋼に属し,同一厚さのものを一括して一組とし,引張試験片を1
個採取する。ただし,一組の質量が50 tを超えるときは,引張試験片を2個採取する。
3) 形鋼 同一溶鋼及び同一断面形状に属し,最大厚さが最小厚さの2倍以内のものを一括して一組と
し,引張試験片を1個採取する。ただし,一組の質量が50 tを超えるときは,引張試験片を2個採
取する。
4) 熱処理を行った鋼材 熱処理を行った鋼材の試験片の数は,同一溶鋼に属し,同一熱処理条件ごと
に,1),2) 及び3) による。
b) 衝撃試験片の数 熱処理を行わない場合は,同一溶鋼ごと,熱処理を行った場合は,同一溶鋼及び同
一熱処理条件ごとに,最大厚さの鋼材から供試材1個を採り,これから試験片を圧延方向に3個採取
する。ただし,形鋼は,同一断面形状ごとによる。
10.2.3 試験片の採取位置
引張試験片及び衝撃試験片の採取位置は,次による。
a) 引張試験片の採取位置 鋼材の引張試験片の採取位置は,JIS G 0416による。ただし,鋼板,鋼帯及
び平鋼の幅方向の試験片の中心は,幅の縁から幅の1/4又はそれに近い位置とする。
b) 衝撃試験片の採取位置 鋼材の衝撃試験片の採取位置は,JIS G 0416による。ただし,鋼板,鋼帯及
――――― [JIS G 3106 pdf 9] ―――――
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G 3106 : 2015
び平鋼の幅方向の試験片の中心は,幅の縁から幅の1/4又はそれに近い位置とする。鋼板の板厚方向
採取位置は,厚さ28 mm以下についてはJIS G 0416の図A.11 a)とし,厚さ28 mm超えについてはJIS
G 0416の図A.11 b)とする。試験片が所定の位置から採れない場合には,それに近い位置とする。
10.2.4 試験片
引張試験片及び衝撃試験片は,次による。
a) 引張試験片は,JIS Z 2241の1 A号,4号,5号又は14B号試験片のいずれかによる。
b) 衝撃試験片は,JIS Z 2242のVノッチ試験片による。この場合,試験片切欠部の切欠きの長さ方向は,
圧延面に垂直とする。
10.2.5 試験方法
引張試験及び衝撃試験の方法は,次による。
a) 引張試験方法は,JIS Z 2241による。
b) 衝撃試験方法は,JIS Z 2242による。
注記 この規格に規定する以外の試験として,受渡当事者間の協定によってJIS G 0801又はJIS G
0901などの非破壊試験が行われることがある。この場合,事前に試験片の採り方,試験方法,
合否判定基準などについて,受渡当事者間で協定される。
11 検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条4に適合しなければならない。
c) 炭素当量又は溶接割れ感受性組成は,箇条6に適合しなければならない。
d) 機械的性質は,箇条7に適合しなければならない。
e) 形状,寸法及び質量は,箇条8に適合しなければならない。
f) 外観は,箇条9に適合しなければならない。
12 再検査
再検査は,次による。
a) 引張試験で合格とならなかった鋼材は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行って,合否を
決定してもよい。
b) 衝撃試験が,JIS G 0404の9.6(組試験の結果の評価)で合格とならなかった鋼材は,JIS G 0404の
9.8(再試験)によって,再試験を行って合否を決定してもよい。
c) 機械試験で合格とならなかった鋼材は,熱処理又は再熱処理を行った後,改めて機械試験を行い,合
否を決定してもよい。
13 表示
検査に合格した鋼材は,鋼材ごとに又は1結束ごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受
渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲で項目の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号及び5.2の熱処理の記号
注記 注文者側での識別のために,注文書又は受渡当事者間の協定で決められた付記記号を末尾に
――――― [JIS G 3106 pdf 10] ―――――
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JIS G 3106:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 630-1:2011(MOD)
- ISO 630-2:2011(MOD)
- ISO 630-3:2012(MOD)
JIS G 3106:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.01 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け一般
JIS G 3106:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG0416:2014
- 鋼及び鋼製品―機械試験用供試材及び試験片の採取位置並びに調製
- JISG3192:2014
- 熱間圧延形鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISG3192:2021
- 熱間圧延形鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISG3193:2019
- 熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISG3194:1998
- 熱間圧延平鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISG3194:2020
- 熱間圧延平鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2242:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験方法