JIS G 3112:2020 鉄筋コンクリート用棒鋼 | ページ 3

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G 3112 : 2020

9 外観

  丸鋼及び異形棒鋼は,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,コイル状で供給される鋼材は,
一般に検査によって全長にわたっての欠点の検出及びその除去は困難であるため,欠点を含む場合がある。
コイル内に発見された使用上有害と判断される欠点については,必要な場合,その取扱いについては受渡
当事者間の協定による。

10 試験

10.1 分析試験

  分析試験は,次による。
a) 分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。
b) 分析方法は,JIS G 0320による。

10.2 機械試験

10.2.1  試験一般
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。この場合,
供試材の採り方は,A類とする。
試験片は,次による。
a) 引張試験片及び曲げ試験片の数は,同一溶鋼に属し,径又は公称直径の差10 mm未満のものを一括し
てそれぞれ1個とする。ただし,50 tを超えるときは,それぞれ2個とする。
b) 試験片はいずれも製品のままとし,機械仕上げを行ってはならない。
10.2.2 引張試験
引張試験は,次による。
a) 引張試験片は,JIS Z 2241の2号(異形棒鋼の場合は,寸法が呼び名D25未満)若しくは14A号試験
片(異形棒鋼の場合は,寸法が呼び名D25以上),又はそれらに準じる試験片とし,異形棒鋼の標点
距離及び平行部の長さの決定は,公称直径による。平行部に節及び/又はリブがある場合を,準じる
試験片という。
b) 引張試験の方法は,JIS Z 2241による。ただし,異形棒鋼の降伏点又は耐力及び引張強さを求める場
合の断面積は,表4に示す公称断面積を用いる。
10.2.3 曲げ試験
曲げ試験は,次による。
a) 曲げ試験片は,JIS Z 2248の2号試験片,又はそれに準じる試験片とする。平行部に節及び/又はリ
ブがある場合を,準じる試験片という。
b) 曲げ試験の方法は,JIS Z 2248による。
10.2.4 曲げ戻し試験
SD295及びSD345の寸法の呼び名D32以下の異形棒鋼について,注文者は,特に必要がある場合,曲
げ試験の代わりに曲げ戻し試験を指定してもよい。この場合,事前に試験片の採り方,試験方法,判定基
準などについて,受渡当事者間で協定する。
注記 ここでいう曲げ戻し試験は,曲げ加工を行った棒鋼の時効特性を評価する試験である。通常,
所定の角度に曲げ加工を行った試験片を加熱し,人工的に時効を発生させた後に,試験片を所
定の角度まで曲げ戻して,試験片表面のき裂の有無を調べて評価している。

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10.3 形状,寸法及び質量の測定

10.3.1  丸鋼の形状,寸法及び質量の測定における供試材の採り方
供試材は,同一形状・同一寸法で同一圧延チャンスに製造された製品ごとに長さ0.5 m以上のものを1
個採取する。ただし,コイルの場合は,常温で矯正してから採取する。
10.3.2 異形棒鋼の形状,寸法及び質量の測定における供試材の採り方及び測定方法
異形棒鋼の形状,寸法及び質量の測定における供試材の採り方及び測定方法は,次による。
a) 異形棒鋼の節の形状及び寸法の測定方法並びに供試材の採り方は,次による。
1) 供試材は,同一形状・同一寸法で同一圧延チャンスに製造された製品ごとに長さ0.5 m以上のもの
を1個採取する。ただし,コイルの場合は,常温で矯正してから採取する。
2) 節と異形棒鋼の軸線との角度は,異形棒鋼の表面の展開図2)で測定する。ただし,節が軸線に対し
て90°で設計されている場合は,展開図での測定を省略してもよい。
注2) 例えば,異形棒鋼を油粘土上に転がして求めている。
3) 節の平均間隔は,連続する10個の節間隔を測定し,その平均値とする。この節間隔は節の中央線上,
又はこれに相当する長さをリブと節との交点などで測定する。
4) 1個の節の高さは,その節の4等分点で測定した三つの高さの値を平均して求める。
5) 節の隙間は,相対する節の終端線の隔たりをキャリパなどを用いて,終端線に直角に実物を測定す
るか,又は異形棒鋼の表面の展開図2)で測定して求める。ただし,その隔たりが一様でない場合は,
連続する10個の節について測定して平均値を求める。
b) 異形棒鋼の質量の測定に用いる供試材の採り方及び質量の差異の算出方法は,次による。
1) 1本の質量を測定する場合の供試材の採り方は,10.3.2 a) 1)による。また,この場合の質量の差異の
算出方法は,表4の単位質量に長さを乗じて求めた計算質量と,計量による実測質量との差を計算
質量で除して百分率で表す。
2) 一組の質量を測定する場合の供試材の採り方は,同一形状・同一寸法で同一圧延チャンスに製造さ
れた製品ごとに,1 t以上を一組として採取する。ただし,1 tに相当する本数が10本に満たない場
合は,10本以上採取し一組とする。また,この場合の質量の差異の算出方法は,表4の単位質量に
注文長さ及び本数を乗じて求めた計算質量と,計量による実測質量との差を計算質量で除して百分
率で表す。

11 検査

11.1 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条6に適合しなければならない。
c) 機械的性質は,箇条7に適合しなければならない。
d) 形状,寸法及び質量は,箇条8に適合しなければならない。
e) 外観は,箇条9に適合しなければならない。

11.2 再検査

  再検査は,次による。
a) 引張試験及び曲げ試験で合格にならなかった丸鋼及び異形棒鋼は,JIS G 0404の9.8(再試験)によっ
て再試験を行い,合否を決定してもよい。

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b) 抜取りによる異形棒鋼1本の質量が8.2.2 d)に適合しなかった場合には,改めて供試材2本を採取して
測定し,2本とも合格したときは,そのロットを合格とする。

12 表示

12.1 表示の仕方

  丸鋼及び異形棒鋼の表示は,12.2による。また,丸鋼及び異形棒鋼並びに丸鋼及び異形棒鋼のコイルを
結束する場合の表示は,12.3による。ただし,異形棒鋼の寸法が呼び名D8以下は,表10の圧延マークを
表示しなくてもよい。

12.2 1本ごと又はコイルの表示

a) 丸鋼及び異形棒鋼の1本ごと又はコイルは,表10によって,種類を区別する圧延マーク及び/又は色
別塗色による表示を行う。
なお,異形棒鋼の種類を区別する表示は,SD295,SD685R及びSD785Rを除き圧延マークを表示し,
SD590A,SD590B,SD685A及びSD685Bは,圧延マークに加え色別塗色による表示も行う。SD345,
SD390及びSD490は圧延マークだけとし,色別塗色は表示しなくてもよい。ただし,寸法が呼び名
D8以下の異形棒鋼は,色別塗色だけとしてもよい。
b) 異形棒鋼は,圧延マークによって製造業者名又はその略号による表示を行う。ただし,寸法が呼び名
D8以下の異形棒鋼,及び異形表面の形状によって製造業者名が明確な異形棒鋼に限り,この表示を省
略してもよい。
表10−種類を区別する表示方法
種類を区別する表示方法
種類の記号
圧延マークによる表示 色別塗色による表示a)
SR235 赤(片断面)
SR295 適用しない 白(片断面)
SR785 適用しない
SD295 圧延マークなし 適用しない
SD345 突起の数1個(・) 黄(片断面)
SD390 突起の数2個(・・) 緑(片断面)
SD490 突起の数3個(・・・) 青(片断面)
SD590A 突起の数4個(・・・・) 水色(片断面)b) )
SD590B 突起の数4個(・・・・) ピンク(片断面)b) )
SD685A 突起の数5個(・・・・・) 赤(片断面)b) )
SD685B 突起の数5個(・・・・・) 黒(片断面)b) )
SD685R 圧延マークなし 黄土色(片断面)b) )
SD785R 圧延マークなし 紫(片断面)b) )
注a) コイルには適用しない。
b) 断面塗色は,受渡当事者間の協定によって別の箇所に行ってもよ
い。
c) 設備上の制約などで色別塗色による表示ができない場合は,受渡当
事者間の協定によって,圧延マークによる種類の記号の表示に代え
てもよい。

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12.3 1結束ごとの表示

  コイル,及び丸鋼及び異形棒鋼を結束する場合には,1結束ごとにラベルなどを用いた適切な方法で,
次の項目を表示しなければならない。
なお,受渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲でその一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 溶鋼番号又はその他の製造(検査)番号
c) 径,公称直径又は呼び名
d) 製造業者名又はその略号

13 報告

  注文者から要求された場合,製造業者は,検査文書を提出する。報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)
による。ただし,注文時に特に指定がない場合,検査文書はJIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)による。
なお,化学成分は,炭素当量の計算式に含まれる合金元素の含有率を報告しなければならない。また,
表2の注a)によった場合は,添加した元素の含有率を成績表に付記する。

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 3112:2020 鉄筋コンクリート用棒鋼 ISO 6935-1:2007,Steel for the reinforcement of concrete−Part 1: Plain bars
ISO 6935-2:2019,Steel for the reinforcement of concrete−Part 2: Ribbed bars
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際規格番 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策

箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 コンクリート補強 ISO 6935-1 1 コンクリート補強に使 変更 JISは,全て熱間加工材だけ。 ISO規格では異形棒鋼に冷間加工
に使用する熱間圧 ISO 6935-2 用する熱間圧延によっ ISO規格の異形棒鋼は,冷間加工も材を許容しているため,TS/YPが
延によって製造さ て製造された丸鋼及び 含まれる。 1.1以上と熱間圧延材のTS/YPに
れた丸鋼及び異形 異形棒鋼。ただし,異形 比べ低い値を許容しており,JIS
棒鋼 棒鋼は冷間加工材も含 の設計基準と異なるため,地震国
む。 仕様であるJIS鋼種を,ISO規格
に追加するよう提案し採用され
た。そのためJIS,ASTMの低降
伏比タイプとENの高降伏比タイ
プの鋼材とが共存するISO規格と
なった。
2 引用規格
3 用語及び 用語を定義してい ISO 6935-1 4 用語を定義している。 追加 JISでは,“降伏棚のひずみ度”を降伏棚のひずみ度は,日本独自の
定義 る。 ISO 6935-2 追加している。 ニーズとなっている。
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――――― [JIS G 3112 pdf 15] ―――――

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JIS G 3112:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6935-1:2007(MOD)
  • ISO 6935-2:2019(MOD)

JIS G 3112:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3112:2020の関連規格と引用規格一覧