JIS G 3315:2022 ティンフリースチール | ページ 2

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G 3315 : 2022
注釈1 原板の表面仕上げは,JIS G 3303の表9(原板の表面仕上げの区分及び記号)に規定されてい
る。
3.11.1
ブライト仕上げのティンフリースチール(smooth finish)
ブライト仕上げの原板にめっきを施したティンフリースチール
3.11.2
軽粗面仕上げのティンフリースチール
軽粗面仕上げの原板にめっきを施したティンフリースチール
3.11.3
粗面仕上げのティンフリースチール
粗面仕上げの原板にめっきを施したティンフリースチール
3.11.4
極粗面仕上げのティンフリースチール
極粗面仕上げの原板にめっきを施したティンフリースチール
3.11.5
マット仕上げのティンフリースチール(matt finish)
マット仕上げの原板にめっきを施したティンフリースチール
3.12
反り
板全体が圧延方向又は圧延方向と直角に湾曲した状態
3.13
耳のび(edge wave)
板及びコイルの縁(幅方向端部)に波が現れる状態
3.14
中のび(center fullness)
板及びコイルの幅方向中央部に波が現れる状態

4 種類,種類の記号及び適用厚さ

  ティンフリースチールの種類は1種類とし,種類の記号及び適用厚さは,表1による。
表1−種類,種類の記号及び適用厚さ
単位 mm
適用厚さa)
種類 種類の記号
SRティンフリースチール DRティンフリースチール
ティンフリースチール SPTFS 0.150以上 0.60以下 0.140以上 0.360以下
注a) 受渡当事者間の協定によって,この表以外の厚さを適用してもよい。

――――― [JIS G 3315 pdf 6] ―――――

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G 3315 : 2022

5 製造方法

5.1 使用する原板

  ティンフリースチールの原板は,JIS G 3303に規定するぶりき原板とする。SRティンフリースチールに
はSR原板を,DRティンフリースチールにはDR原板を,それぞれ用いる。原板の鋼種は,JIS G 3303の
表2(原板の代表的な鋼種)による。

5.2 焼なまし方法及び記号

  焼なまし方法及び焼なまし方法の記号は,表2による。ただし,受渡当事者間の協定によって,表2以
外の記号を用いてもよい。
表2−焼なまし方法及び焼なまし方法の記号
焼なまし方法 焼なまし方法の記号
箱焼なまし法 BA
連続焼なまし法 CA
焼なまし方法の記号の表示は,調質度の記号に続けて表2の記号を表示する。ただし,受渡当事者間の
協定によって,記号BAを省略してもよい。

6 めっき付着量

  ティンフリースチールのめっき層は,金属クロム層とクロム水和酸化物層との2層からなり,それぞれ
の付着量は13.1によって求め,表3による。金属クロム層の付着量は,片面1 m2当たりの金属クロム量
(mg/m2)で表し,クロム水和酸化物層の付着量は,片面1 m2当たりのクロム水和酸化物皮膜中のクロム
量(mg/m2)で表す。
表3−めっき付着量(片面)
単位 mg/m2
金属クロム層 クロム水和酸化物層
50以上 150以下 5以上 35以下

7 調質度

7.1 SRティンフリースチール

  SRティンフリースチールの調質度は,ロックウェルスーパーフィシャル硬さ(HR30TSm)の値で区分
する。時効の生じないSRティンフリースチールの調質度は,13.2に規定する試験によってHR30TSmを
求め,表4による。
時効の生じるSRティンフリースチールの調質度は,人工時効を行った後,13.2に規定する試験によっ
てHR30TSmを求め,表4による。ただし,受渡当事者間の協定によって,人工時効を行わなくてもよい。
注記1 人工時効は,通常,200 ℃×20分で行われている。
注記2 対応国際規格のISO 11950には,機械的性質の一つとして耐力が規定されている。参考として,

――――― [JIS G 3315 pdf 7] ―――――

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その内容を附属書Aに示す。
表4−SRティンフリースチールの調質度
ロックウェルスーパーフィシャル硬さ
HR30TSm
調質度の記号 厚さ t
(mm)
t ≦0.210 0.210< t ≦0.280 0.280< t
T-1 50±4 49±4 48±4
T-1.5 52±4 51±4 50±4
T-2 54±4 53±4 52±4
T-2.5 56±4 55±4 54±4
T-3 58±4 57±4 56±4
T-3.5 60±4 59±4 58±4
T-4 62±4 61±4 60±4
T-4.5 64±4 63±4 62±4
T-5 66±4 65±4 64±4
T-5.5 68±4 67±4 66±4

7.2 DRティンフリースチール

  DRティンフリースチールの調質度は,HR30TSmの値で区分する。時効の生じないDRティンフリース
チールの調質度は,13.2に規定する試験によってHR30TSmを求め,表5による。
時効の生じるDRティンフリースチールの調質度は,人工時効を行った後,13.2に規定する試験によっ
てHR30TSmを求め,表5による。ただし,受渡当事者間の協定によって,人工時効を行わなくてもよい。
注記 7.1の注記1及び注記2を参照。
表5−DRティンフリースチールの調質度
ロックウェル
調質度の記号 スーパーフィシャル硬さ
HR30TSm
DR-7.5 71±4
DR-8 72±4
DR-8.5 73±4
DR-9 75±4
DR-9M 76±4
−+43
DR-10 79

8 表面仕上げ

  ティンフリースチールの表面仕上げの区分及びその記号は,表6による。ただし,受渡当事者間の協定
によって,表6以外の表面仕上げの区分及びその記号を決めてもよい。

――――― [JIS G 3315 pdf 8] ―――――

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表6−表面仕上げの区分及び記号
製品の区分 表面仕上げの区分 記号
ブライト仕上げ B
軽粗面仕上げ BR
SRティンフリー
粗面仕上げ R1
スチール
極粗面仕上げ R2
マット仕上げ M
DRティンフリー 粗面仕上げ R1
スチール 極粗面仕上げ R2

9 表面塗油

  ティンフリースチールは,めっき表面に塗油する。
注記 塗油する油種は,CSO,DOS,ATBCなどがある。

10 寸法及び形状

10.1 厚さ及びその許容差

10.1.1 厚さ
ティンフリースチールの呼び厚さは,呼び厚さが0.50 mm未満の場合には,0.005 mmの倍数,呼び厚さ
が0.50 mm以上の場合には,0.05 mmの倍数とする。ただし,受渡当事者間の協定によって0.005 mm又は
0.05 mmの倍数とならない呼び厚さとしてもよい。
10.1.2 厚さの許容差
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ティンフリースチールの厚さの許容差は,呼び厚さに対して−+ %とする。カットエッジの場合,厚さの
許容差は,縁(幅方向端部)から10 mm以上内側に適用する。ミルエッジの場合の適用位置は,受渡当事
者間の協定による。

10.2 幅の許容差

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ティンフリースチールの幅の許容差は,カットエッジの場合は指定寸法に対して+ mmとし,ミルエッ
+10
ジの場合は指定寸法に対して0 mmとする。
なお,幅の許容差は,受渡当事者間の協定によって,規定する全許容差範囲と同一の範囲でマイナス側
に移動してもよい。ただし,協定する許容差の上限値は,ゼロを下回ってはならない。

10.3 長さの許容差

10.3.1 板の長さの許容差
03
板の長さの許容差は,指定寸法に対して + mmとする。
板の長さの許容差は,受渡当事者間の協定によって,規定する全許容差範囲と同一の範囲でマイナス側
に移動してもよい。ただし,協定する許容差の上限値は,ゼロを下回ってはならない。

――――― [JIS G 3315 pdf 9] ―――――

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10.3.2 コイルの長さの許容差
コイルの長さの許容差は,表示コイル長さに対して±1.0 %とする。ただし,実測質量による取引の場合
には,適用しない。

10.4 コイル内径

  コイルの呼び内径は,406 mm,419 mm及び508 mmを標準とし,内径の許容差は,呼び内径に対して
1510
+ mmとする。

10.5 直角度

  板の直角度は,1隅点において一辺に垂線を立てたとき,図1に示すように反対の隅点との距離(A)と
垂線の長さ(W)との比(A/W)で表し,この値は0.20 %を超えてはならない。
W
図1−板の直角度

10.6 横曲がり

  コイルの横曲がりは,図2に示すように,任意の位置の長さ1 000 mmについて測定し,1.0 mmを超え
てはならない。
図2−横曲がり

10.7 平たん度

  板及びコイルの平たん度は,次による。
a) 平たん度は,表7による。ただし,コイルの場合,反りは適用しない。
b) コイルの平たん度の測定は,省略してもよい1)。ただし,測定値の報告が必要な場合には,測定しな
ければならない。
注1) 平たん度の測定は,製造業者の判断によって省略してもよいが,平たん度は,規定値を満足
しなければならないことを意味する。

――――― [JIS G 3315 pdf 10] ―――――

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JIS G 3315:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11950:2016(MOD)

JIS G 3315:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3315:2022の関連規格と引用規格一覧