JIS G 3468:2016 配管用溶接大径ステンレス鋼鋼管 | ページ 3

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記号
1 外面オフセット
2 外面溶接ビードの高さ
3 内面溶接ビードの高さ
4 内面オフセット
図2−溶接ビード高さ

9 外観

  管の外観は,次による。
a) 管は,実用的に真っすぐ,かつ,その両端が管軸に対して実用的に直角でなければならない。
b) 管の内外面は,仕上げが良好で,使用上有害な欠点があってはならない。
c) 表面手入れを実施する場合は,グラインダ,機械加工などによってもよいが,手入れ後の厚さは,厚
さの許容差内でなければならない。
d) 手入れ跡は,管の形状に滑らかに沿わなければならない。

10 特別品質規定

  受渡当事者間の協定によって,注文者が指定することができる特別品質規定の項目は,附属書JAによ
る。

11 試験

11.1 分析試験

11.1.1  分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方
分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。
11.1.2 分析方法
溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。

11.2 機械試験

11.2.1  機械試験の一般事項
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,機
械試験に供される供試材の採り方は,JIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類とする。
11.2.2 母材引張試験
母材引張試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数 供試材の採り方及び試験片の数は,次による。
1) 鋼板又は鋼帯から供試材を採る場合は,同一溶鋼,同一熱処理条件ごとに供試材を1個採取し,そ
れぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。
2) 管から供試材を採る場合は,同一寸法,及び同時熱処理の管120 mごと及びその端数からそれぞれ

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一つの供試材を採取し,それぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。ここで,同一寸法とは,
外径及び厚さが同一のものをいう。また,連続炉を用いる場合の同時熱処理とは,同一熱処理条件
での連続した熱処理をいい,連続炉を停止した場合,停止後の熱処理は同時熱処理に含まない。
試験の対象とする同一寸法の管が全て同一溶鋼単位である場合には,同時熱処理に代えて,同一
熱処理条件としてもよい。
管体と同時熱処理の管端の供試材から採取する場合は,管120 m相当量ごと及びその端数からそ
れぞれ一つの供試材を採取し,それぞれの供試材から引張試験片を1個採取する。
b) 試験片 鋼板又は鋼帯による場合は,JIS Z 2241の13B号,14B号又は5号試験片のいずれかとし,
管による場合は,JIS Z 2241の12号(12B号又は12C号)又は5号試験片のいずれかとする。また,
採取方法は,次のいずれかによる。ただし,管から引張試験片を採取する場合,溶接部を含まない部
分から採取する。
1) 製造のままの場合は,管又は管に使用する鋼板若しくは鋼帯から採取する。
2) 管に熱処理を行った場合は,管又は管体と同時熱処理を行った同じ厚さの管端の供試材から採取す
る。
c) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2241による。
11.2.3 溶接部引張試験
溶接部引張試験は,次による。
a) 供試材の採り方及び試験片の数 供試材の採り方は,管から採取する場合,同一寸法及び同時熱処理
の管120 mごと及びその端数からそれぞれ一つの供試材を採取する。
管体と同一条件で溶接された管端の供試材から採取する場合,同一寸法及び同時熱処理の管120 m
相当量ごと及びその端数からそれぞれ一つの供試材を採取する。
それぞれの供試材から溶接部引張試験片1個を採取する。
b) 試験片 試験片は,JIS Z 3121の1号試験片とし,管又は管体と同一条件で溶接された管端の供試材
から採取する。
c) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2241による。

11.3 水圧試験及び非破壊試験

  水圧試験及び非破壊試験は,次による。
a) 試験の頻度 水圧試験又は非破壊試験のいずれかについて,管1本ごとに行う。ただし,試験の本数
は,受渡当事者間の協定としてもよい。
b) 試験方法 水圧試験及び非破壊試験は,次による。
1) 水圧試験 管に箇条7 a) に規定する水圧試験下限圧力以上の圧力を加え5秒間以上保持したとき,
これに耐え,漏れが生じたかどうかを調べる。
2) 非破壊試験 非破壊試験方法は,JIS Z 3106による。ただし,受渡当事者間の協定によって日本工
業規格による他の非破壊試験を行う場合の試験方法は,受渡当事者間の協定による。

12 検査及び再検査

12.1 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条5に適合しなければならない。

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c) 機械的性質は,箇条6に適合しなければならない。
d) 水圧試験特性又は非破壊試験特性は,箇条7に適合しなければならない。
e) 寸法は,箇条8に適合しなければならない。
f) 外観は,箇条9に適合しなければならない。
g) 受渡当事者間の協定によって箇条10に規定する特別品質規定の一部又は全部の項目を適用する場合
には,該当する規定に適合しなければならない。

12.2 再検査

  機械試験に合格とならなかった管は,JIS G 0404の9.8(再試験)の再試験によって再試験を行い,合否
を決定してもよい。

13 表示

  検査に合格した管には,管ごとに,次の事項を表示しなければならない。ただし,表示の順序は,指定
しない。また,注文者の承認を得た場合には,製品識別が可能な範囲でその一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 製造方法を表す記号
製造方法を示す記号は,次による。ただし,−は空白でもよい。
1) 自動アーク溶接鋼管−A
2) レーザ溶接鋼管−L
c) 熱処理の記号S(管で固溶化熱処理を行った場合)
d) 寸法。寸法は,外径及び厚さ,又は呼び径及び厚さを表示する。
例 508.0×5.5,又は500A×5.5
e) 製造業者名又はその略号
f) 特別品質規定の指定を表す記号Z(指定があった場合)

14 報告

  製造業者は,特に指定のない限り,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404
の箇条13(報告)による。検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合,JIS G 0415の5.1(検査証
明書3.1)とする。

――――― [JIS G 3468 pdf 13] ―――――

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附属書JA
(規定)
特別品質規定
JA.1 高温引張試験における耐力(Z2)1)
高温引張試験における耐力は,次による。
a) 管の高温引張試験における耐力の値及び試験温度は,受渡当事者間の協定による。
b) 供試材の採り方及び試験片の数は,同一溶鋼ごとに1本の供試材を採取し,これから,試験温度ごと
に1個の試験片を採取する。
c) 試験片及び試験方法は,JIS G 0567による。
なお,JIS G 0567の形状の試験片の採取が困難な管については,試験片の形状は,受渡当事者間の
協定による。
注1) 管の取引においては,高温引張試験における耐力の要求指定をZ2と表記することがある。
JA.2 腐食試験(Z6)2)
JA.2.1 腐食試験方法
腐食試験方法は,特に注文者の要求がある場合,b) d) に示す方法による。ただし,受渡当事者間の協
定によって,これらの試験を実施する前に,a) に示す10 %しゅう酸エッチング試験(JIS G 0571)を実施
し,得られたエッチング組織によって,b) d) の粒界腐食試験を行う必要があるかどうかを判別してもよ
い。
a) 10 %しゅう酸エッチング試験は,JIS G 0571によって行い,JIS G 0571の8.(エッチング組織の分類)
に従って判定を行う。溝状組織及び/又はピット組織IIが検出されない場合は,合格とする。エッチ
ング組織が溝状組織及び/又はピット組織IIの場合,表JA.1に示す判定に従って,b) d) の粒界腐
食試験を行う。ただし,いずれの粒界腐食試験を行うかは,受渡当事者間の協定による。
表JA.1−10 %しゅう酸エッチング試験による組織と適用する腐食試験
種類の記号 状態 硫酸・硫酸第二65 %硝酸腐食 硫酸・硫酸銅腐
鉄腐食試験 試験(JIS G 食試験(JIS G
(JIS G 0572) 0573)を行う組0575)を行う組
を行う組織 織 織
SUS304TPY 受入れのまま 溝状組織 溝状組織 溝状組織
SUS315J1TPY (固溶化熱処理) ピット組織II
SUS315J2TPY
SUS316TPY
SUS317TPY −
SUS304LTPY 鋭敏化熱処理 溝状組織
ピット組織II
SUS316LTPY −
SUS317LTPY
SUS321TPY −
SUS347TPY

――――― [JIS G 3468 pdf 14] ―――――

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b) 硫酸・硫酸第二鉄腐食試験は,JIS G 0572による。腐食減量は,表JA.2による。
表JA.2−硫酸・硫酸第二鉄腐食試験による腐食減量
種類の記号 状態 腐食減量
SUS304TPY 受入れのまま 受渡当事者間の
SUS315J1TPY (固溶化熱処理)協定による。
SUS315J2TPY
SUS316TPY
SUS317TPY
SUS304LTPY 鋭敏化熱処理
SUS316LTPY
SUS317LTPY
c) 65 %硝酸腐食試験は,JIS G 0573による。腐食減量は,表JA.3による。
表JA.3−65 %硝酸腐食試験による腐食減量
種類の記号 状態 腐食減量
SUS304TPY 受入れのまま 受渡当事者間の
(固溶化熱処理)協定による。
SUS304LTPY 鋭敏化熱処理
d) 硫酸・硫酸銅腐食試験は,JIS G 0575による。曲げ面の状態は,表JA.4による。
表JA.4−硫酸・硫酸銅腐食試験による曲げ面の状態
種類の記号 状態 曲げ面の状態
SUS304TPY 受入れのまま 粒界腐食割れが
SUS315J1TPY (固溶化熱処理)あってはならな
SUS315J2TPY い。
SUS316TPY
SUS317TPY
SUS304LTPY 鋭敏化熱処理
SUS316LTPY
SUS317LTPY
SUS321TPY
SUS347TPY
JA.2.2 供試材の採り方及び試験片の数
供試材の採り方及び試験片の数は,11.2.2 a) の引張試験の場合による。ただし,注文者の要求がある場
合には,同一溶鋼及び同時熱処理の管ごとに試験片を採取する。
JA.2.3 試験片
供試材の端から適切な長さを切り取り,試験片とする。
JA.2.4 試験方法
試験方法は,次のいずれかによる。
JIS G 0571,JIS G 0572,JIS G 0573,JIS G 0575

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JIS G 3468:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9330-6:1997(MOD)

JIS G 3468:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3468:2016の関連規格と引用規格一覧