4
H 0542 : 2008
注記 顕微鏡写真,モニタ上の像及びモニタ上の像を印刷したものの画像倍率は,顕微鏡の倍率
と必ずしも一致しないので,注意する。画像倍率は,例えば,顕微鏡画像に記録したスケ
ールバーから求める場合もあるが,その他にもいろいろな方式があるので,使用する顕微
鏡画像入力システムの取扱説明書を参考にするとよい。
5.2 求積法による測定
5.2.1 原理
顕微鏡画像上に測定領域として面積5 000 mm2の円,長方形又は正方形を描き,その領域内の結晶粒数
から粒度番号を算出し,その数値を観察視野における結晶粒度とする。
5.2.2 測定手順
測定手順は,次による。
a) 顕微鏡画像上に,測定領域として,面積が5 000 mm2の円,長方形又は正方形を描き2),その領域内
に存在する結晶粒の数が50以上になるように顕微鏡の倍率を調節する。
なお,測定領域の面積精度は,5 000 mm2の±1 %とする(例えば,面積が5 027 mm2となる,直径
80.0 mmの円を測定領域としてもよい。)。
b) 測定領域内に完全に収まる結晶粒の数及び測定領域の境界線によって分断される結晶粒の数を数え
(図3及び図4参照),測定領域の結晶粒の数を,式 (2) によって算出する。
n=nA+0.5×nB (2)
ここに, n : 測定領域の結晶粒の数
nA : 測定領域内に完全に収まる結晶粒の数
nB : 測定領域の境界線によって分断される結晶粒の数
c) 試料の観察面1 mm2当たりの結晶粒の数を,式 (3) によって算出する。
g2n
m= (3)
5 000
ここに, m : 観察面1 mm2当たりの結晶粒の数 (mm−2)
g : 顕微鏡画像の倍率
n : 式 (2) によって算出した,測定領域の結晶粒の数
d) 観察視野における粒度番号を,式 (4) によって算出し,その値を小数点以下1けたに丸める。
log m
G= 3 (4)
log 2
ここに, G : 観察視野における粒度番号
m : 式 (3) によって算出した,観察面1 mm2当たりの
結晶粒の数 (mm−2)
注2) 面積が5 000 mm2となる測定領域の寸法は,円の場合は,直径79.8 mm,正方形の場合は,一
辺が70.7 mm,長方形の場合は,例えば,80.0 mm×62.5 mmである。
――――― [JIS H 0542 pdf 6] ―――――
5
H 0542 : 2008
D : 測定領域の直径
D=79.8 mm
(面積 : 5 000 mm2)
図3−求積法における結晶粒数の計測例(測定領域を円とする場合)
図4−求積法における結晶粒数の計測例(測定領域を長方形とする場合)
――――― [JIS H 0542 pdf 7] ―――――
6
H 0542 : 2008
5.3 切断法による測定
5.3.1 原理
顕微鏡画像上に総線長500 mmの測定線を描き,測定線と交わる結晶粒数,又は測定線と結晶粒界との
交点数から1結晶粒当たりの平均線分長を算出し,更に,この平均線分長から粒度番号を算出して,その
数値を観察視野における結晶粒度とする。
5.3.2 測定手順
5.3.2.1 測定線の描画
顕微鏡画像上に総線長500 mmの測定線(4本の直線又は3個の円)を描くか,又は重ね(図5参照),
これらの測定線と交わる結晶粒の数又は測定線と結晶粒界との交点の数が一つの観察視野内で50以上と
なるように,顕微鏡の倍率を調節する。
単位 mm
直径 円周
最大円 79.58 250.0
中間円 53.05 166.7
最小円 26.53 83.3
計 500.0
mm
150
100mm
15
0
m
m
100 mm
図5−切断法に使用する測定直線の測定線及び円の試験線(原寸大)
なお,測定線の長さの精度は,500 mmの±1 %とする(例えば,総線長が502.7 mmとなる,直径80.0 mm,
直径53.0 mm及び直径27.0 mmの3個の円を測定線としてもよい。)。
――――― [JIS H 0542 pdf 8] ―――――
7
H 0542 : 2008
5.3.2.2 粒度番号の算出
粒度番号の算出は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 測定線と交差する結晶粒の数から算出する場合
1) 顕微鏡画像上に測定線を描くか,又は重ね,測定線によって分断されている結晶粒の数,測定線に
接している結晶粒の数及び測定線の端点を含んでいる結晶粒の数を数え,測定線と交わる結晶粒の
数を,式 (5) によって算出する (図6参照)。
N=NA+0.5×NB+0.5×NC (5)
ここに, NA : 測定線によって分断されている結晶粒の数
NB : 測定線に接する結晶粒の数
NC : 測定線の端点を含んでいる結晶粒の数(測定線が直線の場合)
注記 矢印点17の結晶粒が直線によって分断され,線の両端部分は結晶粒内で終
わっている。NA=7,NB=0,NC=2であるので,この直線にかかる結晶粒数
は,8となる。
図6−直線の測定線と交わる結晶粒数の計数例
2) 結晶粒を分断している測定線の1結晶当たりの平均線分長を,式 (6) によって算出する。
500 g
l (6)
N
ここに, l : 結晶粒を分断している測定線の1結晶当たりの平均線分長 (mm)
N : 式 (5) によって算出した,測定線と交わる結晶粒の数
g : 顕微鏡画像の倍率
3) 観察視野における粒度番号を,式 (7) によって算出し,その値を,小数点以下1けたに丸める。
G=−3.333 5−6.643 9 log10l (7)
ここに, G : 観察視野における粒度番号3)
l : 式 (6) によって算出した,結晶粒を分断している測定線の1結
晶当たりの平均線分長 (mm)
b) 測定線と結晶粒界との交点の数から算出する場合
――――― [JIS H 0542 pdf 9] ―――――
8
H 0542 : 2008
1) 顕微鏡画像上に測定線を描くか,又は重ね,測定線と結晶粒界とが交差している箇所の数,測定線
と結晶粒界とが接しているか又は重なっている(交差はしていない。)箇所の数及び測定線と結晶粒
界の三重点(結晶粒界の分岐点)とが重なっている箇所の数を数え,測定線と結晶粒界との交点の
数を,式 (8) によって算出する(図7参照)。ただし,測定線が円の場合には,式 (8) 中の係数1.5
を2.0とする4)。
P=PA+PB+1.5×PC (8)
ここに, P : 測定線と結晶粒界との交点の数
PA : 測定線と結晶粒界とが交差している箇所の数
PB : 測定線と結晶粒界とが接しているか又は重なっている箇所の
数
PC : 測定線と結晶粒界の三重点とが重なっている箇所の数
注記 矢印点17の箇所で測定線と結晶粒界とが交差し,矢印点8の箇所で測
定線と粒界三重点とが重なっている。PA=7,PB=0,PC=1であるので,
この直線にかかる結晶粒数は,8.5となる。
図7−直線と結晶粒界との交点数による結晶粒数の計数例
2) 結晶粒を分断している測定線の1結晶粒当たりの平均線分長を,式 (9) によって算出する。
500 g
l (9)
P
ここに, l : 結晶粒を分断している測定線の1結晶当たりの平均線分長 (mm)
P : 式 (8) によって算出した,測定線と結晶粒界との交点の数
g : 顕微鏡画像の倍率
3) 観察視野における粒度番号を,式 (10) によって算出し,その値を,小数点以下1けたに丸める。
G=−3.333 5−6.643 9 log10l (10)
ここに, G : 観察視野における粒度番号3)
l : 式 (9) によって算出した,結晶粒を分断している測定線の1結
晶当たりの平均線分長 (mm)
注3) 式 (6) 及び式 (9) によって算出した,結晶粒を分断している測定線の1結晶当たりの平均
――――― [JIS H 0542 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS H 0542:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.20 : マグネシウム及びマグネシウム合金