JIS H 1055:2003 銅及び銅合金中のマンガン定量方法 | ページ 3

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時計皿で覆い,混酸[b)]200 mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿
の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を500 mlの全量フラスコに水を用い
て移し入れ,水で標線まで薄める。
j) 標準マンガン溶液A(1 000 最 一 マンガン[99.9 %(m/m)以上]1.000 gをはかり取ってビーカ
ー(300 ml)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(1+1)30 mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常
温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を1 000 ml
の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準マンガン溶液Aとする。
k) 標準マンガン溶液B(100 最 一 標準マンガン溶液A[j)]を使用の都度,必要量だけ水で正確
に10倍に薄めて標準マンガン溶液Bとする。

7.3 試料はかり取り量

 試料はかり取り量は,1.00 gとする。

7.4 操作

7.4.1  試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取って,ビーカー(200 ml)に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,混酸[7.2 b)]20 mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計
皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く(5)。
c) 溶液を100 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(6)。
d) この溶液を表3の分取量に従って,100 mlの全量フラスコに分取し,塩酸(1+9)で標線まで薄める。
注(5) けい酸の沈殿が析出した場合には,溶液をろ紙(5種A)でろ過した後,水でろ紙を洗浄し,
ろ液と洗液とを合わせる。
(6) 試料中のマンガン含有率が0.01 %(m/m)以上0.1 %(m/m)未満の場合には,次のdの操作は行わ
ない。
表 3 分取量
試料中のマンガン含有率 分取量
%(m/m) ml
0.1以上 1.0未満 20.0
1.0以上 3.0未満 10.0
3.0以上 5.0以下 5.0
7.4.2 吸光度の測定 7.4.1の c)又は d)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度
計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長279.5 nm又は403.1 nmにおける吸光度を測定する。

7.5 空試験

 試薬だけを用いて,7.4.1及び7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う(7)。
注(7) 7.4.1 dで試料溶液を分取する場合には,空試験液も試料溶液と同量分取する。

7.6 検量線の作成

 検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 試料用検量線の作成
1) 銅溶液[7.2 c)],亜鉛溶液[7.2 d)],ニッケル溶液[7.2 e)],鉛溶液[7.2 f)],すず溶液[7.2 g)],
アルミニウム溶液[7.2 h)]及び鉄溶液[7.2 i)]を,その銅,亜鉛,ニッケル,鉛,すず,アルミニ
ウム及び鉄の量が7.4.1 a)ではかり取った試料中の銅,亜鉛,ニッケル,鉛,すず,アルミニウム及
び鉄の量と10 mgのけたまで等しくなるように数個の100 mlの全量フラスコに取る。
2) 水で標線まで薄めた後,各溶液を,7.4.1 d)で分取した試料溶液と同量ずつ分取し,それぞれ100 ml
の全量フラスコに移し入れる(8)。

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3) 標準マンガン溶液A[7.2 j)]及び/又は標準マンガン溶液B[7.2 k)]の各種液量(マンガンとし
て03 000 柿 を段階的に加え,塩酸(1+9)(9)で標線まで薄める。
4) 各溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴
霧し,波長279.5 nm又は403.1 nmにおける吸光度を試料溶液と並行して測定し,得た吸光度とマ
ンガン量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
b) 空試験用検量線の作成 数個の100 mlの全量フラスコに混酸[7.2 b)]20 mlを取る。以下,a)の2)
4)の手順に従って操作する。
注(8) 注(6)を適用した場合には,この2の操作は行わない。
(9) 注(6)を適用した場合には,塩酸(1+9)の代わりに水を用いる。

7.7 計算

 計算は,次のいずれかによる。
a) 7.4.1 d)の操作を行わなかった場合 7.4.2及び7.5で得た吸光度と7.6の a)及び b)で作成した検量線
とからそれぞれマンガン量を求め,試料中のマンガン含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Mn 100
m
ここに, Mn : 試料中のマンガン含有率[%(m/m)]
A1 : 試料溶液中のマンガン検出量(g)
A2 : 空試験液中のマンガン検出量(g)
m : 試料はかり取り量(g)
b) 7.4.1 d)の操作を行った場合 7.4.2及び7.5で得た吸光度と7.6の a)及び b)で作成した検量線とから
それぞれマンガン量を求め,試料中のマンガン含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Mn 100
B
m
100
ここに, Mn : 試料中のマンガン含有率[%(m/m)]
A1 : 分取した試料溶液中のマンガン検出量(g)
A2 : 分取した空試験液中のマンガン検出量(g)
m : 試料はかり取り量(g)
B : 7.4.1 d)で分取した試料溶液及び空試験液の量(ml)

8. ICP発光分光法

8.1 要旨

 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,溶液をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧
し,その発光強度を測定する。

8.2 試薬

 試薬は,次による。
a) 塩酸(1+9)
b) 混酸(塩酸2,硝酸1,水2) 使用の都度調製する。
c) 銅 99.96 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
d) 亜鉛 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
e) すず 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。

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f) 鉛 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
g) アルミニウム 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
h) 鉄 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
i) ニッケル 99.9 %(m/m)以上で,マンガンを含有しないもの又はマンガン含有率が低く既知のもの。
j) 標準マンガン溶液(500 最 一 マンガン[99.9 %(m/m)以上]0.500 gをはかり取り,ビーカー(200
ml)に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸(1+1)30 mlを加え,加熱して分解し,更に加熱して窒素酸化
物を追い出す。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除
き,溶液を1 000 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

8.3 試料はかり取り量

 試料はかり取り量は,表4による。
表 4 試料はかり取り量
試料中のマンガン含有率 試料はかり取り量
%(m/m) g
0.01 以上 5.0未満 0.50
5.0 以上 15以下 0.20

8.4 操作

8.4.1  試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取って,ビーカー(200 ml)に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,混酸[8.2 b) ]30 mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及
びビーカーの内壁を水で洗って,時計皿を取り除く(5)。
c) 溶液を100 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(10)。
d) この溶液を表5の分取量に従って100 mlの全量フラスコに分取し,塩酸(1+9)で標線まで薄める。
注(10) 試料中のマンガン含有率が0.01 %(m/m)以上0.5 %(m/m)未満の場合には,次の dの操作は行わ
ない。
表 5 分取量
試料中のマンガン含有率 分取量
%(m/m) ml
0.5以上 2.5未満 20.0
2.5以上 10未満 10.0
10 以上 15以下 5.0
8.4.2 発光強度の測定 8.4.1のc)又はd)で得た溶液の一部を,ICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中
に噴霧し,波長257.610 nm又は260.569 nmの発光強度を測定する(11)。
注(11) 精度及び真度を確認してあれば高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機
構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

8.5 空試験

 空試験は,次のいずれかによる。
a) 8.4.1 d)の操作を行わない場合 8.6 a)の検量線作成操作において得られる標準マンガン溶液を添加し
ない溶液の発光強度を,空試験の発光強度とする。
b) 8.4.1 d)の操作を行う場合8.6 b)の検量線作成操作において得られる標準マンガン溶液を添加しない
溶液の発光強度を,空試験の発光強度とする。

8.6 検量線の作成

 検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。

――――― [JIS H 1055 pdf 13] ―――――

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a) 8.4.1 d)の操作を行わない場合
1) 銅[8.2 c)],亜鉛[8.2 d)],すず[8.2 e)],鉛[8.2 f)],アルミニウム[8.2 g)],鉄[8.2 h)]及びニ
ッケル[8.2 i)]を,8.4.1 a)ではかり取った試料中に含まれる量と10 mgのけたまで等しくなるよう
に数個はかり取り,数個のビーカー(200 ml)にそれぞれ移し入れる。
2) 8.4.1 b)の操作を行った後,標準マンガン溶液[8.2 j)]05.0 ml(マンガンとして02 500 柿 を
段階的に加える。溶液を100 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長257.610 nm又は260.569 nm
の発光強度を試料溶液と並行して測定し(11),得た発光強度とマンガン量との関係線を作成し,その
関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
b) 8.4.1 d)の操作を行う場合
1) 銅[8.2 c)],亜鉛[8.2 d)],すず[8.2 e)],鉛[8.2 f)],アルミニウム[8.2 g)],鉄[8.2 h)]及びニ
ッケル[8.2 i)]を,8.4.1 a)ではかり取った試料中に含まれる量と10 mgのけたまで等しくなるよう
にはかり取り,ビーカー(200 ml)に移し入れる。
2) 8.4.1のb)及びc)の手順に従って操作した後,8.4.1 d)で分取した試料溶液と同量ずつを数個の100 ml
の全量フラスコに分取し,標準マンガン溶液[8.2 j)]05.0 ml(マンガンとして02 500 柿 を
段階的に加え,塩酸(1+9)で標線まで薄める。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長257.610 nm又は260.569 nm
の発光強度を試料溶液と並行して測定し(11),得た発光強度とマンガン量との関係線を作成し,その
関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.7 計算

 計算は,次のいずれかによる。
a) 8.4.1 d)の操作を行わなかった場合 8.4.2及び8.5 a)で得た発光強度と8.6 a)で作成した検量線とから
マンガン量を求め,試料中のマンガン含有率を,次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Mn 100
m
ここに, Mn : 試料中のマンガン含有率[%(m/m)]
A1 : 試料溶液中のマンガン検出量(g)
A2 : 空試験液中のマンガン検出量(g)
A3 : 8.6 a) 1)ではかり取った銅[8.2 c)],亜鉛[8.2 d)],
すず[8.2 e)],鉛[8.2 f)],アルミニウム[8.2 g)],
鉄[8.2 h)]及びニッケル[8.2 i)]中に含まれるマン
ガンの合量(g)
m : 試料はかり取り量(g)
b) 8.4.1 d)の操作を行った場合 8.4.2及び8.5 b)で得た発光強度と8.6 b)で作成した検量線とからマンガ
ン量を求め,試料中のマンガン含有率を,次の式によって算出する。
B
A1 A2 A3
100
Mn 100
B
m
100
ここに, Mn : 試料中のマンガン含有率[%(m/m)]
A1 : 分取した試料溶液中のマンガン検出量(g)
A2 : 分取した空試験液中のマンガン検出量(g)

――――― [JIS H 1055 pdf 14] ―――――

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A3 : 8.6 b) 1)ではかり取った銅[8.2 c)],亜鉛[8.2 d)],
すず[8.2 e)],鉛[8.2 f)],アルミニウム[8.2 g)],
鉄[8.2 h)]及びニッケル[8.2 i)]中に含まれるマン
ガンの合量(g)
B : 8.4.1d)で分取した試料溶液及び空試験液の量(ml)
m : 試料はかり取り量(g)

――――― [JIS H 1055 pdf 15] ―――――

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JIS H 1055:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2543:1973(MOD)

JIS H 1055:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 1055:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH1012:2001
銅及び銅合金の分析方法通則