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H 1070 : 2013
単位 mm
a ガス洗浄瓶 e 磁器燃焼管
b 硫黄酸化物吸収管 f 燃焼炉
c ガス洗浄瓶 g ほうけい酸ガラス製キャップ
d 活性アルミナを詰めた塔 h 吸収瓶
図1−燃焼−水酸化ナトリウム滴定法の硫黄定量装置の例
5.5 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,10.0 gとする。
5.6 操作
5.6.1 予備操作
装置各部を気密に連結し,電源を入れて磁器燃焼管[5.3 c)](e)を加熱し,その管内温度を約1 200 ℃
になるように調節する。新しい磁器燃焼管を使用するときは,約1 200 ℃に加熱し,酸素を毎分600 mL
以上の割合で送入し,30分間以上空焼きを行う。また,5.6.2の定量操作及び5.7の空試験で用いる磁器燃
焼ボート[5.3 a)]及び磁器燃焼ボートカバー[5.3 b)]は,あらかじめ酸素気流中で約1 200 ℃で10分間
加熱して空焼きした後,デシケーター中に保存したものを使用する。空焼き後の磁器燃焼ボート[5.3 a)]
及び磁器燃焼ボートカバー[5.3 b)]は,ピンセットで扱い,直接手を触れてはならない。
5.6.2 定量操作
定量操作は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとり,磁器燃焼ボート[5.3 a)]に移し入れ,磁器燃焼ボートカバー[5.3 b)]をかぶせ
た後,ほうけい酸ガラス製キャップ(g)を取り外して,磁器燃焼管(e)の中央部に入れ,ほうけい
酸ガラス製キャップ(g)をはめて気密にする。また,吸収瓶(h)には,吸収液約40 mLを入れる。
b) 十分な量の酸素を送入して試料を燃焼させる。燃焼時には,急激に多量の酸素を消費するので,吸収
液の水位を監視し,逆流しないように酸素量を調節する。燃焼が完了した後も毎分600 mL以上の流
量で酸素を送入し,生じた硫黄の酸化物を吸収液に吸収させる。燃焼が完了してから510分後に酸
素の送入をやめる。
c) 吸収瓶(h)とほうけい酸ガラス製キャップ(g)を取り外し,キャップを少し放冷した後,少量の水
でキャップを洗い,吸収液と洗液とを合わせて三角フラスコ(300 mL)に移し入れ,メチルレッド・
メチレンブルー混合溶液を指示薬として数滴加え,0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液で滴定して,
溶液の色が青紫から緑に変わる点を終点とし,0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量を求める。
――――― [JIS H 1070 pdf 6] ―――――
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5.7 空試験
試料を入れない磁器燃焼ボート[5.3 a)]及び磁器燃焼ボートカバー[5.3 b)]を用い,5.6.2のa) c)の
手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.8 計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクターを用いた場合,硫黄含有率を,次の式によって算出
する。
V1 V2 F .0000 160
S 100
m
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
V1 : 試料における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量
(mL)
V2 : 空試験における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量
(mL)
F : 使用した0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
m : 試料はかりとり量(g)
b) 0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液1 mLに相当する硫黄量を用いた場合,次の手順による。
1) 試料と同種の硫黄含有率既知の試料を用いて,5.6及び5.7の手順に従って操作し,得た滴定量から
次の計算式によって標準液1 mLに相当する硫黄量を求める。
P
G
f 100
V3 V4
ここに, f : 0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液1 mLに相当する硫黄量(g)
G : 硫黄含有率既知試料のはかりとり量(g)
P : 硫黄含有率既知試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
V3 : 硫黄含有率既知試料における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標
準液の使用量(mL)
V4 : 空試験における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量
(mL)
2) 試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。
V5 V6 f
S 100
m
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
V5 : 試料における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量
(mL)
V6 : 空試験における0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量
(mL)
f : 0.01 mol/L水酸化ナトリウム標準液1 mLに相当する硫黄量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
6 燃焼-赤外線吸収法(積分法)
6.1 要旨
試料を酸素気流中で加熱して硫黄を二酸化硫黄に酸化し,これを酸素とともに赤外線吸収検出器に送っ
て,赤外線吸収量を測定する。
――――― [JIS H 1070 pdf 7] ―――――
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6.2 装置
装置は,JIS Z 2616の9.5.2(装置の組立て)による1)。
注1) 装置の構成,構造及び使用条件は,使用する装置によって異なる。
6.3 材料及び器具
材料及び器具は,次による。
a) 酸素 JIS Z 2616の8.11(酸素)による。
b) 助燃剤 JIS Z 2616の8.12 c)(タングステン)による。
c) 高周波磁器燃焼るつぼ JIS Z 2616の8.10(高周波磁器燃焼るつぼ)による。
6.4 試料はかりとり量及び助燃剤添加量
使用する装置に最も適した量(通常0.102.00 g)をはかりとり,その14倍量の助燃剤を添加する。
試料はかりとり量,助燃剤の量及び添加法は,硫黄含有率既知の試料を用いて確認する。
6.5 操作
操作2) は,次による。
a) 予備操作 予備操作は,JIS Z 2616の9.5.3(予備操作)による。
b) 定量操作 定量操作は,JIS Z 2616の9.5.4(定量操作)による。
注2) 操作の詳細は,使用する装置によって異なる。
6.6 空試験
試料に添加したのと同量の助燃剤だけを用いて,6.5 b)の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して
行う。
6.7 計算
計算は,JIS Z 2616の9.5.6(計算)による。
7 燃焼-赤外線吸収法(循環法)
7.1 要旨
試料を酸素気流中で加熱して硫黄を二酸化硫黄に酸化し,これを酸素とともに赤外線吸収検出器に送っ
て,赤外線吸収量を測定する。
7.2 装置
装置は,JIS Z 2616の9.6.2(装置の組立て)による1)。
7.3 材料及び器具
材料及び器具は,6.3による。
7.4 試料はかりとり量及び助燃剤添加量
使用する装置に最も適した量(通常,0.102.00 g)をはかりとり,その14倍量の助燃剤を添加する。
試料はかりとり量,助燃剤の量及び添加法は,硫黄含有率既知の試料を用いて確認する。
7.5 操作
操作2) は,次による。
a) 予備操作 予備操作は,JIS Z 2616の9.6.3(予備操作)による。
b) 定量操作 定量操作は,JIS Z 2616の9.6.4(定量操作)による。
7.6 空試験
試料に添加したのと同量の助燃剤だけを用いて,7.5 b)の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して
行う。
――――― [JIS H 1070 pdf 8] ―――――
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7.7 計算
計算は,JIS Z 2616の9.6.6(計算)による。
8 ICP発光分光法
8.1 要旨
試料を塩素酸カリウムと硝酸で分解し,加熱して蒸発・乾固する。塩酸を加え,再び加熱して,蒸発・
乾固し,硝酸を追い出す。塩酸を加えて可溶性塩類を溶解した後,溶液をICP発光分光装置のアルゴンプ
ラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。
8.2 試薬
試薬は,次による。
8.2.1 塩酸
8.2.2 硝酸
8.2.3 塩素酸カリウム
8.2.4 銅 銅含有率99.96 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低く既知のも
の。
8.2.5 すず すず含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低く既知の
もの。
8.2.6 鉛 鉛含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低く既知のもの。
8.2.7 亜鉛 亜鉛含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低く既知の
もの。
8.2.8 鉄 鉄含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低く既知のもの。
8.2.9 ニッケル ニッケル含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低
く既知のもの。
8.2.10 マンガン マンガン含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低
く既知のもの。
8.2.11 アルミニウム アルミニウム含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄
含有率が低く既知のもの。
8.2.12 ビスマス ビスマス含有率99.9 %(質量分率)以上で,硫黄を含有しないもの又は硫黄含有率が低
く既知のもの。
8.2.13 硫黄標準液A(S : 200 最一 硫酸二カリウム(99.9 %以上)を約105 ℃の空気浴中で乾燥した
後,デシケーター中で常温まで冷却し,恒量とした後,この硫酸二カリウム1.087 gをはかりとり,ビーカ
ー(300 mL)に移し入れ,水約200 mLを加えて溶解する。溶液を1 000 mLの全量フラスコに水を用いて
移し入れ,水で標線まで薄めて硫黄標準液Aとする。
8.2.14 硫黄標準液B(S : 20 最一 硫黄標準液A(8.2.13)を使用の都度,必要量だけ水で正確に10
倍に薄めて硫黄標準液Bとする。
8.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,表2による。
――――― [JIS H 1070 pdf 9] ―――――
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表2−試料はかりとり量
試料中の硫黄含有率 試料はかりとり量
%(質量分率) g
0.01以上 0.20未満 1.00
0.20以上 0.70以下 0.50
8.4 操作
8.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって,コニカルビーカー(300 mL)に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,塩素酸カリウム1 g及び硝酸20 mLを加え,激しい反応が終わった後3),時計皿の下
面及びビーカーの内壁を少量の水で洗い,時計皿を取り除く。穏やかに加熱して蒸発・乾固する。
c) 室温まで冷却した後,塩酸10 mLを加え,加熱し,再び蒸発・乾固して,硝酸を追い出す。
d) 室温まで冷却した後,時計皿で覆い,塩酸10 mLを加えて可溶性塩類を分解し,時計皿の下面及びビ
ーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除いた後,常温まで冷却する。けい酸,酸化すずなどの沈殿
が認められる場合には,溶液を少量のろ紙パルプを加えたろ紙(5種B)を用いてこし分け,ろ紙と
沈殿とを水で洗浄し,ろ液と洗液とを元のビーカーに受け,常温まで冷却する。この沈殿は捨てる。
e) )で得た溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
注3) 硝酸を添加すると激しい反応が始まり,突沸しやすいので注意する。
8.4.2 発光強度の測定
8.4.1 e)で得た溶液の一部をICP発光分光装置4) のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長180.731 nm又は
182.037 nmの発光強度を測定する5)。
注4) 高塩用トーチ及び高塩用ネブライザーを用いるのが好ましい。
5) 精度及び真度を確認してあれば高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機
構がいる装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
8.5 空試験
空試験は,8.6の検量線の作成操作において得られる硫黄標準液を添加しない溶液の発光強度を,空試験
の発光強度とする。
8.6 検量線の作成
検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 銅(8.2.4),すず(8.2.5),鉛(8.2.6),亜鉛(8.2.7),鉄(8.2.8),ニッケル(8.2.9),マンガン(8.2.10),
アルミニウム(8.2.11)及びビスマス(8.2.12)を,その銅,すず,鉛,亜鉛,鉄,ニッケル,マンガ
ン,アルミニウム及びビスマスの量が8.4.1 a)ではかりとった試料中の銅,すず,鉛,亜鉛,鉄,ニッ
ケル,マンガン,アルミニウム及びビスマスの量と10 mgの桁まで等しくなるように数個はかりとり,
数個のコニカルビーカー(300 mL)にそれぞれ移し入れる。
b) 8.4.1のb),c)及びd)の操作を行った後,硫黄標準液A(8.2.13)及び/又は硫黄標準液B(8.2.14)の
各種液量(硫黄として03 500 柿 を段階的に加える。溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて
移し入れ,水で標線まで薄める。
c) 溶液の一部をICP発光分光装置4) のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長180.731 nm又は182.037 nm
の発光強度を試料溶液と並行して測定し5),得た発光強度と硫黄量との関係線を作成し,その関係線
を原点を通るように平行移動して検量線とする。
――――― [JIS H 1070 pdf 10] ―――――
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JIS H 1070:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 1070:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1012:2001
- 銅及び銅合金の分析方法通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISR1306:1987
- 化学分析用磁器燃焼ボート
- JISR1307:1995
- 化学分析用磁器燃焼管
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方