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解した後,1 000 mLの全量フラスコに移し入れ,水を標線まで加える。
g) 硫酸イオン標準液B(SO42− : 20 μg/mL) 硫酸イオン標準液A[12.2.2 f)]を使用の都度,必要量だけ
溶離液[12.2.2 c)]で正確に5倍にうすめて硫酸イオン標準液B(SO42− : 20 μg/mL)とする。
12.2.3 装置及び器具
装置及び器具は,次による。
a) 試料燃焼部 JIS Z 2616の9.1.3.2(試料燃焼部)による。
b) イオンクロマトグラフ部 JIS K 0127の5.1(構成)及び5.25.8(各構成部)による。
c) 分離カラム JIS K 0127の5.10(分離カラム及び充剤)による。
d) シリンジ 50 μL,100 μL,1 mLなどのものを用いる。
12.2.4 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,10.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
12.2.5 操作
操作は,次による。
a) 準備操作 準備操作は,次の手順による。
1) 試料燃焼部[12.2.3 a)]の装置を連結する。操作を行う前に,一旦,酸素を流し,接合部からの漏
れのないことを確認する。
2) 酸素[12.2.2 a)]を毎分200300 mLの割合で流しながら燃焼管を加熱し,管状電気抵抗炉中央部
での燃焼管内温度を約1 200 ℃に保持する。
3) イオンクロマトグラフ部[12.2.3 b)]の分離カラムに溶離液[12.2.2 c)]を一定流速で流し,除去カ
ラムに再生液[12.2.2 d)]を一定流速で流しておく。
なお,サプレッサーの種類によって適切な再生液を用いる。ノンサプレッサー方式の場合は,再
生液を流す操作は,省略する。
注記 装置の種類及び分離カラムの充剤の種類によって適切な溶離液を用いる。
b) 定量操作 定量操作は,次の手順による。
1) 試料をはかりとって,あらかじめ約1 200 ℃で10 分間以上空焼きした磁器燃焼ボート[12.2.2 e)]
に移し入れ,ボート内に平均に広げる。
2) 吸収瓶に吸収液[12.2.2 b)]4060 mL(液面の高さ約60 mm)を入れる。挿入棒を用いて,燃焼管
の入口から,試料を入れた磁器燃焼ボートを燃焼管の約1 200 ℃に加熱された部分に挿入し,気密
に栓をする。酸素[12.2.2 a)]を毎分200300 mLの割合で23分間,次に毎分750800 mLの割
合で10分間送入し,これを吸収瓶に導入する。燃焼時には,多量の酸素を消費するので,吸収液の
水位を監視し,逆流しないよう酸素量を調節する。試料の燃焼終了後,510分間酸素[12.2.2 a)]
を送入し続けた後,ガラス製キャップを燃焼管から取り外し,酸素[12.2.2 a)]の送入を止める。
3) キャップの脚を溶離液[12.2.2 c)]で洗いながら吸収瓶から取り出し,キャップの内壁を溶離液[12.2.2
c)]で洗浄し,洗液は吸収液[12.2.2 b)]に合わせる。
4) この吸収液を少量の溶離液[12.2.2 c)]を用いてビーカー(200 mL)に移し入れ,加熱して,過剰
の過酸化水素を追い出す。常温まで冷却した後,溶離液[12.2.2 c)]を用いて100 mLの全量フラス
コに移し入れ,溶離液[12.2.2 c)]で標線までうすめる。ただし,この溶液中の硫酸イオン量が500
μg以上の場合は,硫酸イオン量が50500 μgになるように100 mLの全量フラスコに分取し,溶離
液[12.2.2 c)]で標線までうすめる。
5) シリンジ[12.2.3 d)]を用いてこの溶液の一定量(通常50 μL又は100 μL)を装置の注入ロから注
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入する。自動的に一定量の試料溶液を採取できる構造になっている装置の場合は,装置のインジェ
クタのループ内を完全に試料で満たすために,ループ容積(通常50100 μL)の数倍を注入する。
6) イオンクロマトグラムを記録し,硫酸イオンのピークについて,ピーク高さ又はピーク面積を測定
する。
12.2.6 空試験
試料を入れずに磁器燃焼ボート[12.2.2 e)]だけを用いて12.2.5 b) 2)6) の手順に従って試料と同じ操
作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,硫酸イオンのピークについて,ピーク高さ又はピーク面積
を測定する。
12.2.7 検量線の作成
硫酸イオン標準液B[12.2.2 g)]025.0 mL(硫酸イオンとして0500 μg)を段階的に数個の100 mL
の全量フラスコにはかりとり,溶離液で標線までうすめる。12.2.5 b) 5) 及び6) の手順に従って試料と並
行して操作し,得たピーク高さ又はピーク面積と硫酸イオン量との関係線を作成し,検量線とする。
12.2.8 計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 12.2.5 b) 4) で分取をしない場合 12.2.5 b) 6) 及び12.2.6で得たピーク高さ又はピーク面積と,12.2.7
とで作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。
(A1 A2 ).0333 7
S 100
m
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の硫酸イオン検出量(g)
A2 : 空試験液中の硫酸イオン検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
b) 12.2.5 b) 4) で分取をした場合 12.2.5 b) 6) 及び12.2.6で得たピーク高さ又はピーク面積と,12.2.7と
で作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。
(A3 A4 ).0333 7
S 100
m B
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
A3 : 試料溶液中の硫酸イオン検出量(g)
A4 : 空試験液中の硫酸イオン検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
B : 試料溶液及び空試験液の分取比
12.3 燃焼-赤外線吸収法(積分法)
12.3.1 要旨
試料を酸素気流中で加熱して硫黄を二酸化硫黄に酸化し,これを酸素とともに赤外線吸収検出器に送っ
て,赤外線吸収量を測定する。
12.3.2 装置
装置は,JIS Z 2616の9.5.2(装置の組立て)による。
注記 装置の構成,構造及び使用条件は,使用する装置によって異なる。
12.3.3 材料及び試薬
材料及び試薬は,次による。
a) 酸素 JIS Z 2616の8.11(酸素)による。
b) 助燃剤 JIS Z 2616の8.12(助燃剤)による。
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c) 高周波磁器燃焼るつぼ JIS Z 2616の8.10(高周波磁器燃焼るつぼ)による。
12.3.4 試料はかりとり量及び助燃剤添加量
燃焼残が認められないように,使用する装置に最も適した試料はかりとり量及び試料に最も適した助燃
剤の量をはかりとる。
注記 燃焼後のるつぼの中を見ると,燃焼残の有無を確認できる。
12.3.5 操作
操作は,次による。
a) 準備操作 準備操作は,JIS Z 2616の9.5.3(予備操作)による。
b) 定量操作 定量操作は,JIS Z 2616の9.5.4(定量操作)による。
なお,操作の詳細は,使用する装置の指定された手順に従う。
12.3.6 空試験
試料に添加したのと同量の助燃剤だけを用いて,12.3.5 b) の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行
して行う。
なお,助燃剤を用いない場合には,空試験値を補正しなくてもよい。
12.3.7 計算
計算は,JIS Z 2616の9.5.6(計算)による。
12.4 ICP発光分光分析法
12.4.1 要旨
試料を硝酸及び臭化水素酸で分解した後,溶液をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,
その発光強度を測定する。
12.4.2 試薬
試薬は,次による。
a) 硝酸(1+1)
b) 臭化水素酸
c) 銅[99.999 9 %(質量分率)以上] 硫黄の含有率0.000 01 %(質量分率)以下のもの。
d) 硫酸イオン標準液A(SO42− : 100 g /mL) 12.2.2 f) による。
e) 硫酸イオン標準液B(SO42− : 20 g /mL) 硫酸イオン標準液A[12.4.2 d)]を使用の都度,必要量だ
け水で正確に5倍にうすめて硫酸イオン標準液B (SO42− : 20 μg/mL)とする。
12.4.3 試料のはかりとり量
試料のはかりとり量は,1.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
12.4.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順による。
1) 試料をはかりとって,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,硝酸(1+1)15 mL及び臭化水素酸5 mLを少量ずつ加えて分解する。反応が激しい
場合には,水浴を用いて,冷却しながら分解する。
3) 室温まで冷却し,10分から15分間放置する。溶液を6070 ℃で2時間加熱する。
4) 時計皿の下面を水で洗浄して時計皿をずらし,温度を120150 ℃にして加熱し,液量が15 mL以
下となるまで濃縮する。
5) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,20 mLの全量フラスコに水
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を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
b) 発光強度の測定 a) 5) で得た溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,
波長180.734 nmにおける硫黄の発光強度を測定する。
なお,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能
な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付いている装
置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
12.4.5 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。
12.4.6 検量線の作成
検量線の作成は,次の手順による。
a) 銅[12.4.2 c)]1.0 gを数個はかりとり,それぞれのビーカー(200 mL)に移し入れる。
b) 12.4.4 a) 1)4) の操作を行った後,更に120150 ℃で加熱し,液量が10 mL以下となるまで濃縮す
る。室温まで冷却した後,時計皿の下面を少量の水で洗浄して時計皿を取り除き,20 mLの全量フラ
スコに少量の水を用いて移し入れる。
c) 硫酸イオン標準液B[12.4.2 e)]03.0 mL(硫酸イオンとして060 g)及び硫酸イオン標準液A[12.4.2
d)]1.06.0 mL(硫酸イオンとして100600 μg)を段階的に加えた後,水で標線までうすめる。
d) 得た溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長180.734 nmにおける硫
黄の発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と硫酸イオン量との関係線を作成し,検量線と
する。
12.4.7 計算
12.4.4 b) 及び12.4.5で得た発光強度と,12.4.6で作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の
硫黄含有率を,次の式によって算出する。
(A1 A2 ).0333 7
S 100
m
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の硫酸イオン検出量(g)
A2 : 空試験液中の硫酸イオン出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
JIS H 1101:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 1101:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH2121:1961
- 電気銅地金
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0127:2013
- イオンクロマトグラフィー通則
- JISK0133:2007
- 高周波プラズマ質量分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方