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キサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当する亜鉛量を算出する。空試験は,亜鉛を用いない
で亜鉛を用いたときと同じ操作を並行して行う。
.0100
f
V1 V2
ここに, f : 0.05mol/lヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当
する亜鉛量 (g)
V1 : ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量 (ml)
V2 : 空試験におけるヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用
量 (ml)
i) ジフェニルベンジジン溶液 N,N'−ジフェニルベンジジン0.1gを硫酸10mlに溶解し,褐色瓶に保存
する。
6.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,亜鉛含有率に応じ,表2に従って1mgのけたまではかる。
表2 試料はかり取り量
試料中の亜鉛含有率 試料はかり取り量
% (m/m) g
0.4以上1.5未満 5.00
1.5以上3.5未満 2.00
3.5以上7.0以下 1.00
6.4 操作
6.4.1 試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取って,ビーカー (500ml) に移し入れる。
b) 水約25mlを加え,時計皿で覆い,塩酸を試料1.0gにつき7.5mlの割合で少量ずつ加えて分解する。
反応が穏やかになったら,さらに塩酸10ml及び過酸化水素1mlを加え,加熱して試料を完全に分解
し,加熱を続けて過剰の過酸化水素を分解する。
c) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(4)。
注(4) 不溶解物が認められた場合には,溶液をろ紙(5種B)でろ過し,少量の温水で十分に洗浄し,
ろ液と洗液とをビーカー (500ml) に合わせる。ろ紙上の不溶解物は捨てる。
6.4.2 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 希土類及びジルコニウムを含まない試料 6.4.1c)で得た溶液に塩化アンモニウム10gを加え,アンモ
ニア水 (1+1) を滴加してpH4.58.0(1)に調節した後,硫酸 (1+4) 15mlを加え,水で液量を約200ml
とし,室温まで冷却する。
b) 希土類及び/又はジルコニウムを含む試料 6.4.1c)で得た溶液に塩化アンモニウム10gを加え,水で
液量を約200mlとする。アンモニア水 (1+1) を滴加してpHを約8.5(1)に調節し,沸騰するまで加熱
した後,熱源から降ろす。沈殿が沈降した後,ろ紙(5種A)を用いてろ過する。アンモニア水 (1+
49) で十分に洗浄した後,アンモニア水 (1+1) 20mlを数回に分けて用いて洗浄する。ろ液及び洗液
を,ビーカー (500ml) に受け,塩酸 (1+1) を滴加してpHを7.07.5(1)に調節した後,硫酸 (1+4) 15ml
を加え,水で液量を約400mlとし,室温まで冷却する。
6.4.3 亜鉛の滴定 亜鉛の滴定は,次のいずれかによる。
a) 希土類及びジルコニウムを含まない試料 6.4.2a)で得た溶液にヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム0.05g
及びりん酸3mlを加え,次にジフェニルベンジジン溶液[6.2i) ]2,3滴を指示薬として加えた後,激し
くかき混ぜながらヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液[6.2h) ]でゆっくり滴定し,溶液の色が青紫
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から緑みの黄になった点を終点として,ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液の使用量を求める。
h) 希土類及び/又はジルコニウムを含む試料 6.4.2b)で得た溶液にヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム
0.10g及びりん酸3mlを加え,次にジフェニルベンジジン溶液[6.2i]5,6滴を指示薬として加えた後,
激しくかき混ぜながらへキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液[6.2h]でゆっくり滴定し,溶液の色が
青紫から緑みの黄に変わった点を終点として,ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液の使用量を求
める。
6.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
6.6 計算 試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。
(V1 V2 )
Zn 100
m
ここに, Zn : 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m) ]
V1 : 6.4.3で得たヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量
(ml)
V2 : 6.5で得たヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量
(ml)
f : ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当する亜鉛
量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
7. 原子吸光法(A法)
7.1 要旨 試料を塩酸と過酸化水素とで分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレー
ム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
7.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+1)
b) 過酸化水素
c) 塩化マグネシウム溶液A (50mgMg/ml) 塩化マグネシウム六水和物210gを塩酸 (1+1) 50ml及び水
に溶解し,水で液量を500mlとする。この溶液1mlは,マグネシウム50mgを含む。
d) 塩化マグネシウム溶液B (10mgMg/ml) 塩化マグネシウム溶液A[c) ]を水で正確に5倍に薄めて塩化
マグネシウム溶液Bとする。この溶液1mlは,マグネシウム約10mgを含む。
e) 標準亜鉛溶液A (100 最一 寿 ─ m/m) 以上]0.100gをはかり取ってビーカ
移し入れ,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 10mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した
後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラ
スコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準亜鉛溶液Aとする。
f) 標準亜鉛溶液B 標準亜鉛溶液A[e) ]を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍に薄めて標準亜鉛溶
液Bとする。
g) 標準亜鉛溶液C 標準亜鉛溶液A[e) ]を使用の都度,必要量だけ水で正確に50倍に薄めて標準亜鉛溶
液Cとする。
7.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,亜鉛含有率に応じ,表3に従って1mgのけたまではかる。
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表3 試料はかり取り量
試料中の亜鉛含有率 試料はかり取り量
% (m/m) g
0.0002以上0.05未満 1.00
0.05以上8.0以下 0.50
7.4 操作
7.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料中の亜鉛含有率が0.000 2% (m/m) 以上0.001% (m/m) 未満の場合
1) 試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。
2) 水約20mlを加え,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 20mlを少量ずつ加えて分解する。反応が穏やかにな
ったら過酸化水素1mlを加え,加熱して試料を完全に分解し,加熱を続けて過剰の過酸化水素を分
解する。
3) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(5)。
4) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
b) 試料中の亜鉛含有率が0.001% (m/m) 以上0.05% (m/m) 未満の場合
1) )の1)4)の手順に従って操作する。
2) 溶液を,試料中の亜鉛含有率に応じ,表4に従って100mlの全量フラスコに分取し,水で標線まで
薄める。
表4 分取量
試料中の亜鉛含有率 分取量
% (m/m) ml
0.001以上0.02未満 20.0
0.02以上0.05未満 10.0
c) 試料中の亜鉛含有率が0.05% (m/m) 以上8.0% (m/m) 以下の場合
1) )の1)3)の手順に従って操作する。
2) 溶液を250mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(6)。
3) 溶液を表5に従って250mlの全量フラスコに分取し,水で標線まで薄める。
表5 分取量
試料中の亜鉛含有率 分取量
% (m/m) ml
0.4以上2.0未満 50.0
2.0以上4.0未満 25.0
4.0以上8.0以下 10.0
注(5) 不溶解物が認められた場合には,溶液をろ紙(5種B)でろ過し,少量の温水で十分に洗浄し,
ろ液と洗液とをビーカー (300ml) に合わせる。ろ紙上の不溶解物は捨てる。
(6) 亜鉛含有率0.05% (m/m) 以上0.4% (m/m) 未満の場合には,次の3)の操作は行わない。
7.4.2 吸光度の測定 7.4.1のa)4),b)2),c)2)又はc)3)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整し
た原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにおける吸光度を測定する。
7.5 空試験 空試験は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製する場合
1) 塩酸 (1+1) 20ml及び過酸化水素1mlをビーカー (200ml) に取り,時計皿で覆い,溶液の液量が約
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5mlになるまで加熱して濃縮する。
2) 7.4.1a)の3)及び4)並びに7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合
1) )1)の操作を行った後,7.4.1a)の3)及び4)の手順に従って操作する。
2) 7.4.1b)2)及び7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合
1) )1)の操作を行った後,7.4.1a)の3)及び4)の操作を行う。
2) 7.4.1c)2)7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
7.6 検量線の作成
7.6.1 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製する場合
1) 数個の100mlの全量フラスコに塩化マグネシウム溶液A[7.2c) ]20mlを取り,標準亜鉛溶液C[7.2g) ]0
5.0ml(亜鉛として010 柿 を段階的に加えた後,水で標線まで薄める。
2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧
し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成
し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。
b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合
1) 数個の100mlの全量フラスコにマグネシウムの量が,7.4.1b)2)で分取した試料溶液中に含まれる量
と同じになるように塩化マグネシウム溶液B[7.2d) ]を取り,標準亜鉛溶液B[7.2f) ]010.0ml(亜鉛
として050 柿 を段階的に加えた後,塩酸 (1+1) 4mlを加え,水で標線まで薄める。
2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧
し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成
し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。
c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合
1) 数個の250mlの全量フラスコにマグネシウムの量が,7.4.1c)3)で分取した試料溶液中に含まれる量
と同じになるように,塩化マグネシウム溶液B[7.2d) ]を取り(7),標準亜鉛溶液A[7.2e) ]020.0ml(亜
鉛として02 000 柿 を段階的に加えた後,塩酸 (1+1) 2mlを加え,水で標線まで薄める。
2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧
し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成
し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。
注(7) 注(6)を適用した場合には,塩化マグネシウム溶液B[7.2d) ]50mlを数個の250mlの全量フラスコ
に取る。
7.6.2 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 7.4.1a)又は7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合 数個の100mlの全量フラスコに標準亜鉛溶液
C[7.2g) ]05.0ml(亜鉛として010 柿 を段階的に取り,水で標線まで薄める。溶液の一部を,水を
用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにお
ける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を
通るように平行移動して空試験用検量線とする(8)。
注(8) 試料溶液の吸光度と比較して,空試験の吸光度が著しく低い場合には,それぞれ7.6.1のa)2)又
はb)2)で作成した試料用検量線を用いてもよい。
――――― [JIS H 1333 pdf 9] ―――――
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b) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合 数個の250mlの全量フラスコに標準亜鉛溶液C[7.2g) ]0
5.0ml(亜鉛として010 柿 を段階的に取り,水で標線まで薄める。溶液の一部を,水を用いてゼロ
点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにおける吸光度
を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように
平行移動して空試験用検量線とする(9)。
注(9) 試料溶液の吸光度と比較して,空試験の吸光度が著しく低い場合には,7.6.1c)2)で作成した試料
用検量線を用いてもよい。
7.7 計算 計算は,次のいずれかによる。
a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製した場合 7.4.2及び7.5a)2)で得た吸光度と7.6.1a)2)及び7.6.2a)で作成
した検量線とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Zn 100
m
ここに, Zn : 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中の亜鉛検出量 (g)
A2 : 空試験液中の亜鉛検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製した場合 7.4.2及び7.5b)2)で得た吸光度と7.6.1b)2)及び7.6.2a)で作成
した検量線とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Zn 100
B
m
100
ここに, Zn : 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
B : 7.4.1b)2)で分取した試料溶液の量 (ml)
c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製した場合 次のいずれかによって算出する。
1) 注(6)を適用した場合 7.4.2及び7.5c)2)で得た吸光度と7.6.1c)2)及び7.6.2b)で作成した検量線とから
それぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Zn 100
m
ここに, Zn : 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中の亜鉛検出量 (g)
A2 : 空試験液中の亜鉛検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
2) 注(6)を適用しなかった場合 7.4.2及び7.5c)2)で得た吸光度と7.6.1c)2)及び7.6.2b)で作成した検量線
とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Zn 100
B
m
250
ここに, Zn : 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
――――― [JIS H 1333 pdf 10] ―――――
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JIS H 1333:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1783:1973(MOD)
- ISO 4194:1981(MOD)
JIS H 1333:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.20 : マグネシウム及びマグネシウム合金
JIS H 1333:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1331:2018
- マグネシウム及びマグネシウム合金―分析用試料採取方法及び分析方法通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則