JIS H 1335:1998 マグネシウム及びマグネシウム合金中のけい素定量方法 | ページ 2

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6.4.3 吸光度の測定 6.4.2 b)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として,
波長810nm付近の吸光度を測定する。
6.5 空試験 空試験は,次の手順によって行う。
a) 水約25ml,ほう酸溶液5ml,硫酸 (1+4) 1ml及び硝酸 (1+1) 4, 5滴をポリエチレンビーカー (300ml)
に取り,ポリエチレン時計皿で覆い,溶液の液量が約5mlになるまで水浴上で加熱して濃縮する。
b) 6.4.1 c)6.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
6.6 検量線の作成
6.6.1 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 数個のポリエチレンビーカー (300ml) に,硫酸マグネシウム溶液 [6.2 f) ] をマグネシウム量が6.4.1 a)
ではかり取った試料と同量になるように取り,標準けい素溶液 [6.2 k) ] 010.0ml(けい素として0
100 柿 を段階的に加える。
b) ほう酸溶液5ml及び硫酸 (1+4) 1mlを加え,水で液量を約60mlとし,アンモニア水 (1+1) と硫酸 (1
+4) で溶液のpHを1.01.1に調節する。以下,6.4.2 b)及び6.4.3の手順に従って,試料と同じ操作
を試料と並行して行い,得た吸光度とけい素量との関係線を作成し,その関係線が原点を通るように
平行移動して試料用検量線とする。
6.6.2 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 数個のポリエチレンビーカー (300ml) に,標準けい素溶液 [6.2 k) ] 010.0ml(けい素として0
100 柿 を段階的に取る。
b) 水で液量を約60mlとし,アンモニア水 (1+1) と硫酸 (1+4) で溶液のpHを1.011に調節する。以
下,6.4.2 b)及び6.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行い,得た吸光度とけい素量
との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して空試験用検量線とする(7)。
注(7) 試料溶液の吸光度と比較して,空試験液の吸光度が著しく低い場合には,6.6.1で作成した試料
用検量線を用いて空試験値を求めてもよい。
6.7 計算 6.4.3及び6.5で得た吸光度と,6.6.1及び6.6.2で作成した検量線とからそれぞれけい素量を求
め,試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Si 100
m
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
7. モリブドけい酸青吸光光度法(アスコルビン酸還元法)
7.1 要旨 試料を硫酸と臭素水とで分解し,ふっ化カリウム及びほう酸を加えた後,モリブデン酸二ナ
トリウム又は七モリブデン酸六アンモニウムを加え,モリブドけい酸とし,酒石酸,硫酸及びL (+) −ア
スコルビン酸を加えてモリブドけい酸をモリブドけい酸青に還元し,光度計を用いて,その吸光度を測定
する。
7.2 試薬 試薬は,次による。
a) 硫酸 (10+26, 1+35)
b) ほう酸溶液(飽和,約40g/l)

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c) 臭素水(飽和)
d) ふっ化カリウム溶液 (50g/l)
e) マグネシウム溶液 (10g Mg/l) マグネシウム[99.9% (m/m) 以上]10.0gをはかり取り,トールビー
カー (600ml) に移し入れ,時計皿で覆い,水約200mlを加えた後,硫酸 (10+26) 120mlを少量ずつ加
えて分解する。反応が穏やかになったら,5分間煮沸して完全に分解する。常温まで冷却した後,時
計皿の下面及びトールビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を1 000mlの全量フラス
コに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
f) モリブデン酸ナトリウム溶液 モリブデン酸二ナトリウム二水和物19.5gを水に溶解し,水で液量を
100mlとする。
g) モリブデン酸アンモニウム溶液 七モリブデン酸六アンモニウム四水和物14.0gを水に溶解し,水で
液量を100mlにする。使用時に調製する。
h) 酒石酸溶液 (200g/l)
i) L (+) −アスコルビン酸溶液 (20g/l)使用時に調製する。
j) 標準けい素溶液A (100 最椀一 束 して恒量とした高純度二酸化けい素0.214 0gを
つぼ(30番)にはかり取り,融解合剤 [5.2 e) ] 2gを加え,二酸化けい素と混合した後,加熱して融解
する。室温まで放冷した後,白金るつぼをポリエチレンビーカー (200ml) に移し入れ,温水約100ml
を加えて融成物を溶解し,白金るつぼを水で洗って取り除く。常温まで冷却した後,溶液を1000ml
の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め,プラスチック容器に入れて保存する。
k) 標準けい素溶液B (10 最椀一 罵 の都度,標準けい素溶液A [j) ] 50.0mlを500mlの全量フラスコ
取り,水で標線まで薄めて標準けい素溶液Bとする。
7.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,試料中のけい素含有率に応じ,表2に従って1mgのけた
まではかる。
表2 試料はかり取り量並びに臭素水及び硫酸の添加量
けい素含有率 試料はかり取り量 臭素水添加量 硫酸 (10+26) 添加量
% (m/m) g ml ml
0.01以上 0.05未満 1.00 75 12.0
0.05以上 0.6以下 0.50 50 30.0
7.4 操作
7.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う(8)。
a) 試料をはかり取って,トールビーカー (250ml) に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,試料はかり取り量に応じ,表2に規定された量の臭素水を加えた後,溶液を流水で冷
却しながら,表2に規定された量の硫酸 (10+26) を少量ずつ加えて分解する(9)。
c) 煮沸して過剰の臭素を追い出した後,時計皿の下面及びトールビーカーの内壁を水で洗って時計皿を
取り除き,溶液を水を用いてプラスチックビーカー (250ml) に移し入れ,水を加えて液量を約100ml
とする。
d) ふっ化カリウム溶液5mlを加えてかき混ぜた後,6070℃で1520分間加熱する。
e) ほう酸溶液50mlを加えてかき混ぜ,常温まで冷却した後,溶液を250mlの全量フラスコに水を用い
て移し入れ,水で標線まで薄める。
注(8) けい素の加水分解を避けるため,使用する直前に調製する。
(9) 臭素によるだいだい(橙)色が消えたとき又は未分解の銅によって臭素が遊離したときには,

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更に臭素水10mlを加える。
7.4.2 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
a) 7.4.1 e)で得た溶液を表3に従って100mlの全量フラスコに分取し,水を加えて液量を約60mlとする。
b) モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] 5mlを加え(10),
振り混ぜた後,10分間放置する。
c) 酒石酸溶液5ml,硫酸 (10+26) 10ml及びL (+) −アスコルビン酸溶液 [7.2 i) ] 5mlを加え,水で標線
まで薄める。
表3 分取量
けい素含有率 分取量
% (m/m) ml
0.01以上 0.05未満 50.0
0.05以上 0.6以下 10.0
注(10) あらかじめ,a)で分取した分取量と同量をビーカー (100ml) に取り,水を加えて液量を約60ml
とした後,モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2
g) ] 5mlを加えてpHを測定し,pHが1.351.50の範囲にあるときには,モリブデン酸ナトリウ
ム溶液 [7.2 f) ] を,pHが1.201.30の範囲にあるときには,モリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2
g) ] を加える。
いずれのpH範囲にもない場合には,硫酸 (1+35) を加えていずれかのpH範囲になるように
調節し,このときに要した硫酸 (1+35) の量と同量の硫酸 (1+35) を全量フラスコに加えた後,
モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] を加える。
7.4.3 吸光度の測定 7.4.2 c)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として,
波長810nm付近の吸光度を測定する(11)。
注(11) 呈色後,1040分間の間に測定する。
7.5 空試験 空試験は,次のいずれかによる。
a) 試料はかり取り量が1.00gの場合 トールビーカー (250ml) に臭素水75ml及び硫酸 (10+26) 5mlを
取り,時計皿で覆う。以下,7.4.1 c)7.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
b) 試料はかり取り量が0.50gの場合 トールビーカー (250ml) に臭素水50ml及び硫酸 (10+26) 25mlを
加え,時計皿で覆う。以下,7.4.1 c)7.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
7.6 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料はかり取り量が1.00gの場合
1) 6個のプラスチックビーカー (250ml) のそれぞれにマグネシウム溶液 [7.2 e) ] 100.0mlを取り,標準
けい素溶液A [7.2 j) ] 又は標準けい素溶液B [7.2 k) ] を,表4に従って段階的に加える。
2) ふっ化カリウム溶液5mlを加えてかき混ぜ,6070℃で1520分間加熱する。
3) ほう酸溶液50mlを加えてかき混ぜ,常温まで冷却した後,溶液を250mlの全量フラスコに水を用
いて移し入れ,水で標線まで薄める。
4) 6個の100mlの全量フラスコに3)で得た溶液50mlをそれぞれ分取し,水を加えて液量を約60mlと
する。
5) モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] 5mlを加え(12),
振り混ぜた後,10分間放置する。
6) 以下,7.4.2 c)及び7.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して操作し,得た吸光度とけい

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素量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
表4 標準けい素溶液の添加量
標準けい素溶液A [7.2 j) ]
標準けい素溶液B [7.2 k) ] けい素量
添加量 添加量
ml ml mg
0 − 0
5.0 − 0.05
10.0 − 0.10
25.0 − 0.25
− 5.0 0.50
− 7.5 0.75
注(12) あらかじめ,3)で得た溶液50.0mlをビーカー (100ml) に取り,水を加えて液量を約60mlとした
後,モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] 5ml
を加え,pH範囲が試料溶液と同じ範囲にあることを確認する。試料溶液と同じpH範囲にない
場合には,硫酸 (1+35) を加えて注(10)で調べた試料溶液と同じpH範囲になるように調節し,
このときに要した硫酸 (1+35) と同量の硫酸 (1+35) を全量フラスコに加えた後,試料溶液に
加えたと同じにモリブデン酸ナトリウム溶液又はモリブデン酸アンモニウム溶液を加える。
b) 試料はかり取り量が0.50gの場合
1) 6個のプラスチックビーカー (250ml) のそれぞれにマグネシウム溶液 [7.2 e) ] 50.0mlを取り,硫酸
(10+26) 23.0mlを加え,標準けい素溶液A [7.2 j) ] を表5に従って段階的に加えた後,水を加えて液
量を約100mlとする。
2) ふっ化カリウム溶液5mlを加えてかき混ぜ,6070℃で1520分間加熱する。
3) ほう酸溶液50mlを加えてかき混ぜ,常温まで冷却した後,溶液を250mlの全量フラスコに水を用
いて移し入れ,水で標線まで薄める。
4) 6個の100mlの全量フラスコに,3)で得た溶液10.0mlをそれぞれ分取し,水を加えて液量を約40ml
とする。
5) モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] 5mlを加え(13),
振り混ぜた後,10分間放置する。
6) 以下,7.4.2 c)及び7.4.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して操作し,得た吸光度とけい
素量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
表5 標準けい素溶液の添加量
けい素量
標準けい素溶液A [7.2 j) ]
添加量
ml mg
0 0
2.5 0.25
5.0 0.50
12.5 1.25
25.0 2.50
37.5 3.75
注(13) あらかじめ,3)で得た溶液10.0mlをビーカー (100ml) に取り,水を加えて液量を約60mlとした
後,モリブデン酸ナトリウム溶液 [7.2 f) ] 5ml又はモリブデン酸アンモニウム溶液 [7.2 g) ] 5ml
を加え,pH範囲が試料溶液と同じ範囲にあることを確認する。試料溶液と同じpH範囲にない

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場合には,硫酸 (1+35) を加えて注(10)で調べた試料溶液と同じpH範囲になるように調節し,
このときに要した硫酸 (1+35) と同量の硫酸 (1+35) を全量フラスコに加えた後,試料溶液に
加えたと同じにモリブデン酸ナトリウム溶液又はモリブデン酸アンモニウム溶液を加える。
7.7 計算 計算は,次のいずれかによる。
a) 試料はかり取り量が1.00gの場合 7.4.3及び7.5 a)で得た吸光度と7.6 a)で作成した検量線とからけい
素量を求め,試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Si
50
m
250
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
b) 試料はかり取り量が0.50gの場合 7.4.3及び7.5 b)で得た吸光度と7.6 b)で作成した検量線とからけい
素量を求め,試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
A3 A4
Si
10
m0
250
ここに, Si : 試料中のけい素含有率 [% (m/m) ]
A3 : 分取した試料溶液中のけい素検出量 (g)
A4 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
m0 : 試料はかり取り量 (g)
JIS改正原案調査作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 藤 沼 弘 東洋大学工学部
村 上 徹 朗 工学院大学
俣 野 宣 久 川崎製線株式会社
大河内 春 乃 科学技術庁金属材料技術研究所
廣 瀬 浩 二 工業技術院標準部材料規格課
山 村 修 蔵 財団法人日本規格協会技術部
山 本 寿 美 古河電気工業株式会社横浜研究所分析技術センター
井 川 洋 志 昭和電工株式会社千葉事業所
水 砂 博 文 住友電気工業株式会社研究開発部門特性評価センター
山 田 哲 夫 株式会社神戸製鋼所アルミ・銅事業本部技術部
冨 田 百合男 宇部興産株式会社建設資材事業本部技術開発部
鈴 木 通 中央工産株式会社野田工場
(事務局) 井 波 隆 夫 社団法人軽金属協会技術開発部

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  • ISO 1975:1973(MOD)

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