JIS H 1352:2007 アルミニウム及びアルミニウム合金中のけい素定量方法 | ページ 5

                                                                                             17
H 1352 : 2007
試薬は,次による。
12.2.1 塩酸(1+1)
12.2.2 混酸(塩酸2,硝酸1,水3) 使用の都度調製する。
12.2.3 水酸化ナトリウム(粒状)
12.2.4 アルミニウム アルミニウム含有率99.99 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけ
い素含有率が低く既知のもの。
12.2.5 過酸化水素(1+9)
12.2.6 イットリウム溶液(Y : 20 μg/mL) 10.2.6による。
12.2.7 標準けい素溶液 10.2.7による。

12.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,0.50 gとし,1 mgのけたまではかる。

12.4 操作

12.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとってニッケルビーカー(300 mL)に移し入れる。
b) ニッケル製ふたで覆い,水酸化ナトリウム(粒状)8 gを加えた後,水5 mLを少量ずつ加えて分解す
る。
c) 反応が穏やかになったら,砂浴上で加熱して脱水し,乾固する。試料の分解が不十分であれば,少量
の水を加えて再度砂浴上で加熱して脱水し,乾固する。
d) 放冷した後,ニッケル製ふたの下面及びニッケルビーカーの内壁を少量の水で洗う。過酸化水素(1
+9)10 mLを少量ずつ加え,加熱して試料を完全に分解する。
e) 放冷した後,溶液をあらかじめ混酸(12.2.2)70 mLを入れたビーカー(300 mL)中に注ぎ入れ,ニ
ッケル製ふたの下面及びニッケルビーカーの内壁を,初めは少量の水で洗い,次いで塩酸(1+1)5 mL
で洗って洗液を主液に合わせる。
f) 時計皿で覆い,時々振り混ぜながら加熱して生成した塩類を完全に溶解する。
g) 流水中で常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く。
12.4.2 発光強度の測定
発光強度の測定は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 強度法による場合
1) 12.4.1 g) で得た溶液を250 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
2) この溶液25.0 mLを200 mLの全量フラスコに分取し,塩酸(1+1)20 mLを加えた後,水で標線ま
で薄める。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,288.158 nm,251.611 nm又は212.412
nmにおけるけい素の発光強度を測定する。
b) 内標準法(強度比法)による場合
1) 12.4.1 g) で得た溶液を250 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
2) この溶液25.0 mLを200 mLの全量フラスコに分取し,イットリウム溶液(12.2.6)5.0 mL及び塩酸
(1+1)20 mLを加えた後,水で標線まで薄める。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,288.158 nm,251.611 nm又は212.412
nmにおけるけい素の発光強度及び371.030 nm又は360.073 nmにおけるイットリウムの発光強度を

――――― [JIS H 1352 pdf 21] ―――――

18
H 1352 : 2007
同時に測定し,けい素とイットリウムの発光強度比を求める。

12.5 空試験

  空試験は,試料の代わりにアルミニウム(12.2.4)0.50 gを用いて12.4の手順に従って試料と同じ操作を
試料と並行して行う。

12.6 検量線の作成

  検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
12.6.1 12.4.1及び12.4.2 a) の手順によって操作をする場合
a) アルミニウム(12.2.4)0.50 gをはかりとり,ニッケルビーカー(300 mL)に移し入れる。
b) 12.4.1のb) g) 及び12.4.2 a) 1) の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行った後,溶液を
25.0 mLずつ5個の200 mLの全量フラスコに分取する。塩酸(1+1)20 mLを加えた後,標準けい素
溶液(12.2.7)030.0 mLを段階的に加え,水で標線まで薄める。
c) 12.4.2 a) 3) の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
d) )で得た発光強度と標準けい素溶液(12.2.7)として加えたけい素量との関係線を作成し,その関係線
を原点を通るように平行移動して検量線とする。
12.6.2 12.4.1及び12.4.2 b) の手順によって操作をする場合
a) アルミニウム(12.2.4)0.50 gをはかりとり,ニッケルビーカー(300 mL)に移し入れる。
b) 12.4.1のb) g) 及び12.4.2 b) 1) の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行った後,溶液を
25.0 mLずつ5個の200 mLの全量フラスコに分取する。イットリウム溶液(12.2.6)5.0 mL及び塩酸
(1+1)20 mLを加えた後,標準けい素溶液(12.2.7)030.0 mLを段階的に加え,水で標線まで薄
める。
c) 12.4.2 b) 3) の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
d) ) で得た発光強度比と標準けい素溶液(12.2.7)として加えたけい素量との関係線を作成し,その関
係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

12.7 計算

  12.4.2及び12.5で得た発光強度又は発光強度比と12.6で作成した検量線とからけい素量を求め,試料中
のけい素含有率を,次の式によって算出する。
25
A1 A2 A3
250
Si 100 %
25
m
250
ここに, Si : 試料中のけい素含有率(質量分率)
A1 : 分取した試料溶液中のけい素検出量(g)
A2 : 分取した空試験液中のけい素検出量(g)
A3 : 12.5で用いたアルミニウム(12.2.4)0.50 g中に含
まれるけい素量(g)
m : 試料はかりとり量(g)

――――― [JIS H 1352 pdf 22] ―――――

                                                                                                                                          19
H 1352 : 2007
附属書JA
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS H 1352: 0000 アルミニウム及びアルミニウム合金中のけい素定量方法 ISO 797:1973,Aluminium and aluminium alloys−Determination of silicon−
Gravimetric method
ISO 808:1973,Aluminium and aluminium alloys−Determination of silicon−
Spectrophotometric method with the reduced silicomolybdic complex
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異
国際規格 ごとの評価及びその内容 の理由及び今後の対策
番号
箇条番号及 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び名称 の評価
1適用範囲 アルミニウム及 ISO 797 12 JISとほぼ同じ。 追加 ISO 797は二酸化けい素重量法ISOは発行後30年以上見直しされ
びアルミニウム ISO 808 (A法)・二酸化けい素重量法ていないため,現在の技術が反映さ
中のけい素定量 (B法),及びISO 808はモリ れていない。
方法について規 今後ISOの見直し時には提案を検
ブドけい酸青吸光光度法(アル
定。 討。
カリ分解法)が規定されている
2引用規格 が,JISはこれ以外にモリブド
けい酸吸光光度法,モリブドけ
3一般事項
い酸青吸光光度法(酸分解法),
4定量方法の 定量方法は8区 及びICP発光分光法(A法C
区分 分を規定。 法)を追加した。
5 二酸化け ISO 797 38 JISと同じ。 一致 なお,対応国際規格とJISの定
い素重量法 量範囲,試料はかりとり量,試
(A法) 料分解方法及び含有率計算方
6 二酸化け 法について多少の差はあるが
い素重量法 実質的な差異はない。
(B法)
H1 352 : 200
1
7
9

――――― [JIS H 1352 pdf 23] ―――――

    20
H 1352 : 2007
H1
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異
0
国際規格 ごとの評価及びその内容 の理由及び今後の対策
352
番号
: 2
箇条番号及 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
0
び名称 の評価
07
7モリブドけ − − − 追加
い酸吸光光
度法
8 モリブド ISO 808 38 JISと同じ。 一致
けい酸青吸
光光度法(ア
ルカリ分解
法)
9 モリブド − − − 追加
けい酸青吸
光光度法(酸
分解法)
10 ICP発光 − − − 追加
分光法(A法)
12 ICP発
光分光法(C
法)
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 797:1973,ISO 808:1973 : MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致·················· 技術的差異がない。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS H 1352:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 797:1973(MOD)
  • ISO 808:1973(MOD)

JIS H 1352:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 1352:2007の関連規格と引用規格一覧