JIS H 1357:1999 アルミニウム及びアルミニウム合金中のマグネシウム定量方法

JIS H 1357:1999 規格概要

この規格 H1357は、アルミニウム及びアルミニウム合金中のマグネシウム定量方法について規定。

JISH1357 規格全文情報

規格番号
JIS H1357 
規格名称
アルミニウム及びアルミニウム合金中のマグネシウム定量方法
規格名称英語訳
Methods for determination of magnesium in aluminium and aluminium alloys
制定年月日
1963年8月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 2297:1973(NEQ)
国際規格分類

ICS

77.120.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1963-08-01 制定日, 1966-11-01 確認日, 1968-05-01 改正日, 1971-05-01 確認日, 1972-10-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1984-01-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-04-01 確認日, 1999-08-20 改正日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS H 1357:1999 PDF [8]
H 1357 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS H 1357 : 1972は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,国際規格ISO 2297 : 1973, Chemical analysis of aluminium and its alloys−Complexometric
determination of magnesium(アルミニウム及びアルミニウム合金の化学分析−錯滴定法)に規定されている
方法は,分析所要時間が長いなど技術的内容に問題があるため,採択せずに別方法を規定している。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS H 1357 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1357 : 1999

アルミニウム及びアルミニウム合金中のマグネシウム定量方法

Methods for determination of magnesium in aluminium and aluminium alloys

序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 2297, Chemical analysis of aluminium and its alloys
−Complexometric determination of magnesiumが対応国際規格としてあるが,国際規格が各国で使われてお
らず,分析所要時間が長いなど技術的に問題があることから,これを採用せず,対応国際規格に規定され
ていない方法を日本工業規格(日本産業規格)として規定した。
1. 適用範囲 この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金中のマグネシウム定量方法について規定
する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 2297 : 1973 Chemical analysis of aluminium and its alloys−Complexometric determination of
magnesium
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1351 アルミニウム及びアルミニウム合金の分析方法通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1351及びJIS K 8001の規定による。
4. 定量方法の区分 マグネシウムの定量方法は,次のいずれかによる。
a) 炭酸マグネシウム沈殿分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム滴定法 この方法は,マグネ
シウム含有率0.1% (m/m) 以上12% (m/m) 以下の試料に適用する。
b) 炭酸マグネシウム沈殿分離二りん酸マグネシウム重量法 この方法は,マグネシウム含有率0.1%
(m/m) 以上12% (m/m) 以下の試料に適用する。
5. 炭酸マグネシウム沈殿分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム滴定法

――――― [JIS H 1357 pdf 2] ―――――

2
H 1357 : 1999
5.1 要旨 試料を水酸化ナトリウムで分解した後,又は試料を塩酸と硝酸とで分解し,水酸化ナトリウ
ムを加えてアルカリ性とした後,炭酸ナトリウムを加えて炭酸マグネシウムの沈殿を生成させ,こし分け
る。沈殿を硫酸に溶解し,塩化アンモニウムを加え,臭素水を加えて鉄などを酸化した後,アンモニア水
及び酢酸ナトリウムを加えて鉄などを水酸化物として沈殿させ,ろ別する。ろ液にシアン化カリウム及び
アンモニア水を加えて銅などをマスキングした後,エリオクロムブラックT(以下,EBTという。)を指示
薬として加え,エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(以下,EDTA2Naという。)標準溶液で滴定
する。
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+1)
b) 硝酸
c) 硫酸 (1+10)
d) アンモニア水
e) 水酸化ナトリウム溶液A 水酸化ナトリウム20gを水100mlに溶解してポリエチレン瓶に保存し,そ
の上澄み液を使用する。
f) 水酸化ナトリウム溶液B 水酸化ナトリウム50gを水100mlに溶解してポリエチレン瓶に保存し,そ
の上澄み液を使用する。
g) 水酸化ナトリウム溶液C 水酸化ナトリウム1gを水100mlに溶解してポリエチレン瓶に保存し,その
上澄み液を使用する。
h) 臭素水(飽和)
i) 過酸化水素 (1+9)
j) 炭酸ナトリウム(無水)
k) 塩化アンモニウム溶液 (200g/l)
l) シアン化カリウム溶液 (100g/l)
m) 過マンガン酸カリウム溶液 (10g/l)
n) しゅう酸アンモニウム溶液(飽和)
o) 酢酸ナトリウム溶液 酢酸ナトリウム三水和物20gを水に溶解し,水で液量を100mlとする。
p) 0.05mol/l EDTA2Na標準溶液 エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物18.6gを水に溶解
して1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め,ポリエチレン瓶に保存する。
この溶液1mlは約1.25mgのマグネシウムに相当するが,標定は次のように行う。
マグネシウム[99.9% (m/m) 以上]0.500gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で
覆い,塩酸 (1+1) 25mlを加えて分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁
を洗って時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め
る。この溶液から正確に25mlをビーカー (300ml) に取り,水を加えて液量を約130mlとする。以下,
5.4.4のb)及びc)の手順に従って操作し,EDTA2Na標準溶液1mlのマグネシウム相当量を,次の式に
よって算出する。空試験は,水約130mlをビーカー (300ml) に取り,以下,5.4.4のb)の手順に従っ
て操作する。
25
5.0
f= 500
V1 V2
ここに, f : 0.05mol/l EDTA2Na標準溶液1mlに相当するマグネシウム量 (g)

――――― [JIS H 1357 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
H 1357 : 1999
V1 : マグネシウム溶液25mlを用いて得た0.05mol/l EDTA2Na標準溶
液の使用量 (ml)
V2 : 空試験で得た0.05mol/l EDTA2Na標準溶液の使用量 (ml)
q) BT溶液 EBT0.5gをエタノール (95) 100mlに溶解し,塩化ヒドロキシルアンモニウム0.5gを加え,
褐色瓶に入れて保存する。
5.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,試料中のマグネシウム含有率に応じて表1に従い,1mg
のけたまではかる。
表1 試料はかり取り量
試料中のマグネシウム含有率試料はかり取り量
% (m/m) g
0.1以上 1.0未満 2.00
1.0以上 3.0未満 1.00
3.0以上 6.0未満 0.50
6.0以上 12以下 0.20
5.4 操作
5.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) けい素含有率1.0% (m/m) 未満の試料
1) 試料をはかり取ってビーカー (300ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,水酸化ナトリウム溶液A [5.2e) ] を試料はかり取り量1gについて20mlの割合で加え,
反応が穏やかになったら加熱して試料を完全に分解する(1)(2)。時計皿の下面及びビーカーの内壁を
水で洗い,時計皿を取り除く。
注(1) 試料の分解が困難な場合には,過酸化水素 (1+9) 5mlを少量ずつ加え,数分間煮沸する。
(2) 試料中に銅及び/又はニッケルが含まれているときは,シアン化カリウム溶液約10mlを加える。
b) けい素含有率1.0% (m/m) 以上の試料
1) 試料をはかり取ってビーカー (300ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,塩酸 (1+1) を試料はかり取り量1gについて20mlの割合で加え,急激な反応が終
わったら硝酸5mlを加え,加熱して試料を完全に分解し,時計皿の下面及びビーカー内壁を水で洗
い,温水を加えて液量を100mlとする。
3) しばらく静置して沈殿を沈降させた後,時計皿の下面及びビーカー内壁を温水で洗い,時計皿を取
り除き,溶液をろ紙(5種B)を用いてろ過し,沈殿とろ紙を温水で洗浄する。
4) ろ液及び洗液を合わせ,かき混ぜながら水酸化ナトリウム溶液B [5.2f) ] を少量ずつ加え,生成した
水酸化アルミニウムの沈殿が,溶解し始めたら更に約10ml加える。加熱して水酸化アルミニウム
の沈殿を完全に溶解する(2)。
5.4.2 マグネシウムの沈殿分離 マグネシウムの沈殿分離は,次の手順によって行う。
a) 5.4.1のa)2)又はb)4)で得た溶液に温水を加えて液量を約150mlとし,炭酸ナトリウム2gを加え,ガ
ラス棒でかき混ぜ,沈殿を沈降させる。
b) 沈殿を少量のろ紙パルプを加えたろ紙(5種B)を用いてこし分け,沈殿とろ紙を温水酸化ナトリウ
ム溶液C [5.2g) ] 及び温水を用いて洗浄し,ろ紙上のアルミニウムを完全に除去する。
c) ろ紙上の沈殿を熱硫酸 (1+10) 15mlで元のビーカー中に溶かし入れ,ろ紙を温水で洗浄する。
5.4.3 鉄及びマンガンの除去 鉄及びマンガンの除去は,次の手順によって行う。
a) 5.4.2c)で得た溶液及び洗液を合わせ(3),塩化アンモニウム溶液10ml及び臭素水5mlとを加え,ガラス

――――― [JIS H 1357 pdf 4] ―――――

4
H 1357 : 1999
棒でかき混ぜた後,少量のアンモニア水を加えて臭素の色を消失させる。酢酸ナトリウム溶液 [5.2o) ]
10mlを加えて沈殿を生成させ,時計皿で覆い,35分間加熱煮沸する。
b) 沈殿が沈降するまで静置した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を温水で洗い,時計皿を取り除く。
c) 沈殿をろ紙(5種A)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄する。
注(3) クロム含有量が0.5mg以上のときは,過マンガン酸カリウム溶液 (10g/l) 12mlを加え,加熱煮
沸してクロムを酸化した後,亜硫酸ナトリウムの結晶12個を加えて,加熱煮沸して過剰の過
マンガン酸を分解する。
5.4.4 マグネシウムの滴定 マグネシウムの滴定は,次の手順によって行う。
a) 5.4.3c)で得た溶液及び洗液を合わせ(4),必要があれば加熱蒸発して液量を約130mlとする。
b) シアン化カリウム溶液10ml及びアンモニア水10mlとを加えて約150mlとした後(5),EBT溶液 [5.2q) ]
0.1mlを指示薬として加えてよく振り混ぜ,水浴上で加熱して液温を3040℃にする。
c) 0.05mol/l EDTA2Na標準溶液 [5.2p) ] を用いて滴定し,溶液の色が赤から青となった点を終点とし,
0.05mol/l EDTA2Na標準溶液の使用量を求める。
注(4) 試料中にカルシウムが含まれているときには,アンモニア水を数滴加え,続けてしゅう酸アン
モニウム溶液5mlを加え,ろ過することなく,操作してもよい。
(5) 滴定時のpHは910が適当であるが,このときのpHは約9となる。
5.5 空試験 試料を用いないで、試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.6 計算 試料中のマグネシウム含有率を,次の式によって算出する。
(V1 V2 )
Mg= 100
m
ここに, Mg : 試料中のマグネシウム含有率 [% (m/m) ]
V1 : 5.4.4c)で得た0.05mol/l EDTA2Na標準溶液の使用量 (ml)
V2 : 5.5で得た0.05mol/l EDTA2Na標準溶液の使用量 (ml)
f : 0.05mol/l EDTA2Na標準溶液1mlに相当するマグネシウム量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
6. 炭酸マグネシウム沈殿分離二りん酸マグネシウム重量法
6.1 要旨 試料を水酸化ナトリウムで分解した後又は試料を塩酸と硝酸とで分解し,水酸化ナトリウム
を加えてアルカリ性とした後,炭酸ナトリウムを加えて炭酸マグネシウムの沈殿を生成させ,こし分ける。
沈殿を硫酸に溶解し,アンモニア水と硫酸とで弱酸性とし,ペルオキソ二硫酸アンモニウムを加えて煮沸
し,マンガンを二酸化マンガンとして沈殿させてろ別する。ろ液にりん酸水素二アンモニウムを加えてり
ん酸マグネシウムを沈殿させ,こし分けた後強熱して二酸化マグネシウム (Mg2P2O7) とし,その質量をは
かる。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+1)
b) 硝酸
c) 硫酸 (1+1,1+3,1+5)
d) アンモニア水
e) アンモニア水 (1+10)
f) 水酸化ナトリウム溶液A 5.2e)による。
g) 水酸化ナトリウム溶液B 5.2f)による。

――――― [JIS H 1357 pdf 5] ―――――

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