JIS H 3250:2021 銅及び銅合金の棒 | ページ 5

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H 3250 : 2021
例7 押出棒で寸法許容差が(+)の場合で質別がFの場合 JIS H 3250 C 3771 BET-F
b) 寸法(例8例10参照)
例8 丸形の場合(径×長さ) 10 mm×2 000 mm
例9 長方形の場合(短辺×長辺×長さ) 15 mm×25 mm×2 000 mm
例10 R付き正六角形の場合(対辺×R部に接する外接円の径×長さ)30 mm×33 mm×3 000 mm
c) 製造番号
d) 製造業者名又はその略号

10 報告

  製造業者は,受注時に注文者から要求がある場合,受渡当事者間で同意した試験及び/又は検査の成績
を記載した報告書(成績書)を注文者へ提出しなければならない。

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附属書A
(規定)
脱亜鉛腐食試験方法(浸せき試験方法)
A.1 要旨
試験片を塩化銅(II)溶液にさらした後に,顕微鏡観察によって,脱亜鉛深さを調べる。
A.2 試薬及び材料
試薬及び材料は,次による。
A.2.1 試薬 分析級として承認されている試薬を用いる。
A.2.2 水 蒸留水又は同等な純度の水を用いる。
A.2.3 塩化銅(II)溶液 12.7 gの塩化銅(II)二水和物(CuCl2·2H2O)を水に溶解して1 000 mLとす
る。
A.2.4 試験片埋込み材料 フェノール樹脂又は同様な性質を帯びた他の電気絶縁材料を,試験片の埋込み
に使用する。
A.2.5 洗浄剤 エタノールを,試験片の洗浄に使用する。
A.3 器具
器具は,次による(図A.1参照)。
A.3.1 ビーカー ビーカーは,ガラス製のものを用いる。その上部は,ポリエチレンなどの適切なプラス
チックの膜を弾性のある糸で固定して覆うか,又は非金属材料を使用して他の方法で密封する。
A.3.2 水浴·油浴 水浴又は油浴は,サーモスタットによって温度制御し,温度を75 ℃±5 ℃とする。
A.3.3 光学顕微鏡 光学顕微鏡は,最小目盛が10 μm以下の目盛付きのものを用いる。

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図A.1−脱亜鉛腐食試験(浸せき試験)の試験器具の例
A.4 試験片
A.4.1 試験片の採取
試験片の採取は,次による。
a) 試験用に供給された棒から,2個以上の試験片を採取する。押出方向と平行な面及び直角な面の両方
を試験する。
なお,いずれの試験片とも,軸と外周部との中間部を含むように切り取る。
b) 試験片の採取は,棒の組織が熱による影響を受けない方法とし,軽い圧力下で,のこ(鋸)引き又は
研磨を行う方法などが望ましい。
c) 試験片の露出する面積は,約100 mm2とする。ただし,試験する構成部分又は棒材の断面の寸法が小
さすぎてこの試験面積を設けられない場合は,可能な最大試験面積を確保する。
A.4.2 試験片の調製
試験片の調製は,次による。
a) 試験片をフェノール樹脂又は同等な材料(A.2.4)に埋め込んでから,試験面をJIS R 6253に規定する
耐水研磨紙又は相当品で研磨して,更にP500以上の細かい耐水研磨紙又は相当品で仕上げる(図A.2
参照)。
b) 試験前に試験面を,エタノール(A.2.5)で洗浄する。

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図A.2−一つの試験面をもつ埋め込まれた試験片の例
A.5 試験方法
A.5.1 試験片の位置決め
試験片を塩化銅(II)溶液(A.2.3)の入ったビーカー(A.3.1)の中に入れて,試験面を垂直にしてビー
カーの底から15 mm以上,上に位置させる。次に,プラスチックの膜をビーカーにかぶせて固く締め付け
る。
50
なお,塩化銅(II)溶液は,試験面の面積100 mm2当たり250 mL +

10
mLとする。
A.5.2 作動条件
作動条件は,次による。
a) 試験片の入ったビーカーを,サーモスタットで制御される浴(A.3.2)の中に置き,露出期間全体を通
して当該浴の温度を75 ℃±5 ℃に維持する。
b) 同じビーカー内で異種合金を同時に試験してはならない。
A.5.3 試験維持時間
試験片を連続24時間±15分間露出させる。この期間の終わりに試験片をビーカーから取り出し,水で
洗い,エタノールですすいでから乾燥する。
A.6 顕微鏡観察
A.6.1 観察用試験片の調製
試験片の顕微鏡観察は,露出後できるだけ直ちに実施する。試験片を保管してから顕微鏡観察をする場
合,試験片をデシケーター中で保持する。試験片を露出した試験面と直角に切断線長さが5 mm以上にな
るように切断し,切断面を顕微鏡観察用に磨く。ただし,試験片の寸法によって,5 mm以上とすること
が不可能な場合,可能な最大全長が得られるように,断面を選ぶ。
A.6.2 脱亜鉛深さの測定
脱亜鉛深さの測定は,次による。
a) 調製後の試験片は,光学顕微鏡を用いて観察し,観察される表層から脱亜鉛の最大深さを記録する。
光学顕微鏡の倍率は,最大精度の測定が行えるように,適切に拡大する。
b) 観察する断面の長さは,可能な範囲で最大にする。埋込み材料と試験片との境界に沿って,脱亜鉛深
さが深くなるようなエッジ効果の形跡がある場合,このエッジ効果を除くために境界から十分な距離

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の所で最大脱亜鉛深さを測定する。エッジ効果が著しい場合には,再試験を行う(図A.3参照)。
図A.3−断面観察時のエッジ効果の例

――――― [JIS H 3250 pdf 25] ―――――

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JIS H 3250:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 3250:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH0321:1973
非鉄金属材料の検査通則
JISH0500:1998
伸銅品用語
JISH0505:1975
非鉄金属材料の体積抵抗率及び導電率測定方法
JISH1012:2001
銅及び銅合金の分析方法通則
JISH1051:2013
銅及び銅合金中の銅定量方法
JISH1052:2010
銅及び銅合金中のすず定量方法
JISH1053:2009
銅及び銅合金中の鉛定量方法
JISH1054:2002
銅及び銅合金中の鉄定量方法
JISH1055:2003
銅及び銅合金中のマンガン定量方法
JISH1056:2003
銅及び銅合金中のニッケル定量方法
JISH1057:1999
銅及び銅合金中のアルミニウム定量方法
JISH1058:2013
銅及び銅合金中のりん定量方法
JISH1059:2015
銅及び銅合金中のひ素定量方法
JISH1061:2006
銅及び銅合金中のけい素定量方法
JISH1065:2006
銅及び銅合金中のセレン定量方法
JISH1068:2005
銅及び銅合金中のビスマス定量方法
JISH1069:2006
銅及び銅合金中のカドミウム定量方法
JISH1072:1999
銅及び銅合金中のアンチモン定量方法
JISH1292:2018
銅合金の蛍光X線分析方法
JISK0116:2014
発光分光分析通則
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8150:2006
塩化ナトリウム(試薬)
JISK8622:2007
炭酸水素ナトリウム(試薬)
JISR6253:2006
耐水研磨紙
JISZ2241:2011
金属材料引張試験方法
JISZ2243-1:2018
ブリネル硬さ試験―第1部:試験方法
JISZ2243-2:2018
ブリネル硬さ試験―第2部:硬さ値表
JISZ2244-1:2020
ビッカース硬さ試験―第1部:試験方法
JISZ2244-2:2020
ビッカース硬さ試験―第2部:硬さ値表
JISZ8401:2019
数値の丸め方