JIS H 8621:1998 工業用銀めっき | ページ 2

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H 8621 : 1998
表3 混合ガス試験における主な試験条件
項目 条件
硫化水素ガス濃度 ppm(体積比) 0.1±0.02 − 0.1±0.02
二酸化硫黄ガス濃度 ppm(体積比)0.5±0.1 0.2±0.05 0.5±0.1
二酸化窒素ガス濃度 ppm(体積比) − 0.5±0.1 −
塩素ガス濃度 ppm(体積比) − − 0.02±0.005
温度 ℃ 40±1
相対湿度 %RH 80±5
備考 表13の条件によって,実環境条件が高温多湿(例えば,日本を含
めた東南アジア地域など)のための適切な加速的腐食特性が得られ
る。それ以外の地域のための試験条件として,次の条件を用いてもよ
い。
温度 : 25±2℃
相対湿度 : 75%
参考 中性塩水噴霧試験方法及びキャス試験方法の内容は,ISO 9227 : 1990, Corrosion test in artificial
atmospheres−Salt spray testsと同等である。
10.8 密着性試験 密着性試験は,JIS H 8504に規定するへらしごき試験方法,バレル試験方法,ショッ
トピーニング試験方法,テープ試験方法,はんだ付け試験方法,やすり試験方法,熱試験方法,曲げ試験
方法若しくは巻付け試験方法のいずれかによる。
なお,曲げ試験方法における曲げ回数は,3回とする。ただし,受渡当事者間の協定によって3回以上
することもできる。
参考 JIS H 8504の内容は,ISO 2819 : 1980, Metallic coatings on metallic substrates−Electrodeposited and
chemically deposited coatings−Review of methods available for testing adhesionと同等である。
10.9 はんだぬれ性試験 はんだぬれ性試験は,次に規定する浸せき試験によるほか,JIS C 0050又は受
渡当事者間の協定によって有効性が認められた方法による。
a) 試験片に非腐食性のフラックス(例えば,松やにをアルコールに溶かしたもの)を塗布する。
b) IS Z 3282に規定するH60A, H63A又はこれと同等の共晶組成のはんだ浴を250±5 ℃に保持し,試験
片を3秒間浸せきする。
c) 試験片を取り出して,余分のはんだを軽く振り切り,空冷する。
参考 JIS C 0050の内容は,IEC 60068-2-20 (1979) : Environmental testing. Part 2 : Tests−Tests T :
Solder-ingと同等である。
10.10 残留塩試験 残留塩試験は,必要ならば受渡当事者間の協定によって,ISO 4522/3に規定する残留
塩類の存在の測定を行う。
10.11 電気的性質試験 電気的性質についての試験項目及びその試験方法は,必要ならば受渡当事者間の
協定によって有効性が認められた方法による。
10.12 硬さ試験 硬さ試験は,JIS Z 2244又はJIS Z 2251に規定する試験方法を用いて,0.098 07 N以上の
試験荷重で,めっきの断面又はめっきの表面において行う。
10.13 耐磨耗性試験 耐磨耗性試験は,JIS H 8503に規定する試験方法によるか,又は受渡当事者間の協
定によって有効性が認められた方法による。
10.14 展延性試験 展延性試験は,受渡当事者間の協定によって有効性が認められた方法による。
11. 検査 検査は,次によって行う。

――――― [JIS H 8621 pdf 6] ―――――

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a) 検査のための試験片の数,その試験片の抜取方法,検査順序及び検査対象箇所並びに試験片の代替使
用は,受渡当事者間の協定による。
b) めっきは10.によって試験を行い,5.の規定に適合しなくてはならない。
12. めっきの呼び方 めっきの呼び方は,JIS H 0404による。
例1.
注* 黄銅素地
例2.
注* 黄銅素地
** 変色防止クロメート処理
例3.
注* 亜鉛合金ダイカスト素地
13. 表示 送り状などに,次の事項を表示する。

――――― [JIS H 8621 pdf 7] ―――――

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a) めっきの記号
b) 加工年月日
c) 加工業者名
d) 発注書,加工仕様書などに記載されためっき品質の試験結果
14. 発注書又は加工仕様書への記載事項 発注者は,発注書又は加工仕様書に次の事項を記載しなければ
ならない。ただし,付記事項については,受渡当事者間の協定によって省略してもよい。
a) 基本事項
1) 素地材料の性質,状態及び仕上がり
2) めっきの記号
3) めっきの有効面
参考 図面に指示するか,又は印を付けた実物見本を提出するとよい。
4) めっきの外観
参考 限度見本を提出するとよい。
5) 許容できるめっき表面の欠陥の種類,大きさ,範囲及び場所
6) 検査方法(用いられる密着性試験方法など)
b) 付記事項
1) 下地めっきの種類,厚さ
2) 多層めっきの場合,各層の銀含有率と厚さ
3) 必要な熱処理
4) 必要とするめっき品質とその試験方法
5) めっきされた部品に対する特別な包装の必要条件
6) その他,特別な前後処理及び制限

――――― [JIS H 8621 pdf 8] ―――――

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附属書1(規定) 硝酸ばっ気試験方法
1. 適用範囲 この附属書は,金属及び非金属素地上に行った工業用銀めっきの有孔度を,硝酸蒸気の雰
囲気中で暴露する試験によって調べる方法について規定する。
2. 使用器具 容器は,試験片に適切な大きさのデシケーターを使用する。
3. 操作 操作は,次のとおりとする。
a) 試験片の汚れをエタノール,ベンジン,ガソリンなどの溶剤を用いて除去し乾燥させる(1)。
b) デシケーターの底部に適量の硝酸を入れ,磁製板の上に試験片を載せ,ふたをする。
c) 約23 ℃で1時間放置する。
d) 試験片をデシケーターから取り出して,静かに水洗いして乾燥する。
注(1) 酸化マグネシウムなどの微粉末を付けて試験面を強くこすってはならない。
4. 判定方法 試験面めっきのピンホールなどの欠陥から生じる腐食点数を観察し,1 cm2当たりの腐食点
数に換算し有孔度とする。

――――― [JIS H 8621 pdf 9] ―――――

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附属書2(規定) 耐変色性試験方法
1. 適用範囲 この附属書は,金属及び非金属素地上に行った工業用銀めっきの耐変色性試験方法につい
て規定する。
2. 試験液の調整方法 試験液の調整方法は,次のとおりとする。
a) IS K 8943に規定する硫化アンモニウム溶液(1級のもの)200 mlを1 lの全量フラスコに入れ,水を
標線まで加えてよくかき混ぜ,1 lとする(1)。
b) )の溶液1 mlをピペットで採取し,l lの全量フラスコに入れ,水を標線まで加えてよくかき混ぜる。
c) 調整した試験液には,ほこりが入らないようにふたをしておく(2)。
注(1) 貯蔵しておくときには,冷暗所に置く。
(2) 試験の都度調整することが望ましい。
3. 操作 操作は,次のとおりとする。
a) 試験片の汚れを,エタノール,ベンジンなどの溶剤を加えて除去する(3)。
b) 試験面に,試験液1滴を滴下すると同時にストップウオッチを作動させる。
c) 試験液を滴下した部分のめっきが,黒色又は褐色を呈し始めるまでの時間を測定する。
注(3) 酸化マグネシウムなどの微粉末をつけて試験面を強くこすってはならない。
4. 判定方法 試験液によってめっきが変色するまでに要した時間,又は規定の時間内にめっきが変色し
たかどうかによって判定する。

――――― [JIS H 8621 pdf 10] ―――――

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JIS H 8621:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4521:1985(MOD)

JIS H 8621:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 8621:1998の関連規格と引用規格一覧