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K 0094 - 1994
Dが1m以下の場合は 0
Dが1m以上の場合は 0.55 (D−1)
この算式の適用範囲は,次のとおりとする。
B≧0.5m D=0.32.5m
h=0.03D m(ただし,hは0.8m以下で,かつ4B以下とする。)
図8.16 全幅せきの流量算出例
備考5. せきで測定できる流量範囲の一例を示す(表8.3)。
表8.3 せきで測定できる流量範囲の一例
せきの形式 幅 (m) 水頭範囲 (m) 流量範囲 (m3/s)
B×b h Q
90度三角 0.60 0.0700.200 0.001 8 0.025
90度三角 0.80 0.0700.260 0.001 8 0.048
四 角 0.9×0.36 0.0300.270 0.003 5 0.092
四 角 1.2×0.48 0.0300.312 0.004 7 0.15
全 幅 0.6 0.0300.150 0.006 0.067
全 幅 1.5 0.0300.375 0.015 0.7
全 幅 3.0 0.0300.750 0.03 3.95
全 幅 8.0 0.0300.800 0.0811.18
8.4 流速計による測定
河川や比較的大きい水路などの流量測定には,水流の横断面積とその断面での
流速を測定し,流量を算出する。
(1) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
(a) 流速計 鉛直軸に回転子を取り付けたプライス式流速計及び水平軸に回転子を取り付けたスクリュ
ー式流速計など測定範囲や測定場所の水深に応じて選択する(5)。
(b) 横断面測定具 ロープ(又はワイヤロープ)(6)(7),巻尺,物差し,測深用レベリングロッド,目盛
付き竹ざおなどを測定場所の状況に応じて選択する。
注(5) 測定範囲は流速0.18m/s(微流速計では0.021m/s)程度。検定済みの,よく整備されたもの
を用いる。
(6) ロープは河川などの横断面の明示,測定者の保持などを兼ねるので丈夫なものを用いる。
(7) 合成樹脂被覆の測定用ロープ及び目盛付きの測定用ロープを用いると測定に便利である。
(2) 測定地点 測定地点の選定には,次の各項を考慮する。
(a) 水流は,できるだけ1本の流路であること。
(b) 測定地点の上・下流には少なくとも川幅の数倍の直流部があり,たい(堆)積や洗掘が生じない場
所であること。
(c) 河床の状態が良好(8)で,適当な水深(9)があること。
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(d) 測定地点の断面と,その上・下流の断面とに大きな差異がないこと。
(e) 橋,その他の構造物の影響がなく,渦や逆流を生じない場所であること。
(f) 作業に著しい危険が伴わないこと。
注(8) 河床が著しく不規則,又は多量のたい積物がある場所は避ける。
(9) 流速計の回転子が完全に水没することが必要である。
(3) 流量の測定 測定は,次のとおり行う。
(a) 断面の測定 流量測定地点で,水流の方向に直角になるようにロープ,ワイヤ(10)などを固定し,こ
の線に沿って等間隔に測定点(11)を定める。各測定点で水深を測定(12)(13)するとともに,次の(b)によ
って流速を測定する。
(b) 流速の測定 各測定点で,流速計(14)を用いて所定深度の流速(15)を測定し,平均流速(16)を求める。
注(10) 船の固定,測定者の保持を兼ねる場合は,十分に丈夫なものを用いる。
(11) ロープに直接目盛を付けておくか,目盛付きロープ,巻尺などを併用する。測定点の数は,通
常15以上とするが,川幅や流況によって増減する。隣り合った点の流速が,小さい方の流速に
対して20%以上変化する場合は,測定点の間隔を狭くする。
(12) 測深にはレベリングロッド,目盛付きの竹ざお,測錘などを用いる。流速が大きい場合には,
測錘は誤差が大きくなる。
(13) 流速が大きく,水深が大きい場合などでは,測定者に危険が伴うので救命具を装着する。
(14) 流速及び水深によって流速計を選定する。
(15) 流速計には,回転式,電気式,電磁式,超音波式などの方式のものがある。
流速計は常に測定者より上流の方に置き,測定者による影響を受けないように注意する。
(16) 平均流速Vm (m/s) は,次のようにして求める。
水深0.4m未満のとき Vm=V0.6
V2.0+V8.0
水深0.4 m以上のとき Vm=
2
ここに,V0.2,V0.6,V0.8は,それぞれ表面から,水深の20%,60%,80%の点での
流速 (m/s) である。
(4) 流量の算出(2) 図8.17に示す断面についての流量算出は,次のとおり行う。
図8.17 河川断面
Q=q1+q2+ +qn+ +qm+1
H0+H1 V0+V1 H1+H2 V1+V2 Hn−1+Hn Vn−1+Vn
=b +b +b
2 2 2 2 2 2
Hm+Hm 1 Vm+Vm+1
+b
2 2
一般にHm+1=0,したがって,Vm+1=0であるから
――――― [JIS K 0094 pdf 27] ―――――
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b m b
Q= Hn−1+Hn Vn−1+Vn + Hm Vm
4 n=1 4
ここに, Q : 流量 (m3/s)
q : 区間流量 (m3/s)
b,b' : 測定点間の間隔 (b≠b') (m)
H : 水深 (m)
V : 流速 (m/s)
8.5 流量計による測定
水路又は管路に流量計を設置して流量を自動計測する。
(1) 装置 装置は次による。
(a) 流量計 せき式,フリューム式,ベンチュリ管式,電磁式,羽根車式,渦式,超音波式,フロート
形面積式などの流量計があり,流量測定範囲と測定場所などの状況に応じて選定する(17)。各種流量
計の概略を表8.4(1)及び表8.4(2)に示す。
注(17) 流量計の形式と,流量計の設置条件に応じて水路又は管路を整備し,流量計の取扱説明書に従
って使用する。
(2) 流量の測定 測定は,次のとおり行う。
(a) 流量計の測定範囲条件内で水路又は管路の流量を測定する(18)。
注(18) 流量計による流量測定は,JIS B 7554,JIS Z 8761,JIS Z 8762,JIS Z 8766及び流量計の取扱説
明書に従う。
表8.4(1) 流量計(開水路用)
方式 せき式 フリューム式 流速計式
使用計器 三角せき,四角せき,全幅せき 流速計及び水位計
パーシャルフリューム及び水位
及び水位計 計
原理 水路の一部を絞り,その上流側
水路の途中にせき板を設け,せ 水路各部の流速と水位を測定し,
の水位を測定する。
きをいつ(溢)流する水の上流 両者を演算して流量を求める。
側の水位を測定する。
測定範囲 およそ0.00210m3/s およそ0.0022.5m3/s 任意(大流量用)
水位損失 大きい(300600mm程度) ほとんどない
小さい(水頭の30%程度一般に
200mm以下)
上流側 せき幅の45倍
必要な直線水路の長さ 上流側 スロート幅の約10倍水路幅の約10倍
固形物の影響 余りない
かなりある(上流側にたい積す 余りない
る。)
精度の目安 ±4%程度 ±4%程度 使用計器及び設置条件による。
一般に精度はせき式及びフリュ
ーム式より劣る。
備考 JIS B 8302 JIS B 7553
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表8.4(2) 流量計(管路用)
方式 電磁式 オリフィス式 超音波式
ベンチュリ管式 フロート形面積式 渦式 羽根車式
使用計器 電磁流量計 超音波流量計
オリフィス板 ベンチュリ管 フロート形面 渦流量計 羽根車式流量
及び差圧計 及び差圧計 積流量計 計(ウォルトマ
ン形など)
原理 流体の流れに 管路内に棒状 管路内に挿入
磁界を導電性 管路の途中に オリフィス式 管路の中にテ
対し正逆両方 の物体を置く した羽根車の
流体が横切る 絞り(孔あき円 と同じ。ただ ーパ管とフロ
向に発射した と,流速に比例 ロータが流量
と,流速に比例 板)を入れ,絞 し,絞りとして ートを入れ,下
超音波の伝ぱ したカルマン に比例して回
した起電力が り前後の差圧 ベンチュリ管 から流体を流
発生すること が流量と一定 を使用する。 速度の差から 渦列を発生す 転することを
すと,流量に応
を利用する。の関係がある じてフロート流速を知る。るので渦の周 利用する。
ことを利用す が上下するこ 波数を測定し
る。 とを利用する。 て流速を知る。
測定範囲 適用管径 適用管径 適用管径 最大 適用管径 適用管径 適用管径
およそ およそ およそ 0.2m3/s程度 およそ およそ およそ
2.53 000mm 153 000mm 501 200mm 253 000mm 25200mm程 50400mm
度
圧力損失 なし 大きい(差圧の 小さい(差圧の 小さいなし 小さい 小さい
2580%程度) 520%程度)
必要直管の長 上流側およそ 上流側およそ 円すい(錐)形 ほとんど不要
上流側およそ 上流側およそ 上流側およそ
さ 5D 1050D 上流側およそ1 1025D 1025D 5D
下流側およそ4.5D 下流側およそ 下流側およそ 下流側およそ
48D 下流側スロー 5D 5D 3D
ト直径の4倍ノ
ズル形
オリフィス式
と同じ。
固形物の影響なし あり あり あり あり 比較的少ないあり
(ストレーナ
必要)
精度の目安 ±0.51.0 ±23 ±23 ±2 ±11.5 ±1 ±24
(%)
備考 JIS B 7554 JIS Z 8762 JIS Z 8762 JIS B 7551 JIS Z 8766
JIS Z 8761
8.6 排水の流量測定条件及び測定値の表示
(1) 調査単位 排水の流量調査は,工場,事業場などの操業期間中又は廃水処理設備の稼動期間中におい
て,操業時間,排水処理量,稼動状態の異常のない日を選び,少なくとも操業1日をもって1単位と
して行う。
(2) 調査間隔 調査当日は,原則としてその日の操業開始時又は廃水処理設備の稼動開始時から10分間又
は15分間ごとに必ず一定間隔で排水量の測定を行い,その日の操業の終了から次の日の操業開始まで,
又はその間で,排水の放流が終了するまで測定を継続する。排水流量の変化のない場合には,上記の
時間間隔を適宜延長しても差し支えない。
(3) 測定値の整理と表示 調査単位内を等間隔で測定した流量測定値は,次のように整理し表示する。
(a) グラフに操業時間と流量の関係を表示する。
(b) 測定値の算術平均を算出して平均流量とする。
(c) 測定値の最大値を最大流量とする。
(d) 測定継続中に工場,事業所などの操業又はその他に異常があり,排水の流量に有意な変化があって
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測定値に影響した場合は,再測定を行う。
(4) 排水の流量測定 排水の流量測定は,8.28.5によって行うが,これらの測定が困難な場合は備考7.
又は備考8.による。
備考6. 排水の流量測定の際に,既に排水量の管理を目的として,JIS B 8302を準用して恒久的装置
を設置してある場合には,その方法で流量を測定する。
7. せきによる測定 沈殿池,貯水槽,排水路などのあふれ口又は流出口を利用する場合に用い
る。排水路,及びあふれ口や流出口は,測定ができる正常な状態に整備しておく必要がある。
(1) せき板が取り付けられる場合 せき板の作成は,四角せき,直角三角せきとも,8.3(1)に準じ
る。
(a) 四角せき 流量はフランシスの流量公式によって求める。
Q=.184 b−2.0h h
ここに, Q : 流量 (m3/s)
b : 測定用四角せきの切欠き下縁の幅 (m)
h : せきをあふれる水の水頭 (m)
(b) 全幅せき 流量はフランシスの流量公式によって求める。
3
Q=.184bh2
四角せきの単位を使う。
(c) 直角三角せき 流量はトムソンの流量公式によって求める。
5
Q=.1404h2
ここに, Q : 流量 (m3/s)
h : せきをあふれる水の水頭 (m)
(d) 水頭の測定 図8.18のようにせき板内面から300mm以上離れた点を水頭の測定点と定め
て水頭を測定する。
図8.18 水頭測定
(e) 流量の算出 せきの水頭から四角せきの場合は(a)のフランシスの流量公式,全幅せきの場
合は(b)のフランシスの流量公式,直角三角せきの場合は(c)のトムソンの流量公式によって
流量を算出する。
(2) せき板が取り付けられない場合 あふれ口(図8.19参照)の形が四角(又は長方形)で,流
出水が水槽の外壁に付着していない状態の場合は,次の公式を使うことができる。ただし,
公式中の係数1.7は,ほかの測定方法による測定値によって,あふれ口に見合った係数に補
正するとよい。
――――― [JIS K 0094 pdf 30] ―――――
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JIS K 0094:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.30 : 下水
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.25 : 工業用水
JIS K 0094:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7551:1999
- フロート形面積流量計
- JISB7553:1993
- パーシャルフリューム式流量計
- JISB7554:1997
- 電磁流量計
- JISB8224:2016
- ボイラの給水及びボイラ水―試験方法
- JISB8302:2002
- ポンプ吐出し量測定方法
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0550:1994
- 超純水中の細菌数試験方法
- JISK0551:1994
- 超純水中の有機体炭素(TOC)試験方法
- JISK0552:1994
- 超純水の電気伝導率試験方法
- JISK0553:2002
- 超純水中の金属元素試験方法
- JISK0554:1995
- 超純水中の微粒子測定方法
- JISK0555:1995
- 超純水中のシリカ試験方法
- JISK0556:1995
- 超純水中の陰イオン試験方法
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8322:2020
- クロロホルム(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8953:2008
- 硫酸亜鉛七水和物(試薬)
- JISK8983:2016
- 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
- JISK9005:2006
- りん酸(試薬)
- JISK9502:2020
- L(+)-アスコルビン酸(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ1703:1976
- ポリエチレンびん
- JISZ8761:1992
- フロート形面積流量計による流量測定方法
- JISZ8762:1995
- 絞り機構による流量測定方法
- JISZ8766:2002
- 渦流量計―流量測定方法