JIS K 0170-6:2019 流れ分析法による水質試験方法―第6部:ふっ素化合物 | ページ 2

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注記1 キャリヤー液と試料溶液とで,定量目的成分以外の成分(塩類など)の濃度差が大きい場
合には,濃度差による屈折率の違いから正及び負一対のピークが出現して定量を妨害する
ことがある。この現象がシュリーレン効果である。
b) アンモニア水(1+10) アンモニア水10 mLと水100 mLとを混合する。
c) 酢酸アンモニウム溶液(200 g/L) 酢酸アンモニウム200 gを水約800 mLに溶かし,水を加えて1 000
mLとする。
d) 酢酸ナトリウム溶液 酢酸ナトリウム三水和物41 gを水400 mLに溶かし,酢酸24 mLを加える(全
量は約425 mL)。
e) 酢酸溶液(2 mol/L) 酢酸114 mLに水を加えて1 000 mLとする。
f) 塩酸(1+5) 塩酸20 mLと水100 mLとを混合する。
g) ランタン(III)溶液 酸化ランタン(III)0.163 gを塩酸(1+5)10 mLに加え,加熱して溶かす。
h) ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液) ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液)
は,次による。
1) アリザリンコンプレキソン(1,2-ジヒドロキシアントラキノン-3-イルメチルアミン-N,N-二酢酸二水
和物)0.192 gをアンモニア水(1+10)4 mLと酢酸アンモニウム溶液(200 g/L)4 mLに溶かす。
2) これをd)の酢酸ナトリウム溶液425 mL中にかき混ぜながら加え,更にアセトン400 mLを徐々に加
える。
3) この溶液にランタン(III)溶液10 mLを加えてかき混ぜる。放冷後,酢酸又はアンモニア水でpH
を4.7に調節した後,水を加えて1 000 mLとする。
注記2 ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液)は,アルフッソン(商品名)を用いて
次のいずれかの手順で調製してもよい。
なお,この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するもので,この製品を推
奨するものではない。
− アルフッソン1.2 gを少量の水に溶かした後,アセトン90 mLを加え混合し,更に
酢酸溶液(2 mol/L)を加えてpHを約4.7に調節した後,水を加えて300 mLとする
(アルフッソン溶液A)。
− アルフッソン0.6 gを水に溶解し,ふっ化物イオン標準液(F− : 10 mg/L)6 mLを加
え,酢酸溶液(2 mol/L)を加えてpHを約4.7に調節した後,水で100 mLとする(ア
ルフッソン溶液B)。
i) ふっ化物イオン標準液(F− : 100 mg/L) ふっ化ナトリウムを白金皿にとり,500 ℃で約1時間加熱
し,デシケーター中で放冷する。NaF 100 %に対してその0.221 gを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mL
に移し入れ,水を標線まで加える。
j) ふっ化物イオン標準液(F− : 10 mg/L) 全量フラスコ100 mLにふっ化物イオン標準液(F− : 100 mg/L)
10 mLをとり,水を標線まで加える。
k) ふっ化物イオン標準液(F− : 1 mg/L) 全量フラスコ100 mLにふっ化物イオン標準液(F− : 10 mg/L)
10 mLをとり,水を標線まで加える。
注記3 トレーサビリティが確保されたJCSS(計量法トレーサビリティ制度)マークが付いたものを
用いて,ふっ化物イオン標準液を調製することができる。
6.3.2.2 装置
装置の基本構成は,次による(図1参照)。

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なお,別の条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いてもよい。
a) 送液部 脈流の小さいポンプを用いる。
b) 試料導入部 通常,試料用ループを接続した6方切替えバルブを用いる。試料注入量は,試料用ルー
プの長さを変えて適切な量を選択する。必要に応じて自動試料導入装置を用いることができる。
c) 反応部 内径0.50.8 mmの四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管,化学的に不活性でデッ
ドボリュームのできるだけ小さな合成樹脂製のジョイント,及び6070 ℃の温度に加熱保持できる
恒温槽から構成する。
d) 検出部 波長620 nm付近での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。
e) 記録部 検出器からの信号を記録できるものを用いる。
C : キャリヤー液(水)
R1 : ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液)
S : 試料
1 : ポンプ
2 : 試料導入器(試料注入量10250 μL)
アルフッソン溶液Aの使用
試料注入量1020 μL 試料濃度F : 0.0810 mg/L
試料注入量150250 μL 試料濃度F : 0.082 mg/L
アルフッソン溶液Bの使用
試料注入量1020 μL 試料濃度F : 0.210 mg/L
試料注入量150250 μL 試料濃度F : 0.081.5 mg/L
3 : 恒温槽(6070 ℃)
4 : 反応コイル(内径0.5 mm,長さ10 m)
5 : 検出器(吸収セル 光路長1 cm,波長620 nm)
6 : 廃液
注記 装置によってはエア混入防止のため,検出器の後に背圧コイルを設置する場合もある。
図1−ランタン-アリザリンコンプレキソン発色FIA法のシステム例
6.3.3 蒸留・ランタン-アリザリンコンプレキソン発色CFA法
6.3.3.1 試薬及び試薬溶液の調製
6.3.3.1.1 試薬
試薬は,次による。
a) 1,2-ジヒドロキシアントラキノン-3-イルメチルアミン-N,N-二酢酸二水和物(アリザリンコンプレキソ
ン) 6.3.2.1.1 a)による。
b) アンモニア水 6.3.2.1.1 b)による。
c) 塩酸 6.3.2.1.1 c)による。
d) 酢酸アンモニウム 6.3.2.1.1 d)による。

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e) 酢酸ナトリウム三水和物 6.3.2.1.1 e)による。
f) 酢酸 6.3.2.1.1 f)による。
g) 酸化ランタン(III) 6.3.2.1.1 g)による。
h) アセトン 6.3.2.1.1 h)による。
i) ふっ化ナトリウム 6.3.2.1.1 i)による。
j) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
k) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
l) イミダゾール
m) ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル
n) りん酸 JIS K 9005に規定するもの。
o) アルミニウム JIS K 8069に規定するもの。
6.3.3.1.2 試薬溶液の調製
試薬溶液の調製は,次による。
a) ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル-エタノール溶液 ポリオキシエチレン(10)オクチ
ルフェニルエーテル50 gをエタノール(95)に溶かし,100 mLとする。
b) ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液) 6.3.2.1.2 h)による。
c) ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(B液) 水約200 mLにイミダゾール10 gを溶かし,酢酸
40 mL,アセトン45 mL及びふっ化物イオン標準液(F− : 100 mg/L)0.5 mLを加え水で300 mLとす
る。この溶液にランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(A液)200 mL及びポリオキシエチレン(10)
オクチルフェニルエーテル-エタノール溶液5 mLを加えて混合する。
注記1 ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(B液)は,アルフッソン(商品名)を用いて次
の手順で調製してもよい。
なお,この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するもので,この商品を推奨
するものではない。
− アルフッソン2.5 gを水約300 mLに溶かし,酢酸40 mL,イミダゾール10 g,アセト
ン125 mL,及びふっ化物イオン標準液(F− : 100 mg/L)2.5 mLを加えて混合する。
水を加えて500 mLとした後,ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル-
エタノール溶液5 mLを加えて混合する。
d) 蒸留試薬溶液 水約800 mLに硫酸50 mLとりん酸10 mLとを加え,水で1 000 mLとする。
注記2 妨害物質として,ハロゲン化合物,ハロゲン化水素などが多量に含まれる試料では,ふっ
化物イオン濃度として0.2 mg/L以下の低濃度での回収率が著しく低下することがある。そ
の場合は,水約200 mLにりん酸40 mLとグリセリン250 mLとを加え,水で1 000 mLと
したものか,又は水約200 mLに硫酸10 mL,りん酸60 mL,塩化ナトリウム10 g,及びグ
リセリン250 mLを加え,水で1 000 mLとしたものを用いるとよい。
e) 捕集液 水100 mLにポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル-エタノール溶液1 mLを加え
混合する。
f) 塩酸(1+1) 塩酸50 mLと水50 mLとを混合する。
g) アルミニウム原液 塩酸(1+1)60 mLにアルミニウム1 gを加えて加熱して溶解させ,水で1 000 mL
とする。
h) アルミニウム溶液 水約50 mLに酢酸10 mLとアルミニウム原液5 mLとを加え,水で100 mLとす

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る。
i) ふっ化物イオン標準液(F− : 100 mg/L) 6.3.2.1.2 i)による。
j) ふっ化物イオン標準液(F− : 10 mg/L) 6.3.2.1.2 j)による。
k) ふっ化物イオン標準液(F− : 1 mg/L) 6.3.2.1.2 k)による。
6.3.3.2 装置
装置の基本構成は,次による(図2参照)。
なお,別の条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いてもよい。
a) 送液部 6.3.2.2 a)による。
b) 試料導入部 試料を吸引していないときは,水を吸引する機構をもつもの。
c) 蒸留器 145 ℃に加熱可能な加熱器で構成する。
d) 反応部 化学的に不活性な内径約0.52.0 mmの管及びデッドボリュームのできるだけ小さなガラス
製又は合成樹脂製の部品で構成する。
e) 検出部 6.3.2.2 d)による。
f) 記録部 6.3.2.2 e)による。
図2−蒸留・ランタン-アリザリンコンプレキソン発色CFA法のシステム例

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R1 : 蒸留試薬溶液
R2 : 捕集液
R3 : ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(B液)
S1,S2 : 水又は試料[試料濃度F : 0.082 mg/Lの場合(S1試料,S2水),試料濃度F : 0.410 mg/Lの場合(S1
水,S2試料)]
1 : ポンプ
2 : セグメントガス(空気)
3 : 反応コイル(内径1 mm,長さ50 cm)
4 : 蒸留器(145 ℃,内径2 mm,長さ152 cm)
5 : 留出液
6 : 反応コイル(内径1 mm,長さ300 cm)
7 : 検出器(吸収セル 光路長3 cm,波長620 nm)
8 : 空気泡
9 : 廃液
注記 アルフッソンを用いて調製するランタン-アリザリンコンプレキソン溶液(B液)を用いる場合は,6の反応コ
イル3個の後に流量0.08 mL/minのアルミニウム溶液,又は水のラインを追加してもよい。その場合は検出器に
至る前に,反応コイルを追加してアルミニウム溶液,又は水と試薬とを混合させるようにするとよい。
図2−蒸留・ランタン-アリザリンコンプレキソン発色CFA法のシステム例(続き)

6.4 測定操作

6.4.1  FIA
6.4.1.1 測定の準備
測定の準備は,次による。
a) 分析装置及び検出器を作動できる状態にし,各種溶液をポンプで送液し,ベースラインが安定するの
を待つ。
b) ベースラインのドリフトなどが測定の結果に支障を与えないことを確認する。
c) 十分なSN比が得られることを確認する。
6.4.1.2 感度調節
試料中のふっ化物イオンによる応答が適切になるように,検出器の感度を調節するか,又は試料注入量
を変えることで感度を調節する。
6.4.1.3 繰返し性の確認
使用する検量線の中間濃度の検量線用標準液を繰り返し5回以上測定し,繰返し性(相対標準偏差,%)
が10 %以下であることを確認する。
6.4.1.4 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料中のふっ化物イオンの濃度に応じて検量線の濃度範囲を決定する。
b) 6.3.2.1.2 j)又は6.3.2.1.2 k)のふっ化物イオン標準液を選択し,水で希釈して5段階以上の濃度の検量線
用標準液を調製し,測定に用いる分析条件で各々の検量線用標準液を測定する。
c) 検量線用標準液の濃度と吸光度又はその比例値のピーク面積若しくはピーク高さとの関係線を作成す
る。
d) 検量線の作成は,試料測定時に行い,試料測定の分析条件と同じでなければならない。
6.4.1.5 試料の測定
試料の測定は,次による。

――――― [JIS K 0170-6 pdf 10] ―――――

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