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3.9
試験用ガス(test gas)
検知管式ガス測定器の性能を確認するため,又は測定方法を有効にするための試験において,規定され
た組成をもつガス
3.9A
(不確かさの)タイプA評価[Type A evaluation (of uncertainty)]
一連の観測値の統計的解析による不確かさの評価の方法
(出典 : ISO/IEC Guide 98-3:2008,2.3.2)
3.9B
(不確かさの)タイプB評価[Type B evaluation (of uncertainty)]
一連の観測値の統計的解析以外の手段による不確かさの評価の方法
(出典 : ISO/IEC Guide 98-3:2008,2.3.3)
3.10
拡張不確かさ(expanded uncertainty)
測定量に起因する合理的な値の分布の大部分を包含すると予想される測定結果についての間隔を定義す
る量
3.11(削除)
4 要求事項
4.1 一般
検知管式ガス測定器は,検知管及びガス採取器で構成される。実際の検知管の形状及びガス採取器の構
造の違いによる種類については,附属書JBに記載した。検知管式ガス測定器の全ての構成要素は,同一
製造業者によって校正されたものでなければならない。
検知管の性能によって,クラスA及びクラスBの検知管に分類し,また,酸素欠乏のおそれがある場所
で使用することを目的とする測定対象ガスが酸素の検知管では,特別の性能要求をもつものとして,それ
ぞれ4.2.1に性能規定する。
4.2 検知管
4.2.1 指定測定範囲及び検知管の性能
4.2.1A 一般
製造業者は,検知管の指定測定範囲において,6.1で試験を行ったとき,7.2.1.3に規定するかたよりB及
び7.4Aに規定するかたよりBと拡張不確かさUとの合成の結果は,次の性能を満たさなければならない。
4.2.1B クラスA検知管
クラスA検知管の性能は,次による。
a) 指定測定範囲を目盛範囲より高濃度側に拡張した場合を含み,目盛範囲の上限の 20 %以上の濃度範
囲においては,ガス採取器の操作条件下での検知管の指示値の読取りができるものであって,かつ,
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次による。
− かたよりBが,[(ULS/C)×5] %又は15 %のいずれか大きい方を超えない
− かたよりBと拡張不確かさUとを合成した値(B+U)が,[(ULS/C)×8] %又は30 %のいずれか大き
い方を超えない
ここで, ULS : 目盛範囲の上限値
C : 試験用ガス濃度
注記 ここで[(ULS/C)×5] %は,“目盛範囲の上限値”に対する分率(この場合は5 %)を“試験
用ガス濃度”に対する分率に変換するものである。
b) 指定測定範囲を目盛範囲より低濃度側に拡張した場合を含み,目盛範囲の上限の20 %未満の濃度範囲
においては次による。
− かたよりBが,25 %を超えない
− かたよりBと拡張不確かさUとを合成した値(B+U)が,[(ULS/C)×8] %又は50 %のいずれか小さ
い方を超えない
ここで, ULS : 目盛範囲の上限値
C : 試験用ガス濃度
4.2.1C クラスB検知管
クラスBである検知管の性能は,ガス採取器の操作条件下での検知管の指示値の読取りができるもので
あって,かつ,次による。
− かたよりBと拡張不確かさUとを合成した値(B+U)が,50 %を超えない
4.2.1D 酸素の検知管
酸素欠乏のおそれがある場所で使用することを目的とする測定対象ガスが酸素の検知管の性能は,
4.2.1Bの性能に加え,酸素濃度18 %21 %の範囲では次による。
− かたよりBが,5 %を超えない
− かたよりBと拡張不確かさUとを合成した値(B+U)が,12 %を超えない
4.2.2 目盛
検知管の目盛は,検知管の長さ方向に直角に最少でも3本の目盛線があり,濃度値又は同等のもので表
示しなければならない。検知管の目盛は,単位体積当たりの体積(体積分率)又は単位体積当たりの質量
で目盛を付ける。目盛線の幅は0.1 mm以上でなければならず,目盛範囲の開始線を明確に表示しなけれ
ばならない。目盛線の長さは3 mm以上であり,及び表示文字高さは1.5 mm以上でなければならない。
表示目盛で測定するためのガス採取器の必要な操作回数又は採取体積を検知管に表示しなければならな
い。
4.2.3 変色層の評価
測定後の変色の状態は,少なくとも2分間は一定で,明瞭に視認できる状態でなければならない。
検知管の変色層先端部の円周上における変色の最長部と最短部とで読み取った濃度の差異の割合は,
6.1.2.3に規定した方法によって求め,20 %を超えてはならない。
注記 変色層の先端部の状態が徐々に薄れている場合は,取扱説明書を参照する。
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4.2.4 推奨保管条件及び有効期限
検知管の収納箱には,推奨保管条件及びその条件に従って保管する場合の有効期限を表示しなければな
らない。
4.2.5 機械的強度
6.1.3の試験後に,検知管は構造及び性能を維持しなければならない。
注記 検知管の構造については,附属書JBに形状の参考として記載する。
4.2.6 輸送時の温度に対する安定性
検知管は,6.1.2.5の輸送時の温度に対する安定性試験後に,4.2.1及び4.2.4の要求事項を満たさなけれ
ばならない。製造業者は輸送における,最高温度を指定してもよい。この場合,この試験を指定された温
度で行う必要がある。
4.2.7 検知管の収納状態
収納箱に複数本の検知管を入れてある場合,箱を開いた後で,再度閉じることが可能でなければならな
い。
検知管を光から保護しなければならないことを指定する場合,これを収納箱に明示しなければならない。
6.1.3の試験後に,検知管の収納箱は正常な状態を維持しなければならない。
4.2.8 干渉影響
製造業者は,典型的な干渉物質の情報を取扱説明書に記載しなければならない(4.2.11参照)。
4.2.9 過剰濃度検知
検知管を指定測定範囲の上限の10倍の濃度で試験するとき,検知管は,少なくとも2分間継続して測
定濃度が過剰状態であることを明確に示さなければならない。
4.2.10 環境による影響
製造業者は,指定測定範囲が性能要件を満足する温度及び相対湿度の範囲を明確にしなければならない。
温度は10 ℃30 ℃の範囲で使用でき,かつ,相対湿度は20 %80 %の範囲で使用できなければならな
い。
4.2.11 取扱説明書
検知管の収納箱ごとに,少なくとも次の情報を含む取扱説明書を提供しなければならない。
a) 操作の説明
b) 検知管を開封し,ガス採取器に固定することを含む検知管の適切な取扱いのための説明
c) 測定の前にガス採取器の気密確認を行わなければならないとする記載
d) 測定原理に関わる化学反応及び色の変化の一般情報
e) 可能な場合,使用者の要求に基づいて,干渉物質の追加情報を別途に提供できることが可能であるこ
との記載
――――― [JIS K 0804 pdf 8] ―――――
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f) 適用できる場合,危険な薬品及び反応についての情報
g) 検知管の廃棄方法(廃棄に関する法的要求事項を含む。)
h) ガス採取器の1回の通気操作に要する時間の記載
i) 結果の計算を含む読取値の評価の情報,例えば,温度,気圧,湿度及び/又は通気回数の補正のため
に使用される計算式,図表又は表
j) ガス採取器の取扱説明書を参照すること
k) この検知管に適合するガス採取器の種類又は形式の仕様
l) 保管及び輸送の情報(検知管収納箱への記載でもよい。)
4.3 ガス採取器
4.3.1 一般
ガス採取器の構造上の違いを,附属書JBに示す。
製造業者は,4.3.24.3.6の要求事項を検証しなければならない。
4.3.2 内容積
ガス採取器は,6.2.1によって試験するとき,1回操作の内容積は取扱説明書に記載した内容積の±5 %
でなければならない。
4.3.3 気密性
封止された検知管を接続したガス採取器の気密性は,6.2.2に従って試験を行ったとき,ガス採取器を操
作したときの1分間の漏れ率が取扱説明書に記載する内容積の3 %を超えてはならない。
4.3.4 機械的強度
ガス採取器は,6.2.3によって試験を行った後,4.3.2及び4.3.3の要求事項を満たさなければならない。
4.3.5 耐久性
ガス採取器は,通気操作を1 000回実施後に,4.3.2及び4.3.3の要求事項を満たさなければならない。
4.3.6 防爆性
電動式のガス採取器であって,潜在的爆発危険性区域での使用に適用できることを製造業者が主張する
場合,防爆構造に適合しなければならない。
注記 防爆構造に関する規定としては,労働安全衛生法第42条で,防爆構造電気機械器具は厚生労働大
臣が定める規格を具備していなければ譲渡·貸与·設置してはならないとしており,また,厚生
労働大臣の定める規格としては厚生労働省告示の“電気機械器具防爆構造規格”がある。
4.3.7 取扱説明書
ガス採取器に提供される取扱説明書には,少なくとも次の情報を含まなければならない。
a) 操作説明
b) 使用前に気密試験を行うこと及びその方法
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c) 保守説明
d) 検知管の取扱説明書を参照すること
e) 内容積
f) 通気完了の表示
g) ガス採取器の種類又は形式の仕様
5 試験条件
5.1 一般
既にこの規格で一度試験した検知管式ガス測定器の試験要素については,再試験を要求しない。
5.2 試験用ガス
試験用ガスを,附属書JCの規定に従って準備する。試験用ガスは,試験成績書が付いている市販のガ
スを用いてもよい。
5.3 機器
5.3.1 通常の試験機関の機器及び分析グレードの化学試薬。
5.3.2 発生した試験用ガスを調製するための動的又は静的システム,例えば,ガラス,ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)などの不活性材料で構成された暴露チャンバー。
5.3.3 発生システムを通る通気流量,並びに試験用ガスの組成,温度及び相対湿度を,系統的に測定し,
制御し及び変更する装置。
5.4 試験用ガスの独立した確認方法
使用する試験用ガスの組成を検証するために,独立した妥当な方法を使用する。試験用ガスの組成及び
関連する不確かさを試験報告書に記載しなければならない。
5.5 試験用ガスの調製
少なくても3種類の濃度,例えば,目盛範囲の上限のおよそ20 %,50 %及び80 %の濃度で,かつ,箇
条6の適切な試験方法で指定された温度,相対湿度などの値で,試験用ガスを用意し設定する。独立した
確認方法の結果を試験的に使用する暴露チャンバー内で試験用ガスの平均濃度を決定する(5.4参照)。独
立した確認方法のいかなる既知のかたよりに対しても補正を適用するのが望ましい。なお,試験用ガス濃
度の詳細は,箇条6による。
試験用ガスの発生パラメータから計算した値で決定された平均濃度を比較する。試験的に決定された値
が作成した試験用ガス濃度の計算値の±10 %以内の場合,調製濃度の真の値として計算値を採用する。こ
の要件を満たさない場合,調整を行うか,繰返し発生方法を使用するか,又は独立した確認方法を検証し
なければならない。
試験用ガスの質量濃度を計算することができない場合,独立した確認方法によって決定した値を真の値
として使用しなければならない。
――――― [JIS K 0804 pdf 10] ―――――
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JIS K 0804:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 17621:2015(MOD)
JIS K 0804:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.30 : 作業場所の雰囲気
JIS K 0804:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態