JIS K 2235:1991 石油ワックス | ページ 3

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図6 冷却浴(一例)
(3) 試料用ピペット 吸引用ゴム球を付けたピペットで,溶融試料1±0.05gをはかり採ることができるも
の。
(4) 溶剤用ピペット 容量15±0.06mlのピペット。
(5) 圧力調節器 ろ過操作 [5.6.4(7) ] で適当なろ液の流出速度が得られるように,ろ過器に供給する空気
を調節できる減圧弁又はJIS K 2839の図131(油分試験圧力調節器)に規定する水銀圧力調節器。
備考 水銀圧力調節器はT字形ガラス管の水銀に浸る部分の長さを加減して,ろ過器に供給する空気
の容積及び圧力を調節するもので,その上部には水銀が飛散するのを防ぐため脱脂綿を詰めて
用いる。
図7 水銀圧力調節器
(6) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号36 (WOC) のもの。

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(7) 蒸発フラスコ JIS K 2839の図132(油分試験蒸発フラスコ)に規定するもの。
(8) 蒸発装置 加熱装置を備えたガラス製扉付きの保温箱で,空気吹込管と蒸発フラスコの周囲の温度を
35±1℃に調節できるもの。空気吹込管は,内径4±0.2mmのガラス管で,空気が蒸発フラスコ内の液
面に垂直に当たるように,また,蒸発開始時に空気吹込管の先端が,液面から15±5mm上になるよ
うに保持する。
空気は,脱脂綿を200mmの長さに緩く詰めた内径10mmのガラス管を通じて清浄にし,各空気吹
込管の先端から,それぞれ毎分23lの割合で供給する。
供給する空気は5.6.4(8)(9)の方法で4mlのメチルエチルケトンを蒸発させ,残分が0.1mg以下で
あれば清浄なものとする。
図8 蒸発装置(一例)
(9) かき混ぜ棒 直径約1mm,長さ約250mmの鉄線又はニクロム線の両端を直径約10mmの環にし,一
方の環の面を他方の環の面に対して直角になるように曲げたもの。
5.6.3 溶剤 JIS K 8900に規定するメチルエチルケトンで,5.6.4(8)(9)に規定する方法に準じて4mlを
蒸発させたとき,残分が0.1mg以下のもの。
5.6.4 試験の手順 試験の手順は,次による。
(1) ビーカーに試料約20gを採り,70100℃に保った水浴又は空気浴中で溶かし,完全に溶けたら直ちに
よくかき混ぜた後,予熱した試料用ピペットで溶融試料1±0.05gを質量既知の試験管に手早くはかり
採る。試験管を緩やかに回して底部全体に試料を流し,放冷した後,1mgの単位ではかる。
(2) 溶剤用ピペットで試験管に溶剤15±0.06mlを加えて内容物の液面まで水浴中に浸し,溶剤の蒸発損失
が1%以上にならないように加熱しながらかき混ぜ棒を上下させて,内容物を透明な均質液にする。
非常に融点の高い試料は透明溶液にならない場合には,不溶解分が十分に分散するまでかき混ぜる。
(3) 試験管を氷水に入れたビーカー (1 000ml) の中に入れ,内容物をかき混ぜながら冷却する。かき混ぜ
棒を取り出した後,試験管をビーカーから取り出し,外部の水をよくぬぐい取って試験管の質量を0.1g
単位ではかる。
(4) 試験管を−34±1℃に保った冷却浴に入れ,内容物の温度が−32±0.3℃になるまで,温度計で試験管
の側壁に試料が付着したり,試料の塊ができないように,絶えずかき混ぜ,析出する試料を均一に分

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散させる。
(5) 清浄で乾燥したろ過管を別の空の試験管に入れ,−34±1℃の冷却浴で10分間以上予冷する。予冷し
たろ過管を(4)の試験管にすり合わせ部から空気の漏れがないように取り付ける。
(6) 蒸発フラスコ及び栓をメチルエチルケトンでよく洗浄乾燥し,外側は布でよくぬぐった後,蒸発装置
で5分間乾燥する。乾燥後,化学はかりの近くで10分間放冷し,軽く栓をして質量を0.1mg単位で
はかる(11)。
注(11) 乾燥後は,蒸発フラスコ及び栓はピンセットで取り扱う。
(7) 蒸発フラスコの栓を取り,ろ過管の排出口の下に受ける。空気導入管から試験管内に空気を送り,蒸
発フラスコの標線 (4ml) までろ液を手早く集める。空気圧を緩め,排出口の近くの液をろ過管に戻す。
蒸発フラスコに栓をし,直ちに10mg単位ではかる。
(8) 蒸発フラスコの栓を取り,35±1℃に保った蒸発装置に入れ,空気吹込管の先端が蒸発フラスコの液面
上15±5mmの所の中央に来るようにする。次に,乾燥空気を吹込管から毎分23lの流量で約30分
間送り,溶剤を蒸発させる。次に,蒸発フラスコを取り出して栓をし,化学はかりの近くで10分間放
冷した後,0.1mg単位ではかる。
(9) 蒸発時間を5分間に短縮して(8)の操作を繰り返し,連続2回の蒸発後の質量差が0.2mg以内になるま
で続ける。
5.6.5 計算及び結果 試料の油分は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下第2位に丸
める。算出値が負数の場合は0とする。
100AC
P= .015
BD
ここに, P : 油分(質量%)
A : 蒸発後の油の質量 (g)
B : 試料の質量 (g)
C : 溶剤の質量 (g) (12)=[5.6.4(3)で求めた質量]−[5.6.4(1)
で求めた質量]
D : 蒸発した溶剤の質量 (g)=[5.6.4(7)で求めた質量]−
[5.6.4(9)で求めた質量]
0.15 : −32℃におけるワックスの溶剤中への溶解度に対する平
均補正係数
注(12) 5.6.4(2)において,溶剤の蒸発損失が1%以内の場合は溶剤の質量は11.9gとみなして計算してよ
い。
5.6.6 精度 精度は,次による。
(1) 繰返し精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で日又は時間を変えて同一試料を2回試験し
たとき,試験結果の差は,次の許容差を超えてはならない。
繰返し許容差(質量%)=0.06+0.08Pw
ここに, Pw : 2個の試験結果の平均値
(2) 再現精度 異なる2試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して求め
た2個の試験結果の差は,次の許容差を超えてはならない。
再現許容差(質量%)=0.2+0.11Pb
ここに, Pb : 2個の試験結果の平均値
5.7 色試験方法 JIS K 2580の固体試料の場合による。
5.8 引火点試験方法 JIS K 2265のクリーブランド開放式による。

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5.9 動粘度試験方法 JIS K 2283による。
5.10 ちょう度試験方法
5.10.1 試験方法の概要 試料を82±3℃に加熱溶融して,恒温水浴中で25±0.5℃に保った後,この試料
中に質量の合計を150gにした規定の円すいを垂直に5秒間進入させる。試料のちょう度は,円すいの進入
した深さを0.1mmまで測定し,これを10倍した数値(無名数)で表す。
5.10.2 ちょう度試験器 ちょう度試験器は,次の(1)(7)から構成する。
(1) ちょう度計 JIS K 2220の5.3(ちょう度試験方法)に規定するちょう度計。
備考 針及びおもりを円すいに取り替えれば5.4.2(1)に規定する針入度計を用いてもよい。
(2) 円すい 図9に示す形状・寸法のもので,その質量は102.5±0.05gとする。
図9 円すい
(3) 保持具 5.4.2 (3) に規定するもので,その質量は47.5±0.05gとする。
(4) 恒温空気浴 浴温を82±3℃に保つことのできるもの。
(5) 恒温水浴 浴温を25±0.5℃に保つことのできるもの。
(6) 試料容器 図10に示す形状・寸法の黄銅製平底円筒容器で,密閉できるふたを備えたもの。

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図10 試料容器
(7) 秒時計 正確度が60秒当たり±0.1秒で,最小目盛が0.1秒のストップウォッチ又は電気式タイマ。
5.10.3 試料の準備 試料の準備は,次による。
(1) 82±3℃に保った恒温空気浴中に適当な容器に入れた試料及び試料容器を入れ(13),試料を溶融すると
ともに,試料及び試料容器を82℃まで加熱する。
注(13) ちょう度200を超える試料の場合は,試料容器3個を用意する。
(2) 試料が82℃になったら,試料及び試料容器を恒温空気浴から取り出し,直ちに試料を試料容器の上縁
から6mm以内の高さまで満たす。
(3) 試料容器に満たした試料を温度25±2℃で風の影響のない場所に置き,1618時間放冷した後,25±
0.5℃に保った恒温水浴に2時間放置する。
備考 水の影響を受けやすいペトロラタムの試料を恒温水浴に浸す場合には,試料容器をふたで密閉
するか,又はポリ袋に試料容器を入れて水の浸入を防ぐようにしなければならない。
5.10.4 試験の手順 試験の手順は,次による
(1) 円すいを恒温水浴に浸し,その温度を25±0.5℃に調整し,試験直前に水を振り切り,ちょう度計の保
持具に取り付ける。
(2) 恒温水浴から試料容器を取り出し,試料をかき混ぜたり,表面を平らにしたりすることなく,ちょう
度計の試験台上に置く。次に,ちょう度計のダイヤルゲージのピニオンとかみ合っているちょう度測
定用ラックをいっぱいに引き上げた状態にして,ダイヤルゲージの指針を0目盛に合わせる。保持具
がちょう度測定用ラックに接して止まるまで,保持具を静かに押し上げる(9)。
(3) ダイヤルゲージ用腕又は試験台のいずれかを上下に動かし,円すいの先端と試料の表面がほとんど接
する状態にした後,ダイヤルゲージ用腕又は試験台の支柱移動部を固定する。
(4) ちょう度計及び試料容器が水平に保たれていることを確かめた後,円すいの先端と試料の表面に映っ
た円すいの先端の影とが接触するようにダイヤルゲージ用腕の微動調整機構を調節して,円すいの先
端を試料の表面に接触させる。
(5) 次に,ちょう度計の留金具を押して,円すいを試料中に5秒間進入させる(10)。
(6) ダイヤルゲージのちょう度測定用ラックを静かに押し上げ,保持具を接して止まったならば,ダイヤ
ルゲージの示度を0.5まで読み取る。
(7) 試験は同一試料について,次に示す測定位置で3回行う。
(a) ちょう度200以下の試料の場合 同一試料容器中の試料について図11に示す異なった3か所の位置
で,それぞれ測定する

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