JIS K 2254:2018 石油製品―蒸留性状の求め方 | ページ 12

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表A.2−初留点と体積分率5 %留出温度との差が37.5 ℃を超えたときに用いる係数
体積分率n % 係数 体積分率n %の留出温度(℃)a)
tn a0 a1 a2 a3 Tn-1 Tn Tn+1
初留点 193.663 −0.001 611 2.096 74 −1.939 98 TIBP T5 T10
注記 表中の係数は,国内で流通する,初留点と体積分率5 %留出温度との差が37.5 ℃を超えた軽油を用いて,
常圧法蒸留性状とガスクロマトグラフ法試験結果とから多重回帰によって求めたものである。[3]
注a) 表中のTnはガスクロマトグラフ法による試験結果であって,TIBPは初留点温度である。
A.3 手順
手順は,次による。
a) 試料のガスクロマトグラフ法による試験結果を箇条7によって求める。換算式に用いる体積分率n %
の留出温度は,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.1に丸める。
なお,標準物質の測定は,8機関以上の試験機関によって求めた常圧蒸留試験結果の平均値のある
ものを用いてもよい。その場合,測定結果がその物質の常圧蒸留試験結果の平均値から常圧法に示す
室間再現許容差を超えないことを確認する。
終了点は,測定の終了付近のガスクロマトグラム及び分割面積を調べ,分割面積の変化率が1秒当
たり,全累積面積の0.000 1 %以下の一定の値になった点とする。この方法で終了点を求めることがで
きない場合は,同等の結果が得られるように,製造業者の取扱説明書に従って適切な設定を行う。
b) 試料のガスクロマトグラムからFAMEの有無を確認する。試料がFAMEを含む場合は,定量分析によ
って,FAME分が質量分率10 %以下であることを確認する。
FAMEは,ガスクロマトグラムにおける炭素数1922のノルマルパラフィンの溶出位置付近に溶出
する場合が多い。FAME分は,液体クロマトグラフ法“平成19年経済産業省告示第78号[4]”を用い
て求めることができる。
注記 FAMEを含まない軽油及びFAMEを質量分率4 %含むFAME混合軽油のガスクロマトグラム
の例を図A.1に示す。
FAME質量分率0 % FAME質量分率4 %
図A.1−ガスクロマトグラムの例
c) 体積分率n %における留出温度(℃)は,ガスクロマトグラフ法による試験結果から,A.2に示す換
算式及び表A.1に示す係数を用いて算出する。

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なお,初留点の留出温度と体積分率5 %留出温度との差が37.5 ℃を超えた場合,初留点の留出温度
は,表A.2に示す係数を用いて算出する。
d) )で求めた初留点と体積分率5 %の留出温度との差が65 ℃以下であって,試料が適用範囲内であるこ
とを確認する。
A.4 結果の表し方
各留出量(体積分率%)における留出温度(℃)は,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.5に丸める。
A.5 精度
この算出方法を用いて求めた結果の精度は,箇条5(常圧法)による。
A.6 試験結果
試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の番号(JIS K 2254 附属書A)及びGC換算法
c) 結果(A.4の表し方による。)
d) 試験年月日
e) 特記事項

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附属書B
(参考)
試験時間を短縮する試験条件
B.1 一般事項
この附属書は,試験時間を10分未満に短縮する試験条件を示す。この試験条件を実施するに当たり,試
験装置の改造は不要である。
B.2 手順
手順は,次による。
a) 試験時間を短縮するために必要なカラムは,表15に示したものと同じである。ただし,昇温速度を
35 ℃/分に変更する。表B.1に試験条件の例を示す。
表B.1−試験時間を短縮する試験条件の例
項目 単位 条件の例
カラム長さ m 10
カラム内径 mm 0.53
液相 − HP-1
膜厚 μm 0.88
キャリヤーガス − ヘリウム
キャリヤーガス流速 mL/分 26
初期カラム温度 ℃ 40
最終カラム温度 ℃ 360
昇温速度 ℃/分 35
検出器 − FID
検出器温度 ℃ 360
注入口初期温度 ℃ 100
注入口昇温速度 ℃/分 35
注入口最終温度 ℃ 360
試料注入量 μL 0.1
試料濃度 − 原液
b) 試験時間を短縮する試験条件において,7.6.1に示す分割速度は,全てのデータの数が1 500程度にな
るように設定する。
c) 試験時間を短縮する試験条件において,7.3.1に示す条件は,満たされない。例えば,初留点の保持時
間は,1分未満になる。しかし,精度に与える影響は少ない。
B.3 正当性
本体に規定する試験方法と附属書Bの試験方法との比較は,それぞれ40の試験器と26の試験器とによ
って検証されたが,有意差は見られなかった。

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B.4 精度及びかたより
附属書Bの試験法の室内併行精度及び室間再現精度は,表18と同等である。附属書Bの試験方法を実
施する場合には,かたよりを検証するために標準物質と比較する。

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附属書C
(参考)
n-パラフィン以外の炭化水素の沸点
C.1 高沸点多環化合物の沸点と保持時間との関係は,n-パラフィンのそれと比較して明らかな違いがあ
る。常圧での沸点が同様なn-パラフィンと高沸点多環化合物との保持時間を比較すると,高沸点多環化合
物は,n-パラフィンに比べてシリコーンガムラバーのカラムから早く溶出する。n-パラフィン以外の34化
合物の保持時間と沸点との関係を,n-パラフィン混合物の沸点変換線に重ねてプロットした結果を図C.1
に示す。図C.1にプロットした各化合物の名称を表C.1に示す。
X : 保持時間(分)
Y : 沸点(℃)
図C.1−高沸点多環化合物の沸点と保持時間との関係

――――― [JIS K 2254 pdf 60] ―――――

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JIS K 2254:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3405:2011(MOD)
  • ISO 3924:2016(MOD)

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