JIS K 2537:2015 石油製品―煙点の求め方 | ページ 2

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試料の煙点が標準試料の標準煙点と完全に一致する場合は,一致した標準試料より1段階高い標準
煙点の標準試料を二つ目の挟み込み試料として用いる。1段階高い標準試料がない場合は,2番目に近
い煙点の標準試料を用いる。
次の式によって,煙点試験器の補正係数(f)を求める。
As Bs
Ad Bd
f
2
ここに, f : 補正係数
As : 1番目の標準試料の標準煙点(mm)
Ad : 1番目の標準試料の測定煙点(mm)
Bs : 2番目の標準試料の標準煙点(mm)
Bd : 2番目の標準試料の測定煙点(mm)
1) d及びBdの測定煙点は,3回の測定値を平均し,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅を0.1に丸め
た値とする。
2) 補正係数は,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅を0.01に丸める。また,補正係数が1.00±0.02を
外れる場合は,視差による測定誤差がないこと,及び炎の形状が規定どおりであることを確認して
から標準試料を再調製し,煙点の測定をやり直す。
b) 補正係数は,求めた日から7日間を超えた場合,新たに求め直さなければならない。また,煙点試験
器若しくは試験者が異なった場合,又は測定時の大気圧が補正係数を求めたときと比べ,0.7 kPaを超
えて変化した場合も,新たに補正係数を求め直さなければならない。

10 試験の手順

  試験の手順は,次による。
a) 箇条8 b)で抽出し乾燥した長さ125 mm以上の灯芯を試料に浸してからキャンドルの灯芯管に差し込
み,反対側から6 mm以上出す。この操作で生じたねじれを注意して直した後,灯芯の燃焼端を再び
試料に浸しておく。
なお,測定結果に疑義が生じた試料を再測定する場合には,箇条8 b)に基づいて,処理した新しい
灯芯を用いる。
b) キャンドルは,ヘプタン又はイソオクタンのいずれかであらかじめ洗浄し,乾燥した清浄なキャンド
ルに室温の試料20 mLをとる。このとき,キャンドルの通気管の内壁に試料が付着しないように注意
する。
なお,試料が少ないときは,10 mL程度にしてもよいが,できる限り20 mLに近い量をとる。
c) キャンドルに灯芯管をねじ込む。このとき,キャンドルの通気管の内壁に試料が付着しないように注
意する。灯芯は,清浄なかみそりの刃,又は鋭利な刃物(新品を用いるときは,溶剤で洗浄したもの
を用いる。)を用いてキャンドルの上端から6 mm上で,水平に,かつ,ほつれないように切りそろえ
る。次いで,キャンドルをランプ本体に差し込む。
注記 灯芯をねじれ及び端のほつれのない状態で灯芯管に通すのに便利な道具がErdco Engineering
Corp. で作られている。
なお,この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するもので,この製品を推奨す
るものではない。同じ結果が得られる場合は,これと同等の他のものを使用してもよい。
d) キャンドルの灯芯に点火し,炎の高さが10 mmになるように灯芯を調節して5分間燃やす。炎の先端

――――― [JIS K 2537 pdf 6] ―――――

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から煙が出るまでキャンドルを引き上げた後,炎の外観が図1のAからB,Cへと経過するようにゆ
っくりとキャンドルを下げる。
A(高すぎる炎) B(規定の形状) C(低すぎる炎)
細長くとがっていて,その側面がとがった先端がちょうど消失し 丸い先端の炎。
内側にくぼんだ炎。 てほんの僅かに丸みを帯びた炎a)。
注a) 炎の先端にぎざぎざのある安定しない明るい炎が現れることがあるが,これは無視する。
図1−炎の外観の形状
炎が規定の形状(図1のB)になったときの炎の高さを0.5 mmの精度で読み取り,煙点として記録
する。
視差による測定誤差をなくすため,目を僅かに中心線よりも横に移し,炎の反射像が目盛板中央の
垂直白線の片側に見えるように,また,実際の炎が目盛のもう片側に見えるようにし,両者の高さの
読みを一致させる。
e) )の操作を繰り返して,煙点の測定を3回行う。これらの測定値間の差が1.0 mmを超えた場合は,灯
芯を取り替えて,新しい試料で試験をやり直す。
f) キャンドルはランプ本体から外し,ヘプタン又はイソオクタンのいずれかで洗浄し,空気を吹き付け
て乾燥し,次の測定に備える。

11 計算方法

  試料の煙点は,次の式によって算出する。
L1 L2 L3
LSP f
3
ここに, LSP : 試料の煙点(mm)
L1 : 試料の1回目の測定煙点(mm)
L2 : 試料の2回目の測定煙点(mm)
L3 : 試料の3回目の測定煙点(mm)
f : 補正係数[箇条9 a)で求めた値]

12 結果の表し方

  箇条11で求めた煙点(mm)をJIS Z 8401の規定によって丸めの幅0.5に丸める。

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13 精度

13.1 一般事項
この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。試験結果が許容差を外れ
た場合は,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。
13.2 室内併行精度
同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間に同一試料を2回試験したとき,試験結果
の差の許容差は,表3による。
13.3 室間再現精度
異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して求めた2個の試験結
果の差の許容差は,表3による。
表3−精度
単位 mm
室内併行許容差 室間再現許容差
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14 試験結果の報告

  試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の番号(JIS K 2537)
c) 結果(箇条12の表し方による。)
d) 試験年月日
e) 特記事項

――――― [JIS K 2537 pdf 8] ―――――

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附属書JA
(規定)
煙点試験器
JA.1 煙点試験器
煙点試験器は,図JA.1に示す部品からなり,各部品は図JA.2及び図JA.3に示すもので,寸法は表JA.1
及び表JA.2による。煙点試験器は,a) e)を満足しなければならない。
a) 灯芯管 灯芯管ガイドの上端が目盛板のゼロ点と正確に同一の高さにあるもの。
b) 目盛板 黒色ガラス板で,その中央に垂直な2 mmの間隔を白色又は黒色にしてとり,両面に白線で
目盛を付ける。目盛範囲は,050 mmで最小目盛を1 mmとし,5 mmごとに長目盛線を引き,10 mm
ごとに目盛数字を記入する。
c) 炎調節器 キャンドルを均一かつ滑らかに上下移動することができ,その調節可能距離は,キャンド
ル灯芯管の先端が目盛板のゼロ点を基準として,上下に10 mm以上でなければならない。
d) 窓ガラス 炎の副像を生じないように球面状のもの。
注記 目の疲れを少なくするため,窓ガラスにコバルトガラスを用いてもよい。
e) キャンドル キャンドルは,次による。
1) ランプ本体,キャンドル円筒及び炎調節器は,黄銅製のものとする。また,キャンドルは,黄銅製
(クロムめっき付き)又はステンレス鋼製のもので,底部と円筒部との継目から試料が漏れないも
のとする。
2) ランプ本体の通気室(図JA.3のF)の空気孔及びランプ本体の通気口(図JA.3のE)の空気孔の
寸法は,正確でなければならない。また,全部の空気孔が完全に開いているように通気室を組み立
てなければならない。
3) キャンドルの底部をねじ込み式として,キャンドル円筒部と接続してもよい。

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単位 mm
図JA.1−煙点試験器 図JA.2−キャンドル
表JA.1−煙点試験器用キャンドル(図JA.2)の寸法
単位 mm
キャンドル構成部品 寸法
キャンドル本体 内径 21.25±0.05
外径 キャンドル保持器に滑らかに合うもの
キャップなしの長さ 109.0±0.05
キャップのねじ山a) 径9.5,ねじピッチ1.0
(A)灯芯管 内径 4.7±0.05
外径 灯芯管ガイドに密接して合うもの
長さ 82.0±0.05
(B)通気管 内径 3.5±0.05
長さ 90.0±0.05
注a) キャップのねじ山の径は10 mmを用いてもよい。

――――― [JIS K 2537 pdf 10] ―――――

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