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K 3351 : 2009
6.7.2 器具
器具は,次のとおりとする。
a) 全量フラスコ 100 mL
b) 全量ピペット 10 mL
c) 全量ピペット 5 mL
d) 共通すり合わせ三角フラスコ 500 mL
e) 共通すり合わせ三角フラスコ 300 mL
f) ビュレット 50 mL
6.7.3 試薬
試薬は,次のとおりとする。
a) 二酸化炭素を除いた水 JIS K 8001の5.7c)(二酸化炭素を除いた水)による。
b) 0.05 mol/L硫酸 JIS K 8001のJA.5.2y)3)(0.05 mol/L硫酸)による。
c) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001のJA.5.2r)3)(0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液)による。
d) ぎ酸ナトリウム溶液 (1 mol/L) IS K 8267によるぎ酸ナトリウム68.0 gを二酸化炭素を除いた水に
溶かして1 000 mLとする。
e) エチレングリコール溶液 JIS K 8105によるエチレングリコールと二酸化炭素を除いた水とを体積比
で1 : 1で混合して調製する。
f) フェノールレッド溶液 (1 g/L) IS K 8800によるフェノールレッド0.1 gをJIS K 8102によるエタノ
ール (95) 20 mLに溶かし,水を加えて100 mLとする。
g) フェノールフタレイン溶液 (10 g/L) 6.5.3d) による。
h) 過よう素酸ナトリウム溶液 過よう素酸ナトリウム溶液は,次のとおりとする。
1) 過よう素酸ナトリウムの品質 JIS K 8256による過よう素酸ナトリウム5 gを,二酸化炭素を除い
た水150 mLに溶かし,エチレングリコール溶液5 mLを加え,二酸化炭素を遮って暗所に30分間
放置する。この溶液に指示薬としてフェノールレッド溶液 (1 g/L) 23滴を加えて0.1 mol/L水酸化
ナトリウム溶液で中和するとき,その量は1 mL以下のもの。
2) 溶液の調製 1)で品質を確認した過よう素酸ナトリウムの結晶を乳鉢ですりつぶし,その60.0 gを
とり,0.05 mol/L硫酸120 mLを二酸化炭素を除いた水約500 mLに溶かし,先の水で全量を1 000 mL
とする。もし,溶液が透明にならない場合には,ガラスろ過器でろ過する。
なお,過よう素酸ナトリウム溶液は,加熱してはならない。
3) 溶液の酸性度の確認 空試験6.7.5 i)に要する0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の量は,5.6 mL以下
であってはならない。これは反応を進行するのに必要な酸性に対応する。
4) 溶液の保存 溶液は着色共通すり合わせガラス瓶に入れて保存する。
6.7.4 試料の採取量
グリセリン分の含有量が不明の場合は,試料0.5 gを用いて予備試験を行う。精製グリセリンでは試料2
g4 g,粗製グリセリンでは試料4 g5 gを0.1 mgのけたまではかりとり,二酸化炭素を除いた水ととも
に全量フラスコ100 mLに移し入れ,先の水を標線まで加える。その10 mLを取る。
6.7.5 操作
二酸化炭素の存在は誤差の原因になるので,試料溶液の入った容器を静置するときは共栓でふたをし,
同室で二酸化炭素を発生する試験を行ってはならない。
a) 6.7.4で規定した試料の適当量を,共通すり合わせ三角フラスコ500 mLにはかりとり,二酸化炭素を
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除いた水を加えて約100 mLとする。
b) 指示薬としてフェノールフタレイン溶液 (10 g/L) 2滴を加え,アルカリ性の場合は0.05 mol/L硫酸で
無色になるまで中和し,更に0.05 mol/L硫酸5 mL及び二酸化炭素を除いた水で全溶液量を約200 mL
とし,5分間煮沸した後,室温に冷却する。アルカリ性でない場合は,そのまま次の操作を行う。
c) 二酸化炭素を除いた水を加えて全溶液量を約200 mLに調節する。
d) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液で,紅色が30秒間消えなくなるまで滴定する。
e) 過よう素酸ナトリウム溶液50.0 mLを加え,緩やかにかき混ぜ,共栓でふたをし,35 ℃以下の暗所に
30分間放置する。
f) エチレングリコール溶液10 mLを加え,振り混ぜ,更に20分間同じ暗所に放置する。
g) ぎ酸ナトリウム溶液 (1 mol/L) 5 mLを加える。
h) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液で,溶液の紅色が30秒間消えなくなるまで滴定する。
なお,この滴定の試料が精製グリセリンである場合は,電位差滴定でも測定することができる。電
位差滴定方法の一般事項は,JIS K 0113による。
i) 全操作にわたって空試験を同一条件で行う。
注記 この滴定の試料が精製グリセリンである場合には,上記b),c),d),g)の操作は省略してもよ
い。この場合,共通すり合わせ三角フラスコは300 mLを用いると操作しやすい。
6.7.6 計算
グリセリン分は,次の式によって算出する。
100
G (V1V2 ) 0.009 21 100 (3)
S 10
ここに, G : グリセリン分[%(質量分率)]
V1 : 試料の滴定に要した0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の
量 (mL)
V2 : 空試験の滴定に要した0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液
の量 (mL)
f : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
0.009 21 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液1 mLのグリセリン相当
量 (g)
S : 試料の質量 (g)
6.8 灰分
6.8.1 要旨
試料を燃焼し,強熱して残分を灰分として求める。
6.8.2 装置及び器具
装置及び器具は,次のとおりとする。
a) 電気炉 750 ℃±10 ℃に調節できるもの。
b) 白金皿又は磁器皿 JIS H 6202による白金皿200番又はJIS R 1302による磁器皿。
c) デシケーター 乾燥剤としてシリカゲルを用いる。
注記 シリカゲルは,JIS Z 0701による包装用シリカゲル乾燥剤A形1種を用いる。
6.8.3 操作
操作は,次のとおり行う。
a) 白金皿又は磁器皿を,750 ℃±10 ℃に調節した電気炉中で30分間強熱後,デシケーター中で放冷し,
その質量を1 mgのけたまではかる。
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b) 灰分の量に応じ,試料5 g100 g2)を白金皿又は磁器皿に入れ1 mgのけたまではかる。
注2) 灰分の量が5 mg以上となるように試料を取る。
c) 試料の入った白金皿又は磁器皿を小炎上で,その蒸気に点火するまで緩やかに加熱する。
d) 加熱を止め,炭化物が得られるまで試料を燃焼する。
e) 1分間2分間放冷後,白金皿又は磁器皿を750 ℃±10 ℃3)に調節した電気炉に入れ,30分間強熱す
る。
注3) 温度の測定はJIS C 1602による温度計を用い,JIS Z 8704によって行う。
f) デシケーターに入れ,放冷後,その質量を1 mgのけたまではかる。
6.8.4 計算
灰分は,次の式によって算出する。
M2 M1
X 100 (4)
M3 M1
ここに, X : 灰分[%(質量分率)]
M1 : 空の白金皿又は磁器皿の質量 (g)
M2 : 灰分を含む白金皿又は磁器皿の質量 (g)
M3 : 試料を含む白金皿又は磁器皿の質量 (g)
6.9 強熱残分(硫酸塩)
6.9.1 要旨
試料を燃焼し,残さに少量の硫酸を加えて加熱した後,800 ℃850 ℃の電気炉で強熱したときの残分
を強熱残分(硫酸塩)として求める。
6.9.2 装置及び器具
装置及び器具は,次のとおりとする。
a) 電気炉 800 ℃850 ℃に調節できるもの。
b) 白金皿又は磁器皿 6.8.2 b) による。
c) デシケーター 6.8.2 c) による。
6.9.3 試薬
試薬は,次のとおりとする。
a) 硫酸 JIS K 8951による。
6.9.4 操作
操作は,次のとおり行う。
a) 白金皿又は磁器皿を,800 ℃850 ℃の電気炉で30分間加熱後,デシケーター中で放冷し,その質量
を0.1 mgのけたまではかる。
b) 試料50 g±0.1 gをa)の白金皿又は磁器皿に0.1 mgのけたまではかりとる。
c) 試料が飛散しないように,バーナーなどで緩やかに加熱して蒸気に点火する。加熱を止め炭化物が得
られるまで燃焼する。
d) 冷却後,残留物を硫酸0.5 mLで湿し,バーナーなどで加熱して硫酸の白煙が生じなくなった後,800 ℃
850 ℃の電気炉で30分間加熱後,デシケーター中で放冷し,その質量を0.1 mgのけたまではかる。
6.9.5 計算
強熱残分(硫酸塩)は,次の式によって算出する。
――――― [JIS K 3351 pdf 13] ―――――
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M2 M1
XS 100 (5)
S
ここに, XS : 強熱残分(硫酸塩)[%(質量分率)]
M1 : 空の白金皿又は磁器皿の質量 (g)
M2 : 強熱残分を含む白金皿又は磁器皿の質量 (g)
S : 試料の質量 (g)
6.10 けん化当量相当
6.10.1 要旨
試料を水酸化ナトリウム溶液でけん化し,消費した水酸化ナトリウムの量を試料100 g当たりのミリモ
ル数として求める。
6.10.2 装置及び器具
装置及び器具は,次のとおりとする。
a) 水浴
b) 三角フラスコ 容量500 mL。外径約8 mm,長さ約1 000 mmの空気冷却器がすり合わせ接続できるも
の。
c) ビュレット 50 mL
6.10.3 試薬
試薬は,次のとおりとする。
a) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001のJA.5.2r)3)(0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液)による。
b) 0.1 mol/L塩酸 JIS K 8001のJA.5.2e)4)(0.1 mol/L塩酸)による。
c) 二酸化炭素を除いた水 JIS K 8001の5.7c)(二酸化炭素を除いた水)による。
d) フェノールフタレイン溶液 (10 g/L) IS K 8001のJA.4(指示薬)による。
6.10.4 操作
操作は,次のとおり行う。
a) 試料約100 gを三角フラスコ500 mLに0.1 gのけたまではかりとる。
b) 二酸化炭素を除いた水約200 mLを加え,よく振り混ぜる。
c) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液40.0 mLを加え,振り混ぜる。
d) 空気冷却器を付けて,沸騰水浴上で1時間加熱する。
e) 室温に冷却後,指示薬としてフェノールフタレイン溶液 (10 g/L) 23滴を加え,0.1 mol/L塩酸で紅色
が消えるまで滴定する。
f) 全操作にわたって空試験を同一条件で行う。
6.10.5 計算
けん化当量相当は,次の式によって算出する。
100
K (V2 V1 ) f 1.0 (6)
S
ここに, K : けん化当量相当 (mmol/100 g)
V1 : 試料の滴定に要した0.1 mol/L塩酸の量 (mL)
V2 : 空試験の滴定に要した0.1 mol/L塩酸の量 (mL)
f : 0.1 mol/L塩酸のファクター
S : 試料の質量 (g)
6.11 水分
6.11.1 要旨
――――― [JIS K 3351 pdf 14] ―――――
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有機性不純分を算出するため,試料をカールフィッシャー法で測定して水分を求める。
6.11.2 操作
JIS K 0068の6.(カールフィッシャー滴定法)によって行う。
6.11.3 計算
水分は,次の式によって算出する。
直接滴定法による場合
V1 f 18 A
W 100 (7)
S 1 000 1 000 100
逆滴定法による場合
V1 f V2 P 18 A
W 100 (8)
S 1 000 1 000 100
ここに, W : 水分[%(質量分率)]
V1 : カールフィッシャー試薬の使用量 (mL)
f : カールフィッシャー試薬1 mLに対応する水のmg数
V2 : 水−メタノール標準液の使用量 (mL)
P : 水−メタノール標準液1 mL中の水の量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
18 : 水の分子量
A : 6.5によって求めた試料のアルカリ度 (mmol/100 g)
注記 アルカリ分が残存するとカールフィッシャー試薬と反応するため,実際の水分は,測定値から
アルカリ分に相当する水分量を差し引くことが必要である。
6.12 有機性不純分
6.12.1 要旨
試料中のグリセリン分,灰分及び水分の和を100から差し引いて有機性不純分とする。
6.12.2 計算
有機性不純分は,次の式によって算出する。
O G X W (9)
ここに, O : 有機性不純分[%(質量分率)]
G : 6.7によって求めたグリセリン分[%(質量分率)]
X : 6.8によって求めた灰分[%(質量分率)]
W : 6.11によって求めた水分[%(質量分率)]
6.13 還元性物質試験
6.13.1 要旨
試料に含まれる糖類,アクロレインなどの還元性物質を,アンモニア水の存在下に硝酸銀との反応で試
験する。
6.13.2 装置及び器具
装置及び器具は,次のとおりとする。
a) 水浴
b) 試験管
6.13.3 試薬
試薬は,次のとおりとする。
a) アンモニア水(1+2) IS K 8085によるアンモニア水を用いて調製したもの。
――――― [JIS K 3351 pdf 15] ―――――
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JIS K 3351:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 71 : 化学技術 > 71.080 : 有機化学薬品 > 71.080.60 : アルコール.エーテル
JIS K 3351:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISH6202:1986
- 化学分析用白金皿
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1503:2009
- アセトン
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8012:2006
- 亜鉛(試薬)
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8105:2013
- エチレングリコール(試薬)
- JISK8129:2016
- 塩化コバルト(II)六水和物(試薬)
- JISK8136:2017
- 塩化すず(II)二水和物(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8153:1995
- ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物(試薬)
- JISK8163:1994
- ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8256:2011
- 過よう素酸ナトリウム(試薬)
- JISK8267:2014
- ぎ酸ナトリウム(試薬)
- JISK8295:2020
- グリセリン(試薬)
- JISK8374:2007
- 酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8739:2017
- 発煙硝酸(試薬)
- JISK8777:2017
- ピリジン(試薬)
- JISK8780:2019
- ピロガロール(試薬)
- JISK8800:2012
- フェノールレッド(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK9071:2020
- リトマス試験紙(試薬)
- JISK9512:2013
- N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR1302:1980
- 化学分析用磁器蒸発ざら
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ0701:1977
- 包装用シリカゲル乾燥剤
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法
- JISZ9015-1:2006
- 計数値検査に対する抜取検査手順―第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式