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備考1. 質量は,栓を含めて31g以下とする.
2. 口形状は,リップ付きとする.
3. 栓と瓶とには合わせ番号を付ける.
4. 容量表示,メモ用スペースは,砂目又は焼付けを施す.
5. 栓のすり合わせは,水密でなければならない.
6. ハーバート形比重瓶の呼び方は,名称による.
例 ハーバート形比重瓶
(d) 目盛ピクノメーター JIS K 2839の図37に規定する目盛ピクノメーター(I型)。図29に示す。
図29 目盛ピクノメーター
備考 質量は,30g以下とする。
(e) オストワルドピクノメーター JIS K 2839の図39に規定するもの。図30に示す。
――――― [JIS K 4101 pdf 31] ―――――
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図30 オストワルドピクノメーター
備考1. 標線(回線)までの容量2±0.2ml。
2. 質量は,6g以下とする。
(2) 恒温水槽 比重瓶のけい部以下を水面下に保持できる構造で,温度を20.0±0.1℃(18)に調節できるも
の。
注(18) 目盛ピクノメーターの場合,温度を20.00±0.05℃に調節できるものを用いる。
(3) はかり(天びん) 化学はかり又は電子はかり。
備考 化学はかりとは,測定できる最大の質量が100200gで,0.1mgの差を読み取れる等比式化学
はかり又は定感量直示式はかり。
(4) 温度計 JIS B 7410に規定するSG44。
なお,これと同程度の性能をもつ温度計であって,正しく校正したものであれば,このほかのガラ
ス製温度計,抵抗温度計,熱電温度計などを用いてもよい。
8.2.3 校正
器具及び装置の校正は,水当量の測定によって,次のとおり行う。
(1) ワードン形,ゲーリュサック形温度計付及びハーバート形比重瓶の校正
(a) 洗浄乾燥した比重瓶の質量を1mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) あらかじめ,測定温度より13℃低い温度に調節した蒸留水を気泡が残らないように注意深く比重
瓶に満たし,20.0±0.1℃に保った恒温水槽にそのけい部まで入れる。
(c) 30分間以上放置して温度が一定になった後,ほぼ同温に保った栓(19)を差し込み,過剰の水をピペ
ット又は細く切ったろ紙で吸い取り,液面を標線又はふたの細孔上端に合わせる。
――――― [JIS K 4101 pdf 32] ―――――
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注(19) ゲーリュサック形温度計付比重瓶の場合は,温度計付きの栓を差し込む。
(d) 恒温水槽から比重瓶を取り出し,清浄な乾燥している布で外面をぬぐって水分を除き,ふたのある
比重瓶の場合は,ふたを付けて室温近くになるまで放置する。
(e) 測定温度が室温より低い場合,比重瓶の表面に結露することがあるので,その表面をよくぬぐって
全質量を1mgのけたまで量り,これをW1とする。
(f) (a)及び(e)から比重瓶の水当量 (W1−W0) を求める。水当量は,必要に応じて測定する。
(2) 目盛ピクノメーターの校正
(a) 洗浄乾燥したピクノメーターの質量を0.1 mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) ピクノメーターを立てたまま,かぎ状の一端を水中に入れ,長管の端から軽く吸引した後,サイホ
ン作用によって球上方の細管を超える位置まで満たす。
(c) 指先で軽くはじいてピクノメーター内の気泡を除き,細管の端の内外に付着する水は,細く切った
ろ紙などでぬぐい取る。
(d) 20.00±0.05℃に保った恒温水槽にその細管目盛の上まで入れ,温度が一定になって細管中の水面が
静止するまで静置する。
(e) 両細管の細分目盛をその51まで読み取って記録し,水槽からピクノメーターを取り出して外面の水
をぬぐい取り,室温になるまで放置する。
(f) 測定温度が室温より低いときは,ピクノメーターの表面に結露することがあるので,その表面をよ
くぬぐい,全質量を0.1mgのけたまで量り,これをW1とする。
(g) 次に細管の水を徐々に増加して,細管目盛の3点以上について,(a)(f)の操作を行って,両細管の
目盛の読みの合計値とそれに対応する水当量の関係線図を作成する。この関係線図から任意の読み
に選んだ点における読みの合計値に対する水当量 (W1−W0) を求める。この関係線図は,必要に応
じて調整する。
(3) オストワルドピクノメーターの校正
(a) 洗浄乾燥したピクノメーターの質量を0.1mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) 標線の付いている細管の端にゴム管を付け,標線を超える位置まで水を吸い上げる。
(c) 指先で軽くはじいて管内の気泡を完全に除いた後,ピクノメーターを20.0±0.1℃に保った恒温水槽
中にその標線付近まで入れ,ピクノメーター内の水の温度が一定になって,細管中の液面が静止す
るまで保持する。
(d) 液面が静止した後,ピクノメーターを水槽中に保持したまま,標線の付いていない細管の端から細
く切ったろ紙で過剰の水を吸い出して液面を標線に合わせ,細管に付着する水はぬぐい取る。
(e) 恒温水槽からピクノメーターを取り出し,清浄な乾燥している布で外面をぬぐって水分を除き,室
温になるまで放置する。
(f) 測定温度が室温より低いときは,ピクノメーターの表面に結露することがあるので,その表面をよ
くぬぐい,質量を0.1mgのけたまで量り,これをW1とする。
(g) (a)及び(f)からオストワルドピクノメーターの水当量 (W1−W0) を求める。水当量は,必要に応じて
測定する。
8.2.4 操作
操作は,次のとおり行う。
(1) ワードン形,ゲーリュサック形温度計付及びハーバート形比重瓶の場合
(a) 洗浄乾燥した比重瓶の質量を1mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) これにあらかじめ測定温度より13℃低い温度に調節した試料を8.2.3(1)(b)(e)によって満たし,
――――― [JIS K 4101 pdf 33] ―――――
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その質量をW2とする。
(2) 目盛ピクノメーターの場合
(a) 洗浄乾燥したピクノメーターの質量を0.1mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) 8.2.3(2)(b)(f)によって任意の目盛まで試料を取った後,目盛の読みを記録して質量を量り,これを
W2とする。
(c) 8.2.3(2)(g)の関係線から,試料を測定したときのピクノメーターの目盛の読みの合計に対応する水当
量 (W1−W0) を求める。
(3) オストワルドピクノメーターの場合
(a) 洗浄乾燥したピクノメーターの質量を0.1mgのけたまで量り,これをW0とする。
(b) 8.2.3(3)(b)(f)によって試料をピクノメーターに満たし,その全質量を0.1mgのけたまで量り,これ
をW2とする。
8.2.5 計算
(1) 比重 (20/20℃) は,次の式によって算出し,小数点以下第3位に丸める。
W2W W0
S=
W1 0
ここに, S : 試料の比重 (20/20℃)
W0 : 比重瓶の質量 (g)
W1 : 比重瓶を水で満たしたときの質量 (g)
W2 : 比重瓶を試料で満たしたときの質量 (g)
W2−W0 : 比重瓶中の試料の質量 (g)
W1−W0 : 水当量 (g)
(2) 密度 (20℃) は,次の式によって算出し,小数点以下第3位に丸める。
D=S×0.998 2
ここに, D : 試料の密度 (20℃) (g/cm3)
0.998 2 : 水の密度 (20℃) (g/cm3)
参考 W0,W1及びW2を量るとき,空気の浮力による補正を行わない場合でも,試料のS又はDが0.600
1.400のときに生じる誤差は0.000 5未満である。
9. 水分試験方法
水分試験方法は,カールフィッシャー滴定法又は乾燥減量法のいずれかによる。
9.1 カールフィッシャー滴定法
9.1.1 要旨
この方法は,カールフィッシャー試薬を用いて水を滴定し,その滴定量から水分量を求める
方法であり,試料の性質及び水分量に応じて,容量滴定法,電量滴定法又は水分気化法のいずれかを用い
る。カールフィッシャー滴定による水分試験は,JIS K 0068の4.(カールフィッシャー滴定法)によるほ
か,次のとおりとする。
備考1. 水以外でカールフィッシャー試薬と反応する物質(以下,妨害物質という。)を含む試料には
適用できない。ただし,妨害を除去できるように調製された滴定溶剤や電解液,又は水分気
化法を用いるなどによって適用できる場合がある。代表的な妨害物質には,次のようなもの
がある。
(1) よう素と反応するもの : 強塩基性物質,酸化性物質,還元性物質など。
(2) その他の成分と反応するもの : メタノールと反応して水を生成するケトン類など。
2. 電量滴定法は,通常,低水分の場合に適用し,2%以上の水分を含む試料には,容量滴定法を
――――― [JIS K 4101 pdf 34] ―――――
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用いる方がよい。
9.1.2 力価
力価とは,カールフィッシャー試薬を用いて水を滴定するときのカールフィッシャー試薬の
単位体積当たりの水の当量で,mg/mlで表す。
9.1.3 試料の採取
試料の採取は,次のとおり行う。
(1) 試料容器は,密栓できる構造のもので,使用前に約105℃で乾燥し,デシケーター中で放冷する。デ
シケーターから取り出したときは,直ちに密栓する。
(2) 試料の採取は,試料容器の容量の80%以上となる量を速やかに採取し,直ちに密栓する。
(3) 試料容器に採取した試料は,よく振り混ぜて均一にする。
(4) 固体の試料が塊状又は粒状のときは,適切な粒度に粉砕して粉状とする。この場合,水分の揮散,吸
湿などが生じないように注意する。
(5) 試料の温度が室温と異なるときの試料採取は,試料を室内に放置して試料の温度が室温になった後行
う。
(6) 試料容器を開栓した後,直ちに試料を採取し,速やかに密栓する。
(7) 試料量は,水分の量に応じて,表5及び表6によって決める。
表5 容量滴定法の場合の試料量 表6 電量滴定法の場合の試料量
予想水分 (%) 試料量(20) 予想水分 (%) 試料量
(ml又はg) (ml又はg)
0.1以下 1020 0 0.05 510
0.10.5 5 0.050.1 2
0.51 2 0.1 0.2 1
1 5 0.5 0.2 0.5 0.5
5 10 0.3 0.5 2.0 0.1
10 50 0.1
50以上 0.03
注(20) 表5の試料量は,カールフィッシャー試薬の力価を3mgH2O/mlとして計算したも
のである。力価がこの値と大きく異なるときは,試料量を調節する必要がある。
9.1.4 容量滴定法
9.1.4.1 要旨
この方法は,滴定槽に滴定溶剤を入れ,カールフィッシャー試薬を滴加して無水状態とし,
これに試料を加えて溶解又は水分を抽出し,次に,カールフィッシャー試薬を用いて滴定し,その滴定量
から水分量を求める方法である。
9.1.4.2 装置及び器具
装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 容量滴定装置(21) 滴定部,制御部及び表示・記録部で構成する自動滴定装置。構成の一例を図31に
示す。滴定装置は,JIS K 0113によるほか,次による。
注(21) ガラス器具の連結部は,すべてすり合わせとし,カールフィッシャー試薬と反応又は溶解しな
いグリースを塗って大気からの吸湿を防ぐ。
備考 容量滴定装置は,終点検出にマジックアイ又は電流計を用いた電圧制御電流検出方式を用いて
もよい。この場合は,手動によって滴定を行う。
(a) 滴定槽 試料注入口,検出器(一対の白金電極),滴定ノズル及びシリカゲルなどの乾燥剤を入れた
乾燥管を備えた容量100250mlのガラス製平底フラスコとし,回転子を入れた後,かき混ぜ速度
を調節できるマグネチックスターラーの上に置く。試料注入口はガラス栓で密栓するが,試料採取
にマイクロシリンジ又は注射器を用いるときは,この代わりにパッキン付ステンレス鋼製又は四ふ
っ化エチレン樹脂製のストッパーを装着する。ストッパーの一例を図32に示す。
――――― [JIS K 4101 pdf 35] ―――――
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JIS K 4101:1993の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 4101:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7410:1997
- 石油類試験用ガラス製温度計
- JISB7411:1997
- 一般用ガラス製棒状温度計
- JISB7413:1977
- 浸没線付ガラス製水銀棒状温度計
- JISB7525:1997
- 密度浮ひょう
- JISC3105:1994
- 硬銅より線
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0061:2001
- 化学製品の密度及び比重測定方法
- JISK0064:1992
- 化学製品の融点及び溶融範囲測定方法
- JISK0065:1992
- 化学製品の凝固点測定方法
- JISK0066:1992
- 化学製品の蒸留試験方法
- JISK0067:1992
- 化学製品の減量及び残分試験方法
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK0071:1993
- 化学製品の色及び硫酸着色試験方法
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0124:2011
- 高速液体クロマトグラフィー通則
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2839:1990
- 石油類試験用ガラス器具
- JISK4134:1995
- 4-アミノ-5-ヒドロキシ-2,7-ナフタレンジスルホン酸モノナトリウム塩(H酸モノナトリウム塩)
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8013:2016
- 亜鉛粉末(試薬)
- JISK8019:2010
- 亜硝酸ナトリウム(試薬)
- JISK8051:2010
- 3-メチル-1-ブタノール(試薬)
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8105:2013
- エチレングリコール(試薬)
- JISK8129:2016
- 塩化コバルト(II)六水和物(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8163:1994
- ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8228:2020
- 過塩素酸マグネシウム(試薬)
- JISK8308:2011
- クレゾールレッド(試薬)
- JISK8322:2020
- クロロホルム(試薬)
- JISK8342:2007
- 酸化りん(V)(試薬)
- JISK8352:2011
- コンゴーレッド(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8392:1994
- サリチル酸(試薬)
- JISK8428:1961
- 酸化バリウム(試薬)
- JISK8506:2017
- 臭化カリウム(試薬)
- JISK8530:2007
- 臭素酸カリウム(試薬)
- JISK8540:2016
- (+)-酒石酸ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8577:2007
- 水酸化バリウム八水和物(試薬)
- JISK8586:2011
- スルファニル酸(試薬)
- JISK8588:2011
- アミド硫酸アンモニウム(試薬)
- JISK8603:2011
- ソーダ石灰(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8637:2006
- チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
- JISK8659:2014
- でんぷん(溶性)(試薬)
- JISK8708:1996
- p-ニトロアニリン(試薬)
- JISK8777:2017
- ピリジン(試薬)
- JISK8799:2020
- フェノールフタレイン(試薬)
- JISK8837:2013
- プロピレングリコール(試薬)
- JISK8842:2012
- ブロモチモールブルー(試薬)
- JISK8844:2012
- ブロモフェノールブルー(試薬)
- JISK8873:2014
- ホルムアミド(試薬)
- JISK8876:2018
- マグネシウム粉末(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8893:2020
- メチルオレンジ(試薬)
- JISK8895:2013
- 2-メトキシエタノール(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8920:2008
- よう素(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISM8100:1992
- 粉塊混合物―サンプリング方法通則
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ1703:1976
- ポリエチレンびん
- JISZ8202:1985
- 量記号,単位記号及び化学記号
- JISZ8203:1964
- 単位記号
- JISZ8203:2000
- 国際単位系(SI)及びその使い方
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8716:1991
- 表面色の比較に用いる常用光源蛍光ランプD65―形式及び性能
- JISZ8720:2012
- 測色用の標準イルミナント(標準の光)及び標準光源