JIS K 6911:1995 熱硬化性プラスチック一般試験方法 | ページ 7

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試験片を1分間充電して測定する。
高度の絶縁抵抗を測定する場合は図15に示すとおりガードを設け,電極と検流計との電源端子間
の全装置を保護し,それら(電極と検流計との電源端子間の全装置)をガードから十分に絶縁する。
図15 絶縁抵抗測定装置(比較法)
(4.3) 計算 次の式によって絶縁抵抗を算出する。
S1 1
R=RS
S2 2
ここに, R : 絶縁抵抗 (M 圀
RS : 標準抵抗 (M 圀
S1 : 標準抵抗RSで測定した場合の万能分流器の倍率
標準抵抗RSで測定した場合の検流計の振れ (mm)
S2 : 試験片を接続した場合の万能分流器の倍率
試験片を接続した場合の検流計の振れ (mm)
5.12.2 積層板 次によって行う。
(1) 装置 5.12.1(1)による。
(2) 試験片 積層板から原厚のまま,図14(b)に示す形状・寸法に切り取り,その層に垂直に,それぞれ直
径5mmの2個のあなを裏面まで貫いてあけたものを用いる。
+42
(3) 前処理 試験片の前処理は,C−90 −h/20±2℃/ (65±5) %RHで行う。
(4) 方法 5.12.1(4)によって行う。その試験片の2個のあなを機械用テーパピンリーマで加工し,直径5mm
のテーパピンを押し込んで電極とする。
また,紙基材積屈板であって厚さ15mmを超えるものは,絶縁抵抗(煮沸後)の測定は行わない。
5.12.3 積層棒 次によって行う。
(1) 装置 5.12.1(1)による。直径10mm未満の積層棒を試験片とする場合は,直径2mmのテーパピン2本
を用いる。
(2) 試験片 積層棒から原直径のまま図14(c)に示す形状・寸法に切り取り,互いに平行で軸に直角な,そ

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れぞれ直径5mmの2個のあなをあけたものを用いる。ただし,直径10mm未満の積層棒を試験片と
する場合は,それぞれ直径2mmの2個のあなを貫いてあけたものとする。
+42
(3) 前処理 試験片の前処理は,C−90 −h/20±2℃/ (65±5) %RHで行う。
(4) 方法 5.12.1(4)による。この場合,その試験片の2個のあなを機械用テーパピンリーマで加工し,テ
ーパピンを押し込んで電極とする。
また,直径15mmを超える積層棒は,絶縁抵抗(煮沸後)の測定を,直径26mm以上の積層棒は,
絶縁抵抗の測定を行わない。

5.13 抵抗率

5.13.1 成形材料 次によって行う。
(1) 装置
(1.1) 図16の斜線部分の形状に切断した導電性ゴム又は透湿性の導電性ペイント。
(1.2) 5.12.1の(1.1.2)から(1.1.4)までの電源,絶縁抵抗測定器及びスイッチ。
(1.3) マイクロメータ JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつもの。
(1.4) ノギス JIS B 7507に規定する最小読取値0.02mmのノギス又はこれと同等以上の精度をもつもの。
(2) 試験片 直径約100mm,厚さ2mmの円板に成形したものを用いる。
+42
(3) 前処理 試験片の前処理は,C−90 −h/20±2℃/ (65±5) %RHで行う。
(4) 方法 処理後の試験片の厚さを外側マイクロメータで0.01mmまで正確に測り,図16に示すように導
電性ゴムを配置し試験片に圧着させて電極とする。
また,図16に示すように試験片上に透湿性の導電性ペイントで描いて電極とすることができる。こ
の場合は電極を描いた後に試験片の処理を行い,操作中に透湿性の導電性ペイントが試験片からはが
れないように注意する。
表面電極の内円の外径及び環状電極の内径をノギスで0.02mmまで測る。体積抵抗率を測定する場
合は図17(a)に示すように,表面抵抗率を測定する場合は,図17(b)に示すように,それぞれ接続する。
これを更に5.12と同様の回路の試験片の位置に接続し,1分間充電して体積抵抗及び表面抵抗を測定
する。
この場合,試験は,5.1(1)の条件[温度20±2℃,相対湿度 (65±5) %]で行う。
図16 抵抗率試験の電極配置

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図17 電極の接続方法
(5) 計算 次の式によって体積抵抗率及び表面抵抗率を算出する。
d2
v Rv
4t
= D+d
s Rs
D−d
ここに, 囿 体積抵抗率 (M 圀
表面抵抗率 (M 圀
d : 表面電極の内円の外径 (cm)
t : 試験片の厚さ (cm)
RV : 体積抵抗 (M 圀
D : 表面の環状電極の内径 (cm)
RS : 表面抵抗 (M 圀
円周率=3.14
5.13.2 積層板 次によって行う。
(1) 装置 5.13.1(1)による。
(2) 試験片 積層板から原厚のまま,長さ及び幅をそれぞれ100mmに切り取ったものを用いる。ただし,
厚さ10mm以上の積層板を試験片とする場合はその一方の光沢面から削り,厚さを10mmとする。
+42
(3) 前処理 試験片の前処理は,C−90 −h/20±2℃/ (65±5) %RHで行う。
(4) 方法 5.13.1(4)によって行う。この場合,試験片の光沢面に表面電極を配置する。
(5) 計算 5.13.1(5)による。

5.14 誘電率及び誘電正接

5.14.1 成形材料 次によって行う。
(1) 装置
(1.1) 電極 図18に示すように,直径78mm及び100mmの円板状並びに外径100mm,幅10mmの環状で
あって,いずれも厚さ0.0050.05mmの金属はく又は透湿性の導電性ペイントとする。
図18 誘電率試験及び誘電正接試験の電極配置
(1.2) 真空管発振器などの電源(図19のS) この電源は,その出力波形がなるべく正弦波に近く(ひず
み率5%以下),試験片に規定の電圧を安定に与えることができるものとする。

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また,電源と平衡検出器との直接結合を避けるため,静電的及び電磁的に遮へいを行った電源であ
ること。
(1.3) ブリッジ 次に示す構成をもつものとする。
(1.3.1) 遮へい変成器(図19のT) 電源の内部のインピーダンスとブリッジのインピーダンス(約200
とを整合させるもので,遮へい変成器内部におけるブリッジ側の巻線を,接地された導体で遮へい
したものである。この場合ブリッジ側の巻線は,分割平衡巻とする。
(1.3.2) 比例辺(図19のT2) 巻線比は1 : 1(誤差は0.2%以下)で,漏えいインダクタンス及び巻線抵抗
のできるだけ小さい変成器の一次巻線及び二次巻線を和動的に接続し,接続点を図19のeに示すと
おり接地し,他の2端子を図19のI及び図19のrに接続することにより比例辺とする。
(1.3.3) 標準可変コンデンサ(図19のCs) ガードを設けた空気コンデンサで,全容量200pF程度のもの
が2個あり,一方を標準コンデンサ,他方は測定用コンデンサとし,試料Cxを並列に挿入する。コ
ンデンサは,静電容量の変化を精密に求めるために,容量が小さい方では変化が緩やかであり,容
量が増加とともに変化が急になる形のものが望ましい。
また,Csの残留抵抗,残留インダクタンスは,それぞれ0.1 坎 下,0.1 下であることが望ま
しい。
図19 誘電率試験及び誘電正接試験の相互誘導ブリッジ法
(1.3.4) コンダクタンスシフタ 図19のm・d間に一定コンダクタンス(図19のg)が挿入され,図19の
r・I間の抵抗はmの位置に無関係に一定(200 で,図19のI・m間の抵抗は1000 地 柿 図19
のr・m間の抵抗は100200 地 杙 化できるようにしたものである。
(1.4) 平衡検出装置 ブリッジに与えられた電源電圧の基本波のみに応ずるようなもの。
(1.5) マイクロメータ JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつもの。
(1.6) ノギス JIS B 7507に規定する最小読取値0.02mmのノギス又はこれと同等以上の精度をもつもの。
(2) 試験片 直径100mm,厚さ3mmの円板に成形したものを用いる。
+42
(3) 前処理 試験片の前処理は,C−90 −h/20±2℃/ (65±5) %RHによって行う。
(4) 方法 試験片の厚さをマイクロメータで0.01mmまで正確に測る。処理後の試験片に図18に示すとお
り電極を装着する。金層はくを電極とする場合には試験片に少量のワセリンを塗り,すきまのないよ

――――― [JIS K 6911 pdf 34] ―――――

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うに,かつ,速やかに電極を密着する。透湿性の導電性シルバーペイントを電極とする場合には,透
湿性の導電性シルバーペイントが試験片からはがれないように注意して使用する。
主電極の外径をノギスで0.02mmまで測り,主電極とガードとの輪状のすきまが,一様に1mmであ
ることを確かめる。
次に処理後の試験片を5.1(1)の試験条件[温度20±2℃,相対湿度 (65±5) %]で図19に示すよう
にCxの位置に接続し,測定用コンデンサCsとコンダクタンスシフタを調節することにより,ブリッ
ジを平衡させる。そのときのCs値,コンダクタンスシフタの図19のm・d間のコンダクタンス,I・m
間の抵抗,r・m間の抵抗を測定する。
(5) 計算 次の式によって誘電率及び誘電正接を算出する。
Cx
=
C0
Gx
tan =
2 fCx
ここに, 誘電率
tan 誘電正接
Cx : ブリッジが平衡になったときの測定用コンデンサCsの容
量 (pF)
C0 : 主電極の面積及び試験片の厚さから算出した 1の静電
容量 (pF) で,次の式によって算出する。
r2
C0=
6.3t
ここに, r : 主電極の半径 (cm)
t : 試験片の厚さ (cm)
Gx : 試験片のコンダクタンス ( 1) [{S}] で,次の式によって算出
する。
SV
Gx=g
100
ここに, g : コンダクタンスシフタの図19のm・d間のコンダクタンス
( 1) [{S}]
S :
V コンダクタンスシフタの平衡点の抵抗比
100
f : 測定用周波数 (Hz) 。この試験において1MHzとする。
円周率=3.14
備考1. この試験方法は,適用周波数1MHzの場合における相互誘導ブリッジ法(変成器ブリッジ法)
である。
2. 誘電率及び誘電正接の測定は,表6に規定する測定回路のうち,いずれか一つの方法による
ことができる。
なお,表6に示す測定回路は,いずれも誘電率に対しては精度±5%,誘電正接に対しては
精度±5%又は測定精度±1×10−4であることが望ましい。

――――― [JIS K 6911 pdf 35] ―――――

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JIS K 6911:1995の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6911:1995の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB1352:1988
テーパピン
JISB4410:1998
テーパピンリーマ
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7503:2017
ダイヤルゲージ
JISB7507:2016
ノギス
JISB7512:2018
鋼製巻尺
JISB7513:1992
精密定盤
JISB7514:1977
直定規
JISB7516:2005
金属製直尺
JISB7601:1983
上皿天びん
JISB7726:2017
ロックウェル硬さ試験―試験機及び圧子の検証及び校正
JISC1102:1981
指示電気計器
JISC1301:1977
絶縁抵抗計(発電機式)
JISC2320:1999
電気絶縁油
JISG4051:2016
機械構造用炭素鋼鋼材
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR6252:2006
研磨紙
JISZ8101:1981
品質管理用語
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8801:1994
試験用ふるい