JIS K 8059:2018 亜硫酸水素ナトリウム(試薬) | ページ 2

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3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8150に規定する塩化ナトリウ
ム1.65 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“ほとんど澄明”を用いる。
ほとんど澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)0.5 mLを共通すり合わせ平底
試験管[c) 参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,水
を加えて20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
− 共通すり合わせ平底試験管 例えば,容量50 mL,直径約23 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かし,水を
加えて20 mLにする。
2) 試料溶液は,試料を溶かした直後に濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の
有無を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 d)によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“水溶状 : 試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 過酸化水素 JIS K 8230に規定するもの。
2) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
3) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2)による。
4) 水酸化ナトリウム溶液(100 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。ポリエチレン製瓶などに保存する。
5) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 3)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,過酸化水素が発泡し,液が飛散するため,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.50 gをビーカー100 mLにはかりとり,水10 mLを加えて溶かす。水酸化
ナトリウム溶液(100 g/L)1 mL及び過酸化水素5 mLを加えて,沸騰水浴上で蒸発乾固する。これ
に硝酸(1+2)5 mL及び水を加えて溶かし50 mLにする。その10 mL(試料量0.10 g)を共通すり
合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)4 mL及び水を加えて溶かし20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)0.2 mL及び過酸化水素1 mLをビーカー100 mL
にとり,沸騰水浴上で蒸発乾固する。水10 mL,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)1.0 mL及び硝酸
(1+2)5 mL加えて溶かし,共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,振り混ぜた後15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験

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管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c)によって操作し,試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃
くないとき,“質量分率0.01 %以下(規格値)”とする。

6.5 カリウム(K)

  カリウム(K)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸 JIS K 8180に規定する特級のもの。
2) カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8121に規定する塩化カリウ
ム1.91 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン
製瓶などに保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,有毒な亜硫酸ガスが発生するので,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,水5 mL及び塩酸1 mLを加え,
沸騰水浴上で蒸発乾固する。水10 mLを加えて溶かし,全量フラスコ50 mLに移し,水を標線まで
加えて混合する(B液)。B液5.0 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで
加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,B液5.0 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,カリウム標準液(K :
0.01 mg/mL)1 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,吸収波長766.5
nm付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレー
ム中に噴霧し,吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1を,Y液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
d) 判定 c)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“カリウム(K) : 質量分率0.01 %以下(規
格値)”とする。
注記 カリウムの含有率(質量分率 %)は,次の式によっておおよその参考値を求めることができ
る。
なお,含有率を質量分率 ppmに換算する必要がある場合は,Aに10 000を乗じる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : カリウムの含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中のカリウムの質量(mg)
a : X液に含まれる試料の質量(g)

6.6 銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)

6.6.1  一般
銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,フレーム原子吸光法又はICP発光分光分析法のいずれ

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かによる。
6.6.2 フレーム原子吸光法
銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)のフレーム原子吸光法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
2) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水
和物3.93 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水
を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25
mLを加え,水を標線まで加えて混合する。
3) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 g
を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで
加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合す
る。使用時に調製する。
4) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム
鉄(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,塩酸(2+1)3 mL及び水を加えて溶
かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,塩酸(2
+1)3 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
b) 装置 主な装置は,次による。
1) フレーム原子吸光分析装置 6.5 b) 1)による。
2) 水浴 6.5 b) 2)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を,表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
銅(Cu) 324.8
鉛(Pb) 283.3
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,有毒な亜硫酸ガスが発生するので,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料5 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,水20 mL及び塩酸(2+1)20 mL
を加えて溶かし,沸騰水浴上でほとんど蒸発乾固する。水30 mLを加えて溶かし,全量フラスコ100
mLに移し入れ,更に水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料5 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL)5.0
mL,鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)5 mL,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)10 mL,水20 mL及び塩酸(2
+1)20 mLを加えて溶かし,沸騰水浴上でほとんど蒸発乾固する。水30 mLを加えて溶かし,全
量フラスコ100 mLに移し入れ,更に水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測

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定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“銅(Cu) : 質量分率0.001 %以下(規格
値),鉛(Pb) : 質量分率0.001 %以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率0.002 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によっておおよその参考値を求めることができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
a : はかりとった試料の質量(g)
6.6.3 ICP発光分光分析法
銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)のICP発光分光分析法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)を調製する場合は,次のいずれかによる。
2.1) 硝酸イットリウム(III)六水和物(質量分率99.9 %以上)4.31 gを全量フラスコ1 000 mLにはか
りとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
2.2) 酸化イットリウム(III)(質量分率99.99 %以上)1.27 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,JIS
K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)75 mLを加えて,熱板(ホットプレート)
上で加熱し溶解させ,全量フラスコ1 000 mLに移し,ビーカー200 mLなどを洗い,洗液を全量フ
ラスコ1 000 mLに加えた後,水を標線まで加えて混合する。
注記 イットリウム標準液は,ICP発光分光分析法で発光強度を補正するための内標準である。
市販のイットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)は,使用目的に合致した場合には,市販のも
のを用いてもよい。
3) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) 6.6.2 a) 2)による。
4) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) 6.6.2 a) 3)による。
5) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) 6.6.2 a) 4)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) ピストン式ピペット JIS K 0970に規定するもの。
2) CP発光分光分析装置 装置の構成は,JIS K 0116に規定するもの。
c) 分析種及び内標準イットリウムの測定波長 分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を表3に
示す。
なお,別の条件でも同等の試験結果が得られる場合には,その条件を用いてもよい。

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表3−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例
測定元素 測定波長 nm
銅(Cu) 324.754
鉛(Pb) 220.353
鉄(Fe) 238.204
イットリウム(Y) 360.074
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,全量フラスコ100 mLに試料0.5 gをはかりとり,水10 mLを加えて溶かし,硝
酸(1+2)2 mL,イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)100 μL及び水を標線まで加え混合する(X
液)。
2) 全量フラスコ100 mLを3個準備する。それぞれに硝酸(1+2)2 mL,イットリウム標準液(Y : 1
mg/mL)100 μL及び水10 mLを加えて溶かし,ピストン式ピペットなどを用いて,表4に示す各標
準液の体積を3段階加え,水を標線まで加え混合する(それぞれ,Y1液,Y2液及びY3液とする。)。
表4−採取する標準液の体積
標準液 mg/mL 採取量 μL
Y1 Y2 Y3
銅標準液(Cu) 0.01 250 500 750
鉛標準液(Pb) 0.01 250 500 750
鉄標準液(Fe) 0.01 500 750 1 000
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ100 mLに硝酸(1+2)2 mL及びイットリウム標準液(Y : 1
mg/mL)100 μLをとり,水を標線まで加え混合する(Z液)。
4) CP発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に
する。
5) 同一分析種ごとに複数波長を選択し,Y1液,Y2液及びY3液を用いて,関係線を作成し,関係線の
y切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせない場合,分析結果に
対する影響(定量限界,再現精度)を考慮して選択する。
6) 液,X液,Y1液,Y2液及びY3液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種及び内標準イットリウ
ムの発光強度を測定する。
e) 計算 JIS K 0116の4.7.3のa) 2)[強度比法(内標準法)]によって検量線を作成し,分析種の含有率
を計算する。
f) 判定 d)によって操作し,e)によって計算して得られた含有率が規格値を満足しているとき,“銅
(Cu) : 質量分率0.001 %(規格値),鉛(Pb) : 質量分率0.001 %以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率
0.002 %以下(規格値)”とする。

6.7 ひ素(As)

  ひ素(As)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 亜鉛(ひ素分析用) JIS K 8012に規定する粒径150
2) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。

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JIS K 8059:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8059:2018の関連規格と引用規格一覧