JIS K 8085:2021 アンモニア水(試薬) | ページ 3

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認を行い,サプレッサーの性能を確保する。
6) 再生液の流量 サプレッサーの能力が維持できる最適流量とする。
7) 試料溶液及び検量線溶液の注入量 適切な注入量を選択する。
d) 操作 操作は,次による。
なお,有害なアンモニアガスが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
1.1) 試料50 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)0.5 mLを加えて,
沸騰水浴上で蒸発乾固し,少量の二酸化炭素を除いた水を加えて溶かし,全量フラスコ20 mLに
移し,更に二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
1.2) 試料50 gを共通すり合わせなす形フラスコ200 mLなどにはかりとり,炭酸ナトリウム溶液(100
g/L)0.5 mLを加えて,ロータリーエバポレーターに取り付け,沸騰水浴で共通すり合わせなす形
フラスコを加熱し,減圧で蒸留を行い,蒸発乾固し,少量の二酸化炭素を除いた水を加えて溶か
し,全量フラスコ20 mLに移し,更に二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
なお,共通すり合わせなす形フラスコを沸騰水浴に浸すと,最初にアンモニアガスが抜けるた
め,当初は浅く浸し,ガスの発生(気泡の発生)が少なくなった時点で,深く浸すとよい。
2) 検量線溶液の調製は,4個の全量フラスコ20 mLそれぞれに,炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)0.5 mL
をとり,更にピストン式ピペットで,表2に示す各標準液の体積を4段階はかりとり,二酸化炭素
を除いた水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y1液,Y2液,Y3液及びY4液とする。)。
表2−採取する標準液の体積
採取量 L
標準液 mg/mL
Y1 Y2 Y3 Y4
塩化物標準液(Cl) 1 0 5 15 25
りん酸塩標準液(PO4) 1 0 10 25 40
硫酸塩標準液(SO4) 1 0 50 100 150
3) イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。
4) 試料溶液,Y1液,Y2液,Y3液及びY4液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフ
に注入して,クロマトグラムを記録する。
なお,あらかじめ塩化物イオン(Cl-),りん酸イオン(PO4-)及び硫酸イオン(SO42-)のピーク
の保持時間は,確認しておく。
e) 計算 JIS K 0127の9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,分析種の含有率を算出する。
f) 判定 得られた含有率が,規格値を満足しているとき,“塩化物(Cl) : 質量分率0.3 ppm以下(規格
値),りん酸塩(PO4) : 質量分率0.5 ppm以下(規格値),硫酸塩(SO4として) : 質量分率2 ppm以下
(規格値)”とする。

6.10 硫化物(S)

  硫化物(S)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩基性酢酸鉛(II)溶液 JIS K 8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物11.7 gをはかりとり,水を加
えて溶かし,更に水を加えて100 mLにした後,JIS K 8355に規定する酢酸0.1 mLを加える。この

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液10 mLに水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)を,一旦生じた沈殿が溶けるまで加えたもの。
なお,水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)の調製は,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3
gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにする。
2) 硫化物標準液(S : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b)による。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害なアンモニアガスが発生するので,排気に注意して行う。
1) 試料溶液の調製は,試料25 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて30 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,硫化物標準液(S : 0.01 mg/ml)0.5 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,水
を加えて30 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,塩基性酢酸鉛(II)溶液0.3 mLを加えて,振り混ぜる
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,色を比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の色が,比較溶液から得られた液の暗色より濃くないとき,“硫化物
(S) : 質量分率0.2 ppm以下(規格値)”とする。

6.11 ナトリウム(Na)及びカリウム(K)

  ナトリウム(Na)及びカリウム(K)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
2) カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 蒸発皿 JIS H 6202に規定する化学分析用白金皿又は同じ形状の石英ガラス製の蒸発皿。
2) 水浴 6.5 b) 2)による。ただし,100 ℃に調節できる熱板(ホットプレート)を用いてもよい。
3) フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。
表3−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
ナトリウム(Na) 589.0
カリウム(K) 766.5
d) 操作 操作は,次による。
なお,有害なアンモニアガスが発生するので,排気に注意して行う。
1) 試料溶液の調製は,試料50 gを蒸発皿にはかりとり,沸騰水浴又は熱板(ホットプレート)上で,
蒸発乾固する。少量の水を加えて溶かし,全量フラスコ100 mLに移し,更に水を標線まで加えて
混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,全量フラスコ100 mLにナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL)5.0 mL及びカリ
ウム標準液(K : 0.01 mg/mL)5.0 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。

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3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表3に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値及びY液の指示値を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値をY液の指示値と比較する。
e) 判定 X液の指示値がY液の指示値より大きくないとき,“ナトリウム(Na) : 質量分率1 ppm以下(規
格値),カリウム(K) : 質量分率1 ppm以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 ppm)を求める場合は,次の式によって,おおよその値を求める
ことが可能である。
n
Cn1
Bm 2
106
3 1000
ここに, B : 分析種の含有率(質量分率 ppm)
C : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m3 : X液中の試料の質量(g)
n1 : X液の指示値
n2 : Y液の指示値

6.12 マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)

  マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.8 a) 2)による。
2) マグネシウム標準液(Mg : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) カルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
1) 蒸発皿 6.11 b) 1)による。
2) 水浴 6.11 b) 2)による。
3) フレーム原子吸光分析装置 6.11 b) 3)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表4に示す。
表4−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
マグネシウム(Mg) 285.2
カルシウム(Ca) 422.7
d) 操作 操作は,次による。
なお,有害なアンモニアガスが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料20 gを蒸発皿にはかりとり,沸騰水浴又は熱板(ホットプレート)上で,
蒸発乾固する。塩酸(2+1)5 mLを加えて溶かし,全量フラスコ50 mLに移し,水を標線まで加
えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,全量フラスコ50 mLにマグネシウム標準液(Mg : 0.01 mg/mL)2.0 mL,カルシ
ウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL)2.0 mL及び塩酸(2+1)5 mLを加え,水を標線まで加えて混合す

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る(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,塩酸(2+1)5 mLを全量フラスコ50 mLにとり,水を標線まで加えて混合す
る(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表4に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空
気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値,Y液の指示値及びZ液の指示値
を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値からZ液の指示値を引いた値とY液の指示値からZ液の指示値を引いた
値とを比較する。
e) 判定 X液の指示値からZ液の指示値を引いた値が,Y液の指示値からZ液の指示値を引いた値より
大きくないとき,“マグネシウム(Mg) : 質量分率1 ppm以下(規格値),カルシウム(Ca) : 質量分
率1 ppm以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 ppm)を求める場合は,次の式によって,おおよその値を求める
ことが可能である。
n n5
En3
n5
D 4
106
m4 1000
ここに, D : 分析種の含有率(質量分率 ppm)
E : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m4 : X液中の試料の質量(g)
n3 : X液の指示値
n4 : Y液の指示値
n5 : Z液の指示値

6.13 銅(Cu),亜鉛(Zn),鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)

  銅(Cu),亜鉛(Zn),鉛(Pb),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.8 a) 2)による。
2) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 亜鉛標準液(Zn : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
4) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
5) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
6) ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
1) 蒸発皿 6.11 b) 1)による。
2) 水浴 6.11 b) 2)による。
3) フレーム原子吸光分析装置 6.11 b) 3)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表5に示す。

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表5−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
銅(Cu) 324.8
亜鉛(Zn) 213.9
鉛(Pb) 283.3
鉄(Fe) 248.3
ニッケル(Ni) 232.0
d) 操作 操作は,次による。
なお,有害なアンモニアガスが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料100 gを蒸発皿にはかりとり,沸騰水浴又は熱板(ホットプレート)上で,
蒸発乾固する。塩酸(2+1)5 mLを加えて溶かし,全量フラスコ25 mLに移し,水を標線まで加
えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,全量フラスコ25 mLに銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL)1.0 mL,亜鉛標準液(Zn :
0.01 mg/mL)1.0 mL,鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)1.0 mL,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)2.0 mL,
ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL)1.0 mL及び塩酸(2+1)5 mLを加え,水を標線まで加えて混合
する(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,塩酸(2+1)5 mLを全量フラスコ25 mLにとり,水を標線まで加えて混合す
る(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表5に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空
気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値,Y液の指示値及びZ液の指示値
を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値からZ液の指示値を引いた値とY液の指示値からZ液の指示値を引いた
値とを比較する。
e) 判定 X液の指示値からZ液の指示値を引いた値が,Y液の指示値からZ液の指示値を引いた値より
大きくないとき,“銅(Cu) : 質量分率0.1 ppm以下(規格値),亜鉛(Zn) : 質量分率0.1 ppm以下(規
格値),鉛(Pb) : 質量分率0.1 ppm以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率0.2 ppm以下(規格値),ニッ
ケル(Ni) : 質量分率0.1 ppm以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 ppm)を求める場合は,6.12 e)の注記によって,おおよその値を
求めることが可能である。

6.14 過マンガン酸還元性物質(Oとして)

  過マンガン酸還元性物質(Oとして)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硫酸(1+5) 6.6 a) 3)による。
2) 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液(KMnO4 : 3.161 g/L) JIS K 8247に規定する過マンガン酸
カリウムを用い,JIS K 8001のJA.6.4 g)(0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液)に従って,調製,
標定及び計算したもの。
b) 器具 主な器具は,次による。
· メスピペット又はピストン式ピペット JIS R 3505に規定する呼び容量0.1 mL0.5 mLのもの,又

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JIS K 8085:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-2:1983(MOD)

JIS K 8085:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8085:2021の関連規格と引用規格一覧