JIS K 8322:2020 クロロホルム(試薬) | ページ 2

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なお,エタノールを含まないクロロホルムを調製する場合には,分液漏斗300 mLにこの規格の品
位を満たすクロロホルム150 gをはかりとり,水30 mLを加えて,2分間激しく振り混ぜ,静置後に
上層(水相)を捨てる。この操作を,c)の分析条件によって,エタノールのピークを認めなくなるま
で繰り返した後,JIS K 8987に規定する硫酸ナトリウム5 gを加えて,2分間激しく振り混ぜ,乾燥し
たJIS P 3801に規定する5種Cのろ紙でろ過する。
2) エタノール(99.5) JIS K 8101に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 0.2 μLが採取できるもの。
2) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114に規定するもの。
c) 分析条件 分析条件は,次による。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても
よい。
1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
2) キャピラリーカラム
・ 材質 石英ガラス
・ 内径 0.53 mm
・ 長さ 30 m
・ 固定相液体の種類 メチルシリコーン
・ 固定相液体の膜厚 5.0 μm
3) 設定温度
・ カラム槽 50 ℃で5分間保持した後,毎分10 ℃の割合で200 ℃まで昇温して,2分間保持する。
・ 試料気化室 200 ℃
・ 検出器槽 200 ℃
4) キャリヤーガス
・ 種類 ヘリウム
・ 流量 5 mL/min
5) 試料の導入方式 直接注入法
6) 試料の導入量 0.2 μL
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導入してクロマトグラム
を記録する。
なお,あらかじめ,クロロホルム及びエタノールの保持時間を確認しておく。
2) 試料のピーク面積の測定を,JIS K 0114の11.3 a)(データ処理ソフト又はデータ処理装置を用いる
方法)によって測定する。
e) 定量法 クロロホルムの純度(CHCl3)(GC)は,JIS K 0114の11.5(面積百分率法)によって計算す
る。エタノール(C2H5OH)(GC)の含有量は,クロロホルムに対するエタノールの相対感度で補正し
て求める。この場合,クロロホルムとエタノールとの相対感度を前もって求めておく。
なお,クロロホルムに対するエタノールの相対感度を求める場合は,次による。
エタノールを含まないクロロホルム又は2-メチル-2-ブテン含有クロロホルム(2-メチル-2-ブテン質
量分率50 ppm以下),及びエタノール(99.5)を0.1 mgの桁まではかりとり,混合した試料を,c)の

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分析条件で各々のピーク面積を測定し,次の式によって相対感度を算出する。
A1
m1
f1
A2
m2
ここに, f1 : クロロホルムに対するエタノールの相対感度
A1 : エタノールのピーク面積
m1 : はかりとったエタノールの質量(g)
A2 : クロロホルムのピーク面積
m2 : はかりとったクロロホルムの質量(g)

6.3 密度(20 ℃)

  密度(20 ℃)の試験方法は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。

6.4 水分

  水分の試験方法は,JIS K 0068の6.3.5 a)(直接滴定)による。この場合,試料10 gをとり,滴定溶媒
はJIS K 8891に規定するメタノール,又は水分計の製造業者が推奨するものとする。

6.5 不揮発物

  不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.4 (1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場
合,試料100 gを用いる。
なお,試料は蒸発操作に用いる器具の大きさに合わせ,数回に分割して加えてよい。

6.6 酸(HClとして)

  酸(HClとして)の試験方法は,次による。
a) ガス及び試験用溶液類 ガス及び試験用溶液類は,次による。
1) 窒素 純度が,JIS K 1107に規定する2級以上のもの。
2) 二酸化炭素を除いた水 JIS K 8001の5.8 c)(二酸化炭素を除いた水)による。
3) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをはかりとり,JIS
K 8102に規定するエタノール(95)50 mLを加えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。
4) 0.05 mol/L 塩酸(HCl : 1.823 g/L) 1 mol/L 塩酸10 mLを全量フラスコ200 mLに正確にとり,水
を標線まで加えて混合したもの。気密容器に入れて保存する。
なお,1 mol/L 塩酸を調製する場合は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)を用い,JIS K 8001
のJA.6.4 e) 2)(1 mol/L 塩酸)に従って,調製,標定及び計算する。
5) 0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 2.000 g/L) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液10 mLを全
量フラスコ200 mLに正確にとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合したもの。ポリエ
チレンなどの樹脂製気密容器に入れ,使用時に調製する。
なお,1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液を調製する場合は,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウ
ムを用い,JIS K 8001のJA.6.4 r) 1)(1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液)に従って,調製,標定及び
計算する。
b) 器具 主な器具は,次による。
・ メスピペット又はピストン式ピペット JIS R 3505に規定する呼び容量0.1 mL0.5 mLのもの,又
はJIS K 0970に規定する1 000 L以下のもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,あらかじめ窒素を約200 mL/minの流量で約2分間通じて空気を置換した分液漏

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斗100 mLに,手早く二酸化炭素を除いた水25 mL及びブロモチモールブルー溶液3滴を加え,液
面に窒素を通じながら,0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液又は0.05 mol/L 塩酸を用いて,メスピペ
ット又はピストン式ピペットで中和するまで滴加する。直ちに試料20 gを加えて,約2分間激しく
振り混ぜた後,放置する。
なお,指示薬の中和の色が分かりにくい場合,JIS K 8001のJA.7(緩衝液)に規定するpH 6.8
の緩衝液を操作1)の全液量と同じ量をとり,ブロモチモールブルー溶液3滴を加えたものと比較す
るとよい。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の上層(水相)の色を,分液漏斗の側方から観察する。
3) 試料溶液の上層(水相)の色が,中和の色からアルカリ性側の色(青)の場合,操作を終了する。
4) 試料溶液の上層(水相)の色が,酸性側の色(黄)の場合,あらかじめ窒素を2分間通じて空気を
置換した共通すり合わせ三角フラスコ100 mLに水相を移し,窒素を液面に通じながら,0.05 mol/L
水酸化ナトリウム溶液0.11 mLを加える。
5) 白の背景を用いて,試料溶液から得られた上層(水相)の色を,共通すり合わせ三角フラスコの側
方から観察する。
d) 判定 c)の3)又は4)の操作で,試料溶液の上層(水相)の色が,中和の色からアルカリ性側の色(青)
を示すとき,“酸(HClとして) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。
なお,0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液1 mLは,0.001 823 0 g HClに相当する。

6.7 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料20 gを分液漏斗100 mLにはかりとり,水20 mLを加えて2分間激しく振
り混ぜ,二層に分離するまで静置した後,上層(水相)10 mL(試料量10 g)を共通すり合わせ平
底試験管にとり,水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)1.0 mLをとり,
水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,
15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率1 ppm以下(規格値)”とする。

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6.8 遊離塩素(Clとして)

  遊離塩素(Clとして)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定する特級又は1級のでんぷん(溶性)1.0 gをはかりとり,水10 mL
を加えてかき混ぜながら熱水200 mL中に入れて溶かす。これを約1分間煮沸した後に冷却したも
の。冷所に保存し,10日以内に使用する。
2) よう化カリウム溶液(200 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム20 gをはかりとり,水を加
えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。使用時に調製する。
3) 溶存酸素を除いた水 JIS K 8001の5.8 d)(溶存酸素を除いた水)による。
4) 0.01 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O : 2.482 g/L) JIS K 8637に規定するチオ硫酸
ナトリウム五水和物を用い,防腐剤としてJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム又はJIS K 8051
に規定する3-メチル-1-ブタノールを添加し,JIS K 8001のJA.6.4 t) 3)(0.01 mol/L チオ硫酸ナトリ
ウム溶液)に従って,調製,標定及び計算したもの。
b) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,共通すり合わせ三角フラスコ100 mLに試料35 gをはかりとり,溶存酸素を除
いた水10 mL,よう化カリウム溶液(200 g/L)1 mL及びでんぷん溶液2滴を加え,直射日光等が当
たらないように注意して,共通すり合わせ三角フラスコに栓をして2分間激しく振り混ぜて静置す
る。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の上層(水相)の液の色を,共通すり合わせ三角フラスコ100 mLの
側方から観察する。
3) 試料溶液の上層(水相)の液の色が,無色の場合,操作を完了する。
4) 試料溶液の上層(水相)の液の色が,青又はうすい紫の場合,0.01 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液
0.1 mLを加えて,2分間激しく振り混ぜて静置し,白の背景を用いて,試料溶液から得られた上層
(水相)の液の色を,共通すり合わせ三角フラスコ100 mLの側方から観察する。
c) 判定 b)の3)又は4)の操作で,試料溶液の上層(水相)の液の色が,無色を示すとき,“遊離塩素(Cl
として) : 質量分率1 ppm以下(規格値)”とする。

6.9 カルボニル化合物(COとして)

  カルボニル化合物(COとして)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。
2) エタノール(アルデヒド及びケトン試験用) JIS K 8101に規定するエタノール(99.5)500 mLに
JIS K 8480に規定する2,4-ジニトロフェニルヒドラジン10 g及びJIS K 8180に規定する塩酸(特級)
0.2 mLを加え,共通すり合わせ還流冷却器を付けて2時間還流した後,蒸留する。初留100 mLを
捨て,続く留分300 mLを集めたもの。その留分は着色してはならない(CH3COCH3 : 質量分率約1
ppm以下)。
3) 2,4-ジニトロフェニルヒドラジン・エタノール溶液 デシケーター中で乾燥したJIS K 8480に規定
する2,4-ジニトロフェニルヒドラジン0.1 gをはかりとり,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)3 mL
及びエタノール(アルデヒド及びケトン試験用)を加えて溶かし,更にエタノール(アルデヒド及
びケトン試験用)を加えて50 mLにしたもの。
なお,2,4-ジニトロフェニルヒドラジンは,加熱・衝撃,摩擦等によって爆発する場合があり,

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可燃性で,燃えると一酸化炭素,二酸化炭素,窒素酸化物などを発生するため,取り扱いに十分注
意する。
4) 水酸化カリウム・エタノール溶液 エタノール(アルデヒド及びケトン試験用)70 mLに水を加え
て100 mLにする(A液)。JIS K 8574に規定する水酸化カリウム11.8 gをはかりとり,A液を加え
て溶かし,更にA液を加えて100 mLにしたもの。
5) カルボニル標準液(CO : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 6.7 b)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料0.40 gを全量フラスコ25 mLにはかりとり,エタノール(アルデヒド及び
ケトン試験用)を加えて4 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,全量フラスコ25 mLにエタノール(アルデヒド及びケトン試験用)2 mL及びカ
ルボニル標準液(CO : 0.01 mg/mL)2.0 mLをとる。
3) 試料溶液及び比較溶液それぞれに,2,4-ジニトロフェニルヒドラジン・エタノール溶液1.0 mLを加
えて30分間放置した後,ピリジン8 mL,水2 mL及び水酸化カリウム・エタノール溶液5 mLを加
えて振り混ぜ,10分間放置した後,エタノール(アルデヒド及びケトン試験用)を加えて25 mLに
する。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して,色を比較する。
d) 判定 試料溶液から得られる液の色が,比較溶液から得られる液の暗い赤より濃くないとき,“カルボ
ニル化合物(COとして) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。

6.10 硫酸着色物質

  硫酸着色物質の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) ホルムアルデヒド液 JIS K 8872に規定するもの。
2) 硫酸[質量分率(95±0.5)%] JIS K 8951に規定する硫酸で質量分率(95±0.5)%のもの,又は
質量分率(95±0.5)%に調製された市販のもの。
なお,硫酸[質量分率(95±0.5)%]の調製が必要な場合,あらかじめJIS K 8951に規定する硫
酸の純度を求め,計算量の水をとり,硫酸を注意して徐々に加え,硫酸濃度を質量分率(95±0.5)%
に調節する。
b) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 6.7 b)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,硫酸[質量分率(95±0.5)%]で洗った共通すり合わせ平底試験管に試料20 mL
をとり,約10 ℃に冷却し,約10 ℃に冷却した硫酸[質量分率(95±0.5)%]15 mL及びホルムア
ルデヒド液0.2 mLを加えて30秒間振り混ぜ,約10 ℃で30分間静置する。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の下層(硫酸相)の色を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方か
ら色を観察する。
d) 判定 試料溶液の下層(硫酸相)が,無色であるとき,“硫酸着色物質 : 試験適合(規格値)”とする。

――――― [JIS K 8322 pdf 10] ―――――

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JIS K 8322:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-2:1983(MOD)

JIS K 8322:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8322:2020の関連規格と引用規格一覧