JIS K 9003:2014 流動パラフィン(試薬) | ページ 3

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1) エタノール(99.5) JIS K 8101に規定するもの。
2) 鉛酸ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム50 gを水100 mlに溶かし,JIS K
8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物2.5 g及びJIS K 8288に規定するくえん酸三ナトリウム二水
和物5 gを加えて溶かし,水で150 mlにする。ポリエチレンなどの樹脂製の瓶に保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 水浴 約70 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液及び比較溶液の調製は,それぞれ試料3 g(約3.5 ml)を共通すり合わせ平底試験管にはか
りとり,鉛酸ナトリウム溶液0.1 ml及びエタノール(99.5)2 mlを加える。
2) 試料溶液は,約70 ℃で10分間加熱し,比較溶液は,室温で10分間放置する。
3) 白の背景を用いて,試料溶液から得られた上層(エタノール相)と比較溶液から得られた上層(エ
タノール相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“硫化物 : 試験適合”とする。
試料溶液から得られたエタノール相の色は,比較溶液から得られたエタノール相の色より暗くない。

6.7 固形パラフィン

  固形パラフィンの試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.4 a) 1) による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) 6.4 a) 2) による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml) 6.4 a) 4.2) による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準“微濁以内”は,次による。
塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml)6 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水10 ml,硝酸(1
+2)1 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,更に水を加えて20 mlとし,振り混ぜてから15分間
放置する。
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 恒温水槽 (10±2)℃に調節できるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料20 g(約23 ml)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,(10±2)℃
で1時間放置する。
2) 直後に,黒の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察して,試料溶液の
濁りの程度をb) と比較する。
e) 判定 d) によって操作し,次に適合するとき,“固形パラフィン : 試験適合”とする。
試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。

6.8 硫酸着色物質

  硫酸着色物質の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(1+39) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積39とを混合する。
2) ブロモチモールブルー溶液 6.3 a) 8) による。

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3) 硫酸(質量分率85 %) あらかじめJIS K 8951に規定する硫酸の純度を求め,希釈が必要な場合
は,計算量の水をとり,注意して徐々に硫酸を加えて濃度を質量分率85 %に調節する。
硫酸の純度 共通すり合わせ三角フラスコ100 mlなどの質量を0.1 mgの桁まではかり,硫酸1.0
gを入れ,再び0.1 mgの桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコなどを冷却しながら水
20 mlを徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴
定する。終点は液の色が黄から青みの緑に変わる点とする。
硫酸の純度は,次の式によって算出する。
0.049 04V f
A 100
m2 m1
ここに, A : 硫酸の純度(H2SO4)(質量分率 %)
V : 滴定に要した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)
f : 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
m2 : 試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)
m1 : 共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)
0.049 04 : 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するH2SO4の
質量を示す換算係数(g/ml)
4) 比色原液 比色原液の調製は,次による。
4.1) 塩化コバルト(II)比色原液 JIS K 8129に規定する塩化コバルト(II)六水和物59.5 g(質量分
率100 %としての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,
全量フラスコ1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
4.2) 塩化鉄(III)比色原液 JIS K 8142に規定する塩化鉄(III)六水和物45.0 g(質量分率100 %とし
ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ
1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
4.3) 硫酸銅(II)比色原液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物62.4 g(質量分率100 %とし
ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ
1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
b) 着色の程度の適合限度標準 着色の程度の適合限度標準“比色標準液D”は,次による。
表2に示す割合によって比色標準液D 10 mlを共通すり合わせ平底試験管に調製する。
表2−硫酸着色物質試験用比色標準液D
比色原液
比色標準液の記号
塩化コバルト(II) 塩化鉄(III) 硫酸銅(II) 水
D 0.6 ml 1.2 ml 0.8 ml 7.4 ml
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,試験管などを浸せき(漬)できるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,硫酸(質量分率85 %)で洗浄した共通すり合わせ平底試験管に試料10 g(約
12 ml)をはかりとり,硫酸(質量分率85 %)10 mlを入れる。その共通すり合わせ平底試験管の液
面が,水浴の液面の下になるように浸せき(漬)した状態で,共通すり合わせ平底試験管を2,3
回激しく振り混ぜながら10分間加熱した後,共通すり合わせ平底試験管を水浴から取り出す。

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2) 試料溶液の下層(硫酸相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から観察し,比色標準液Dの
色と比較する。
e) 判定 d) によって操作し,次に適合するとき,“硫酸着色物質 : 試験適合”とする。
硫酸相の色は,比色標準液Dの色より濃くない。

6.9 過マンガン酸還元性物質

  過マンガン酸還元性物質の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却し,かき混ぜながら,これにJIS K 8951に規定する硫酸の体積1
を徐々に加える。
2) 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液(KMnO4 : 3.16l g/l) 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液
の調製,標定及び計算は,次による。
2.1) 調製 JIS K 8247に規定する過マンガン酸カリウム3.2 gをビーカー 2 000 mlにはかりとり,水
1 050 mlを加えて1時間から2時間穏やかに煮沸した後,約18時間暗所に放置する。その液をJIS
R 3503に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(17G4又は25G4)を用いてろ過する。この場合,
ブフナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前に水洗はしない。熱水などで洗浄後,乾燥した褐色の
気密容器又は遮光した気密容器に保存する。
2.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリ
ウムを用い,次のとおり行う。
2.2.1) 認証標準物質1) のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
2.2.2) 容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
2.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウム0.20 g0.24 gを0.1 mgの桁まで
はかりとり,コニカルビーカー500 mlなどに移し,水200 mlを加えて溶かす。硫酸(1+1)20 ml
を加え,液温を70 ℃に加熱し,直ちに,2.1) で調製した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液
を,緩くかき混ぜながら滴定所要量の約2 ml手前まで加える。液の紅色が消えるまで放置後,
引き続き滴定する。終点は,液の薄い紅色が約15秒間残る点とする。
なお,終点の液の温度は,60 ℃以下にならないことが望ましい。
別に,水200 ml及び硫酸(1+1)20 mlをコニカルビーカー500 mlなどにはかりとり,70 ℃
付近に加熱し,同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。
2.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m A
f
.0006 700 V1 V2
ここに, f : 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液のファクター
m : はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量(g)
A : しゅう酸ナトリウムの純度(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液の体
積(ml)
V2 : 空試験に要した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液の
体積(ml)
0.006 700 : 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液1 mlに相当するし
ゅう酸ナトリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。

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1) 共通すり合わせ三角フラスコ50 ml JIS R 3503に規定するもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10 g(約12 ml)を共通すり合わせ三角フラスコ50 mlなどにとり,0.02 mol/l
過マンガン酸カリウム溶液0.15 mlを加えて振り混ぜ,光を遮り,水浴上で5分間温める。ただし,
0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液のファクターが1.00でない場合は,加える体積を補正する。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の色を共通すり合わせ三角フラスコ50 mlなどの上方又は側面から観
察する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“過マンガン酸還元性物質 : 試験適合”とする。
試料溶液の色は,紅色を保つ。

7 容器

  容器は,気密容器とする。

8 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称 “流動パラフィン”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 内容量
e) 製造番号
f) 製造年月又はその略号
g) 製造業者名又はその略号

JIS K 9003:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 9003:2014の関連規格と引用規格一覧