JIS K 9062:2020 ニッケル(試薬) | ページ 2

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・ 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液の調製は,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用い,JIS
K 8001のJA.6.4 r) 4)(0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液)に従って,調製する。
・ ほう酸溶液(40 g/L)の調製は,JIS K 8863に規定するほう酸4.0 gをはかりとり,水90 mLを
加えて,加熱して溶かし,冷却後,水を加えて100 mLにする。
5) モリブデン酸アンモニウム溶液(100 g/L) JIS K 8905に規定するモリブデン(VI)酸アンモニウ
ム四水和物21.2 gをはかりとり,60 ℃の水100 mLを加えて溶かし,冷却後,水を加えて200 mL
にしたもの。
6) けい素標準液(Si : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 容量100 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸(1+1)40 mLを加え,
加熱して溶かす。過酸化水素(3 %)1 mLを加えて,煮沸して約5 mLまで濃縮し,沸騰水浴上で
蒸発乾固する。冷却後,水20 mLを加えて溶かし,全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加
えて振り混ぜる。その25 mL(試料量0.5 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて35 mL
にする。
2) 比較溶液の調製は,硝酸(1+1)10 mL及び過酸化水素(3 %)0.25 mLをビーカー100 mLなどにと
り,沸騰水浴上で蒸発乾固する。冷却後,水20 mLを加えて溶かし,共通すり合わせ平底試験管に
移し,けい素標準液(Si : 0.01 mg/mL)2.5 mLを加え,水を加えて35 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に硝酸(1+1)1.6 mLを加え,約50 ℃で5分間加熱し,モリブデン酸アン
モニウム溶液(100 g/L)2 mLを加え,約50 ℃で10分間加熱する。硝酸(1+1)5.3 mL及び3-メ
チル-1-ブタノール10 mLを加え,1分間激しく振り混ぜ,水酸化ナトリウム−ほう酸溶液10 mLを
加え,1分間激しく振り混ぜる。二層に分離するまで放置後,水を加えて40 mLにする。
4) 下層の色を観察する。
d) 判定 試料溶液から得られた下層の色が,比較溶液から得られた下層の黄より濃くないとき,“けい素
(Si) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。

6.4 硫黄(S)

  硫黄(S)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩素酸カリウム JIS K 8207に規定するもの。
3) 硝酸 JIS K 8541に規定する質量分率60 %61 %の特級のもの。
4) アンモニア水(2+3) 6.2 a) 2)による。
5) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。
6) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
7) 塩酸(1+50) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積50とを混合したもの。
8) 硫黄標準液(S : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。

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1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 b) 1)による。
2) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種Cのもの。
3) 水浴 6.3 b) 2)による。
c) 操作 操作は,次による。
なお,硝酸ガスなどが発生するので,排気に注意する。
1) 試料6 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸40 mLを加え,塩素酸カリウム1 gを徐々に加
えて,溶かす。沸騰水浴上で結晶が析出するまで蒸発させる。
2) 冷却後,塩酸(2+1)20 mLを加え,沸騰水浴上で蒸発乾固する。
3) 2)の操作を繰り返し,冷却後,更に塩酸(2+1)10 mLを加えて,沸騰水浴上で蒸発乾固し,塩酸
(2+1)5 mL及び水25 mLを加えて,5分間煮沸して,溶かす。
4) ろ紙を用いてろ過し,塩酸(1+50)でろ紙を洗い,洗液をろ液に合わせ,水を加えて60 mLにす
る(A液)。
5) 試料溶液の調製は,A液20 mL(試料量2 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,アンモニア水(2
+3)で中和し,塩酸(2+1)0.3 mL及びエタノール(95)3 mLを加える。
6) 比較溶液の調製は,A液20 mL(試料量2 g)をビーカー100 mLなどにとり,アンモニア水(2+3)
で中和し,塩酸(2+1)0.3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加え,沸騰するまで加熱
し,1時間放置する。ろ紙を用いてろ過し,ろ液を共通すり合わせ平底試験管に受け,エタノール
(95)3 mLを加える。
7) 試料溶液に塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL,比較溶液に硫黄標準液(S : 0.01 mg/mL)2.0 mLを
加えて混合し,1時間放置する。
8) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫黄
(S) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

6.5 銅(Cu),鉛(Pb)及びマンガン(Mn)

  銅(Cu),鉛(Pb)及びマンガン(Mn)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+1) 6.2 a) 4)による。
2) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
4) マンガン標準液(Mn : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
・ フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
銅(Cu) 324.8
鉛(Pb) 283.3
マンガン(Mn) 279.5

――――― [JIS K 9062 pdf 7] ―――――

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d) 操作 操作は,次による。
1) 試料10 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,硝酸(1+1)140 mLを加えて溶かし,約50 mLに
なるまで濃縮する。冷却後,全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加えて混合する(B液)(6.6
及び6.7の試験にも用いる。)。
2) 試料溶液の調製は,B液25 mL(試料量2.5 g)を全量フラスコ50 mLに正確にとり,水を標線まで
加えて混合する(X液)。
3) 比較溶液の調製は,B液25 mL(試料量2.5 g)を全量フラスコ50 mLに正確にとり,銅標準液(Cu :
0.01 mg/mL)2.5 mL,鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)2.5 mL及びマンガン標準液(Mn : 0.01 mg/mL)
2.5 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
4) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ50 mLに硝酸(1+1)35 mLをとり,水を標線まで加えて混合
する(Z液)。
5) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空
気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1,Y液の指示値n2及びZ液の指
示値n3を読み取る。
6) 測定結果は,X液の指示値n1からZ液の指示値n3を引いたn1−n3とY液の指示値からX液の指示
値を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 n1−n3が,n2−n1より大きくないとき,“銅(Cu) : 質量分率0.001 %以下(規格値),鉛(Pb) :
質量分率0.001 %以下(規格値),マンガン(Mn) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によって,おおよその値を求めることができる。
n1 n3
C
n2 n1
B 100
1 000
ここに, B : 分析種の含有率(質量分率 %)
C : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : X液に含まれる試料の質量(g)

6.6 マグネシウム(Mg)及び鉄(Fe)

  マグネシウム(Mg)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+1) 6.2 a) 4)による。
2) マグネシウム標準液(Mg : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
・ フレーム原子吸光分析装置 6.5 b)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。
表3−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
マグネシウム(Mg) 285.2
鉄(Fe) 248.3

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d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,6.5のB液10 mL(試料量1.0 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,水を標
線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,B液10 mL(試料量1.0 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,マグネシウ
ム標準液(Mg : 0.01 mg/mL)1.0 mL及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)5.0 mLを加え,水を標線ま
で加えて混合する(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ100 mLに硝酸(1+1)14 mLをとり,水を標線まで加えて混合
する(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表3に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空
気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1,Y液の指示値n2及びZ液の指
示値n3を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値n1からZ液の指示値n3を引いたn1−n3とY液の指示値からX液の指示
値を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 n1−n3が,n2−n1より大きくないとき,“マグネシウム(Mg) : 質量分率0.001 %以下(規格値),
鉄(Fe) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,6.5 e)の注記の式によって,おおよその値を求めること
ができる。

6.7 コバルト(Co)

  コバルト(Co)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) コバルト標準液(Co : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
2) 硝酸(1+1) 6.2 a) 4)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
・ フレーム原子吸光分析装置 6.5 b)による。
c) コバルトの測定波長 コバルトの測定波長の例を表4に示す。
表4−コバルトの測定波長の例
分析種 測定波長 nm
コバルト(Co) 240.7
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,6.5のB液2 mL(試料量0.2 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,水を標
線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,S液2 mL(試料量0.2 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,コバルト標準
液(Co : 0.01 mg/mL)6.0 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ100 mLに硝酸(1+1)3 mLをとり,水を標線まで加えて混合
する(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表4に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれアセチレン−空

――――― [JIS K 9062 pdf 9] ―――――

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気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1,Y液の指示値n2及びZ液の指
示値n3を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値n1からZ液の指示値n3を引いたn1−n3とY液の指示値からX液の指示
値を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 n1−n3が,n2−n1より大きくないとき,“コバルト(Co) : 質量分率0.03 %以下(規格値)”とす
る。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,6.5 e)の注記の式によって,おおよその値を求めること
ができる。

7 容器

  気密容器とする。

8 表示

  容器には,次の事項を表示しなければならない。
a) この規格の番号
b) 名称“ニッケル”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 元素記号及び原子量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号

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