JIS L 0122:2003 縫製用語 | ページ 5

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8502 アップリケ applique (仏)
布地の上にいろいろな形に切った小布,フェルト,革
などを載せ,その縁のまわりを縫い付けること又はそ
れを縫い付けたもの。
8503 スレーキ sleek
洋服裏地,ポケット地などに使用する表面を平滑に仕
上げたあや織物。
8504 肩パッド 上衣などの肩の部分に入れる詰めもの。 shoulder pad
8505 カラークロス 地えりに使う専用の布地。 collar cloth
8506 ゆきわた そで山の形をよくするために使うもの。 sleeve wadding
8507 えりつり 上衣,コートなどをつるすためのテープ又はくさり。 hanging tape,
chain hanger
8508 まち gusset
衣服の機能性やデザイン性を向上するために用いる
三角,菱形などの布地。
8509 当て布 ある部分を補強する目的で別に当てる布地。 filler cloth
8510 力布 stay cloth
ポケット口やボタン付けを丈夫にするために裏に当
てる布地。
8511 ひざ当て ひざの部分に当てる布地。 knee patch
8512 向こう布 ポケットの内側の袋地に付ける布地。 pocket facing

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附属書(規定)和服の縫製用語

1. 適用範囲

 この附属書は,和服の縫製に関する主な用語について規定する。
2. 分類 用語の分類は,次による。
a) 縫製準備工程
b) 縫製工程
c) 仕上げ工程
3. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
a) 縫製準備工程
番号 用語 定義 参考
9101 地直し 布のたて糸よこ糸の方向を正し,耳糸のつれをなくす
こと。
9102 地詰め 縫製工程又は着用中に布が収縮を生じないよう,あら
かじめ無理に延ばされている布を元に戻すこと。
9103 地のし 地直し及び地詰めの目的で行う作業。
9104 筋消し 布の保存中にできた不要の筋などを消すこと。
9105 しつけ しつけ(躾)
縫い目のきせを正しくするために,糸で縫い押さえて
おくこと。
9106 仮しつけ 布のつり合いをとる目的などで,あとで糸をとる一時
的なしつけ。
9107 柄合せ 布の柄を配置よく合わせること。
9108 背紋合せ 紋付の着物の縫製で,背中心の紋を左右合わせるこ
と。
9109 本裁ち 成人用の和服の裁ち合せ方又は成人用の和服。大裁ち
ともいう。
9110 四つ身 4歳から11歳くらいまでの和服の裁ち合せ方又はこ
れらの和服。中裁ちともいう。
9111 三つ身 3歳から4歳くらいまでの和服の裁ち合せ方又はこれ
らの和服。
9112 一つ身 乳児から2歳くらいまでの和服の裁ち合せ方又はこれ
らの和服。
9113 小裁ち 乳児から4歳くらいまでの和服の裁ち合せ方又はこれ
らの和服。
9114 棒おくみ裁ち おくみ(衽)
本裁ち着物の裁ち方で,おくみを半幅の長方形に裁つ
方法。
9115 かぎおくみ裁ち 本裁ち着物の裁ち方で,おくみの上部を斜めに裁ち合
わせて左右のおくみとしたもの。
9116 三つ割りえり裁ち 1反の長さが短いときなど,並幅36 cmを3等分して
1着のえりとする裁ち合せ方。
9117 しるし付け しるし(標)
着物を縫い合わせる位置に,しるしを付けること。
9118 山しるし付け 和服を着用したとき,身ごろ,そでの上部などの縫い
代に付ける斜め方向(山形)のしるし。
9119 合しるし付け 柄合せなどで位置を合わせたいところにしるしを付
けること。

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番号 用語 定義 参考
9120 糸しるし付け 糸でしるしを付けること。
9121 縫い代 仕上り寸法より余分で,裏に入れておく部分。
9122 ひとえ仕立て 裏が付かない仕立て。 ひとえ(単衣)
9123 あわせ仕立て 裏が付く仕立て。 あわせ(袷)
9124 わた入れ仕立て 表と裏の布の間にわたを入れる仕立て。 わた(綿)
9125 通し裏仕立て すそ(裾)
男子用あわせの着物の仕立てで,裏がすそまで同じ布
で続いているもの。
9126 額縁仕立て 男子用あわせの着物の仕立てで,裏が胴の部分とすそ
の部分で生地を変えている仕立て。
9127 人形 成人男子用着物などのそでつけから下の部分。
9128 無双そで 長じゅばんのそでを表布で,裏まで全部続けて付けた
もの。
9129 半無双そで 長じゅばんのそでの裏を,表布でそで付け側の半分を
付け,裏布でそで口側の半分を付けたもの。
9130 別裏そで 長じゅばんのそでの裏を全部裏布で付けたもの。
9131 前ゆるみ じゅばんの前身ごろのわき縫い目で胸のゆるみ分と
なるつまみ。前下がり,乳代(ちちしろ)ともいう。
9132 引返しすそ 長じゅばんなどの裏すそ布を表すそから続けてとっ
たもの。すそ返りともいう。
9133 別すそ 長じゅばんなどの裏すそ布を表と別布でつけたもの。
9134 共すそ 長じゅばんなどの裏すそ布を表布と同じ布でとるが,
1枚の布で続けないもの。
b) 縫製工程
番号 用語 定義 参考
9201 なみ縫い 0.4 cmくらいの等間隔で,針を運ばせて縫うこと。
9202 ぐし縫い あらかじめ布を縫っておくこと。
9203 糸こき 布が縫いたまって,糸がつれることのないように,布
と糸とのつり合いをとること。
9204 本縫い 布を組み立てて,きちんと縫い合わせること。
9205 地縫い 2枚の布を中表に合わせて縫うこと。
9206 重ね縫い 布と布を重ねて,その中心を縫うこと。
9207 合せ縫い 2枚の布を合わせて縫うこと。
9208 突き合せ縫い 2枚の布の裁ち目や折り山をそろえ,突き合わせて縫
うこと。
9209 二条縫い 地縫の縫い目に平行に,もう1条縫うこと。
9210 袋縫い 2枚の布の表が外側になるように合わせて裁ち目から
0.5 cmくらいのところを縫い,裏に返して仕上り線を
縫うこと。
9211 伏せ縫い 布端を折って,裁ち目の内側を押さえ縫うこと。
9212 折り伏せ縫い 2枚の布を合わせて,手前の布端を0.5 cmくらい控え
て縫い合わせ,手前に折り返し,布端を折って伏せ縫い
すること。
9213 かがり縫い 裁ち目のほつれを防ぐために0.3 cmくらいの深さで
巻きながら縫い進むこと。
9214 本返し縫い 1針すくい,あと戻りして元の針穴に針を通し,また,
表に1針先に出して,繰り返していく縫い方。
9215 半返し縫い 1針すくい,その半分くらいあと戻りして,また,表
に1針先に出して,繰り返していく縫い方。

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番号 用語 定義 参考
9216 四つ縫い あわせ仕立ての場合,左右又は前後の表裏4枚の布を
一度に縫い合わせること。
9217 くけ くけ(絎)
糸が外に出ないように折った布地の中を通して縫う
こと。
9218 本くけ 双方の折山の0.2 cm内側を0.5 cmくらいの等間隔で
くけ合わせること。
9219 三つ折りくけ 布の端を三つ折りとし,表に小針(縫糸が外側に短か
く出ていること。)を出してくけること。
9220 耳くけ 布の耳端をくける方法で,裏側は小針二目,表側は小
針一目を出し,布の間を通って,次の針目に移る方法。
9221 よりくけ 縫い代0.5 cmくらいをかたくよりながらくける方法。
9222 まつりくけ 布端を三つ折りにして,折山をすくってくける方法。
9223 たてまつりくけ 三つ折りにした折山を押さえる目的で,折り山に糸を
縦方向にかけてくける方法。
9224 千鳥くけ 布を二つ折りにして,左上から斜めに右下,右上と糸
を交差させて,布端を押さえる方法。
9225 千鳥押さえ 何枚もの布を押さえる目的で千鳥くけすること。
9226 三つ折り縫い 布端を三つ折りにして,なみ縫いで押さえること。
9227 背縫い 背中心を縫うこと。
9228 わき縫い わき部分を縫うこと。
9229 そで下縫い そで下を縫うこと。
9230 振り縫い 女子用着物のそで付けより下の部分を縫うこと。
9231 身八つ口縫い 女子用着物のわき上部のあきを仕上げること。
9232 すそ縫い すその部分を縫うこと。
9233 まち まち(襠)
和服を作るとき,布幅の不足のところに補てんする
布。
9234 まち上部縫い 羽織などのまちの上部を縫うこと。
9235 揚げ縫い ゆき(裄)
着丈又はゆきを長く仕立て,その余り分を,表側につ
まんで縫うこと。
9236 肩揚げ 肩部分の揚げ縫いのこと。
9237 腰揚げ 腰部分の揚げ縫いのこと。
9238 内揚げ縫い 着丈よりも裁断寸法を長くして,その余り分を裏側に
縫い込むこと。
9239 そで口くけ そで口の縫い代を裏側に三つ折りし,小針を表に出し
てくけること。
9240 えり下くけ えり下の縫い代を裏側に三つ折りし,小針を表に出し
てくけること。
9241 すそくけ すその縫代を裏側に三つ折りし,小針を表に出してく
けること。
9242 えりくけ えり幅を折り,折り山をくけること。
9243 おくみ付け おくみを前身ごろに付けること。
9244 小えり付け 乳幼児のそでなし羽織など,デザイン上の小さなえり
を身ごろに付けること。
9245 えり付け えりを身ごろや,おくみに付けること。
9246 そで付け 身ごろにそでを付けること。
9247 立えり コート,長じゅばんなどの,前身ごろの重なり分とし
てつけるもの。
9248 立えり付け 立えりを付けること。
9249 ひも付け 結ぶひもを付けること。 ひも(紐)

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番号 用語 定義 参考
9250 前まち付け 前身ごろにまちを付けること。
9251 後まち付け 後身ごろにまちを付けること。
9252 そで口合せ そで口で表布とそで口布を合わせて縫うこと。
9253 すそ合せ すそで表布とすそ布を合わせて縫うこと。
9254 打ち留め 縫い終わりに針を当て,これに糸を巻き,針を抜いて,
引き締めること。
9255 すくい留め 縫い終わりを小さく1針すくって,その糸の輪に針を
入れ,針を抜いて引き締めること。
9256 すくい返し留め すくい留めをしてから,縫い返すこと。
9257 返し留め 縫い終わりを縫い目に沿って4 cmくらい縫い返すこ
と。
9258 玉留め 糸が抜けないように,指先で糸節をつくること
9259 かんぬき留め あき止まりなどに用いるほつれ止めの一種。 かんぬき(閂)
9260 巻きかんぬき留め 針に糸を巻き,針を抜いて止めるかんぬきの方法。
9261 浮かしかんぬき留め 表裏の布に糸を渡して,余裕をもたせ止めるかんぬき
の方法。
9262 刺しかんぬき留め 布をすくってほつれ止めをする方法。
9263 四つ留め 表裏前後4枚の布を一度に止める方法。
9264 身八つ口四つ留め 身八つ口の部分で表裏前後4枚の布を一度に止める方
法。
9265 八つ留め 成人男子用あわせの羽織のそで付けなど,表裏前後8
枚の布を一度に止める方法。
9266 えり先留め えり先の縫い込みで止めること。
9267 十字留め えり先布を付けた場合,えり幅を折って十文字に止め
る方法。
9268 中とじ 表裏の布がずれないように,内側でとじること。
9269 えりとじ えりのしんを身ごろの縫い代にとじておくこと。 しん(芯)
9270 ふき あわせやわた入れのそでやすその裏布を,表布より出
して縁にしたもの。
9271 すそとじ すそのふきが正しく保つようにとじること。
9272 そで口布かけ 裏そでにそで口布を付けること。
9273 共えりかけ 本えりに表布と共布のえりを付けること。
9274 胴裏 あわせの着物などの胴のところに付ける裏地。
9275 すそ回し あわせの着物などのすそのところに付ける裏地。
9276 胴は(接)ぎ 着物の胴裏とすそ回しを縫いつなぐこと又は羽織の
胴裏と折り返しを縫いつなぐこと。
9277 丈調べ 表裏の身ごろの丈のつり合いを調整すること。
9278 すそしん入れ すそ線の内側にすそのふくらみを出し,のび止めとな
るしんを入れること。
9279 飾りしつけ 羽織のえり先など表に出るところを押さえるため,飾
りになるように工夫したしつけ。
9280 平しつけ 大針,小針を交互に又は同じ長さで押さえる方法。
9281 一目落とし 大針(縫糸が外側に長く出ていること。)と小針とを
交互に出して押さえること。
9282 二目落とし 大針一つに小針二つを交互に縫って押さえるしつけ。
9283 三目落とし 大針一つに小針三つを交互に縫って押さえるしつけ。
9284 かくししつけ 縫代を片返ししたところから斜めに開いて割ってい
く場合に,斜めに折った折り山を縫い糸で押さえるこ
と。

――――― [JIS L 0122 pdf 25] ―――――

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JIS L 0122:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS L 0122:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISL0120:1984
ステッチ形式の分類と表示記号
JISL0121:1984
シームの分類と表示記号