JIS M 0201:1974 選炭廃水試験方法 | ページ 4

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5.1 器具 定容びん 容量500ml
5.2 試験操作 試料を激しく振とうしながら定容びんに試料を入れ,いつ流させる。定容びんの外側を
水で洗った後,付着した水をよくふきとってから重量w1 (g) を4けたまで測定し,測定後直ちに水温をは
かる。
なお,同じ定容びんに水を入れ,同様にして重量w2 (g) を測定する
試料の測定温度における比重 (d) は,定容びんの重量をw3 (g) とし,次の式によって算出される。
w1 w3
d
w2 w3
なお,測定温度を付記する。

6. 透視度

 透視度とは,試料の澄明の程度を示すもので,透視度計の上部から透視し,底部に置いた標
識板の二重十字が初めて明らかに識別できるときの水深をはかり,1cmを1度として表す。
6.1 器具
透視度計 図17のようなもので,高さ320mm,直径3335mm,底部から50mmの高さまでは5mmご
とに,50mm以上300mmまでは10mmごとに,目盛を施した下口付のガラス製のもの。底部に図18のよ
うな標識板を付けて用いる。
図17 透視度計

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図18 標識板
6.2 試験操作 検水を透視度計に満たし(10)上部から底部を透視し,標識板の二重十字が初めて明らかに
識別できるまで,下口から検水を速やかに流出させたとき(11)の水面の目盛を読む。
注(10) 検水の温度が室温より低いときは,透視度計底部外面にくもりを生じ,誤差の原因となる。
(11) 懸濁物質が測定中に透視度計の底部に沈積することがあり,誤差の原因となる。
備考1. 透視度の測定は人の感覚又は官能による試験であるから,他の化学分析のような絶対的な値
は存在せず,個々の測定値がすべて有効である。
2. 同一試料についてできるだけ多数の人が測定した値の平均値を採用することが望ましい。測
定者が1人の場合には同一試料について同じ試験を数回繰り返し,それらの平均値を採用す
る。
3. 明るさは,光源の違いによって同じ照度でも彩度が異なる場合には,透視度に非常に影響を
与える。したがって透視度の光源は原則として昼光とし,直射日光を避ける。
4. 透視度計の上部から底部の識別板の二重十字を透視した場合,“明らかに識別できる”薄暮帯
の幅が広いため,透視度を判定し難いことが多い。しかし“明らかに識別できる”点の判定
は,測定者の主観によって行わなければならない。
5. 廃水の性質,懸濁物の量,早期沈降物の量,着色などにより測定が非常に不正確又は測定不
可能の場合もあるが,現場調査にあたり,濁りの大体の程度を,は握するためには非常に役
立つものである。

7. pH

 pHはガラス電極pH測定装置(pH計)を用いてJIS Z 8802(pH測定方法)に準じて測定する。
7.1 装置及び器具 ガラス電極pH計(形式II)(12)及び±0.5deg以内で正確な温度計を用いる。
7.2 測定操作 測定のつど調整したpH計を用いて,直ちに検水のpHを測定する。検出部(13)は純水で3
回以上洗い(14),きれいなろ紙又は脱脂綿などでぬぐったのち,検水中に入れて測定する。引き続き測定し
た結果が±0.1以内(15)の範囲で一致するまで行ったのち,それらの値を平均する。測定中の検水の液温は
±1deg以上の変動があってはならない。
検水の量は,測定値が変動しない程度に十分にとる必要がある。
注(12) 普通測定用標準液の測定において再現性が±0.05pH以内のもの。
(13) 油脂,グリースなどがガラス電極に付着すると皮膜を生成し,感度が著しく低下するから,そ
れをよく溶かす溶媒,又は界面活性剤をしみこませた柔らかい紙で時々ガラス電極をふき,つ
いで蒸留水で溶媒や洗剤を完全に洗い落す。
電極の汚れのはなはだしい場合にはガラス電極を塩酸 (1+20) に2時間以上浸した後,蒸留

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水で洗って清浄にする。
電極は使用しないときは蒸留水に浸しておく。
(14) 緩衝性の少ない試料には流液形の電極を使用するとよい。浸せき形のガラス電極を使用する場
合には,試料でガラス電極を68回洗浄した後測定するとよい。
(15) 検水の緩衝能力が少なく,わずかの不純物でもpH値の変化を著しくするような場合には,0.1
以内の再現性が得られないことがある。そのときは±0.2以内の再現性が得られるまで測定を行
う。
備考1. 標準液 pH計の調整のために用いるもので,その名称と組成及び標準液のpH値を表4及び
表5に示す。表5と同等の正確さを示す市販の標準液を用いてもよい。
2. 標準液の保存 調製された標準液はポリエチレンびんの中に密閉して保存する。しかし長期
間の保存によってpHが変化することがあるから,新しく調整された標準液と比較してpHが
同一であることを確かめて使用しなければならない。
大気中に開放放置された標準液及び一度使用した標準液は,使用してはならない。
3. pH計の調整 pH計は使用前に標準液を用いて調整する。
pH計は電極を接続し,使用する30分以上前に電源を入れておく。電極は12時間以上水に
浸し,ガラス面を水になじませておく。ここで使用するすべての標準液の温度は,測定中±
1deg以内で検水の温度と一致しなければならない。
(1) ゼロ調整 手動の温度補償ダイヤルのあるものは,そのダイヤル目盛をpH7標準液の液温に
合わせた後,電極をpH7標準液に浸し,pH計の指示が十分に安定したことを確認し,表5
によって求めたpH値に一致するようにゼロ調整器を用いて指示値を調整する。
(2) スパン調整 ゼロ調整後,電極を水で十分に洗浄し,きれいなろ紙などによって水滴を吸取
ったのち,検水のpHに応じて,電極をpH4又はpH9標準液に浸し,pH計の指示が十分に
安定したことを確認後,表5によって求めたpH値に一致するようにスパン調整器(感度調
整用ダイヤル)を用いて指示値を調整する。ダイヤルを動かした場合は必ず再びpH7標準液
に電極を浸して,指示値が表5の値と±0.1以内で一致するかどうかを確かめる。
検水のpHが2以下又は10以上の場合には,前者に対してはしゅう酸塩標準液,後者に対
しては炭酸塩標準液,N/10水酸化ナトリウム溶液又は飽和水酸化カルシウム溶液を用いて(1)
と同様の操作による調整を行う。アルカリ性溶液の測定では,温度による変化が大きいから,
温度を一定にするよう特に注意しなければならない。
pH11以上の検水の測定には,通常のガラス電極では溶解による,誤差が大きく,測定値が
低くなる。この場合にはアルカリ誤差の少ないリチウムガラスの電極を使用し,かつ必要な
補正を加えることが望ましい。

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表4 標準液の名称と組成
名称 組成
しゅう酸塩標準液 M/20四しゅう酸カリウム〔KH3 (C2O4) 2・2H2O〕溶液
フタル酸塩標準液 M/20フタル酸水素カリウム〔C6H4 (COOK) (COOH)〕溶液
りん酸塩標準液 M/40りん酸一カリウム〔KH2PO4〕-M/40りん酸二ナトリウム〔Na2HPO4〕
溶液
ほう酸塩標準液 M/100ほう酸ナトリウム(ほう砂)〔Na2B4O7・10H2O〕溶液
炭酸塩標準液 M/40炭酸水素ナトリウム〔NaHCO3〕-M/40炭酸ナトリウム (Na2CO3)
溶液
N/10水酸化ナトリウム溶液
飽和水酸化カルシウム溶液
(25℃飽和)
表5 標準液のpH
温度 標準液
℃ しゅう酸 フタル酸 りん酸塩 ほう酸塩 炭酸塩 N/10水酸化 飽和水酸化
塩 塩 ナトリウム カルシウム
溶液 溶液
0 1.67 4.01 6.98 9.46 10.32 13.8 13.4
5 1.67 4.01 6.95 9.36 10.25 13.6 13.2
10 1.67 4.00 6.92 9.33 10.18 13.4 13.0
15 1.67 4.00 6.90 9.27 10.12 13.2 12.8
20 1.68 4.00 6.88 9.22 10.07 13.1 12.6
25 1.68 4.01 6.86 9.18 10.02 12.9 12.4
30 1.69 4.01 6.85 9.14 9.97 12.7 12.3
35 1.69 4.02 6.84 9.10 9.93 12.6 12.1
40 1.70 4.03 6.84 9.07 9.91 (38℃) 12.4 12.0
45 1.70 4.04 6.83 9.04 12.3 11.8
50 1.71 4.06 6.83 9.01 12.2 11.7
55 1.72 4.08 6.84 8.99 12.0 11.6
60 1.73 4.10 6.84 8.96 11.9 11.4

8. 蒸発残留物

 蒸発残留物を全蒸発残留物と溶解性蒸発残留物に分ける。
8.1 全蒸発残留物
8.1.1 器具
蒸発ざら 白金,シリカ又は磁器蒸発ざら100ml
8.1.2 試験操作 蒸発ざらを乾燥器に入れて105110℃で1時間乾燥した後,デシケーター中で放冷し
て重さをはかり恒量を得ておく。次に蒸発ざらによく振り混ぜた検水の適量(乾燥後の残留物量が5mg以
上になるように)を取り(16),さら中の液が沸騰しないように注意して蒸発乾固する(17)。これを乾燥器に
入れて105110℃で2時間乾燥した後,デシケーター中で放冷して重さをはかり,検水中の全蒸発残留物
の重さを求め,次の式によって全蒸発残留物のmg/lを算出する。
1000
R a
V
ここに R : 全蒸発残留物 (mg/l)
a : 検水中の全蒸発残留物の重さ (mg)
V : 検水量 (ml)

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注(16) メスシリンダーを用いてもよい。
(17) 蒸発乾固には,砂浴,熱板,沸騰水浴,赤外線ランプなど,蒸発ざら中の液の温度を沸点近く
まで上昇し得るものを用いる。
備考1. 引き続き強熱残分を定量する場合には,蒸発ざらをあらかじめ600±25℃で強熱して恒量を得
たものを使用する。
2. 吸湿性の強い物質が含まれると誤差を生じ易い。
8.2 溶解性蒸発残留物
8.2.1 試験操作 9.2.1(b),9.2.2(3),9.2.3(2)の試験操作に従ってろ過又は遠心分離したろ液若しくは上澄
み液を蒸発ざらに取り,8.1.2と同様に操作して溶解性蒸発残留物のmg/lを求める。
備考 溶解性蒸発残留物は,次の式によって算出してもよい。
A B C
ここに A : 溶解性蒸発残留物 (mg/l)
B : 全蒸発残留物 (mg/l)
C : 懸濁物質 (mg/l)
ただし,懸濁物質が多量に含まれ,しかも溶解性蒸発残留物の含有量の少ない試料には,こ
の方法を適用してはならない。このような場合には,ろ液を直接蒸発乾固して溶解性蒸発残留
物を定量しなければならない。

9. 懸濁物質

 選炭廃水中の懸濁物質は,廃水によっては,これらの定量値に液体の一部分が含まれるこ
とがある。
9.1(1),(2)の試験には,2mm目のふるい又は金網を通過したものを試料として用いる。
9.1 懸濁物質の分類
(1) 懸濁物質 試料をろ過又は遠心分離したときに分離される物質
(2) 懸濁物質(恒湿) 恒湿における前記の懸濁物質
9.2 懸濁物質 ろ過又は遠心分離によって分離される物質を懸濁物質といい,次のいずれかの方法によ
って定量する。ろ過困難な検水には遠心分離法を用いる。
この試験には2mm目のふるいを通過した検水を用いる。定量下限は5mgである。
9.2.1 ろ紙によるろ過法
(1) 器具
ろ過器 るつぼ形ガラスろ過器1G2又はブフナー漏斗
(2) 試験操作
(a) るつぼ形ガラスろ過器を用いる場合 ろ過器にろ紙6種を敷き,水を数回ろ紙上に注いで吸引密着
し,ろ過器ごと乾燥器に入れて105110℃で1時間乾燥した後,デシケーター中で放冷して重さを
はかり恒量を得ておく。次にろ過器に検水の適量(18)を注ぎ入れて吸引ろ過した後,吸引を続けなが
ら、試料容器及びろ過器の内壁に付着した懸濁物質を水でろ紙上に洗い落とす。更に水で洗浄を数
回繰り返し,水分をできるだけ吸引する。ついでろ過器ごと乾燥器に入れて105110℃で2時間乾
燥した後,デシケーター中で放冷して重さをはかり,検水中の乾燥懸濁物質の重さを求め,次の式
によって懸濁物質のmg/lを算出する。
1000
S a
V

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