20
M 0201-1974
ここに S : 懸濁物質 (mg/l)
a : 検水中の乾燥懸濁物質の重さ (mg)
V : 検水量 (ml)
(b) ブフナー漏斗を用いる場合 ろ紙6種を水で数回洗浄した後,105110℃の乾燥器中で1時間乾燥
して恒量を得ておく。このろ紙を漏斗に敷き,水を数回ろ紙上に注いで吸引密着し,検水200400ml
を注ぎ入れて吸引ろ過した後,吸引を続けながら試料容器及び漏斗の内壁に付着した懸濁物質を水
でろ紙上に洗い落とす。更に水で洗浄を数回繰り返し,水分をできるだけ吸引する。次に懸濁物質
をろ紙と共に漏斗から外して,重さのわかっている時計ざら又ははかりびんに移し,乾燥器に入れ
て105110℃で2時間乾燥した後,デシケーター中で放冷し,その重さをはかり,検水中の乾燥懸
濁物質の重さを求め,次の式によって懸濁物質のmg/lを算出する。
1000
S a
V
ここに S : 懸濁物質 (mg/l)
a : 検水中の乾燥懸濁物質の重さ (mg)
V : 検水量 (ml)
備考 検水がスラッジなど多量の懸濁物質を含む場合にブフナー漏斗を用いる。
注(18) 乾燥後の懸濁物質量が5mg以上になるように検水をとる。普通200mlで十分である。ただ
し,ろ過し難い試料ではメスシリンダー10mlで10mlずつを順次に液がろ過され終わる寸前
に加え,ろ過速度が極めて遅くなったら採取を止め,そのときまでの合計量を検水量とす
る。
備考1. 揮発性懸濁物質の強熱減量を定量する場合には,備考3.GFP法によるか,あるいはろ紙
とともに懸濁物質をるつぼ又は蒸発ざらに洗い出した後乾燥し,マッフル炉で強熱する。
2. 油脂,グリース,ワックスなどを多量に含む検水では,これらの物質の一部が懸濁物質
として定量される。油脂類を除いた懸濁物質を定量したい場合には,ろ過,乾燥後重さ
をはかり終えたろ過器にn−ヘキサン10mlずつを数回注ぎ入れて油脂類を洗い出した後
乾燥し,再び重さをはかる。
3. グラスファイバーフィルターぺーパー (GFP) 法 水洗後105110℃の乾燥器中で2時
間乾燥した重さ既知のGFP(WhatmanGF/B又は同等品)の任意の寸法のものをヌッチェ
又は適当なろ過器の支持板上に固定して,検水の適量(乾燥後の懸濁物質量が5mg以上
になるように)を注ぎ入れ,吸引ろ過した後,ろ液の一部を始めの検水を入れた容器に
もどし,再び吸引しながら容器及びろ過器の壁に付着した懸濁物質をGFP上に洗い落と
す。この操作を数回繰り返して,水分をできるだけ吸引する。
次にGFPをろ過器から取り外して時計ざらなどの上に移し,9.2.1(2)(b)と同様に操作
して懸濁物質のmg/lを求める。懸濁物質を定量した後,必要に応じて8.1.2に従って操
作して,懸濁物質中の強熱残分を定量する。
9.2.2 アスベスト層によるろ過法
(1) 器具
グーチるつぼ 2530ml
(2) 試薬
――――― [JIS M 0201 pdf 21] ―――――
21
M 0201-1974
アスベスト懸濁液 グーチるつぼ用アスベスト15gに水を加えて数回デカンテーションし,細かい部
分を流し去った後,水を加えて1lとする。
(3) 試験操作 厚さ約3mm(約0.3g)のアスベスト層が得られるように,よく振り混ぜたアスベスト懸濁
液約20mlをグーチるつぼに注ぎ入れて(19),ゆるやかに吸引する。ついで乾燥器に入れ105110℃で
2時間乾燥した後,デシケーター中で放冷して重さをはかり恒量を得ておく。次に,るつぼをろ過器
に取り付け,検水の適量を注ぎ入れてゆるやかに吸引ろ過する。このとき,ろ液の最初の部分はろ過
を繰り返す。ろ過し終わったらるつぼを乾燥器に入れ,105110℃で2時間乾燥した後デシケーター
中で放冷して重さをはかり,検水中の乾燥懸濁物質の重さを求め,次の式によって懸濁物質のmg/l
を算出する。
1000
S a
V
ここに S : 懸濁物質 (mg/l)
a : 検水中の乾燥懸濁物質の重さ (mg)
V : 検水量 (ml)
注(19) 約半分を加えたとき目板を入れ,更に残りの半分を加える。
備考 検水の採取については,ろ紙によるろ過法の注(18)参照。
9.2.3 遠心分離法 この方法は,ろ過の極めて困難な試料に適用する。
(1) 装置
遠心分離機 回転数約2000rpmのもの,沈殿管50100ml
(2) 試験操作 沈殿管50100mlに検水の適量(乾燥後の懸濁物質量が5mg以上になるように)をとり,
各沈殿管をつり合わせた後,約2000rpmで20分間遠心分離する。ついで上澄み液をデカンテーショ
ンして除く(20)。沈殿に水10mlを加えて再び遠心分離し,上澄み液をデカンテーションして捨て,沈
殿をあらかじめ105110℃で乾燥して恒量を得た蒸発ざらに移して水浴上で蒸発乾固し,乾燥器に入
れて105110℃で2時間乾燥した後デシケーター中で放冷して重さをはかり,検水中の乾燥懸濁物質
の重さを求め,次の式によって懸濁物質のmg/lを算出する。
1000
S a
V
ここに S : 懸濁物質 (mg/l)
a : 検水中の乾燥懸濁物質の重さ (mg)
V : 検水量 (ml)
注(20) 引き続いて溶解性蒸発残留物を定量する場合には,上澄み液を保存する。
備考 遠心分離が可能なためには分離しようとする粒子と分散媒の間に,ある程度密度の差がなけれ
ばならない。
質量mgの粒子が回転の中心からrcmの位置で,角速度 愀 一 攀 析恟 分離されるときに受
ける遠心力は,粒子の排除する分散媒の質量をm'gとすると
2
F (m m) r
比遠心力をRCF,毎分の回転数をN (rpm) とすると,
2
F r
RCF .000001118rN2
(m m ) g g
――――― [JIS M 0201 pdf 22] ―――――
22
M 0201-1974
上式から液面と底では遠心力は異なることがわかる。例えばN=2000rpmで回転の中心軸か
ら沈殿管の液面までの距離r=5cmのときRCFは223g,また回転の中心軸から沈殿管の底まで
の距離r=13cmのときのRCFは581gとなる。したがって報告には液面と底の双方のRCF値を
記入しておく。
同じ条件で遠心分離しようとする場合には次式によって液層の深さを計算することができる。
(底のRCF) ( 液面のRCF)
液層の深さ (底までの距離)
(底のRCF)
この試験においては,回転数2000rpmで回転の中心軸から底が13cmのところにある遠心分
離機を標準とする。
9.2.4 蒸発残留物の差から算出する方法 全蒸発残留物と溶解性蒸発残留物との差から懸濁物質を算出
する。
A B C
ここに A : 懸濁物質 (mg/l)
B : 全蒸発残留物 (mg/l)
C : 溶解性蒸発残留物 (mg/l)
9.3 懸濁物質(恒湿) 恒湿における懸濁物質の量をいい,9.2懸濁物質の各試験方法に従って懸濁物質
を分離し,塩化ナトリウム溶液(飽和)入りデシケーター中で恒湿にした後懸濁物質(恒湿)を求め,そ
の水分と灰分を測定する。
試験操作は,ほぼ9.2懸濁物質の各試験操作の方法に準じて行う。
(1) 器具 9.2.19.2.3に同じ。
(2) 試験操作 検水の適量(乾燥後の懸濁物質量が5g以上になるように)を9.2.19.2.3によりろ過又は
遠心分離し,得られた懸濁物質を水洗し(21),溶解性物質は除く。35℃で十分に乾燥した後,飽和塩化
ナトリウム溶液入りデシケーター中で恒湿とし,9.2.19.2.3と同様にして懸濁物質(恒湿)のmg/l
を算出する。
注(21) 9.2.1(2)(a)により懸濁物質を分離する場合,懸濁物質を吸引ろ過した後ガラスろ過器に水を加え
て再び吸引ろ過し,ガラスろ過器ごと35℃で乾燥,9.2.1(2)(b)のブフナー漏斗による場合は,懸
濁物質を吸引ろ過した後ブフナー漏斗に水を加えて再び吸引ろ過し,漏斗から懸濁物質をろ紙
とともに離して35℃で乾燥する。
9.2.2アスベスト層によるろ過の場合は,懸濁物質をろ過した後グーチるつぼに水を加えて再
び吸引ろ過し,るつぼごと35℃で乾燥する。また9.2.3の遠心分離法では,沈殿に水を加えて
再び遠心分離し,上澄み液をデカンテーシヨンして捨てた後,沈殿の大部分を蒸発ざらに移し,
沈殿管と蒸発ざらとともに35℃で乾燥した後,沈殿管に残っている懸濁物質を完全に蒸発ざら
に移す。
9.4 懸濁物質(恒湿)の水分・灰分 懸濁物質(恒湿)の水分・灰分は,JIS M 8811(石炭類及びコー
クス類のサンプリング方法並びに全水分・湿分測定方法)の4.7によって調製した恒湿試料を用い,JIS M
8812-72(石炭類及びコークス類の工業分析方法)の水分・灰分測定法に従って測定する。懸濁物質(恒湿)
と水分との差が,懸濁物質の量を示す。
9.4.1 水分定量方法
(1) 要旨 試料を107℃で1時間加熱乾燥したとき,その減量の試料に対する百分率をもって水分とする。
――――― [JIS M 0201 pdf 23] ―――――
23
M 0201-1974
恒湿試料水分は,恒湿試料を用いて測定する。
(2) 装置
(a) 温度計 水銀温度計で計量法の検定を受けたもので,必要な場合は更に補正を行って用いる。
(b) 乾燥器(22)(図19参照) 次の条件を備えたものでなければならない。
(i) 乾燥室内のふん囲気を置換できること。
(ii) そう入した試料容器の底部で測った温度を107℃±2degに調整保持しうること。
(iii) 試料をそう入後10分間以内に,元の温度に回復できること。
図19 乾燥装置の例
備考 温度計そう入口は,できるだけ多いことが望ましい。
(c) 乾燥容器(図20参照) JIS R 3503(化学分析用ガラス器具)の平形はかりびん40mmを用いる。
図20 平形はかりびんの例
備考1. ふたの下部は,開いているものを原則とする。
2. ふたのテーパーは101とし,気密なものとする。
3. ガラスの厚さは0.51mm,重量は30g以下とする。
注(22) 自動温度調節器付電気恒温器が望ましい。
グリセリンバスを用いる場合は,特に降下温度の回復時間が10分以内になるように注意し
なければならない。
(3) 操作
(a) 乾燥器を昇温し,乾燥室温度が107±2℃になるように調整する。
(b) 試料約1gを重量既知の乾燥容器にはかりとり,表面を平らにする。
(c) 乾燥容器のふたを開き,乾燥室内にそう入する。
(d) 試料そう入時から60分間加熱する。
(e) 乾燥容器にふたをして乾燥室から取り出し,デシケーターに移す。
(f) 冷却後(23)直ちに重量をはかって乾燥減量を求める。
――――― [JIS M 0201 pdf 24] ―――――
24
M 0201-1974
注(23) 冷却時間は20分以内であることが望ましい。
備考 石炭類は加熱によって空気のため酸化されるものであるから,加熱室内に不活性ガスを通じな
がら加熱することが望ましい。この場合はその旨(略号NM)を付記することが必要である。
なお加熱中の通気速度は,乾燥室容積の4倍容/時間ぐらいがよい。
(4) 測定値の算出 水分 (%) は,次の式によって小数第3位まで求め,第2位に丸める。
圀
恒湿試料水分(%) 100
ここに w : 乾燥減量 (g)
W : 恒湿試料 (g)
(5) 分析回数 この操作は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が許容差を超え
る場合は,JIS M 8810の9.による。2回以上の繰り返し操作は,異なった乾燥器においては同時に行
ってもよいが,同一乾燥器においては同時に行ってはいけない。
(6) 許容差
表6
水分 (%) 許容差 (%)
5.0以下 0.20
5.110.0 0.30
10.116.0 0.40
16.1以上 0.50
(7) 報告値 2回の測定値の差が許容差を超えないならば,その2回の平均値を求め,小数第1位に丸め
て報告する。
9.4.2 灰分定量方法
(1) 要旨 試料を空気中で815℃に加熱灰化し,残留する灰の量から灰分を算出する。
(2) 装置
(a) 熱電温度計
(i) 表示計器 JIS C 1601(指示熱電温度計)の0.5級可動コイル形指示計又は基準接点補償式の電子
管式自動平衡計器を用いる。
(ii) 熱電対 次のいずれかを使用する。
JIS C 1602(熱電対)白金−白金ロジウム (PR) 径0.5mm,長さ500mm又は1000mm,0.5級
JIS C 1602(熱電対)クロメル−アルメル (CA) 径(24)2.30mm又は3.20mm,長さ500mm又は
1000mm,0.75級
注(24) 径1.60mmのものを用いる場合には,1箇月ごとに補正しなければならない。
(iii) 熱電対用保護管 次のいずれかを使用する。
JIS R 1401(熱電対用非金属保護管)の磁器保護管 (PT3)
JIS R 1401(熱電対用非金属保護管)の石英保護管 (QT)
(iv) 補償導線 基準接点装置を使用しない場合又は基準接点装置と熱電対の位置が離れていて,熱電
対素線と基準接点端子を直結できない場合には,熱電対の種類に応じて次のいずれかを使用する。
JIS C 1602のPR一般用又は耐熱用
JIS C 1602のCA一般用又は耐熱用
(v) 基準接点装置 氷点式基準接点装置を用いる。ただし,基準接点補償式の電子管式自動平衡計器
を用いたときにはいらない。
――――― [JIS M 0201 pdf 25] ―――――
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JIS M 0201:1974の国際規格 ICS 分類一覧
JIS M 0201:1974の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8302:2002
- ポンプ吐出し量測定方法
- JISC1601:1983
- 指示熱電温度計
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISM8810:1994
- 石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
- JISM8811:2000
- 石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
- JISR1306:1987
- 化学分析用磁器燃焼ボート
- JISR1401:1995
- 熱電対用非金属保護管
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法
- JISZ8801:1994
- 試験用ふるい
- JISZ8802:2011
- pH測定方法