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M 8700 : 2013 (ISO 11323 : 2010)
4 還元鉄(direct reduced iron)
4.1
還元鉄(direct reduced iron, DRI)
天然鉄鉱石(3.2)又は処理鉄鉱石(3.6)を,溶融温度以下で還元して得た高品位の製せん(銑)製鋼
用原料。
注記1 還元鉄(DRI)は,熱間又は冷間でブリケット処理を行った製品も含む。
注記2 還元鉄の分野で使われるdirect reductionについても,直接還元又は直接製鉄と訳すが,一般
にDRと略称している。
4.2
ブリケット(briquettes)
還元鉄(4.1)を型に入れて圧縮形成した製品。
4.3
ホットブリケットアイアン(hot briquetted iron, HBI)
650 ℃以上の温度でブリケットにした,5 g/cm3以上の見掛密度(7.1.2)をもつ還元鉄(4.1)。
4.4
コールドブリケットアイアン(cold briquetted iron, CBI)
650 ℃未満の温度でブリケットにした,5 g/cm3未満の見掛密度(7.1.2)をもつ還元鉄(4.1)。
5 サンプリング(sampling)
5.1
ロット(lot)
品位特性値を評価する鉄鉱石(3.1)又は還元鉄(4.1)の独立した特定の量。
5.2
層(strata)
時間,質量又は空間を基準としてほぼ等しく分割したロット(5.1)の部分。
注記 ロット(5.1)を代表する層の例としては,生産期間(例えば,5 min),生産量(例えば,1 000
t),船倉,列車の貨車,コンテナ及びトラックがある。
5.3
試料(sample)
品質特性値を評価するために,ロット(5.1)を代表するように採取した,比較的少量の鉄鉱石(3.1)又
は還元鉄(4.1)。
5.4
大口試料(gross sample)
ロット(5.1)の全ての品質特性値を完全に代表するように採取したインクリメント(5.9)を全部集め
た試料(5.3)。
5.5
小口試料(partial sample)
大口試料(5.4)に必要なインクリメント(5.9)の全数より少ないインクリメントを集めた試料(5.3)。
5.6
試験試料(test sample)
――――― [JIS M 8700 pdf 6] ―――――
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M 8700 : 2013 (ISO 11323 : 2010)
試験の全ての規定条件に合致するように調製した試料(5.3)。
5.7
測定試料(test portion)
特定の試験に実際に全量を供する試験試料(5.6)の一部又は全部。
5.8
保管試料(reserve sample)
追加の分析用又は審判分析用に保管した予備の試料(5.3)。
5.9
インクリメント(increment)
サンプリング装置又は試料の縮分(5.16)装置によって,一動作で採取した鉄鉱石(3.1)又は還元鉄(4.1)
の量。
5.10
カット(cut)
鉄鉱石(3.1)又は還元鉄(4.1)の流れ,ベッド又は層(5.2)からサンプルカッタの1回の横断で採取
された物質の量,又はそのサンプルカッタの動作。
5.11
サンプリング基準(sampling regime)
インクリメント(5.9)の数,質量及び採取間隔を規定した,試料(5.3)を決定する採取計画。
5.12
サンプリング計画(sampling scheme)
連続したサンプリング操作並びにそれに付随する調製及び縮分の全ての関連段階を規定した,全てのサ
ンプリング段階(5.14)の方法及び詳細な流れを規定したもの。
5.13
サンプリングの手順(sampling procedure)
特定のサンプリング計画(5.12)での作業上の必要要求事項を規定した指図書。
5.14
サンプリング段階(sampling stage)
全ての付随する試料調製(5.15)を含む,試料縮分(5.16)の1回の操作。
5.15
試料調製(sample preparation)
規定した品質特性の測定に適合する試料(5.3)とする過程。
注記 試料調製は,サンプリングの幾つかの段階で用いられる乾燥,混合,ふるい分け(6.10),試料
縮分(5.16),粉砕などの種々の操作を含む。
5.16
試料縮分(sample division)
いずれかのサンプリング段階(5.14)で得られた試料(5.3)又はインクリメント(5.9)の質量を,粉砕
せずに減少させる操作。
注記 縮分は,各縮分試料又は縮分したインクリメント(5.9)の合計が,試験項目に対しロット(5.1)
の代表性を残すように管理するのがよい。
――――― [JIS M 8700 pdf 7] ―――――
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M 8700 : 2013 (ISO 11323 : 2010)
5.17
比例縮分(proportional mass division)
縮分後の質量が,縮分前の質量の一定比率であるような,試料(5.3)又はインクリメント(5.9)の縮
分方式。
5.18
定量縮分(constant mass division)
縮分後の質量が,縮分前の質量の変化に関係なく,ほぼ一定質量になるような,試料(5.3)又はインク
リメント(5.9)の縮分方式。
注記1 この方式は,質量基準サンプリング(5.29)のときに必要である。
注記2 ほぼ一定の質量とは,質量の変動が変動係数で20 %未満であることをいう。
5.19
大口試料の最小質量(minimum mass of divided gross sample)
品質特性を,要求された精度(5.36)で得るのに必要な大口試料(5.4)の最小質量。要求精度及び試料
の粒度(6.2)によって異なる。
5.20
試料の兼用(split use of sample)
試料(5.3)を縮分し,その一部を試験試料(5.6)として,ある特性値の測定に使用し,その残試料をほ
かの特性値の測定に使用する方法。
5.21
試料の重用(multiple use of sample)
試料(5.3)の全量をある品質特性の測定に試験試料(5.6)として用い,その後,その全量を重複してほ
かの品質特性の測定に使用する方法。
5.22
交互試料(interleaved samples)
一次インクリメント(5.9)を採取順に交互に2個の試料容器に入れ形成した試料(5.3)。
5.23
手動式サンプリング(manual sampling)
人力による試料(5.3)又はインクリメント(5.9)の採取。
5.24
機械式サンプリング(mechanical sampling)
機械的方法による試料(5.3)又はインクリメント(5.9)の採取。
5.25
インシチュサンプリング(in-situ sampling)
貨車,船倉,積み山などから,その場で試料を採取するサンプリング。
5.26
層別サンプリング(stratified sampling)
層(5.2)の規定する位置から,適切な比率でインクリメント(5.9)を採取するロット(5.1)のサンプ
リング。
5.27
層別ランダムサンプリング(stratified random sampling)
――――― [JIS M 8700 pdf 8] ―――――
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M 8700 : 2013 (ISO 11323 : 2010)
各層の中でランダムに1個以上のインクリメント(5.9)を採取するロット(5.1)の層別サンプリング
(5.26)。
5.28
系統サンプリング(systematic sampling)
ロット(5.1)から一定間隔でインクリメント(5.9)を採取するサンプリング。
5.29
質量基準サンプリング(mass-basis sampling)
ほぼ等しい質量のインクリメント(5.9)を同一質量間隔で,採取するサンプリング。
注記 ほぼ一定の質量とは,質量の変動が変動係数で20 %未満であることをいう。
5.30
時間基準サンプリング(time-basis sampling)
鉱石流の落ち口又はコンベヤから同一の時間間隔で,インクリメント(5.9)を採取するときの流量に比
例した質量のインクリメントを採取するサンプリング。
5.31
スピア(spear)
静止状態の試料中に打ち込んで使用する槍形状のサンプリング装置。試料の最深部まで貫通し,全断面
が抽出できる場合に使用する。
5.32
オーガ(auger)
静止状態の試料中に打ち込んで使用するオーガ(らせん錐)機能をもつサンプリング装置。試料の最深
部まで貫通し,全断面が抽出できる場合に使用する。
5.33
参照方法,基準方法(reference method)
論理的に,又は国・国際機関の実験若しくは共同実験の結果から正しいとされ,比較の基準とすること
が認められた方法。
5.34
参照試料(reference sample)
参照方法(5.33)によって採取した試料(5.3)。
5.35
品位変動(quality variation)
ロット(5.1)の不均一性の尺度。質量基準の系統サンプリング(5.28)で採取した試料の,対象とする
品質特性の層内標準偏差σwで表す。
5.36
精度(precision)
定められた条件下で得られた,独立した測定結果(同一とみなせる測定対象に対し,前の測定が次の測
定に影響を及ぼさない条件で得られた結果)の間の一致の程度。
注記 精度は,測定値の標準偏差(σ)を計算し,測定値の真値が95 %の信頼度で存在する範囲の不
確かさβ=2σで表す。標準偏差が大きいほど精度が悪いことを示す。
5.37
併行許容差(repeatability limit)
――――― [JIS M 8700 pdf 9] ―――――
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M 8700 : 2013 (ISO 11323 : 2010)
併行条件で得られた2個の測定結果の差(絶対値)が95 %の信頼度でとり得る上限値。
注記 併行許容差は一般にrで表し,この値以上の測定値は報告から外す。測定値が2個の場合 r 2β
の関係が成立する。
5.38
グラッブス検定(Grubbs test)
一連のデータ組における異常値を判定するのに用いられる統計的手法。
注記1 ISO 3086では,5 %信頼限界を超えるものを異常値と定義している。
注記2 グラッブス検定の要領はISO 5725-2に記載されている。
注記3 JIS M 8709がISO 3086に対応し,JIS Z 8402-2がISO 5725-2に対応する。
6 粒度分析(particle size analysis)/水分測定(moisture determination)
6.1
粒子(particle)
緊密に結びついた個体で,他から独立した1個の鉄鉱石(3.1)又は還元鉄(4.1)。
6.2
粒度(particle size)
粒子(6.1)の形状に関係なく,ふるい分け(6.10)で求まる粒度範囲によって表した粒子の大きさ。
注記 粒度は,粒子が通過する最小のふるいの目開き(a mm)と,粒子がその上に残留する最大のふ
るいの目開き(b mm)とで(−a+b mm)として表してもよい。また,単に一つのふるいの目
開きで(+x mm)又は(−z mm)としてもよい。
6.3
規定粒度(specification size)
重要と考えられる粒度区分(6.5)の質量分率の限界を定めるために選んだ1個(又は数個)のふるいの
目開き。
注記 規定ふるいは,規定粒度に対応する目開きをもつ。例えば,ペレットフィードは,+x mmがm %
以下,焼結用粉鉱は,−z mmがn %以下,と規定してもよい。
6.4
最大粒度(nominal top size)
鉄鉱石(3.1)又は還元鉄(4.1)の質量の5 %以下がふるい上にとどまる試験用ふるい(ISO 565のR20
系列又はR40/3系列による角目ふるい)の最小のふるいの目開きで表した粒度(6.2)。
注記 この定義は,鉄鉱石及び破砕したホットブリケットアイアン(4.3)に適用するが,破砕する前
のホットブリケットアイアンには適用しない。
6.5
粒度区分(size fraction)
1個のふるい又は異なる目開きの2個のふるいを用いて分離した試料(5.3)の部分。
6.6
ふるい上(区分)(oversize fraction)
特定の目開き(x mm)のふるいの上に残留した全ての粒子(6.1)を含む集合で,試料(5.3)の最も粗
い部分。+x mmと呼び,試料の全質量に対する割合を,百分率で表す。
――――― [JIS M 8700 pdf 10] ―――――
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JIS M 8700:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11323:2010(IDT)
JIS M 8700:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.10 : 鉄鉱石
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.73 : 採鉱及び鉱物(用語集)
JIS M 8700:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
- JISZ8801-2:2000
- 試験用ふるい―第2部:金属製板ふるい