JIS P 8118:2014 紙及び板紙―厚さ,密度及び比容積の試験方法 | ページ 2

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通常,紙の測定では,これらの試験片寸法で十分である。
少なくとも20枚の試験片を調製する。

8.3 バルク厚さ用試験片

  試験用紙は,試料から無作為に採取し,可能であれば200 mm×250 mmの寸法で,200 mmが縦方向の
シートを裁断する(図1参照)。この寸法が採取できない場合は,少なくとも150 mm×150 mmのシート
を調製する。
10枚のシートを束にし,試験片とする。各シートは,同じ寸法とし,方向及び面をそろえる。各シート
は,それぞれ他のシートから独立したものとする。例えば,1枚のシートを折り,2枚以上のシートとして,
それらを試験片に挿入(又は含める)することは認められない。通常,一つの試験片におけるシートの枚
数は,10枚とする。
少なくとも四つの試験片を調製し,各試験片のシートの枚数と大きさが同じであることを確認する。
厚いシート,非常に薄いシートなどの特殊な場合,又は当事者間で合意している場合は,より少ない若
しくはより多くのシート,又はより小さい若しくはより大きいシートを用いてもよい。
使用する枚数及び大きさを報告書に記載する。
単位 mm
1 : 縦方向(MD)
○ : 測定箇所
図1−バルク厚さ用試験片における測定位置の一例

9 操作

9.1 一般

  マイクロメータ(5.1)は,使用する前又は校正のときに,可動面(プランジャー),固定面(下部円板)
及び厚みゲージ(5.2)の汚れを除く。
注記 特に可動面と固定面の場合,繊維の小片がこれらの表面に集まり,誤った高い数値を示すこと
がある。
厚みゲージ(5.2)を校正に使用する場合は,ちりの出ない吸収材料を用いて,アルコールで軽く拭く。

――――― [JIS P 8118 pdf 6] ―――――

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9.2 マイクロメータの点検及び校正

  適切な間隔をおいて,厚さ測定を行う調湿環境の中でマイクロメータを校正し,附属書Aの方法によっ
て性能を確認する。
使用頻度が高いマイクロメータに関しては,表示誤差及び繰返し精度は,頻繁に測定することが望まし
く,加圧面間の圧力及び平行性のずれは,毎月測定することが望ましい。

9.3 測定

9.3.1  厚さの測定
試験は,試料を調湿した標準条件で行う。
マイクロメータは,水平な防振面上に設置し,試験片は,マイクロメータの加圧面の間に,試験片のい
ずれの端部からも20 mm以上離して置く。試験片が加圧面間に保持されていることを確認し,可動面を3
mm/s以下の速度でゆっくり固定面に向かって下ろす。これによって,衝撃効果を避ける。
12秒後,マイクロメータの読みを記録する。読みの間,試験片及びマイクロメータに外力をかけては
ならない。測定は,一つの試験片で一度だけとする。
残りの試験片について,これらの操作を繰り返す。
9.3.2 バルク厚さの測定
試験は,試料を調湿した標準条件で行う。
マイクロメータは,水平な防振面上に設置し,マイクロメータの加圧面の間に図1に示した位置の一つ
が測定箇所となるように試験片を置く。試験片が加圧面間に保持されていることを確認し,可動面を3
mm/s以下の速度でゆっくり固定面に向かって下ろす。これによって,衝撃効果を避ける。
12秒後,マイクロメータの読みを記録する。読みの間,試験片及びマイクロメータに外力をかけては
ならない。
図1に示した,紙の横方向の二つの端部に沿って,端部から40 mm80 mmの間にある他の四つの箇所
で測定を繰り返す。
残りの試験片について,これらの操作を繰り返す。
9.3.3 坪量の測定
紙又は板紙の密度又は比容積を計算する場合は,代表となる試料の坪量をJIS P 8124に規定する方法に
よって測定する。

10 計算及び結果の表し方

10.1 厚さ

10.1.1 9.3.1によって測定した,20以上の測定値の平均を計算する。結果は,ミリメートル単位を用い,
小数点以下3桁で報告する。
10.1.2 厚さの最大値及び最小値を記録する。
10.1.3 厚さの標準偏差を計算する。
10.1.4 95 %の信頼度における平均値の信頼区間を計算する。

10.2 バルク厚さ

10.2.1 9.3.2によって測定した,20以上の測定値の平均を計算する(4個の試験片それぞれにつき5個以
上測定する。)。紙のバルク厚さは,その平均値を各試験片の枚数で除する。結果は,ミリメートル単位で,
小数点以下3桁で報告する。

――――― [JIS P 8118 pdf 7] ―――――

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10.3 密度及びバルク密度

10.3.1 密度
密度(ds)は,式(1)によって求める。単位は,立方センチメートル当たりのグラム(g/cm3)で表す。
g
ds (1)
s 1 000
ここに, g : 紙の坪量(g/m2)
δs : 紙の平均厚さ(mm)
結果は,小数点以下2桁で報告する。
10.3.2 バルク密度
バルク密度(db)は,式(2)によって求める。単位は,立方センチメートル当たりのグラム(g/cm3)で表
す。
g
db (2)
b 1000
ここに, g : 紙の坪量(g/m2)
δb : 紙の平均バルク厚さ(mm)
結果は,小数点以下2桁で報告する。
注記 バルク厚さから計算した紙のバルク密度は,同じ装置を用いて測定した厚さから計算した紙の
密度と必ずしも同じではない。

10.4 比容積及び比バルク容積

10.4.1 比容積
比容積(νs)は,式(3)によって求める。単位は,グラム当たりの立方センチメートル(cm3/g)で表す。
δs1000
vs (3)
g
ここに, δs : 紙の平均厚さ(mm)
g : 紙の坪量(g/m2)
結果は,小数点以下2桁で報告する。
10.4.2 比バルク容積
比バルク容積(νb)は,式(4)によって計算する。単位は,グラム当たりの立方センチメートル(cm3/g)
で表す。
δb1000
vb (4)
g
ここに, δb : 紙の平均バルク厚さ(mm)
g : 紙の坪量(g/m2)
結果は,小数点以下2桁で報告する。
注記 バルク厚さから計算した紙の比バルク容積は,同じ装置を用いて測定した厚さから計算した紙
の比容積と必ずしも同じではない。

11 報告書

  報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の名称又は規格番号
b) 試料の種類及び名称

――――― [JIS P 8118 pdf 8] ―――――

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c) 試験年月日及び試験場所
d) 調湿条件
e) 使用したマイクロメータ加圧面間の圧力及び加圧面の公称面積(2017年3月31日まで)
f) 測定した場合は,ミリメートル単位で小数点以下3桁の平均バルク厚さ,最大値及び最小値,標準偏
差及び95 %の信頼度における信頼区間
g) 測定した場合は,ミリメートル単位で小数点以下3桁の平均厚さ,最大値及び最小値,標準偏差及び
95 %の信頼度における信頼区間
h) 必要な場合は,密度又はバルク密度。単位は,立方センチメートル当たりのグラム(g/cm3)で小数点
以下2桁で報告する。
i) 必要な場合は,比容積又は比バルク容積。単位は,グラム当たりの立方センチメートル(cm3/g)で小
数点以下2桁で報告する。
j) 試験に使用した試験片の数。バルク厚さの場合は,各試験片のシート枚数及びその大きさ
k) バルク厚さの場合は,各試験片のシート枚数及びその大きさ
l) 測定数
m) 測定した場合は,9.3.3に従って測定した試料の坪量
n) この規格から逸脱した事項,又は結果に影響した可能性のある事項

――――― [JIS P 8118 pdf 9] ―――――

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附属書A
(規定)
マイクロメータ性能の点検及び校正
A.1 一般
厚さを測定する調湿条件の下で,次の順序でマイクロメータの性能を点検する。
マイクロメータ性能が5.1に示した許容範囲を外れている場合は,必要な調整を行ってから再試験する。
A.2 加圧面間の圧力
加圧面間の圧力の精度及び均一性を適切な方法で点検する。
A.3 表示誤差及び測定の繰返し精度
A.3.1 加圧面を相互に接触させてマイクロメータの読みをゼロにする。次の操作を行っている間は,ゼロ
をリセットしない。
A.3.2 加圧面を開いてから,再び閉じて,加圧面が相互に接触するようにし,マイクロメータの読みを記
録する。この操作を5回以上繰り返す。
A.3.3 5.2に規定した厚みゲージを用意し,加圧面を開いて,ゲージを挿入し,加圧面を閉じ,マイクロ
メータの読みを記録する。少なくとも5回この操作を繰り返す。清掃又は位置合わせのとき,厚みゲージ
を直接手で扱わない。
A.3.4 A.3.3の操作を,順次,各厚みゲージで繰り返す。
注記 各厚みゲージは,単独で使用され,組み合わせて使用しない。
A.3.5 A.3.2の操作を繰り返す。
A.3.6 マイクロメータで各ゲージの厚さを読み取り,次の計算をする。
a) 測定の繰返し精度 : 5個以上の読みの標準偏差
b) 表示誤差 : 5個以上の読みの平均値と各ゲージの厚さとの差
A.4 加圧面の平行度
A.4.1 5.2に規定した厚みゲージを用意し,加圧面を開いて,ゲージを加圧面のできるだけ端部に挿入す
る。加圧面を閉じ,マイクロメータの読みを記録する。
A.4.1.1 加圧面を開いて,ゲージをA.4.1の反対側の端部に挿入する。加圧面を閉じ,マイクロメータの
読みを記録する。
A.4.2 A.4.1と直角方向の端部についても,A.4.1の操作を繰り返す。
A.4.3 A.4.1,A.4.1.1及びA.4.2の操作を,順次,各厚みゲージで繰り返す。
注記 各厚みゲージは単独で使用され,組み合わせて使用しない。
A.4.4 マイクロメータで読み取った各厚みゲージの厚さから,式(A.1)によって,平行度の誤差Eを求め
る。
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E 5.0 d1 d2
(A.1)
ここに, d1 : 加圧面の一つの直径方向の両端の読みの差(mm)
d2 : 加圧面のd1で用いた直径と直交する直径方法との両端の読みの差(mm)

――――― [JIS P 8118 pdf 10] ―――――

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JIS P 8118:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 534:2011(MOD)

JIS P 8118:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS P 8118:2014の関連規格と引用規格一覧