JIS Q 17043:2011 適合性評価―技能試験に対する一般要求事項 | ページ 2

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Q 17043 : 2011 (ISO/IEC 17043 : 2010)
3.10
技能試験ラウンド(proficiency testing round)
技能試験品目の一連の配付の完了,並びに結果の評価及び全参加者への報告。
3.11
技能試験スキーム(proficiency testing scheme)
指定された試験,測定,校正又は検査の領域で1ラウンド以上行うように設計され,運用される技能試
験。
注記 技能試験スキームは,技能試験品目に関し,特定の種類の試験・校正・検査又は幾つかの試験・
校正・検査に及ぶことがある。
3.12
ロバスト統計手法(robust statistical method)
基本となる確率モデル周辺の基本的仮定からの軽微な逸脱に影響されない統計手法。
3.13
技能評価の標準偏差(standard deviation for proficiency assessment)
利用可能な情報に基づいた技能試験結果の評価に用いるばらつきの尺度。
注記1 標準偏差は,比及び弁別尺度の結果だけに適用する。
注記2 全ての技能試験スキームが,結果のばらつきに基づいて技能を評価するわけではない。
3.14
請負業者(subcontractor)
技能試験スキームの品質に影響し,この規格に規定する活動を実施するために技能試験提供者と契約す
る組織又は個人。
注記 “請負業者”という用語は,多くの技能試験提供者が協力者と呼ぶものを含む。
3.15
計量計測トレーサビリティ(metrological traceability)
個々の校正が測定不確かさに寄与する,文書化された切れ目のない校正の連鎖を通して,測定結果を計
量参照に関連付けることができる測定結果の性質。
注記1 この定義では,“計量参照”は,実際に具現化された測定単位の定義,順序尺度量でない量の
測定単位を含む測定手順,又は測定標準のいずれともなり得る。
注記2 計量計測トレーサビリティには,確立された校正階層が必要である。
注記3 計量参照の仕様には,校正階層を確立する際にこの計量参照を用いた時期の他に,校正階層
の中で最初の校正をいつ行ったかなど,計量参照に関連する他の計量計測情報を含める必要
がある。
注記4 測定モデルで入力量が複数ある測定の場合,各入力量の値は,それ自体が計量計測トレーサ
ビリティをもつことが望ましく,関係する校正階層は,分岐構造及びネットワークを形成し
ていてもよい。各入力量の値の計量計測トレーサビリティを確立するために必要となる作業
は,測定結果に対する相対的寄与に対応したものであることが望ましい。
注記5 測定結果の計量計測トレーサビリティは,測定不確かさが与えられた目的に対して十分であ
ること,又は誤りがないことを保証するものではない。
注記6 二つの測定標準の比較が,測定標準の一方に帰属する量の値及び測定不確かさを確認し,必
要ならば補正するために行われる場合には,その比較を校正とみなしてよい。

――――― [JIS Q 17043 pdf 6] ―――――

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Q 17043 : 2011 (ISO/IEC 17043 : 2010)
注記7 国際試験所認定協力機構(ILAC)は,計量計測トレーサビリティを確認するための要素を,
国際計量標準又は国家計量標準に至る切れ目のない計量計測トレーサビリティの連鎖,文書
化された測定不確かさ,文書化された測定手順,認定された技術能力,国際単位系(SI)へ
の計量計測トレーサビリティ,及び校正周期と考えている(ILAC P-10:2002参照)。
注記8 “トレーサビリティ”という略語は,“計量計測トレーサビリティ”の意味で用いられる以外
に,あるアイテムの“履歴(trace)”を意味する場合は,“試料のトレーサビリティ”,“文書
のトレーサビリティ”,“機器のトレーサビリティ”,又は“物質のトレーサビリティ”といっ
た他の概念の意味でも用いられる。したがって,混同する可能性がある場合には,略語でな
い“計量計測トレーサビリティ”を用いることが望ましい。
注記9 計量計測トレーサビリティは,“計量トレーサビリティ”又は“計測トレーサビリティ”とも
いう。
(ISO/IEC Guide 99:2007の2.41参照)
3.16
測定不確かさ(measurement uncertainty),測定の不確かさ(uncertainty of measurement),不確かさ(uncertainty)
用いる情報に基づいて,測定対象量に帰属する量の値のばらつきを特徴付ける負ではないパラメータ。
注記1 測定不確かさは,定義の不確かさとともに,補正及び測定標準の付与された量の値に付随す
る成分のような,系統的効果から発生する成分も含む。推定した系統的効果が補正されず,
その代わり,付随する測定不確かさの成分が含まれることがある。
注記2 パラメータは,例えば,標準測定不確かさと呼ばれる標準偏差(又はその指定倍量),又は区
間の幅の半分であり,表記された包含確率をもつ。
注記3 測定不確かさは,一般に多くの成分からなる。その一部は,測定不確かさのタイプA評価に
よる場合があり,一連の測定で得られる量の値の統計分布から評価され,標準偏差によって
特徴付けることができる。その他の成分は,測定不確かさのタイプB評価による場合があり,
経験又はその他の情報に基づく確率密度関数から評価され,これも標準偏差によって特徴付
けることができる。
注記4 一般に,任意の一組の集合の情報に関して,測定不確かさは,測定対象量に帰属する表記さ
れた量の値に付随すると理解される。この値を変更した場合,付随する不確かさも変更され
る。
注記5 同じ概念に対して三つの用語が記載されているが,ISO/IEC Guide 99:2007では,最初の用語
を優先用語としている。
(ISO/IEC Guide 99:2007の2.26参照)

4 技術的要求事項

4.1 一般

  技能試験スキームの開発及び運用は,試験所間比較を実施する能力を備え,かつ,特定の種類の技能試
験品目に関する専門知識を利用することができる技能試験提供者が実施しなければならない。技能試験提
供者又はその請負業者は,確定される特性の測定に関する能力も備えていなければならない。
注記 技能試験提供者の試験所又は技能試験スキームに関連する試験若しくは測定の実施を外部委託
される試験所の能力を実証するために,JIS Q 17025又はISO 15189を用いることができる。技
能試験品目を提供する標準物質生産者の能力を実証するためには,ISO Guide 34を用いること

――――― [JIS Q 17043 pdf 7] ―――――

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Q 17043 : 2011 (ISO/IEC 17043 : 2010)
ができる。

4.2 要員

4.2.1 技能試験提供者は,その職務を果たすために必要な権限,経営資源及び技術能力をもつ管理要員及
び技術要員を備えていなければならない。
4.2.2 技能試験提供者の管理主体は,組織内の重要な地位に必要な最低限の資格及び経験を定義し,その
資格が満たされることを確実にしなければならない。
4.2.3 技能試験提供者は,自らが雇用した要員又は契約下にある要員を用いなければならない。技術要員
及び主要な役割の支援要員を一時的に契約して追加する場合,技能試験提供者は,その要員が適切に監督
され,力量があり,マネジメントシステムに従って業務を行うことを確実にしなければならない。
注記 一時的に,又は諮問グループ若しくは運営グループの一部として,技術専門家を用いる場合
(4.4.1.4参照),例えば,グループの委任事項又はその他の手段を通じた正式契約の存在によっ
て,この要求事項を満たすとみなされる。
4.2.4 技能試験提供者は,特定の要員に次の権限を与えなければならない。
a) 適切な技能試験品目の選定
b) 技能試験スキームの立案
c) 特定の種類のサンプリングの実施
d) 特定の機器・設備の操作
e) 安定性,均質性,並びに技能試験品目の測定対象量の付与値及び付随する不確かさを確定するための
測定の実施
f) 技能試験品目の準備,取扱い及び配付
g) データ処理システムの操作
h) 統計分析の実施
i) 技能試験参加者のパフォーマンスの評価
j) 意見及び解釈の提供
k) 技能試験報告書の発行の承認
4.2.5 技能試験提供者は,契約による要員を含め,全ての技術要員に対し,該当する権限の付与,力量,
教育上及び専門上の資格の付与,教育・訓練,技能並びに経験に関する記録を最新のものに維持しなけれ
ばならない。この情報は,容易に利用できるようにし,割り当てられた業務を実施するための力量の評価
及び確認した日付を含めなければならない。
4.2.6 技能試験提供者は,技能試験スキームの運用に関与する各職員の教育,訓練及び技能に関する目標
を設定しなければならない。技能試験提供者は,教育・訓練の必要性を特定し,要員に教育・訓練を提供
するための方針及び手順を備えていなければならない。教育・訓練プログラムは,技能試験提供者の現在
の及び予期されるニーズに対して適切でなければならない。
注記 職員の再教育・再訓練を定期的に行う必要性について検討することが望ましい。職員の教育・
訓練方針では,技術の進歩,継続的な力量を実証する必要性,及び持続的な技能向上を目指す
必要性を考慮することができる。
4.2.7 技能試験提供者は,測定,機器・設備の操作,その他の技能試験スキームの品質に影響する活動の,
十分なパフォーマンスを確実にするために,職員が必要な教育・訓練を受けることを確実にしなければな
らない。教育・訓練の活動の有効性を評価しなければならない。
注記 力量の到達水準を評価するために,客観的な尺度を用いることができる。

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4.3 機器,設備及び環境

4.3.1 技能試験提供者は,技能試験スキームの運用に適切な設備があることを確実にしなければならない。
これには,技能試験品目の製造,取扱い,校正,試験,保管及び発送,並びにデータ処理,通信,材料及
び記録の検索のための,施設及び機器を含む。
4.3.2 技能試験提供者は,環境条件が技能試験スキーム又は要求された運用の質を損なわないことを確実
にしなければならない。運用が,技能試験提供者の恒久的施設とは別の現場で実施される場合,又は請負
業者によって実施される場合は,特に注意しなければならない。技能試験に影響する可能性がある設備及
び環境条件に関する技術的要求事項については,文書化しなければならない。
4.3.3 技能試験スキームの品質に影響する領域への立入り及び使用は,管理されなければならない。技能
試験提供者は,特定の状況に応じて,その管理の程度を決定しなければならない。
4.3.4 技能試験提供者は,技能試験品目の品質並びに実施する試験及び校正に著しく影響する可能性のあ
る環境条件を,関連する仕様及び測定手順が要求している条件を含めて,特定しなければならない。技能
試験提供者は,こうした条件を管理及び監視し,関連する全ての監視活動を記録しなければならない。環
境条件が,技能試験スキームの品質又は運用を損なうときは,関連する技能試験活動を中止しなければな
らない。
注記 環境条件には,例えば,無菌,ほこり,電磁障害,放射線,湿度,電力供給,温度,音響レベ
ル,振動レベルなど,当該技術活動に該当するものが含まれ得る。
4.3.5 両立しない活動が行われる近接した領域からは,効果的に分離されていなければならない。混入汚
染を防止する対策をとらなければならない。
4.3.6 技能試験提供者は,技能試験品目の成分,均質性及び安定性の確認に用いる,試験所独自の方法及
び機器・設備のパフォーマンス特性について,適切に妥当性確認し,維持することを確実にしなければな
らない。

4.4 技能試験スキームの設計

4.4.1  計画立案
4.4.1.1 技能試験提供者は,技能試験スキームの品質に直接影響するプロセスの特定及び立案を行わなけ
ればならず,それが所定の手順に従って実施されることを確実にしなければならない。
注記 計画及び関連する情報を構築する場合は,利害関係者の関心事を考慮することができる。
4.4.1.2 技能試験提供者は,技能試験スキームの計画立案を外部委託してはならない(5.5.2参照)。
注記 技能試験提供者は,顧問,専門家又は運営グループの,助言又は支援を利用することができる
(4.4.1.4参照)。
4.4.1.3 技能試験提供者は,技能試験スキームの目標,目的及び基本設計を示した計画を,技能試験スキ
ームを開始する前に文書化しなければならない。これには,次の情報,及び適切な場合はそれを選定又は
除外した理由を含める。
a) 技能試験提供者の名称及び住所
b) 調整者並びに技能試験スキームの設計及び運用に当たるその他の要員の,名前,住所及び所属先
c) 外部委託した活動,並びに技能試験スキームの運用に参加する請負業者の名称及び住所
d) 参加するために満たさなければならない基準
e) 技能試験スキームの予想される参加者の数及び種類
f) 特定の技能試験ラウンドにおいて,参加者が同定,測定又は試験を行う事柄に関する情報を含めた,
測定対象量又は特性の選定

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Q 17043 : 2011 (ISO/IEC 17043 : 2010)
g) 技能試験品目に予想される値及び/又は特性の範囲の記述
h) 提供される技能試験の領域に関与する,起こり得る主要な誤差の原因
i) 技能試験品目の生産,品質管理,保管及び配付に関する要求事項
j) 参加者同士の談合又は結果の改ざんを防ぐための合理的な予防策,及び談合又は結果の改ざんが疑わ
れる場合に採用する手順
k) 参加者に提供する情報及び技能試験スキームの様々な段階の日程についての記述
l) 連続技能試験スキームにおいて,技能試験品目が参加者に配付される頻度又は期日,参加者が結果を
返送する期限,及び適切な場合は参加者が試験又は測定を実施する日
m) 試験材料の準備,及び試験又は測定の実施に当たって,参加者が用いる必要がある方法又は手順に関
する情報
n) 技能試験品目の均質性及び安定性の試験のために,さらに,該当する場合は,生物学的な生存・生育
を確定するために用いる試験又は測定方法の手順
o) 参加者が用いる標準化した報告書式の作成
p) 用いる統計分析の詳細な記述
q) 付与値の根拠,計量計測トレーサビリティ及び測定不確かさ
r) 参加者のパフォーマンスを評価するための基準
s) 参加者に返却されるデータ,中間報告書又は情報の記述
t) 参加者の結果及び技能試験スキームの成果に基づく結論を公表する範囲の記述
u) 技能試験品目に紛失又は損傷が生じた場合にとる対策
4.4.1.4 技能試験提供者は,関連する試験,校正,サンプリング又は検査,及び統計の分野に関して,必
要な技術的専門知識及び経験を利用できなければならない。これは,必要ならば,諮問グループ(適切な
名称のもの)を結成して達成してもよい。
4.4.1.5 技術的専門知識は,必要に応じて,次のような事項の確定に用いなければならない。
a) 4.4.1.3に規定する計画の要求事項
b) 均一な技能試験品目の準備及び維持,又は技能試験品目の安定した付与値の決定に当たって予想され
る問題点の特定及び解決策
c) 参加者への詳細な説明書の作成
d) 前回までの技能試験ラウンドで参加者が提起した,技術的問題点に関するコメント又はその他の所見
e) 参加者のパフォーマンスを評価する際の助言の提供
f) 参加者全般,及び適切な場合,参加者のグループ又は個人参加者の,結果及びパフォーマンスに関す
るコメント
g) 個人別に又は報告書による,(機密保持の制限内での)参加者に対する助言の提供
h) 参加者からのフィードバックへの対応
i) 参加者を交えた技術会議の計画又はその会議への参加
4.4.2 技能試験品目の準備
4.4.2.1 技能試験提供者は,4.4.1に規定する計画に従って技能試験品目を確実に準備するための手順を策
定し,実施しなければならない。
注記 技能試験提供者は,配付中に技能試験品目が紛失若しくは損傷した場合の交換の必要性に対応
するために,又は技能試験スキームの結果の評価が終わった後の使用に供することを意図して,
十分な数の技能試験品目を準備するよう配慮することが望ましい。このような使用には,参加

――――― [JIS Q 17043 pdf 10] ―――――

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JIS Q 17043:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 17043:2010(IDT)

JIS Q 17043:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 17043:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称