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T 0601-2-16 : 2014
− 正常状態及び警報直後にダイアライザ入口でサンプルを採取する。
− 正常状態及び警報直後に採取したサンプルの透析液の組成の違いを測定する(例えば,炎光光度法
によって)。
・ 警報反応時間に関する試験2
− 試験用装置を,設定可能な最高の透析液流量に設定する。
− 各透析液原液の供給を一つずつ模擬的に遮断する。
− 正常状態及び警報直後にダイアライザ入口でサンプルを採取する。
− 正常状態及び警報直後に採取したサンプルの透析液の組成の違いを測定する(例えば,炎光光度法
によって)。
・ 予見できる誤使用に関する試験3
− 可能な場合は,透析液原液を入れ替える(例えば,A原液,B原液を入れ替える)。
− 警報の作動を判定する。
201.12.4.4.102 *透析液及び補充液の温度
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
a) 製造販売業者のリスクマネジメントプロセスによって正当化されない限り,透析液及び補充液の温度
の設定範囲は,33 ℃から42 ℃の範囲外であってはならない。
b) 適用装置は,透析液がダイアライザに流れるとき及び/又は補充液が体外循環回路に流れるとき,そ
れぞれの出口部において33 ℃未満又は42 ℃を超える透析液及び/又は補充液が流れることを未然
に防ぐ保護システムを,いかなる温度制御システムとは独立した形で備えなければならない。
c) 短時間であれば,温度の46 ℃までの上昇及び33 ℃未満の状態が発生しても容認される。ただし,そ
の許容される時間及び温度は,製造販売業者のリスクマネジメントプロセスで正当化されなければな
らない。
d) 保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。聴覚アラー
ムは,208.6.3.3.101 b)で規定されたように遅延されてもよい。
− ダイアライザへの透析液の流れ及び/又は補充液の体外循環回路への流れを停止する。
(試験)
適合性は,機能試験及び次のテストによって確認する。
・ 透析液に関する試験1
− 試験用装置を,設定が可能な場合は,最高の透析液流量に設定する。
試験は,透析液温度の上側及び下側について,それぞれ確認する。
− 上側の確認の場合,最高の透析液温度に設定する。下側の確認の場合,最低の透析液温度に設定す
る。
− ダイアライザ入口での温度が安定するのを待つ。
− 上側の確認の場合,保護システムがアラーム信号を発するまで透析液の温度をゆっくり上げる。下
側の確認の場合,保護システムがアラーム信号を発するまで透析液の温度をゆっくり下げる。
− 上側の確認の場合,ダイアライザ入口で連続的に温度を測定し,かつ,最高の温度を計測する。下
側の確認の場合,ダイアライザ入口で連続的に温度を測定し,かつ,最低の温度を計測する。
・ 補充液に関する試験2
――――― [JIS T 0601-2-16 pdf 21] ―――――
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T 0601-2-16 : 2014
− 試験用装置を,設定が可能な場合は,最高の補充液流量に設定する。
試験は,透析液温度又は補充液温度の上側及び下側について,それぞれ確認する。
− 上側の確認の場合,最高の透析液温度又は補充液温度に設定する。下側の確認の場合,最低の透析
液温度又は補充液温度に設定する。
− 体外循環回路への入口での温度が安定するのを待つ。
− 上側の確認の場合,保護システムがアラーム信号を発するまで透析液又は補充液の温度をゆっくり
上げる。下側の確認の場合,保護システムがアラーム信号を発するまで透析液又は補充液の温度を
ゆっくり下げる。
− 上側の確認の場合,体外循環回路への入口で連続して補充液温度を測定し,かつ,最高の温度を計
測する。下側の確認の場合,体外循環回路への入口で連続して補充液温度を測定し,かつ,最低の
温度を計測する。
201.12.4.4.103 *正味の体液除去(除水)
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
a) 適用装置は,正味の体液除去(除水)に関して,限外ろ過制御(除水制御)システムとは独立した,
危険状態を引き起こすような制御パラメータの設定値からの変動を防ぐ保護システムを備えなければ
ならない。
HDF及びHFの場合,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置は,いかなる補充液の
制御システムとは独立した,危険状態を引き起こすような補充液の不適切な投与を防ぐ保護システムを備
えなければならない。
保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 液体のバランスエラーの継続を防止する。
b) 限外ろ過プログラム(除水プログラム)及び生理的閉ループ制御器
あらかじめ,限外ろ過速度(除水速度)を経時的に変化させる限外ろ過プログラム及び患者の生理学的
パラメータを監視装置によって測定し,その値によって限外ろ過速度を制御する限外ろ過の場合,適用装
置は,その制御システムとは独立した,危険状態を引き起こすような制御システムのいかなる意図しない
変化を防ぐ保護システムを備えなければならない。
保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 製造販売業者のリスクマネジメントプロセスによって定義される場合は,他の対策とする。
c) 適用装置が液体のボーラス投与機能を備えている場合は,適用装置は,その制御システムから独立し
た,患者への危険状態を引き起こすような液体のボーラス投与機能を防ぐ保護システムを備えなけれ
ばならない。
保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 液体のボーラス投与を中断する。
(試験)
適合性は,次のテストを含む機能試験及び故障模擬によって確認する。
・ 正味の体液除去(除水)速度の誤差を検証する試験
――――― [JIS T 0601-2-16 pdf 22] ―――――
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T 0601-2-16 : 2014
− 試験用装置を最高の透析液流量に設定する。
− 可能な場合は,最高の補充液流量に設定する。
− 該当する場合,透析液温度を37 ℃に設定する。
− 限外ろ過速度を最低及び最高に(一つずつ)設定する。
− 保護システムがアラーム信号を発するまで,正味の体液除去(除水)の速度に影響を与えるそれぞ
れのポンプ制御システムの低い側及び高い側の故障(透析液流量を低くする故障,補充液流量を低
くする故障,限外ろ過速度を高くする故障及び限外ろ過速度を低くする故障を一つずつ)を模擬す
る。
− 理論値との量の差を計測する。
201.12.4.4.104 体外循環血液の損失
201.12.4.4.104.1 体外循環血液の周囲への損失
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
*a) 適用装置は,危険状態を引き起こすような体外循環血液の周囲への損失から患者を守る保護システム
を備えなければならない。
注記1 今日,周囲への血液の損失を検出する全面的に信頼できるシステムは開発されていない。
次の勧告は,周囲への血液の損失を検出する最も知られたシステムである。
保護システムが静脈圧の測定を利用している場合は,操作者は少なくとも下限のアラーム設定値を手動
で現在の測定値にできる限り近づけることが望ましい。また,シングルニードル治療モードでは追加手段
が必要である。
b) 適用装置は,周囲への血液の損失を防ぐ本質的な安全設計がなされていないかぎり,過大な圧力によ
る体外循環回路における破裂又は離断によって起こる体外循環血液の周囲への損失から患者を守る保
護システムを備えなければならない。
注記2 これは患者接続部又はアクセスニードルの離断に関係するものではなく,体外循環回路に
おける回路の破裂又はジョイントの離断を引き起こすようなポンプによって発生する可能
性がある潜在的な圧力に関係するものである。
*c) 保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 単一故障状態下においても,適用装置による周囲への血液の流れを停止する。
− 血液ろ過又は血液透析ろ過の場合は,補充液の流れを停止する。
(試験)
適合性は,機能試験及び次のテストによって確認する。
・ 静脈圧測定を用いる保護システムに関する試験
− 試験用装置の血流量を中程度に設定する。
− 静脈圧を中程度の値に調整する。
− アラーム信号を発するまで静脈圧を低くする。
− 警報点と基準値との差を測定する。
201.12.4.4.104.2 *透析液への漏血
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
――――― [JIS T 0601-2-16 pdf 23] ―――――
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T 0601-2-16 : 2014
a) 適用装置は,危険状態を引き起こすような漏血から患者を守る保護システムを備えなければならない。
b) 保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 透析液への更なる血液損失を防止する。
(試験)
適合性は,機能試験及び次のテストによって確認する。
アラーム設定値の決定に関する試験
− 漏血検出器への流れが最大となるようにする(最高の透析液流量,最高の限外ろ過速度,関係する
場合は,最高の補充液流量も)。
− 漏血検出器を通過する流れが,製造販売業者が指定した漏血アラーム設定値に相当するように,透
析液へ牛血(Hct 32 %)を加える。
201.12.4.4.104.3 *凝固による体外循環血液の損失
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
a) 適用装置は,危険状態を引き起こすような血液の流れを中断した結果発生する,凝固による血液の損
失から患者を守る保護システムを備えなければならない。
注記 この要求事項に適合する方法は,例えば,意図的又は不注意に,血液ポンプが長時間停止し
た場合に作動する保護システムである。
b) 保護システムによって,聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が
作動しなければならない。
c) 例えば,抗凝固剤ポンプの停止若しくは開始忘れ,又は後希釈HDFの場合の過剰な補充液の流量に
よる凝固に伴う血液損失の対策は,製造販売業者のリスクマネジメントプロセスの一環として取り扱
われなければならない。
(試験)
適合性は,機能試験及び故障模擬によって確認する。
201.12.4.4.105 *気泡混入
個人用透析装置,透析用監視装置,血液透析ろ過用装置,血液ろ過用装置及び多用途透析装置に適用し,
次による。
a) 適用装置は,単一故障状態下においても,危険状態を引き起こすような気泡混入から患者を守る保護
システムを備えなければならない。
注記1 この要求事項に適合する方法は,例えば,溶存していないエアを検出できる気泡検出器(例
えば,超音波)を用いた保護システムである。
b) 保護システムによって,次の安全な状態を達成しなければならない。
− 聴覚及び視覚アラーム信号(208.6.3.1,208.6.3.3.2及び208.6.3.3.101参照)が作動する。
− 単一故障状態下において,動脈側及び静脈側血液回路を介しての更なる気泡混入を防止する。
注記2 更なる気泡混入の防止は,一般的に血液ポンプの停止及び静脈側血液回路の閉塞によっ
て達成できる。
(試験)
適合性は,次のテストの原理を考慮した機能試験によって確認する。
注記3 試験の中の数値は,例である。製造販売業者はリスクマネジメントプロセスで値を決定しな
――――― [JIS T 0601-2-16 pdf 24] ―――――
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T 0601-2-16 : 2014
ければならない。
注記4 原理として,気泡混入をモニタリングする方法が二つある。
a) エアトラップ(例えば,静脈側ドリップチャンバ)では,気泡に浮力が働くため,水面
位置を正しく設定することによってエアトラップから気泡が出て行くのを防ぐ。ここで
使用される気泡の監視方法は,レベルを監視する方法である。
b) 血液回路(気泡が液体の流れの中にある)で直接監視。この場合,エアの量は流速から
測定できる。
注記4の気泡の監視方法に関係なく,二つの異なる試験手順がある。
連続的な気泡混入
− 標準型中空糸ダイアライザ(例えば表面積1 m21.5 m2),推奨の体外循環回路及びカ
ニューレ(例えば16ゲージ)を適用装置にセットする。
− プライミング後に透析液ラインを閉塞又は閉じる。
注記5 これは最悪条件である。脱気された透析液が流れると,ダイアライザで気体が除去されるで
あろう。
− ヘパリン化された血液(ヘマトクリット0.250.35,人血,牛血,豚血)又は適切な試
験液を用いて体外循環回路を作動する。
注記6 適切な試験液は,37 ℃で粘度3.5 mPa・s,かつ,気泡を破砕する界面活性剤を含むものであ
る。
− 試験液の貯蔵容器は,例えば床から100 cm(±20 cm)の高さに置く。
− 試験液の回収容器は,例えば床から100 cm(±20 cm)の高さに置く又は試験液を貯蔵
容器へ再循環する。
− 少なくとも一つの垂直に配置された直径約8 mm及び長さが約2.0 mの試験チューブを,
より細い直径の第2チューブに沿って,患者コネクタと回収容器との間で静脈側回路の
静脈側患者コネクタに直接付ける(図201.101を例として参照)。
− カニューレ(例えば22ゲージ)を動脈側(脱血)カニューレへの接続の近くの負圧部分
の動脈側血液回路に挿入し,かつ,負圧の条件下でエアの注入制御ができるポンプにそ
れを接続する。
注記7 可能な方法は,小さな逆回転可能なぜん動ポンプの使用である。このポンプは,血液ポンプ
が動き出したときにエアの制御できない注入を避けるように,はじめは逆回転モードで運転
されて試験液で充される。針とポンプとの間の逆止弁が使用可能である。
− ポンプ前の負圧が定められた値(例えば−200−250 mmHg)になるように,血液ポン
プの速度を調整する。
− 気泡検出器が警報を発するまで,製造販売業者が指定したように速度をゆっくりと増加
してエアを注入する。
注記8 この試験の論理的根拠は,透析液回路が閉じているとエアは体外循環回路から逃げ出せず,
かつ,結局はポンプで注入された速度で回収容器に送り込まれることになるという仮定に基
づいている。
− 気泡検出器の警報が出たら直ちに,試験チューブの両端を閉塞する。
− 例えば15分後に,より細い直径の試験チューブの上部に発生しているエアの量を測定す
――――― [JIS T 0601-2-16 pdf 25] ―――――
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JIS T 0601-2-16:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60601-2-16:2012(MOD)
JIS T 0601-2-16:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.20 : 輸血,輸液及び注入設備
JIS T 0601-2-16:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7761-3:2007
- 手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
- JISB9707:2002
- 機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9711:2002
- 機械類の安全性―人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま
- JISC0445:1999
- 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
- JISC0447:1997
- マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1509-2:2018
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
- JISC60079-2:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
- JISC60079-6:2004
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
- JISC60364-4-41:2010
- 低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC6965:2007
- ブラウン管の機械的安全性
- JISC8282-1:2019
- 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
- JISC8303:2007
- 配線用差込接続器
- JIST0307:2004
- 医療機器―医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号
- JIST0601-1-3:2012
- 医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
- JIST3248:2012
- 透析用血液回路
- JISZ8202:1985
- 量記号,単位記号及び化学記号
- JISZ8203:1964
- 単位記号
- JISZ8203:2000
- 国際単位系(SI)及びその使い方
- JISZ8733:2000
- 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法―反射面上の準自由音場における実用測定方法
- JISZ8736-1:1999
- 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定