JIS T 6113:2015 歯科鋳造用14カラット金合金

JIS T 6113:2015 規格概要

この規格 T6113は、歯科で用いる鋳造用14カラット金合金について規定。

JIST6113 規格全文情報

規格番号
JIS T6113 
規格名称
歯科鋳造用14カラット金合金
規格名称英語訳
Dental casting 14 K gold alloys
制定年月日
1969年5月10日
最新改正日
2015年10月1日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 22674:2006(MOD)
国際規格分類

ICS

11.060.10
主務大臣
厚生労働
JISハンドブック
医療機器 IV 2018
改訂:履歴
1969-05-10 制定日, 1973-02-28 改正日, 1976-08-01 改正日, 1980-01-12 確認日, 1987-03-27 改正日, 1994-02-17 改正日, 2011-07-29 改正日, 2015-10-01 改正
ページ
JIS T 6113:2015 PDF [9]
                                                                                   T 6113 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類・・・・[1]
  •  4 品質・・・・[2]
  •  4.1 生体適合性・・・・[2]
  •  4.2 外観・・・・[2]
  •  4.3 化学成分・・・・[2]
  •  4.4 機械的性質・・・・[2]
  •  4.5 密度・・・・[2]
  •  4.6 耐食性・・・・[2]
  •  4.7 変色・・・・[2]
  •  4.8 液相点及び固相点・・・・[2]
  •  5 試験方法・・・・[3]
  •  5.1 外観・・・・[3]
  •  5.2 化学成分・・・・[3]
  •  5.3 機械的性質・・・・[3]
  •  5.4 密度・・・・[3]
  •  5.5 耐食性・・・・[3]
  •  5.6 変色・・・・[3]
  •  5.7 液相点及び固相点・・・・[3]
  •  6 表示及び添付文書・・・・[3]
  •  6.1 表示・・・・[3]
  •  6.2 添付文書・・・・[4]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[5]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS T 6113 pdf 1] ―――――

T 6113 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本歯科材料工業
協同組合(JDMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。これによって,JIS T 6113:2011は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS T 6113 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
T 6113 : 2015

歯科鋳造用14カラット金合金

Dental casting 14 K gold alloys

序文

  この規格は,2006年に第1版として発行されたISO 22674を基とし,国内の使用実態を反映するため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,歯科で用いる鋳造用14カラット金合金(以下,金合金という。)について規定する。
注記1 平成30年9月30日までJIS T 6113:2011を適用することができる。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 22674:2006,Dentistry−Metallic materials for fixed and removable restorations and appliances
(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価−第1部 : リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の評価
JIS T 6002 歯科用金属材料の腐食試験方法
JIS T 6004 歯科用金属材料の試験方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 8721 色の表示方法−三属性による表示

3 種類

  種類は,表1による。
注記 対応国際規格では,第1種はType 2,第2種はType 4の用途に対応する。

――――― [JIS T 6113 pdf 3] ―――――

2
T 6113 : 2015
表1−種類
種類 主な用途例
第1種 インレー
第2種 クラスプ

4 品質

4.1 生体適合性

  生体適合性については,JIS T 0993-1及びJIS T 6001によって生物学的安全性を評価する。

4.2 外観

  外観は,5.1によって試験したとき,均質であって金属光沢をもち,表面は異種物質が付着していてはな
らない。

4.3 化学成分

4.3.1  一般
化学成分は,5.2によって試験したとき,金の含有量が58.3360.00 %であり,銀,白金族元素の含有量
が6.1 c) 及び6.2 b) に記載の値未満であってはならない。また,金合金に含まれるニッケルが0.1 %を超
える場合には,6.1 f) 及び6.2 i) に記載の値を超えてはならない。
なお,金合金に用いる白金族元素は,白金,パラジウム,イリジウム,ルテニウム及びロジウムとする。
4.3.2 有害元素
有害元素は,カドミウム,ベリリウム及び鉛とする。金合金に含まれるカドミウム,ベリリウム及び鉛
は,5.2によって試験したとき,それぞれ0.02 %以下でなければならない。

4.4 機械的性質

  機械的性質は,5.3によって試験したとき,表2による。ただし,強さについては,耐力又は引張強さの
いずれでもよい。
表2−機械的性質
種類 熱処理 強さ MPa 伸び
耐力 引張強さ %
第1種 軟化 180以上 245以上 10以上
第2種 硬化 360以上 540以上 2以上

4.5 密度

  密度は,5.4によって試験したとき,6.1 e) 及び6.2 f) に記載の値の±5 %以内でなければならない。

4.6 耐食性

  耐食性は,5.5によって試験したとき,金合金から溶出するイオンの全量が,7日間当たり200 μg/cm2
を超えてはならない。

4.7 変色

  変色は,5.6によって試験したとき,変色しないか,又は変色することがあっても,試験片の色相はJIS
Z 8721に基づく標準色票の7.5YRで,明度は8以上,かつ,彩度は6以下でなければならない。

4.8 液相点及び固相点

  液相点及び固相点は,5.7によって試験したとき,6.1 d) 及び6.2 g) に記載の値の±20 ℃以内でなけれ

――――― [JIS T 6113 pdf 4] ―――――

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T 6113 : 2015
ばならない。

5 試験方法

5.1 外観

  外観は,JIS T 6004の6.1(外観試験)による。

5.2 化学成分

  化学成分は,JIS T 6004の6.2(定量試験)による。

5.3 機械的性質

5.3.1  試験片
試験片は,製造業者が指定する方法によって鋳造及び熱処理を行ったものを6本用い,直径を2±0.1 mm
及び標点距離を20±0.1 mm,若しくは直径を3±0.1 mm及び標点距離を15±0.1 mmとし,試験片の形状
は,JIS T 6004の図2(つかみ部円柱状試験片)のa) 又はb) による。
なお,JIS T 6004の図2のつかみ部は直径2 mmでもよい。
5.3.2 試験方法
引張試験は,JIS Z 2241に規定する方法又はクロスヘッドスピード(1.5±0.5 mm/min)で,耐力(0.2 %)
又は引張強さのいずれか,及び伸びについて行う。試験結果は,6本の試験片のうち,4本以上が表2に
適合する場合には,適合する全てのものの平均値で表す。
なお,適合するものが3本以下の場合には,再度試験を行う。その結果,適合するものが3本以下の場
合には,不合格とする。

5.4 密度

  密度は,JIS T 6004の6.4(密度試験)による。

5.5 耐食性

  耐食性は,JIS T 6004の6.5(腐食試験)による。

5.6 変色

  変色は,JIS T 6002の4.4[硫化物による変色試験(静的浸せき)]による。

5.7 液相点及び固相点

  液相点及び固相点は,JIS T 6004の6.7(液相点及び固相点又は融点試験)による。

6 表示及び添付文書

6.1 表示

  金合金の包装には,次の事項を記載しなければならない。
a) 製品名
b) 種類
c) 成分分量(%)
d) 液相点及び固相点
e) 密度
f) ニッケルの含有量及び注意事項(0.1 %を超える場合)
g) 質量
h) 製造販売業者名及び所在地
i) 製造番号又は製造記号

――――― [JIS T 6113 pdf 5] ―――――

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JIS T 6113:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 22674:2006(MOD)

JIS T 6113:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 6113:2015の関連規格と引用規格一覧