JIS T 6518:2011 アクリル系歯冠用レジン | ページ 2

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図1−色温度変換フィルタの内部光線透過率
6.3.1.2 スライドグラス 光学顕微鏡用のもの2枚。
6.3.1.3照度測定装置 6.3.1.1 a) の光源を用いる場合には8 000±1 000 lx,6.3.1.1 b) の光源を用いる場合
には4 000±500 lxの照度を測定できるもの(例えば,照度計)。
6.3.1.4 卓上調節台 小型で高さが調節できるもの。
6.3.1.5 光遮蔽布 黒色でマット状の布(照度計の受光口を覆うために用いる。)。
注記 この布は,照度計セルからの反射を防いで,試料の目視観察を容易にするために用いるもので
ある。
6.3.1.6 時計 計測精度が1秒以内のもの。
6.3.2 手順
次の手順によって,d) を行わずに1回,次いで,全ての手順で3回試験する。試験ごとに新しいレジン
を用いる。
a) 試験するレジンの光重合を開始させない照明の暗室内で試験する。
b) 6.3.1.1に規定する光源の下で,照度測定装置の受光口を,卓上調節台を用いて,6.3.1.1 a) の光源を用
いる場合には,計測照度が8 000±1 000 lx,6.3.1.1 b) の光源を用いる場合には,計測照度が4 000±
500 lxとなる高さに調節して固定する。受光口を光遮蔽布で覆う。
c) レジン約30 mgをほぼ球状にしてスライドグラスの上面中央に載せる。
注記1 レジンをほぼ球状にする理由は,空気の巻込みによる空孔を避けるためである。
d) 光遮蔽布で覆った照度測定装置受光口の上にレジンを載せたスライドグラスを置き,60±5秒間,光
照射後,そのスライドグラスを光照射域から取り出す。
e) 直ちに,2枚目のスライドグラスを光照射後のレジンの上に載せ,せん断力を加える動作によって押
し付け,レジンを薄い層状にする。
f) この薄い層状のレジンを目視観察し,亀裂又は空孔発生の有無を調べる。

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注記2 この試験において,操作環境光によってレジンが硬化を開始した場合には,薄い層状にす
る過程で,レジンに亀裂又は空孔が現れる。
6.3.3 評価
光照射を行った3回の試験結果全てにおいて,光照射しない場合と比べて,亀裂又は空孔の発生に明ら
かな差を認めなければ,合格とする。

6.4 外観,色調及び表面仕上げ

6.4.1  試験片の作製
試験片の作製は,次による。
a) 製造販売業者が指定する調製及び硬化方法によって作製した試験片を,次の方法のいずれかによって
研磨する。
1) 製造販売業者が指定する方法。
2) 製造販売業者が方法を指定しない場合には,18層36層のモスリンホイール及び沈降炭酸カルシウ
ムを用いて,円周速度650±350 m/minで1分間以内,研磨する。研磨中は,ホイールの外周と縫い
目又は他の補強との間を10 mm以上に保つ。
注記 直径70 mmのホイールでは,回転速度が1 500 r/minのとき,円周速度は330 m/minであり,
直径100 mmのホイールでは,回転速度が3 500 r/minのとき,円周速度は1 100 m/minで
ある。
b) 研磨した試験片を流水で清掃し,付着水分を吸取紙で除去する。
6.4.2 目視検査
6.4.1によって作製した試験片の研磨面を目視観察し,4.4及び4.5に適合するとき,合格とする。

6.5 硬さ

6.5.1  器具,材料及び装置
6.5.1.1 スプリットリング 厚さ1.0±0.1 mmのもの(図2参照)。
6.5.1.2透明ガラス板及び金属板 寸法が約20 mm×20 mm×5 mmのもの。
6.5.1.3 ポリエステルフィルム 厚さ50±30 μmの酸素不透過性で,無色透明のもの。
6.5.1.4重合装置 製造販売業者が指定するもの。
6.5.1.5 ビッカース硬さ試験機 試験荷重200 gで測定可能なもの。
6.5.1.6白色ろ紙
6.5.1.7 恒温器 37±1 ℃に設定できるもの。

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単位 mm
1 スプリットリング
2 保持プレート(必要な場合)
3 透明ガラス板又は金属板
図2−硬さ,吸水性,溶解性及び色調安定性試験片作製用の型の例
6.5.2 手順
手順は,試験片を次によって3個作製し,試験する。
a) 平滑な金属板の上に白色ろ紙を載せ,1枚のポリエステルフィルムで覆い,その上にスプリットリン
グを置く。次に,製造販売業者が指定する方法で調製したレジンを気泡の埋入がないように,スプリ
ットリングにやや過剰に入する。
b) ポリエステルフィルムで覆い,透明ガラス板を載せ,ゆっくり加圧して余剰のレジンを押し出す。
c) ポリエステルフィルムで覆ったスプリットリング内の試料を,製造販売業者が指定する方法で重合す
る。重合終了後,スプリットリングから試験片を取り出す。
d) それぞれ3個の試験片を作製し,37±1 ℃に設定した精製水又は蒸留水中に24時間保存する。
e) 試験片の表面[第3種(光重合型)は,試験片の上面(照射面)]の硬さを,JIS Z 2244に規定するビ
ッカース硬さ試験方法によって,同じ面の3か所を測定し,その平均値をその面の硬さとして,3個
の試験片について求める。また,第3種(光重合型)は,試験片の下面(非照射面)について同様に
測定し,上面(照射面)の硬さに対する下面(非照射面)の硬さの比率を3個の試験片それぞれにつ
いて求める。
6.5.3 評価
試験片の3個全てが4.6に適合するとき,合格とする。

6.6 曲げ強さ試験

6.6.1  器具,材料及び装置
6.6.1.1 ステンレス鋼製の分割型 (25±2)mm×(2.0±0.1)mm×(2.0±0.1)mmの試験片を作製する
ための型(適した離型材を薄く塗布する。)(図3参照)。
6.6.1.2 透明ガラス板又は金属板 分割型を完全に覆う2 mmの厚さのもの2枚。
6.6.1.3 加圧器具 小形スクリュークランプ又は同等の機能をもつもの(図4参照)。
6.6.1.4重合装置 製造販売業者が指定するもの。

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6.6.1.5 恒温器 37±1 ℃に設定できるもの。
6.6.1.6曲げ試験装置 1.0±0.3 mm/minの一定クロスヘッドスピード又は50±16 N/minの一定荷重速度
を与えることができ,荷重を精度±2 %で記録するシステムが附属したもの。
6.6.1.7曲げ試験用ジグ(治具) 直径2 mmの円柱状先端部をもつ,平行間距離20±0.1 mmの二つの試
験片支持部と,試験片の中央に垂直に荷重を加えるための直径2 mmの円柱状先端部をもつ荷重プランジ
ャとからなるもの(図5参照)。
6.6.1.8 寸法測定器具 JIS B 7502に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ計測器具で,
最小目盛が0.01 mm以下のもの。
6.6.1.9白色ろ紙
6.6.1.10 ポリエステルフィルム 厚さ50±30 μmの酸素不透過性で,無色透明のもの。
6.6.1.11 研磨紙 JIS R 6010に規定するP220とP320との間のもの。
6.6.1.12 水 試験片に直接接触する水は,精製水又は蒸留水。
単位 mm
図3−曲げ強さ試験片用の分割型
図4−加圧器具の例

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図5−三点曲げ試験の原理(参考)
6.6.2 試験片の作製
6.6.2.1 第1種(加熱重合型)及び第2種(化学重合型)
試験片は,次によって5個作製する。
a) 透明ガラス板又は金属板にポリエステルフィルムを載せ,その上に分割型を置く。
b) 製造販売業者が指定する方法によって試料を調製し,直ちに分割型の中にやや過剰に入する。その
上にポリエステルフィルムを置いて,更に透明ガラス板又は金属板を載せる。加圧器具で加圧し,余
分な試料を押し出す。
c) 製造販売業者が指定する方法によってレジンを重合する。
d) 重合終了から15分後に試験片を取り出し,研磨紙を用いて,ばりを除去する。このとき,ばり以外の
面に研磨紙が触れないようにする。
e) 試験の開始まで37±1 ℃に設定した水中に試験片を保存する。
6.6.2.2 第3種(光重合型)及び第4種(デュアルキュア型)
試験片は,次によって5個作製する。
a) 透明ガラス板に白色ろ紙を載せ,その上にポリエステルフィルムを載せ,更にその上に分割型を置く。
b) 製造販売業者が指定する方法によって試料を調製し,直ちに分割型の中にやや過剰に入する。その
上にポリエステルフィルムを置いて,更に透明ガラス板を載せる。加圧器具で加圧し,余分な試料を
押し出す。
c) 製造販売業者が指定する方法によって,上側の透明ガラス板を通して光照射し,レジンを重合する。
d) 両方の透明ガラス板及び白色ろ紙を取り除き,反対側から試験片に光照射する。
e) 重合終了から15分後に試験片を取り出し,研磨紙を用いて,ばりを除去する。このとき,ばり以外の
面に研磨紙が触れないようにする。
f) 試験の開始まで37±1 ℃に設定した水中に試験片を保存する。
6.6.3 手順
試験片作製開始から24時間後に試験片を水中から取り出し,幅及び厚さを0.01 mmの精度まで測定す
る。曲げ装置で,クロスヘッドスピード1.0±0.3 mm/min又は荷重速度50±16 N/minで破折するまで荷重
を加える。第3種及び第4種では,最初に光照射した試験片面が荷重プランジャ側になるようにして荷重
を加える(図5参照)。
曲げ強さは,次の式によって求める。
B 3FL
2bh2
ここに, σB : 曲げ強さ(MPa)
F : 最大荷重(N)
L : 支点問距離(mm)
b : 試験片の幅(mm)
h : 試験片の厚さ(mm)

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JIS T 6518:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10477:2004(MOD)

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JIS T 6518:2011の関連規格と引用規格一覧